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婚約者?
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ハメードを捕縛した二日後。
俺とマシロとノアは王妃様に頼まれて、街を視察するリズの護衛をしていた。
「街も落ち着きを取り戻して来ましたね」
リズは周りを見ながら、嬉しそうに語りかけて来た。
「そうだね。初めてローレリアに来た時は驚いたよ」
「人が全然いませんでしたからね」
いるのは兵士と少数の人だけ。まるでゴーストタウンのようだった。
しかし今は通りに所狭しと露店が並んでおり、活気のある声が響いていた。
「らっしゃいらっしゃい安いよ安いよ!」
「今朝畑から抜いてきたばかりの野菜だよ」
「炭で焼いた魚は絶品だよ! 銅貨二枚、銅貨二枚だよ!」
炭で焼いた魚か。
俺はチラリとマシロの方を見る。
するとマシロは護衛対象のリズから離れ、フラフラと魚が売っている店に吸い寄せられていた。
これは魚を買って上げないと、勝手に食べてしまいそうだな。
仕方ない。ここはマシロのために魚を買ってやるか。
俺はマシロを追って、露店のおばちゃんに話しかようとするが、周囲の異変に気づいた。
人々の視線がこちらに向けられているのだ。
俺はすぐにリズの所に戻り、周囲を警戒する。
すると周りにいた人々が、一斉に襲いかかって⋯⋯いや、詰め寄ってきた。
「リズリットちゃんだ!」
「無事だって聞いていたけど、本当だったんだな」
「また会えて良かった!」
街の人達はリズと会えて嬉しいのか、皆笑顔で駆け寄ってきた。
こ、これではリズを護衛するのは無理だ。善意でリズに駆け寄っている人達を排除する訳にはいかないし、三百六十度から人が迫っているため、俺一人じゃどうすることも出来ない。
「ノア」
俺は視線をノアへと向ける。
すると俺の意図をくみ取ってくれたのかリズの肩に乗り、周囲を警戒する。
「私も皆様にまたお会い出来てとても嬉しいです」
リズが笑顔で答えると、周囲から歓声が起こる。
すごい人気だな。
リズは親しみやすくて、優しくて可愛いから人気があるとは思っていたけど、まさかここまでとは。
おそらくだけど、普段から街の人達との交流があったんだろうな。そうでなければ街の人達が詰め寄ってくることなどないだろう。
「ほら、リズリットちゃん。国王陛下に頑張って国を復興してもらわないといけないから、うちで取れた野菜を持ってきな」
「野菜だけじゃ力が出ねえ。やはり力をつけるなら肉を食べねえとな。この串焼きを食べれば力が湧いてくるぜ」
「あんたバカじゃないの! 女の子は肉より魚が好きなんだよ。うちの焼き魚を食べて力をつけな」
リズの元に次々と食べ物が献上されていく。
何だか可愛い娘か孫にあげるような感じだな。
しかしあまりの食べ物の多さに、リズはどうすればいいのかわからないでいた。
「ユ、ユート様。どうしましょう」
「せっかくだからもらったら。手に持てない分は俺が異空間に入れて運ぶから。国王陛下も街の人達から差し入れをもらえば、喜ぶと思うよ」
「そう⋯⋯ですね。わかりました。皆さんありがとうございます。では私の大切な人達と食べてもよろしいでしょうか?」
「いいよいいよ。ジャンジャン食べてくれ」
街の人達の許可を得ることが出来て、マシロとノアの目が輝く。そして二人は魚と肉をガツガツと食べ始めた。
そして二人を凌ぐ勢いで、リズも上品に肉や魚を食べていく。
相変わらずすごい食欲だ。街の人達が引いてないといいけど⋯⋯
「さすがリズリットちゃん。見事な食いっぷりだねえ」
「リズリットちゃんが美味しいそうに食べてる姿を見ると、こっちも元気が出てくるよ」
どうやら街の人達にはリズの大食いは周知の事実のようだ。
とりあえず俺はここで食べられない物を異空間にしまっておこうか。
「ありがとうございます。皆様に頂いたものは国王陛下にお渡ししておきますね」
俺は野菜や生の鶏肉など、この場では食べられないものを異空間にしまっていく。
「ん? あんた見ない顔だねえ」
野菜をくれたおばちゃんが訝しげな視線をこちらに向けてきた。
「ああ、俺は⋯⋯」
護衛だと口にしようとした時、横からリズが割って入ってきた。
「私の大切な人です」
「「「た、大切な人!」」」
リズの言葉に何故だか街の人達が驚きの声を上げていた。
「はい。クーデターの後、帝国にいた私をローレリアまで連れてきてくれた方です」
「これはたまげたね。まさかリズリットちゃんに大切な人が出来るとは」
「あんなに小さかったリズリットちゃんが⋯⋯わしも年を取ったものじゃ」
ん? 何だか街の人達は俺のことをリズの恋人か何かだと思ってないか?
