【R18】シスコンな伯爵様が愛に目覚めたら、いちゃラブがとまりません。

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 下肢はしっとりと濡れているけれど、指をいれるのはまだキツそうだった。


 慎重に指をいれながらサーラの反応をみる。


「っつ……」


「痛い?」


 サーラは必死に頷いた。これでやめてくれるかと思えばやめそうにない。


「ごめんね。最初は辛いかも知れないけどー」


 そのうちに気持ちよくなると意味深に囁かれてドキドキする。


 怖いという反面興味もあった。ジルは唇、乳房、お腹に優しくキスをする。


「んっ……」


 抑えようとしても変な声は自然と出てしまってとめられない。


 ジルの指がゆっくりと膣内に侵入してくる。


 さっきよりは痛みがほんの少しだけ和らいだけれど、痛みだけではない妙な
疼きを感じた。


「んっ。ふっ」


 ゆっくりと指が膣内で動いて、その度にサーラの身体はビクビクと痙攣す
る。


「気持ちいい?」


「んっ」


「可愛い」


 サーラが素直に頷くとジルは甘ったるい声音でそう言って嬉しそうな笑みを
みせた。


 ジルは指の強弱をつけてサーラの反応を伺っている。


 指があるところに触れた刹那、一際強い快感が全身に駆け巡った。


「ああっ……」


「ここ、か」


 ニヤリとジルはほくそ笑んでそこを集中的に弄る。


 痛みよりも勝る悦楽にサーラはおかしくなりそうだった。


 身体の痙攣が止まらなくて、必死に迫り来る何かに耐える。


「あ、だめっ、もう、それ以上、だめっ」


 やめてと懇願してもジルは必要にそこを弄った。


 弄られながら乳房も揉まれ何が何だか分からなくなる。


 我を忘れてサーラは甲高い声を上げた。


 ジルの愛撫から逃れようと腰を浮かせて身を捩る。


 淫らに腰を揺らすサーラにジルは息を呑んだ。


「達く? いって、いいよ」


「ん、わかん、あ、ああっー……」


 頭を振ってサーラは懸命に耐えたけれどジルの人差し指があるところに触れ
た途端、頭の中で何かが弾け果てた。


 サーラは頭の中が真っ白になり全身の力が抜けてぐったりとする。


「可愛かったよ、サーラ。今夜はここまで、かな?」


 ジルの少し残念そうな声が聞こえた。


(これで、終わり?)


 ちゅ、と唇にキスをされながらサーラは呆然とした表情でジルを見つめ返
す。


「もう、しないの……?」


「っつー……」


 もっとこの先までする覚悟でいたから瞳を潤ませてそう聞くと、ジルはなぜ
か困惑した面持ちをみせる。


 視線を逸らし長いため息を零した。


「まずい」


「え……?」


「これ以上はまずい。ここでやめておいた方がお互いのためだ、うん」


 ジルはあっさりと引き下がってしまって拍子抜けする。


「着替え手伝うよ」


 脱ぎ捨てられたコルセットを拾い着せてくれる。お互いに気まずくて二人は
押し黙った。


「ごめんね」


「どうして謝るんですか?」


 覚悟はできていたのにと睨むとジルは突き放すような言葉を投げかけてき
た。


「君は婚約者がいるだろ? 他の男とこんなことをしてもいいことはない」


「……なによ、それ」


 悲しくなってサーラは枕を勢いよくジルの顔に投げつけた。


「最低!!」


 サーラはドレスを適当に着込んで部屋を飛び出す。


 自然と涙が零れてその場に座り込んだ。


「っつー」


 何をやっているのだろう。


 こんな惨めな思いをするなら最初からしなければよかった。


 ジルになら全てを委ねられると思っていたのに。


 熱くなった身体は一気に冷えて寒かったけれど、しばらくそこから動くこと
はできなかった。

 


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