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22話 国王陛下 その3
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ベッドに押し倒された状態……これは決して国王陛下からのセクハラではなく……。
「私と君は、今後、こういう関係になる……少しくらい早まっても問題ないとは思わないか?」
「ヨハン様……そ、それは、その……!」
私はヨハン様に大胆にベッドへと倒され、恥ずかしさで上手く話せていない。しかし、不思議と嫌だという気分はなかった。それは多分、ヨハン様も気付いているはず……。
「マリア」
「はい……ヨハン様……」
と、真剣な表情でヨハン様は私の名前を呼んだ。呼び捨ては初めてだったっけ? 私も真剣な面持ちで彼を見据えている。どういう言葉が続くかを期待しながら。
「私は君を精一杯、愛していきたいと思っている。この言葉に嘘はないつもりだ」
「は、はい……ヨハン様。とても嬉しいです……姉たちから救ってくださり、さらに側室にまでしていただけるなんて」
「そう言ってもらえると、非常に嬉しいよ」
ベッドの上での会話……ヨハン様は私の上に来ている。なんだか、タイミングが合えば、そのまま最後まで行ってしまいそうな……て、なに考えてるのよ、私は……!
「なんだか、タイミングが合えば、このまま一夜を過ごしてしまいそうな流れだな……」
ああ! ヨハン様も同じこと考えてた……! しかも、先に言われたし……!!
「……でも、ヨハン様はマリアンヌ様も愛していらっしゃいますよね?」
「参ったな……まさか、この雰囲気でそういう切り返しが来るとは思わなかった……」
「出来ればお答えいただきたいのですが……」
国王陛下の恋愛事情……それは、一般的なものとは、もちろん違う。私も単純にヤキモチを妬いているとかではないんだけれど、どうしてもヨハン様の口から聞いておきたかった。
「マリアンヌとは政略結婚ではあったが……そうだな、とても愛しているよ」
「そのお言葉を聞けて安心いたしました、ヨハン様」
ヨハン様は私の元婚約者なんかとは、全く違う誠実なお方……彼のその言葉と表情だけでも、それを感じ取ることが出来た。私は無言のまま瞳を閉じて──その直後、ヨハン様の唇が触れる感触がした──。
----------------------------------------
「陛下……まだ、完全な側室になったわけでもないのに、いきなり身体の関係になるなんて……まったく」
「不味いなこれは……場所がピエトロ宮殿内であったから良かったものの……う~む」
私が目を覚ました時には、近くにヨハン様の姿はなく……朝日も昇っているようだった。ヨハン様の私室には、マリアンヌ様とラウド大臣が居るみたいだけれど? なんだか焦っている様子が見受けられるわね……。目を覚ました私に、マリアンヌ様が心配そうな顔で近付いて来た。
「マリア……! よかった、元気みたいね? 昨日は陛下にいいようにされたみたいだけれど……大丈夫ですから、わたくしが陛下にバシッと言ってあげますからね?」
「えっ、えっ……?」
昨日……? 確かヨハン様とキスしたところまでは覚えてるんだけれど……その後、どうなったんだっけ?
「私と君は、今後、こういう関係になる……少しくらい早まっても問題ないとは思わないか?」
「ヨハン様……そ、それは、その……!」
私はヨハン様に大胆にベッドへと倒され、恥ずかしさで上手く話せていない。しかし、不思議と嫌だという気分はなかった。それは多分、ヨハン様も気付いているはず……。
「マリア」
「はい……ヨハン様……」
と、真剣な表情でヨハン様は私の名前を呼んだ。呼び捨ては初めてだったっけ? 私も真剣な面持ちで彼を見据えている。どういう言葉が続くかを期待しながら。
「私は君を精一杯、愛していきたいと思っている。この言葉に嘘はないつもりだ」
「は、はい……ヨハン様。とても嬉しいです……姉たちから救ってくださり、さらに側室にまでしていただけるなんて」
「そう言ってもらえると、非常に嬉しいよ」
ベッドの上での会話……ヨハン様は私の上に来ている。なんだか、タイミングが合えば、そのまま最後まで行ってしまいそうな……て、なに考えてるのよ、私は……!
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「参ったな……まさか、この雰囲気でそういう切り返しが来るとは思わなかった……」
「出来ればお答えいただきたいのですが……」
国王陛下の恋愛事情……それは、一般的なものとは、もちろん違う。私も単純にヤキモチを妬いているとかではないんだけれど、どうしてもヨハン様の口から聞いておきたかった。
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「そのお言葉を聞けて安心いたしました、ヨハン様」
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「マリア……! よかった、元気みたいね? 昨日は陛下にいいようにされたみたいだけれど……大丈夫ですから、わたくしが陛下にバシッと言ってあげますからね?」
「えっ、えっ……?」
昨日……? 確かヨハン様とキスしたところまでは覚えてるんだけれど……その後、どうなったんだっけ?
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