信長の室──小倉鍋伝奇

国香

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激動

六・我恋ひめやも(下)

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 いつの間にか、うとうとしていたのであろう。ふと気づいた時、辺りは薄ら見えるようになっていた。

 松寿の額に手をやった次の瞬間に、辺りが明るくなっているなど、おかしいではないか。確かに額に手をやった時は真っ暗闇だったのだから。

 時間が瞬間移動するわけもない。お鍋の意識が数刻飛んでいたということである。

(やだわ、私ったら……)

 うっかり寝てしまったことを悔いた。やはり疲れていたのだ。

 お鍋がそっと松寿の様子を伺うと、すやすやと安らかな寝息に変わっていた。額の布も冷たいままだ。

 その布を取って、直接額に手を触れてみると、ひんやりしていた。

(下がってる!)

 お鍋は飛び上がるほど喜んだ。

「よかった、松寿!」

 小声になるよう気をつけつつ、松寿に言った。

 於巳は、何かあったらいけないと、同じ部屋の几帳を隔てた隅に寝ている。お鍋の気配に気付いたのか、もぞもぞとやって来た。

「お鍋様、若様のご様子は?」

 顔を出した於巳に、お鍋はにっこり微笑んだ。

「知恵熱だったのね。すっかり下がったわ。でも、汗で着物が濡れてしまったの」

「お湯を頂いて参ります」

 すかさず於巳は立って出て行った。

 それにしても岐阜城の人間のもてなしは厚い。手抜かりなく、気がききすぎて怖い。

 於巳は出て行ったと思ったら、刹那もせぬうちに湯を持って戻ってきた。腕には布のような物が引っかかっている。

「やけに早くない?」

「隣室に控えておられたこちらの方に、お湯をお願いしたら、はいどうぞと、返事と一緒に渡されました」

 常に湯をたぎらせ、盥を傍らに置いていたらしい。いつ水や湯を所望されても対応できるように、絶えず準備していたらしいのだ。

「はあ、こちらに仕えるのは並でない人間ばかりなのね……」

 お鍋は感心通り越して、大変そうだと同情しつつ、松寿を裸にした。熱い湯に浸けてきつく絞った布で、その体を拭いていく。

「それと、着替えを頂きました」

 於巳が腕に掛けていた白い絹を見せた。

「本当に……」

 濃姫の意向なのか、隙のない侍女たちである。お鍋は遠慮なくその好意を受けた。

「お鍋様、お疲れでございましょう。朝までまだ時間がございます、少しお休み下さい。若様は落ち着かれましたし、私が看ておりますから」

「そうね……」

 松寿は涼やかな様子だ。もう大丈夫だろう。

 今日はきっと色々挨拶などをしなければならなくなりそうだ。今夜もう一泊するにせよ、明日の朝にはまた旅立つのだし。今のうちに休んでおいた方が良さそうだ。

「ではお願い」

 お鍋は於巳に松寿を頼み、隣の几帳の中に入ってしばし眠ったのだった。

 この時、信長は起き出して日課の鍛錬を始めていたし、濃姫も朝の支度を始めるべく、閨から出ている。徐々に岐阜城は朝の活気に満たされていくが、お鍋はその気配すら知らず、深く閉ざされた部屋の奥で、夜の静寂に取り残されていた。




 朝。この時期、日はあっという間に高い所に居る。

 信長の子供たちも、午前中は鍛錬を日課としている。奇妙丸や茶筅丸の甲高い声を聞きながら、濃姫は同じ建物の中にいる側室のもとへと向かっていた。

 信長の側室は未亡人だった者が多く、中には先夫との間に子があった人もいる。

 例えば、この二月、神戸家に養子入りした三七丸には異父兄がいた。その母は、岐阜城から程遠からぬ薮田の小島家に嫁いで子を産んだ後、未亡人になり、子と共に信長の世話になって、三七丸が生まれたのだ。

 因みに、小島家は織田家庶流で、織田家とは津島衆を介して、幾重にも姻戚してきている。

 さて、そのようなわけで、連れ子と一緒に織田家に入る側室がよくいたのだが、今、濃姫が訪ねようとしているのも、織田家と関わりの深い家の出で、また若くして後家となっていた女性だった。

