許されない恋の果てに

朧月夜

文字の大きさ
上 下
1 / 3
1章 出会い

1話 優那の日常

しおりを挟む
ーこの世界には、吸血鬼ヴァンパイアが存在する。

この吸血鬼ヴァンパイア達には、階級があり下からサイズが小さく、まるで妖怪のような姿である下級吸血鬼、人型ではあるが人間とは違い目が赤く、顔が明らかに人間のような皮膚の色をしてない姿である中級吸血鬼、そして、圧倒的に下級・中級吸血鬼とは違う存在でその姿は美しく、その姿を見た者を虜にし惹きつける魅力を持つ上級吸血鬼。
吸血鬼ヴァンパイアは、人間の生き血を啜る生き物であり人間の敵である事から、それらを退治する者達が存在する。それが、ヴァンパイアハンターだ。
ハンターにも、レベルがあり、武力を訓練で身に着け、ヴァンパイアを呪い殺す霊力は持たないが下級レベルなら倒せるCレベル。武力をある程度、実践で使えるほど身に付け、微弱な霊力を持ち中級程度となら戦えるBレベル。武力も圧倒的で、霊力も高い出力で行使出来るAレベル。上級吸血鬼ともなると、このAレベルのハンターでしか歯が立たないが、そこまでの能力が備わったハンターは数少ない。そんな天才を度々輩出するヴァンパイアハンターの家系があった。それがヒイラギ家である。ヒイラギ家は武力は圧倒的で、ヴァンパイアを倒せる霊力を生まれながらにして備える名門であった。
この家の後継者として生まれた者が、優那である。12歳になった頃には、大人のヴァンパイアハンターが行うような修行を父親の指導の元、開始していた。修行を開始して3年…… 優那は15歳になっていた。


『そこで突きの姿勢!!』

「ハァァッ!」

少女は華麗に吸血鬼に見立てた藁人形に突きを加える。少女の持つレイピアは、見えない速度で、藁人形の胸を貫く。その途端に、藁人形は爆発し少女に襲い掛かるが少女は冷静に対処し結界を作り防いだ。


『…うむ、いい感じだな。剣速の速さだけでなく、突然の攻撃に備える体制もしっかりとれている。優那は反応もいいし、もっと特訓すれば良いヴァンパイアハンターになれるぞ』

「ありがとうございます!お父様!」

『だが吸血鬼は、様々な精神干渉で支配してくる奴もいる。優那、如何なる時も平静を保つ事を忘れるな。心乱した時、お前の霊力は落ち身が危険にさらされる事努々忘れるな』

「はい!」


柊 優那ヒイラギ ユナ。生まれた時から、並外れた霊力を持ち6歳になる頃には、一番難関とされる結界も張れるようになっていた。ヴァンパイアハンターとしての才能は高く、感が鋭く次起こるであろう事象を予測して動く事ができる。使う武器はレイピアで連撃を得意とする。その姿に周りからは神速のレイピア使いと言われていた。


『今日の修行はここまで!』

「ありがとうございました!」


修行を終えた優那は、片手にタオルを持ち外をぶらつく。外は、すでに夕暮れ時を迎えておりカラスが空を横切る。河川敷へと到着をした優那は、目を閉じ昔の事を思い出していた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

男性向け(女声)シチュエーションボイス台本

しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。 関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください ご自由にお使いください。 イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

処理中です...