お友達が欲しかった

増田朋美

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第十一章 花電車

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珍しく、連休と双葉社の練習が重なった。普段は平日に練習している双葉社であるが、それでも、こういう大きな休みと重なってくれるというのは嬉しいものである。そんなわけで、特に女性のメンバーは連休が来たことをとても喜んでいた。それと同時に、練習が終わったら、観光名所にいこうという話が、女性のメンバー、特にるつ子さんやちえ子さんなどのおしゃべりなメンバーさんから提案されるのだった。
「ねえ、今日は、連休だしさ、たまにはどこか行ってみたいところに行ってみようよ。美術館とか、公園とかさ。そういうところで、思いっきり羽を伸ばすのも悪いことじゃないわ。」
るつ子さんはとても楽しそうに言った。
「それなら、博物館にいかない?何でも写真展が開催されているらしいわよ。」
仲良しのちえ子さんがそう言うと、
「どんな写真展なんですか?」
と、ヌルハチさんが口を挟んだ。
「ああ、ハチ公さん。申し訳ないけど、ちょっと、バスでないと行けないところなので、、、。」
ちえ子さんが思わず言うが、
「それなら、ハチ公さんも行こう。人数は多ければ多いほど良いのよ。」
と、るつ子さんが言った。
「でも、ハチ公さん車椅子だし、バスは乗れないのでは?」
ヤスシが思わずそう言うと、
「いや、大丈夫です。電車で行けば、駅員が介助してくれます。」
と、楽器を片付けていた宮野さんが言った。
「それに任せれば、ハチ公さんだって、電車に乗れるのではないですか?」
「そうかそうか。でも、電車?博物館のあたりに電車の駅なんてあったかしら?」
るつ子さんがそう言うと、
「大丈夫ですよ。そこに八幡駅がありますから、そこで、降ろしてもらってください。そうすれば、車椅子でも、徒歩数分で博物館に行くことができます。」
と宮野さんはそういうのであった。
「八幡駅ですか。そんな駅があったなんて知りませんでした。じゃあ、みんなで、行きましょうか。多ければ多いほど良いのよ。だって博物館で、お友達を誘って来ると、誘った人は、半額になるっていう、キャンペーンやってるんだもん。」
るつ子さんがそう言ったので、理由がバレてしまったが、それでも、みんなで博物館に行くのは良いことだと言うことになって、ヌルハチさん、るつ子さん、ちえ子さん、宮野さん、そしてヤスシの五人で、博物館に行くことになった。
五人は、駅へ向かった。駅は、当海線という電車と、鳴海線という電車が走っている。当海線の方はまだ需要があり、何人かの人がホームで待っていたが、鳴海線の方は、全く人はなくて、ヌルハチさんたちだけが、狭いホームで、電車を待っていた。それでも始点の駅だから、駅員はちゃんといてくれて、ヌルハチさんを電車に車椅子わたり坂を利用して乗せてくれた。電車は、一両しか無い小さな電車だった。本当に、客はヌルハチさんたちだけしか乗っていなかった。電車はガタンゴトンと動いてくれたのであるが、それもかなりのろく、幹線の電車に乗っていたら、こんなにのろくて大丈夫なのかと思われるくらい鈍かった。ちなみに、八幡駅は、鳴海線の終着駅で、その間に、10駅ほど途中駅があったが、それも、すべて人がいなかった。なんだか、あの当海線に、お客を取られてしまったようだ。
ヌルハチさんたちは、八幡駅で電車を降りた。八幡駅にも人がいてくれて、車椅子わたり坂を用意してくれて、ヌルハチさんを降ろしてくれたのである。なんでも、八幡駅の駅員の話によると、連絡は駅員の携帯電話を介して行われたという。つまり無線も無いのである。それでは、なんだか不便な路線であるが、でも、それしか用意ができないんだと思われた。
「ありがとうございました。帰りも、電車に乗って帰りたいんですけど。」
ヌルハチさんがそう言うと、
「はい。何時の電車にご乗車していただけますか?」
と駅員が聞いた。
「16時くらいの電車に乗ろうと思っています。」
と、ヤスシが答えると、
「わかりました。じゃあ、本数が少ないので、必ず忘れないように来てくださいね。ここは、一時間に一本しか電車が走っていないのでね。」
と、駅員はそう答えた。
「わかりました。ありがとうございます。」
