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常識知らずのお姫様
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お風呂を抜け出し、俺は脱衣所で急ぎ自分の服を手に取る。
だがこの時俺は見てしまった。
俺の服が入っているかごの隣にある白い物を。
「いやいや、無造作に置かないでくれよ」
たたまれているが、ルリシアさんの下着が丸見えだった。
もう本当にこのお姫様は、心臓に悪いことばかりしてくるな。
とにかく早く着替えて、ここから立ち去ろう。
俺はチラチラと隣のかごの中を見ながら着替えを終え、脱衣所から逃げ出す。
こうしてルリシアさんの誘惑から逃れたと思っていたが、まだ試練の時は続いていた。
「さあユートくん。一緒に寝ましょ」
お風呂から出たルリシアさんは、甘い香りを纏いながら、ベッドに誘ってくる。
「床やソファーで寝るのは無しだからね。そうしたら私もそこで寝るから」
俺の逃げ道を塞いできた。
いくらなんでもお姫様をソファーとかで寝かせるわけにはいかない。
「わかってるよ。僕もベッドで寝るから」
ルリシアさんは先にベッドに入り、笑顔で俺を待ち構えている。
何でこのお姫様はこんなに楽しそうなんだ。
まさかショタ好きとかじゃないよな?
俺は疑念を抱きながら恐る恐るベッドの布団に入る。
「もっとこっちに来たら? 寝ている時、ベッドから落ちちゃうよ」
「大丈夫。僕、寝相はいいから」
「そうなの? それじゃあおやすみなさい」
「おやすみなさい」
ルリシアさんが明かりを消すと、部屋の中が暗闇へと変わる。
てっきり抱きついてきたりするのかと思っていたけど、意外にもルリシアさんからは何もして来なかった。
これならぐっすりと寝ることが出来そうだな。
俺は瞳を閉じて心を落ち着かせる。するといつの間にか夢の中へと突入するのであった。
そして夜が明けた。
俺は夢の中でどこかわからぬ場所でもがいていた。苦しい、息が出来ない、動くことも出来ない。俺はこのまま死ぬのか?
嫌だ嫌だ! まだトアの病を治してないのに死ねるか!
俺は手を使い、必至にこの場から逃れようとする。
すると突然柔らかい物を掴み、空気を吸えるようになったことで、夢から覚めた。
「ふう死ぬかと思っ⋯⋯えっ!」
目覚めて目前に見えたものは、寝ているルリシアさんの顔だった。
あれ? 俺は端っこで寝てたはずなんだけど⋯⋯
それにしても可愛らしい顔だ。
改めて近くで見ると、大きな瞳、艶がある唇、顔のパーツの全てが左右対称で整っており、絶世の美少女といっても過言ではないだろう。
やばいやばい。
この距離でずっと見ていたくなる衝動に駆られるが、もしルリシアさんの目が覚めたら、何を言われるかわからない。
脱出を試みるが、ルリシアさんは俺の背中から手を回している。これは簡単には抜け出すことは出来ないな。
俺は掌も使い力を入れる。しかし掌からは今まで触ったことのない柔らかさを感じた。
何だこれは? ルリシアさんに抱きしめられているため、手元は見えない。だけどけして嫌な感触ではないので、何度も揉んでみる。
「あん⋯⋯そこはダメだよ」
突然ルリシアさんが目を開き、艶かしい声を上げた。
「ル、ルリシアさん?」
「昨日は怖じ気づいていたのに、意外におませさんなのね」
「えっ? どういうこと?」
俺はゆっくりとルリシアさんから離れる。
すると俺の掌が何を掴んでいたか露になった。
「ごごご、ごめんなさい! 僕はただ起きようと思って力を入れたら⋯⋯その⋯⋯」
「いいのよ。別に怒ってないから」
俺が掴んでいたもの、それはルリシアさんの胸だった。
手元が見えなかったとはいえ、まさかそんなことをしてしまうなんて。しかも許してくれるなんてルリシアさんは女神か。
「おはようユートくん」
「おはようございます」
「昨日はユートくんがいたから快適に眠れたわ」
「それはよかったです」
俺は息が出来なくてもがき苦しむ夢をみたけどね。あれはおそらくルリシアさんに抱きしめられていたからだ。
「それじゃあ着替えて朝食を食べに行きましょ」
「うん」
俺はベッドから出て着替えの服を手に取ろうとするが、その時とんでもないものが目に入ってきた。
「どうしたの?」
「ルル、ルリシアさん!? 何で服を脱いでいるの?」
「えっ? 着替えるためだけど」
そう。ルリシアさんはベッドの上でワンピースタイプのネグリジェを脱ぎ、昨日脱衣所で見た下着姿になっていた。
「ここで脱がないで下さい!」
「ここは私の部屋よ。それとも廊下で着替えればいいのかな?」
「ぼ、僕がいるから。せめて脱衣所で着替えてよ」
「昨日一緒にお風呂に入った中じゃない。今さらだわ」
このお姫様に取って俺は、やはり小さい子供でしかないのか。俺の言うことを全然聞いてくれない。
「わ、わかりました。僕が脱衣所に行くので、そのまま待っていて下さい。わかりましたね!」
「何? ユートくんは下着姿の私が好みなの?」
ルリシアさんがからかうように言ってきたので、俺は服を持って脱衣所に逃げ込む。
ルリシアさんには羞恥心という言葉はないのか?
