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新しい侍女

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「あ、んっ、も、もう、だめですっ、あん」


    お湯の音と結合部がぶつかり合う音が浴場内に響く。


    エリーナの甘ったるい声がいつもより響いて、おかしくさせていた。


「っつ、お湯なのか、エリーナのだしたものなのか、わからないくらいぐちゃぐちゃだね」


    湯船の中でエリーナはカールと向き合い、下から突き上げられている。


    エリーナは恥ずかしさも忘れて、無我夢中で身体を揺らした。


「あ、ん、あ、あっ」


「最高の、眺めだね。んっ」


    揺れる乳房の頂きを口に含まれると、どうしようもない愉悦が押し寄せてもっとと強請るように腰を動かしてしまう。


「あ、や、んっ、ああー」


    たまらずカールの首に抱きついて快楽に耐える。


「あ、ん、も、もう、そ、それ以上は、あんっ」


「っつ、い、くっ」


    さらに律動が加速して快感が全身に広がり、頭の中を閃光が駆け巡ってエリーナは痙攣し、果てた。


    湯浴みでのぼせたエリーナを寝室まで運んで、ベッドでまどろんでいるとき。


    ふと思い出したかのようにカールは言った。


「そういえば来週から新しい侍女が来ること、言ってなかったな」


「そうなんですか? 確か今週いっぱいで辞める方がいるとユリアから聞きましたけど」


「細かいことは執事に任せてある。まあ、エリーナはいつもと変わらず過ごしててもかまわない」


    ユリアとは色々と話せるようになってきたけれど、その侍女とも仲良くやれればいいなと思いながらエリーナは遠のいていく意識の中思った。


    一週間後。新しい侍女がやってきた。


「はじめまして。メリサと申します」


「よ、よろしくお願いします」


    執事から紹介された侍女、メリサはエリーナよりも二つ年下の少女だった。


「不慣れなこともあるかと思いますが精一杯務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします」


「こ、こちらこそ」


    ニッコリと笑うメリサは、年齢よりも大人びてみえて綺麗な顔立ちをしている。 


    今の女の子はみんな大人びてみえるのだろうか。ふと自分が子供っぽく思えてくる。


    メリサは以前、別の屋敷で侍女の仕事をしていたということもあり、仕事を覚えるのは早いらしい。


    ユリアについて仕事を覚えることになって、自然とエリーナと接する機会も多くなる。


「失礼致します」


    朝、エリーナがカールに抱かれて裸のままぐったりとしているところに、ユリアとメリサが入ってきた。


    ユリアははじめてのころは少なからず恥じらっていたけれど、メリサは特に気にする様子もなく平然としていた。


    エリーナも最初はシーツを取り替えられることも恥ずかしかったけれど、すっかり日常となっていてその度に恥ずかしがっていては気力が持たないと学習し、なんでもないことのように振る舞うことにした。


    昼過ぎ、カールが仕事から戻ってきて執務室に向かうというのでエリーナも必然的についていくことになる。


「新しい侍女はどう? 不満はないかい?」


「とってもいい子ですよ。仕事を覚えるのが早いとユリアも褒めていました」


「そうか。お前に不満がないのならそれでかまわない」


    ちゅ、とキスをしてカールは書類にペンを走らせているけれど、その間もエリーナはカールとぴったりとくっついて、ときおりいたずらのように首筋にキスをされる。

    
    ぴくっと小さく身を竦ませるエリーナの反応を楽しみつつ、仕事に集中していた。


「失礼致します」


    扉がノックされてカールが返事をすると、メリサがはいってきた。


    さすがにエリーナは慌てて立ち上がろうとしたけれど、ぎゅっと抱きしめられて身動きがとれない。


「紅茶をお持ち致しました」


「ああ、そこのテーブルに置いておいてくれ」


「かしこまりました」


    カールは顔を上げることなく書類に目を通している。


    バッチリと、メリサと目が合ってしまい気恥ずかしさでどうにかなりそうだった。


    メリサはいつもと変わらない表情で微笑み、退室していく。


     居た堪れない思いをしていると、カールが耳元でそっと囁いた。


「気の利くいい侍女だね」


「も、もう、カール様はっ」


    眉根を寄せて怒って見せると、とびっきりの微笑を浮かべて見つめられ、エリーナの心臓が高鳴る。


    カールの甘い口付けにエリーナの機嫌はころっと直って、単純だなと思いながらも目を閉じた。


    扉の外でメリサが不敵に微笑んでいたことなど、知る由もなくー。
    
    


    

    


    


    



    


 
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