ヌルハチさんたちは、駅の改札口に向かった。なんでも、この駅は、自動改札機が無いのだった。駅では人間が降りた客の切符を切っている。切符を切っているのは、中年の女性で、ずいぶんきれいな人であった。でも、どこか落ち込んでしまっているような、そんな表情も見られた。
「はい、切符を回収いたします。切符をお出しください。」
と女性はそういったのであるが、一緒にやってきた宮野さんの顔を見て、
「あらあなた!どうしたの?こんなところに、お友達をさん人も連れてきて。」
と、言うのであった。
「血縁のある方ですか?」
ヌルハチさんが聞くと、
「はい、うちの愚妻です。」
と宮野さんはにこやかに笑った。
「ああそうなんですか。宮野久さんの奥さんだったんですね。でも奥さんは確か、無職と、言っていたんじゃありませんでしたっけ?」
ヤスシが宮野さんに聞くと、
「はい。そうなんですけど、調子がいいときは、こうして駅でお手伝いさせてもらってるんですよ。大した給料とかあるわけじゃないけど、でも、居場所がほしいからって。な、そうだよな。優子。」
と、宮野さんは照れ笑いを浮かべて言った。
「そうなんですか。それはおめでとうございます。それでは、宮野さんの奥様はいつから、ここで働き始めたんですか?」
と、ヌルハチさんが聞くと、
「ええ。一年前からです。ここで駅の掃除と、こうして切符を切る仕事をしています。ここでは掃除会社を雇うことはできないから、こうして掃除と、切符を切るのを、兼務することができるんです。」
と、優子さんは答えた。
「そうですか。確か、宮野さんの奥様は、心の病気というか、精神疾患があるとおっしゃっていましたね。俺もそれは宮野さんから聞いたのですけど。」
ヤスシが聞くと、
「ええ、私は、昔の精神分裂病というのかな。それを患ってしまいまして、もう26年になります。その、26年間、ずっと久さんと一緒。ずっと私の事をこの人は支えてくれました。大変な奥さんを持ってとか、偏見の目で見られても、平気な顔をしていました。だから、少しでも仕事をして、恩を返そうと思っています。」
と、優子さんは明るく答えた。
「そうなんですね。とても仲の良い御夫婦なんだなと言うことがよくわかりますよ。それでは、私達は、博物館で写真展を拝見してきますから、また帰りの電車のとき、切符を切ってください。」
ヌルハチさんはにこやかに笑った。
「ありがとうございます。ぜひ、鳴海線を利用してください。楽しい電車にしていけるように、これからも努力してまいりますから。」
優子さんがそう言うと、ヌルハチさんは、
「どうもありがとうございます。じゃあ、そういうことなら、また16時位に戻ってまいります。」
と言った。そして、ヤスシに車椅子を押してもらいながら、博物館のある方へ向かっていった。
「宮野さんすごいわねえ。あんなきれいな奥さんをもらって。なんか割れ鍋に綴じ蓋って言うけど、それが全然当てはまらない対象的なカップルだわ。」
と、るつ子さんが言うと、
「どういう経緯で、あの奥さんをもらおうと言う気になったんですか?」
ちえ子さんは好奇心で聞いた。
「ええ、まあ、あの、優子が、盗みをして捕まって、俺が、彼女の弁護をおこなっただけなんですよ。彼女は、俺の前へ来たとき、もう重度の統合失調症を患っていまして、盗みをしたのも、本人に悪気はなく、症状がそうさせたんだってことが検察側でも証明されたので、幸い少しの刑で済んだんですけどね。それで、彼女が刑期を終えて出所したとき、俺が彼女の面倒を見ると言ったのです。」
宮野さんはそう答えるのであった。宮野さんは、弁護士の仕事をしている。まあ、テレビに出るような有名な弁護士ではないが、時にはそういう刑事事件を担当することもあるのだろう。
「へーえ!そんなことであんな美人の奥さんをもらったんだ!ああ良いなあ。あたしなんて、未だに独身だし、いい人が見つかりそうな可能性は限りなくゼロに近いわよ。」
るつ子さんがそう言うと、
「いやあ、成り行きでそうなっちゃったんです。」
と宮野さんは言った。
「それで、口がうまいと言われるわけですね。弁護士をされているのであれば、確かにみんなの前で喋ることも多いでしょうし。双葉社のスポークスマンと言われるのがよくわかりましたよ。」
ヌルハチさんがそう言うと、
「そうなんですよね。まあ、双葉社でも、外部との交渉をするときは、宮野さんに頼んできますよ。」