 濃姫の来訪に、身重の側室は恐縮して、大きな腹を窮屈そうに折り曲げた。

「お加減は如何です?」

「お陰様で、順調でございます」

「それは重畳」

 側室と真向かいに座った濃姫は、昨夜枕元に置いた柿の枝を出した。

「これは安産の守りとなりましょう。持っておられるとよい」

 娘の命日に、自身で墓参りをしたいと常に願っていた濃姫だったが、そういうわけにもいかない。それで、いつも仕方なく代わりの者を行かせるのだが、藤八郎が行くと、彼は必ずこの柿の枝を持って帰ってくる。確かに成菩提院に参ったという証拠だが。

 その後、側室の子も含めて、無事に生まれなかった信長の子がないことから、濃姫は全ての厄災は、死んだ我が子が皆背負ったのだと思うようになっていた。

 何やらこの柿が、娘が守ってくれているように思われて。濃姫は身重の側室にこれを渡すようになっていた。

 先年、それで無事に子が誕生しており、今回も渡すことにしたのである。

「今回は特別ですよ。この柿は九年前に起きた、近江の寺の火事を止めた木なのです。とても強い、そして有り難い木です。この木のご利益で、きっと強い子が生まれましょう。実は火事の時、お屋形様も消火に当たられたのですが、一緒に火消しに奔走なされたお方が、昨日、この枝と共に参られました」

 だから、今回の枝のご利益はいつもよりも強いような気がすると、濃姫は朗らかに笑った。

 側室は有り難いと、恭しく拝領した。濃姫は満足げに頷き、すぐに退出してくる。

 金色の眩い廊下を進みつつ、お鍋を思う。

(若君はどうなされただろうか?まだお休みであろうが──)

 気にはなる。訪ねるのは憚られるので、お鍋の世話を命じた侍女達に、様子を尋ねてみようかと思っていると、ちょうどその侍女の一人が階段を上がってきたのだった。

 侍女はすっと濃姫の前に跪き、

「小倉の若君のお熱が下がりました」

と報告した。

「そうなの!よかった!」

 濃姫は喜び、だがすぐに頬を引き締める。

「御前は昨夜はずっとつききりで看病なさっておられ、先程ようやくお休みになられました」

「そうであろう。昼前はゆっくり寝かせて差し上げなさい。起きたら、御膳を差し上げて。午後にでも、お疲れかお元気か、ご様子を伝えに来て給れ。暫くは誰もお部屋に近づけぬように」

「はい」

 濃姫は頷くと、階を上って最上階に向かった。

 侍女はまた階下のお鍋の部屋の前まで戻り、中の様子を伺った。

 すっかり太陽は昇り、眩く朝の庭園を照らしている。だが、お鍋の部屋の中はまだ薄暗い。

 ややあって松寿を抱いた於巳が出てきた。

 すっかり元気になった松寿だが、不機嫌そうな顔をしている。侍女と目の合った於巳は、困ったように笑った。

「お元気になられて、お腹がおすきになったようで。今にもむずかりそうでしたので──。ちょっとお庭に出ても宜しいでしょうか?お泣きになると、主が目を覚ましてしまいますから」

「まあ、はいはい。では、さっそく葛湯など支度させます。宜しゅうございましたね、まことに、お涼やかになられて。お庭はどうぞ。お好きにお歩き下さい」

 侍女は松寿を覗き込んで微笑み、厨へ。於巳は松寿を抱えたまま、庭先へ下りた。

 部屋ではお鍋が寝ている。

 朝だからか、熟睡はできない。現とも夢とも。それでも夢に引きずられ──。

(殿!)

 やはり夫が心配だった。

 蒲生家に攻められそうな時に、こんな所にやって来て。心配にならないはずがなく。

 だから夢に夫を見るのだろう。

 だが、それにしてはおかしな夢で。

(殿!)

 右京亮を呼ぶお鍋の声は艶めいていて、お鍋は右京亮にしがみついている。だが、情熱的な右京亮に対して、お鍋は冷静、いや、冷酷であった。作り声とは裏腹に。

(私のことなど何とも思っていないだろうに──)

 男は体だ。女は心だが。

 女は心で恋するから、好きな人と心で繋がっていられれば、それが最高。遠く離れていても。触れ合えなくても。

 男は体で恋をするらしい。だから、心などない。事が済めば、何もない。昼間はきっと一瞬たりとも恋人のことを思わない。

(女は心で恋をする、体は要らない。男は体で、だから心は無いのよ)

 右京亮を見上げるお鍋の目は非情なほどだ。信長を思った。

 男の恋の正体は種付けだから、気持ちなんかない。

(雌は優秀な雄の子孫を残したいと、受け入れる雄を吟味するもの──だから、心が優先されるのかしら?)