俺は着替えをした後、警戒しながら部屋と戻る。
するとルリシアさんは何事もなかったかのように俺の腕を組み、そして食堂へと向かうのであった。
だがこの時俺は見てしまった。
俺の服が入っているかごの隣にある白い物を。
「いやいや、無造作に置かないでくれよ」
たたまれているが、ルリシアさんの下着が丸見えだった。
もう本当にこのお姫様は、心臓に悪いことばかりしてくるな。
とにかく早く着替えて、ここから立ち去ろう。
俺はチラチラと隣のかごの中を見ながら着替えを終え、脱衣所から逃げ出す。
こうしてルリシアさんの誘惑から逃れたと思っていたが、まだ試練の時は続いていた。
「さあユートくん。一緒に寝ましょ」
お風呂から出たルリシアさんは、甘い香りを纏いながら、ベッドに誘ってくる。
「床やソファーで寝るのは無しだからね。そうしたら私もそこで寝るから」
俺の逃げ道を塞いできた。
いくらなんでもお姫様をソファーとかで寝かせるわけにはいかない。
「わかってるよ。僕もベッドで寝るから」
ルリシアさんは先にベッドに入り、笑顔で俺を待ち構えている。
何でこのお姫様はこんなに楽しそうなんだ。
まさかショタ好きとかじゃないよな?
俺は疑念を抱きながら恐る恐るベッドの布団に入る。
「もっとこっちに来たら? 寝ている時、ベッドから落ちちゃうよ」
「大丈夫。僕、寝相はいいから」
「そうなの? それじゃあおやすみなさい」
「おやすみなさい」
ルリシアさんが明かりを消すと、部屋の中が暗闇へと変わる。
てっきり抱きついてきたりするのかと思っていたけど、意外にもルリシアさんからは何もして来なかった。
これならぐっすりと寝ることが出来そうだな。
俺は瞳を閉じて心を落ち着かせる。するといつの間にか夢の中へと突入するのであった。
そして夜が明けた。
俺は夢の中でどこかわからぬ場所でもがいていた。苦しい、息が出来ない、動くことも出来ない。俺はこのまま死ぬのか?
嫌だ嫌だ! まだトアの病を治してないのに死ねるか!
俺は手を使い、必至にこの場から逃れようとする。
すると突然柔らかい物を掴み、空気を吸えるようになったことで、夢から覚めた。
「ふう死ぬかと思っ⋯⋯えっ!」
目覚めて目前に見えたものは、寝ているルリシアさんの顔だった。
あれ? 俺は端っこで寝てたはずなんだけど⋯⋯
それにしても可愛らしい顔だ。
改めて近くで見ると、大きな瞳、艶がある唇、顔のパーツの全てが左右対称で整っており、絶世の美少女といっても過言ではないだろう。
やばいやばい。
この距離でずっと見ていたくなる衝動に駆られるが、もしルリシアさんの目が覚めたら、何を言われるかわからない。
脱出を試みるが、ルリシアさんは俺の背中から手を回している。これは簡単には抜け出すことは出来ないな。
俺は掌も使い力を入れる。しかし掌からは今まで触ったことのない柔らかさを感じた。
何だこれは? ルリシアさんに抱きしめられているため、手元は見えない。だけどけして嫌な感触ではないので、何度も揉んでみる。
「あん⋯⋯そこはダメだよ」
突然ルリシアさんが目を開き、艶かしい声を上げた。
「ル、ルリシアさん?」
「昨日は怖じ気づいていたのに、意外におませさんなのね」
「えっ? どういうこと?」
俺はゆっくりとルリシアさんから離れる。
すると俺の掌が何を掴んでいたか露になった。
「ごごご、ごめんなさい! 僕はただ起きようと思って力を入れたら⋯⋯その⋯⋯」
「いいのよ。別に怒ってないから」
俺が掴んでいたもの、それはルリシアさんの胸だった。
手元が見えなかったとはいえ、まさかそんなことをしてしまうなんて。しかも許してくれるなんてルリシアさんは女神か。
「おはようユートくん」
「おはようございます」
「昨日はユートくんがいたから快適に眠れたわ」
「それはよかったです」
俺は息が出来なくてもがき苦しむ夢をみたけどね。あれはおそらくルリシアさんに抱きしめられていたからだ。
「それじゃあ着替えて朝食を食べに行きましょ」
「うん」
俺はベッドから出て着替えの服を手に取ろうとするが、その時とんでもないものが目に入ってきた。
「どうしたの?」
「ルル、ルリシアさん!? 何で服を脱いでいるの?」
「えっ? 着替えるためだけど」
そう。ルリシアさんはベッドの上でワンピースタイプのネグリジェを脱ぎ、昨日脱衣所で見た下着姿になっていた。
「ここで脱がないで下さい!」
「ここは私の部屋よ。それとも廊下で着替えればいいのかな?」
「ぼ、僕がいるから。せめて脱衣所で着替えてよ」
「昨日一緒にお風呂に入った中じゃない。今さらだわ」
このお姫様に取って俺は、やはり小さい子供でしかないのか。俺の言うことを全然聞いてくれない。
「わ、わかりました。僕が脱衣所に行くので、そのまま待っていて下さい。わかりましたね!」
「何? ユートくんは下着姿の私が好みなの?」
ルリシアさんがからかうように言ってきたので、俺は服を持って脱衣所に逃げ込む。
ルリシアさんには羞恥心という言葉はないのか?
俺は着替えをした後、警戒しながら部屋と戻る。
するとルリシアさんは何事もなかったかのように俺の腕を組み、そして食堂へと向かうのであった。
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