とヤスシは、ヌルハチさんに言った。四人は博物館に入った。写真展は、花の写真を中心に展示する展示会で、道端の雑草の花を中心に展示していた。なんだか道端の雑草がこんなに美しいとは思えなかった。こうやって改めて道端の雑草が、美しい花を咲かせられるんだねと、ヌルハチさんはそう言っていた。
時間通り、ヌルハチさんたちは、八幡駅に戻った。ここから、もとの駅へ戻って来る電車は、なかなか少ないので、時間厳守であることは、しっかりしなければならなかった。先程の、宮野優子さんがヌルハチさんたちを出迎えてくれて、ちゃんと切符を切ってくれた。そして、ヌルハチさんたちは、ホームに行って電車を待っていると、
「いやあ、今日はいい天気ですなあ。みなさんはどちらからお見えになりましたか?」
と、一人のおじいさんが、ヌルハチさんたちに声をかけた。
「ええ、成瀬台です?」
とヌルハチさんが言うと、
「そうですか。じゃあ、終点まで行くんだねえ。なにかの観光で来たの?それとも、今の人によくある、電車に乗りたがってこの電車に乗ったとかそういう人かなあ?」
とおじいさんは聞いた。
「なんですか?電車に乗りたがるだけの人がいるんですか?」
るつ子さんが面白くなってそうきくと、
「そうなんですよ。そういう人がいるんですよ。なんだか今どきのSNSっていうんですか。それに電車に乗ってみたという感じの投稿がよくあるらしくて。それで、この電車に乗るだけ乗ってみようという観光客が増えてきていてねえ。最近それがブームになっているみたいで、結構乗る人が増えているんだよねえ。」
とおじいさんは言った。
「そうなんですか。なんでも田舎へ行って、心と体を癒やしたいという人が増えているんじゃありませんか。成瀬台の方は、ものすごい大都会ですから、それでは疲れてしまう人もいるでしょうからね。」
ヤスシがそう言うと、
「そうですね。そういう使い方をしてくれれば、田舎もまた悪いところでは無いということになるのかな?」
ヌルハチさんはそういった。それと同時に、ちえ子さんが、
「あ、もうすぐ4時15分になるわ。電車が来ますね。」
と言った。それと同時に、宮野さんの奥さんの優子さんが、車椅子わたり坂を持って、電車の停車する入口にやってきた。
「はい、それでは、電車が参りますので、乗せて差し上げます。」
「優子さんは大張り切りだねえ。」
先程のおじいさんがそういった。それと同時に、電車がやってきて、ヌルハチさんたちの前に止まった。優子さんは、電車と、ホームの隙間に、車椅子用のわたり坂を設置した。
「それでは、いきましょうか。」
優子さんは、ヌルハチさんの車椅子をおして彼を電車の中に乗せてくれた。電車は一両しか無いけれど、花模様がついていて、可愛い感じの電車だった。あとのさん人も電車に乗った。やがて発車メロディがなって、電車がドアが閉まって走り出した。またのろい電車だけど、ヌルハチさんたちは、田舎から都会の景色に変わっていくのを楽しんだ。そして、成瀬台駅につくと、ヌルハチさんたちは、それぞれの家に帰っていく。なんだか、八幡駅の田舎の景色を見てしまうと、成瀬台の都会の形式は、なんだか虚しいものですねとヌルハチさんは思った。
それから次の練習の日。宮野さんは練習を休んだ。誰か重大な刑事事件の弁護でも引き受けたんだと双葉社のみんなは言っていたが、ヌルハチさんは、また違うことではないかと言った。多分、そういう刑事事件を引き受けたら、連絡が来るはずだろうという理由だからだった。それでも今回は、彼からの連絡は一度もなかったからである。
「一体なんですかね。何も連絡を入れないで、双葉社を休むことはなかったんですけど。」
ヤスシが心配そうに言うと、
「じゃあ、みんなで、宮野さんの家に行ってみますか。」
ヌルハチさんはすぐいった。
「宮野さんは、奥さんが通勤しやすいように八幡駅のすぐ近くに住んでいるけど、、、。」
と、おしゃべりなるつ子さんが言うと、
「そういうことなら、そうしたほうがいいですね。」
とヌルハチさんが言うので、ヌルハチさんと、ヤスシ、そしてるつ子さんは、宮野さんの家へ向かった。自宅は、法律事務所を兼ねていて、一見すると、普通の人が住んでいる家と変わらなかった。インターフォンがついていなかったので、ヌルハチさんが、すみません、宮野さんのオタクですよね?とドアを開けて聞いてみると、
「だから、君の次の就職先は、ちゃんとこっちで用意するから、心配しなくていいんだよ。」