 心だけでも恋ができるのは。

(信長!)

 遠く離れていても、会えなくてもいい。恋していける。信長に恋してる。

(でも、この恋は私だけのもの。誰にも知られてはならない。ううん、誰にも悟られない)

 右京亮の顔を嘲笑しながら思った。

(信長!)

 呼ぶ。気付かぬ右京亮。

(信長!)




──

 はっとして、お鍋は起き上がった。急にばちっと強く目を開けたので、痛いが。

(何?今の夢は……)

 欲求不満なわけではない。夫のことは心配だし。

 それにしては随分酷い夢ではないか。

(……私、心のどこかでは殿を蔑んでいるのかしら……心の奥底で信長を……いいえ!)

 お鍋は強く首を振った。

 お鍋の後ろめたさが見せた夢。

 夫の危機に、信長に再会したお鍋の後ろめたさだ。

(早く帰らなくちゃ!)

 昨日の変わらぬ信長の凛々しさが、頭に浮かびかけたが、敢えてそれを打ち消し、信長について心で何も感想を言葉にせぬことに努めた。

(私が慕うのは夫だけ!)

 後ろめたい気持ちは誰にも知られてはならない、いや、お鍋自身にも。

 夢の内容に驚いて、すっかり頭が冴えてしまった。日も随分昇ったようなので、起き出して支度を始める。

 無闇に気の利くここの侍女達が、お鍋の気配を察してすぐにやって来て、勝手に支度を手伝い始めた。手際もよいので、あっという間に化粧まで整ってしまう。

「お食事をお持ち致しますね」

 全ての支度が終わると、侍女達はそう告げて下がっていく。

 さすがにしばらく間はあるだろう。お鍋は無闇に館内を歩くつもりはなかったが、庭に出たという松寿と於巳を迎えに行こうと思った。

 おもむろに立ち上がった時である。

 がやがやと賑やかな声と足音がしてきた。ぴくっとお鍋の身が凍結する。

(いやっ!あんな夢を見た後で……どうしてよっ!)

 だが、最悪なことは避けられない。

 すぐに襖がさっと開いて、背後の於巳をからかいながら松寿を抱えた、信長の姿が視界に飛び込んできた。

 青ざめて、微動だにできないお鍋。

「やあ、鍋御前。起きたのか」

 信長は上機嫌で歩み寄ってきた。

(いけない!)

 まるで我が子を見るように松寿に暖かな眼差しを向ける信長の横顔に、わざと悪びれるようにお鍋を見るその眼に、我知らず惹かれるのを自覚しながら、お鍋は強いて我が意に逆らおうとした。

 動揺をおくびにも出さぬように努め、眉を無理に顰めさせた。力任せにしたので、鼻の頭に皺まで寄っている。

「な、何であなたが私の子を持っているのよ?」

「おお、恐い、お前の主は凄い顔して睨むな、於巳。俺に息子を盗られると思って威嚇してるぞ、まるで鳥の親だな」

 信長は於巳に戯れたが、それを無視してお鍋は抗議した。

「……ま、まさかまたいつぞやみたいに一緒に朝食をとるとか仰る気?」

「お、さすが鍋御前!勘が鋭いな。ご明察だ」

 今度はお鍋を真っ正面から見た信長。しかし、お鍋はその腕からむずと松寿を奪って、ぎゅっと抱きしめる。

「どうしてあなたなんかと食事しなきゃいけないのよ!」

「松寿が心配で様子を見に来たのに、ご挨拶だな!」

 全く意に介さず、信長は笑っている。

「いやどうなったかと案じて来てみれば、松寿は元気に於巳と庭を散歩しているではないか。ほっとしたぞ。俺を見て、手を伸ばしてきてな。抱いてやったら、けたけたと喜んで、いや可愛い子だな。ぶすっとしている母親とは大違いだ」