「ユート様はとても頼りになる方です。今、私が王女でいられるのも全てユート様のご尽力があったからです」
「そんな人がリズリットちゃんの大切な人なら、これからのムーンガーデン王国の未来は明るいってことだな」
「はい。その通りです」
リズが答えると一際大きな歓声が辺りを支配する。
たぶんだけど、リズは純粋に大切な人として紹介してくれた思う。だけど街の人達はリズの結婚相手として、将来国王になって国を導いてくれると勘違いしているよな。
まずい。そんな情報が広がったら俺も嫌だけど、リズにも迷惑がかかってしまう。
ここはハッキリと真実を伝えた方がいいだろう。
「あの~⋯⋯」
「何故このような所に人が! あれはリズリット様! ここで集まっていたら迷惑になるぞ! 皆散れ!」
だが俺が話そうとした瞬間。レッケさんが現れて、街の人達を追い払ってしまった。
こうして俺は誤解を解くことが出来ず、後日街ではリズに婚約者が現れたという噂を聞くことになってしまうのであった。
俺とマシロとノアは王妃様に頼まれて、街を視察するリズの護衛をしていた。
「街も落ち着きを取り戻して来ましたね」
リズは周りを見ながら、嬉しそうに語りかけて来た。
「そうだね。初めてローレリアに来た時は驚いたよ」
「人が全然いませんでしたからね」
いるのは兵士と少数の人だけ。まるでゴーストタウンのようだった。
しかし今は通りに所狭しと露店が並んでおり、活気のある声が響いていた。
「らっしゃいらっしゃい安いよ安いよ!」
「今朝畑から抜いてきたばかりの野菜だよ」
「炭で焼いた魚は絶品だよ! 銅貨二枚、銅貨二枚だよ!」
炭で焼いた魚か。
俺はチラリとマシロの方を見る。
するとマシロは護衛対象のリズから離れ、フラフラと魚が売っている店に吸い寄せられていた。
これは魚を買って上げないと、勝手に食べてしまいそうだな。
仕方ない。ここはマシロのために魚を買ってやるか。
俺はマシロを追って、露店のおばちゃんに話しかようとするが、周囲の異変に気づいた。
人々の視線がこちらに向けられているのだ。
俺はすぐにリズの所に戻り、周囲を警戒する。
すると周りにいた人々が、一斉に襲いかかって⋯⋯いや、詰め寄ってきた。
「リズリットちゃんだ!」
「無事だって聞いていたけど、本当だったんだな」
「また会えて良かった!」
街の人達はリズと会えて嬉しいのか、皆笑顔で駆け寄ってきた。
こ、これではリズを護衛するのは無理だ。善意でリズに駆け寄っている人達を排除する訳にはいかないし、三百六十度から人が迫っているため、俺一人じゃどうすることも出来ない。
「ノア」
俺は視線をノアへと向ける。
すると俺の意図をくみ取ってくれたのかリズの肩に乗り、周囲を警戒する。
「私も皆様にまたお会い出来てとても嬉しいです」
リズが笑顔で答えると、周囲から歓声が起こる。
すごい人気だな。
リズは親しみやすくて、優しくて可愛いから人気があるとは思っていたけど、まさかここまでとは。
おそらくだけど、普段から街の人達との交流があったんだろうな。そうでなければ街の人達が詰め寄ってくることなどないだろう。
「ほら、リズリットちゃん。国王陛下に頑張って国を復興してもらわないといけないから、うちで取れた野菜を持ってきな」
