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36話 エトワール家のその後 その1
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「シンディちゃんもわかっているかもしれないけれど……あなたの家族は、貴族の中でも決して褒められる人たちじゃないわ」
「は、はい……申し訳ございません」
「シンディ、あんたは謝ることじゃないさ。そこははき違えることじゃないよ? 謝る場合は、ちゃんと場を考えないとね」
無意識に謝ってしまっていた私を修正するように、シャールック様が言葉を放っていた。確かにそうよね……なんでもかんでも、誤れば良いってもんじゃないし。このことに関しては、ディエス様も同じ感想のようだった。シャールック様に続くように言葉を発する。
「シンディ嬢、家族のしでかしたことで、我々に謝る必要はないさ。誰も君を責めているわけではないからな。ああ、もちろんライラ殿ものな」
「あ、ありがとうございます……ディエス様……」
何気なくライラへの配慮も怠らないディエス様は流石と言えた。やっぱり、尊敬に値するお方だわ……。
「まあ、つまり、シンディちゃんやライラちゃんとは関係なく、エトワール家は没落してしまう可能性があるということよ」
ウォルフ様はそのようにおっしゃり、私の顔を伺っていた。これ以上、この話しを続けるかどうかを確認しているんだと思う。こういった配慮も流石は公爵様って感じね……見習いたいくらいだわ。プライベートでの話し方は変だけれど……おっと、いけないいけない……。
「聞かせてください……具体的には、どうなりますか……?」
「そうね……まずはエトワール家には、跡継ぎの男の子が居ないみたいだし……その時点で今の代で終わってしまう可能性があるわ。それを回避するには、養子などがあるけれど、ここまでの失態をしてしまったエトワール家に行きたい男の子が居るかというと……」
「……確かに、そうですね……」
養子にしてもまず、立候補者が居るとは思えない。親戚もいないわけではないけれど、まず理想的な回答は得られないと思う。そうなると、ジニーは他国の貴族に預けられて、それでエトワール家は終了してしまう。あれだけの事をしでかしたエトワール家にはふさわしい末路なのかもしれない……。
自業自得……全てはその言葉で片付いてしまうけれど、私の心の中は……没落だけは、なんとか回避したいという思いがあった。
「……父上、提案があります」
「あら、なにかしら? ディエスちゃん?」
そんな時、意外にもディエス様は言葉を発していた。しかも、私が全く予期していなかった内容で……。
「私がエトワール家の婿養子になるというのは如何でしょうか?」
「!!」
ディエス様はこの食卓の場で、とんでもない発言をしたのだった。ウォルフ様もシャールック様も目を見開いている。私自身も驚き以外の何ものでもなかった……。
「は、はい……申し訳ございません」
「シンディ、あんたは謝ることじゃないさ。そこははき違えることじゃないよ? 謝る場合は、ちゃんと場を考えないとね」
無意識に謝ってしまっていた私を修正するように、シャールック様が言葉を放っていた。確かにそうよね……なんでもかんでも、誤れば良いってもんじゃないし。このことに関しては、ディエス様も同じ感想のようだった。シャールック様に続くように言葉を発する。
「シンディ嬢、家族のしでかしたことで、我々に謝る必要はないさ。誰も君を責めているわけではないからな。ああ、もちろんライラ殿ものな」
「あ、ありがとうございます……ディエス様……」
何気なくライラへの配慮も怠らないディエス様は流石と言えた。やっぱり、尊敬に値するお方だわ……。
「まあ、つまり、シンディちゃんやライラちゃんとは関係なく、エトワール家は没落してしまう可能性があるということよ」
ウォルフ様はそのようにおっしゃり、私の顔を伺っていた。これ以上、この話しを続けるかどうかを確認しているんだと思う。こういった配慮も流石は公爵様って感じね……見習いたいくらいだわ。プライベートでの話し方は変だけれど……おっと、いけないいけない……。
「聞かせてください……具体的には、どうなりますか……?」
「そうね……まずはエトワール家には、跡継ぎの男の子が居ないみたいだし……その時点で今の代で終わってしまう可能性があるわ。それを回避するには、養子などがあるけれど、ここまでの失態をしてしまったエトワール家に行きたい男の子が居るかというと……」
「……確かに、そうですね……」
養子にしてもまず、立候補者が居るとは思えない。親戚もいないわけではないけれど、まず理想的な回答は得られないと思う。そうなると、ジニーは他国の貴族に預けられて、それでエトワール家は終了してしまう。あれだけの事をしでかしたエトワール家にはふさわしい末路なのかもしれない……。
自業自得……全てはその言葉で片付いてしまうけれど、私の心の中は……没落だけは、なんとか回避したいという思いがあった。
「……父上、提案があります」
「あら、なにかしら? ディエスちゃん?」
そんな時、意外にもディエス様は言葉を発していた。しかも、私が全く予期していなかった内容で……。
「私がエトワール家の婿養子になるというのは如何でしょうか?」
「!!」
ディエス様はこの食卓の場で、とんでもない発言をしたのだった。ウォルフ様もシャールック様も目を見開いている。私自身も驚き以外の何ものでもなかった……。
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