「……」

「ほら、そんな顔してるから、松寿がべそかきそうだぞ。俺に貸せ」

 両手を広げ、乞うように差し出してきた信長。お鍋は松寿を抱いたまま、背を向けた。

「近江人のくせに、けちだな」

「もう!この子は病み上がりなんですから、構わないで!」

「残念だったな。さっきここから出てきた侍女どもに、俺の食事をここに運ぶよう命じてしまったから、俺の分はここに届く。だから、俺はここで食う」

「なんなんですか!旅の、人の妻子を朝っぱらから。あなたには遠慮ってものがないの?病み上がりの子のもとに朝から押しかけるって、おかしくない?」

「お、お鍋様!」

 いくら何でも言い過ぎですよと、これではお鍋も、信長といい勝負の非常識ぶりだと、於巳が言外に窘める。

「相変わらずだな、鍋御前!昔もこんな奴は初めてだと思ったが、きさまが変わっていなくて嬉しいよ」

 信長は上機嫌だ。

「あなたもちっともお変わりありませんね」

 相変わらず若々しく凛々しく。いやいや。

「まるで悪童。尾張、美濃、伊勢半国の領主様とは思えない」

「そんな物凄い顔するなよ。昔も大嫌いって言われたけどな、ちょっと堪えるぞ」

「え?」

 お鍋がふと顔の皺を消して、信長を見やる。

「今も俺を嫌がる。昔も別れ際に、俺に大嫌いだと罵声を浴びせただろう。俺はけっこう執念深いんだぞ、よく覚えてるんだからな。あんまり傷つけるようなことは言っちゃ駄目だよ、鍋御前」

 全く傷ついているように見えない。

 そこに侍女達がやって来て、本当にお鍋と信長の分の膳が運ばれてきた。

 信長は腹が減ったと、すぐに膳の前に座り込む。

「……ねえ、織田様。息子の襁褓、そろそろ取り替えた方が良いと思うの」

 お鍋はそう言って、松寿の衣に手をかけた。

(いいおかずになるわ!)

「なな、何、ここで?」

 目を点にする信長。

(いい気味。うろたえているわ!)

 ほくそ笑んで、

「ええ、今、ここで」

「ぶはっ!」

 だが、信長は期待外れに爆笑した。

「余程俺が嫌いなんだな!あはははは!豪快だな、鍋御前は、益々面白い、気に入った!」

(本当にあなたの御膳の脇で、襁褓替えるわよ?)

「六角の悪事を訴えに、はるばる俺の所に来るような女、他にいるか?俺に和議を断りにくるような女、初めてだわ!その勇気、行動力、賢さ、惚れ惚れするわ!」

 口元も頬も笑ったままだが、目は本当に惚れ惚れとお鍋を見やる信長。まるで男前を前にしているように。

 だが、それでまたお鍋から余裕がなくなった。それくらい、お鍋には、信長から惚れると言われることは意味深長に響くのである。

 だが、信長はまた笑って、

「惚れるわ、弟子にしてくれ」

 そして、むしゃむしゃ膳のものを食べ始めたのである。

「食わぬのか?」

 信長に言われて、松寿を於巳に預けると、やけくそのようにお鍋も朝食を摂った。

 食後、信長は楽しげに、

「いつぞやもそうやって不機嫌そうに食ってたな。あの頃は可愛かったな」

 ぎろっと睨むと、信長は益々喜ぶ。

「懐かしかった。久々に。楽しかったよ」

「……え」

「その打掛、好い色の朱だな」

 お鍋は右京亮から贈られた打掛を身につけていた。

「ここは岐阜という。俺が名を改めさせた。岐阜の名は周の岐山から取った。天下布武の武もな、周に倣ったものだ。朱はまた周にとっては最も大事な色。だから、俺が一番好きな色だ」

 欲求不満だからこんな色が好きなのではないかと、言い返そうとしたが、お鍋は言えなかった。信長が珍しく真顔なので。

「俺が昔、可愛い盛りの鍋御前に贈った衣は、だから朱なんだ」

「……よく覚えていらっしゃいますこと」

 辛うじて言うと、ようやく信長は冗談めかした顔に戻り。

「人間というやつは現金なものだな。もらった方っていうのはすぐ忘れる。贈った方は選んだ時の思いと銭を払ったためか、いつまでも忘れないものなんだよな。俺も鍋御前への贈り物は死ぬまで覚えている気がする」
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