「野菜だけじゃ力が出ねえ。やはり力をつけるなら肉を食べねえとな。この串焼きを食べれば力が湧いてくるぜ」
「あんたバカじゃないの! 女の子は肉より魚が好きなんだよ。うちの焼き魚を食べて力をつけな」
リズの元に次々と食べ物が献上されていく。
何だか可愛い娘か孫にあげるような感じだな。
しかしあまりの食べ物の多さに、リズはどうすればいいのかわからないでいた。
「ユ、ユート様。どうしましょう」
「せっかくだからもらったら。手に持てない分は俺が異空間に入れて運ぶから。国王陛下も街の人達から差し入れをもらえば、喜ぶと思うよ」
「そう⋯⋯ですね。わかりました。皆さんありがとうございます。では私の大切な人達と食べてもよろしいでしょうか?」
「いいよいいよ。ジャンジャン食べてくれ」
街の人達の許可を得ることが出来て、マシロとノアの目が輝く。そして二人は魚と肉をガツガツと食べ始めた。
そして二人を凌ぐ勢いで、リズも上品に肉や魚を食べていく。
相変わらずすごい食欲だ。街の人達が引いてないといいけど⋯⋯
「さすがリズリットちゃん。見事な食いっぷりだねえ」
「リズリットちゃんが美味しいそうに食べてる姿を見ると、こっちも元気が出てくるよ」
どうやら街の人達にはリズの大食いは周知の事実のようだ。
とりあえず俺はここで食べられない物を異空間にしまっておこうか。
「ありがとうございます。皆様に頂いたものは国王陛下にお渡ししておきますね」
俺は野菜や生の鶏肉など、この場では食べられないものを異空間にしまっていく。
「ん? あんた見ない顔だねえ」
野菜をくれたおばちゃんが訝しげな視線をこちらに向けてきた。
「ああ、俺は⋯⋯」
護衛だと口にしようとした時、横からリズが割って入ってきた。
「私の大切な人です」
「「「た、大切な人!」」」
リズの言葉に何故だか街の人達が驚きの声を上げていた。
「はい。クーデターの後、帝国にいた私をローレリアまで連れてきてくれた方です」
「これはたまげたね。まさかリズリットちゃんに大切な人が出来るとは」
「あんなに小さかったリズリットちゃんが⋯⋯わしも年を取ったものじゃ」
ん? 何だか街の人達は俺のことをリズの恋人か何かだと思ってないか?
「ユート様はとても頼りになる方です。今、私が王女でいられるのも全てユート様のご尽力があったからです」
「そんな人がリズリットちゃんの大切な人なら、これからのムーンガーデン王国の未来は明るいってことだな」
「はい。その通りです」
リズが答えると一際大きな歓声が辺りを支配する。
たぶんだけど、リズは純粋に大切な人として紹介してくれた思う。だけど街の人達はリズの結婚相手として、将来国王になって国を導いてくれると勘違いしているよな。
まずい。そんな情報が広がったら俺も嫌だけど、リズにも迷惑がかかってしまう。
ここはハッキリと真実を伝えた方がいいだろう。
「あの~⋯⋯」
「何故このような所に人が! あれはリズリット様! ここで集まっていたら迷惑になるぞ! 皆散れ!」
だが俺が話そうとした瞬間。レッケさんが現れて、街の人達を追い払ってしまった。
こうして俺は誤解を解くことが出来ず、後日街ではリズに婚約者が現れたという噂を聞くことになってしまうのであった。
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