と宮野さんがそう言っている声が聞こえてくる。それと同時に女性の声で泣き声が聞こえてきた。
「宮野さんどうしたんですか?なにかあったのですか?」
ヤスシがそう言うと、宮野さんは、ヤスシたちがやってきたのに気がついたらしくてすぐ玄関先にやってきた。
「ああ、皆さん今日は連絡も入れずに休んでしまってすみませんでした。何でも、妻が駅を解雇されてしまったらしくて、このようにいつまでたっても泣き止まないものですから、それで今日は双葉社の練習にいけませんでした。ごめんなさい。」
と言った。
「だってあたしは、一生懸命駅で働いてきたのよ。駅長さんだって、あたしのことをちゃんと見てくれるって言ってくれた。あたしに前科があるってことだって隠せばいいってちゃんと話してくれたわ。それなのに何で、周りの人の苦情が多いからって、もう私は駅に来なくていいって。」
と、宮野優子さんはそう言って泣いている。
「そうなんですか。では、雇用契約を結んだときに、前科があったということは、ちゃんと話したんですか?」
とヌルハチさんが聞くと、
「はい。ちゃんといいました。私が、盗みをして捕まったことはちゃんと話しました。でも、久さんが、私の事を無罪にしてくれたので大丈夫だって、駅長さんは言ってくれました。」
と、宮野優子さんは言った。
「俺も、そのことはちゃんと言ったんですけどね。だけど、住民運動が激しいんでしょうね。まあ、田舎駅ですから、そういう前科者が入社すると、困ってしまうのかなという事情があると思いますが、、、。」
と宮野久さんは、そう説明した。
「そうかもしれませんが、彼女のお陰で、駅の利用者さんは、かなり得をしていると思いますから、彼女を解雇したら逆に不自由になると思うのですけどね。」
とヌルハチさんがそう言うと、
「俺も駅にそういいましたが、駅の人たちは、その理由を全然言ってくれないんですよ。そういうことですから、世間体のためだけの、不当解雇だと、俺は思ったんですがね。でも、俺がこれまで受けた法律相談で、そういうことで勝てた前例は何も無いのですよ。だからどうしても障害者というのはこういうときに不利になってしまうのかな?」
宮野さんは、考え込むように言った。
「わかりました。それなら、駅長さんに抗議に参りましょう。そうやって、いきなり駅員を解雇してしまうのは、人種差別にも繋がります。それを解消するためにも、抗議したほうが良いと思います。」
ヌルハチさんはそう決断した。そして、みんなで、八幡駅に行ってみることにした。幸いのこと、八幡駅は、宮野さんの家から、すぐに行ける距離なのであった。毎日の通勤は夫である、宮野さんが、送り迎えしていたという。
ヌルハチさんたちは、八幡駅についた。駅の事務所へ行き、駅長さんにあわせてもらえないかと聞いた。応答したのは、駅長さんその人であって、代理の人はいなかった。ヌルハチさんは、なぜ、宮野優子さんを駅員から解雇したのか、そう聞いてみた。
「いやあ、別に彼女が、悪いわけではありません。彼女は確かにできないことのほうが多いかもしれないけど、でも、一生懸命仕事をしてくれています。切符を切るしかできなくても、それを一生懸命やってくれているので、それは嬉しいところです。ですが。」
駅長はそう言って言葉を切った。
「ですが何でしょうか。それでは彼女を解雇した理由が、見当たりませんね。」
ヌルハチさんがそう言うと、
「ええ、そうなのですが、ですが、最近は、マイカー通勤が多くなりましたからね。それで電車を使用する人が激減してしまいまして、それで、ずっと電車は赤字経営なのでして、、、。」
駅長は、とても恥ずかしそうに言った。
「でも、それで、彼女を解雇してしまうことは、ちょっと意味が違うんじゃないかしら。だって、彼女を目当てに、電車に乗るってい人もいると思うけど。」
るつ子さんがそう言うと、
「そうですが、本当にこの電車を利用する人が激減してしまいまして、、、。」
駅長は、そればかり言っている。
「いや、駅長さん。そればかり言ってはいけませんよ。だって、都会の生活につかれて、こちらの電車に乗ろうとする人が増えてきているって先日のおじいさんが言っていましたよ。いきなり人減らしをするよりも、電車のサービスを良くするとか、そういうことをして、乗客が増えるように持っていくのが大事なんじゃないですかね?」
とヤスシが言うと、
「少なくとも彼女は、一生懸命切符を切ってくれています。そのしごとを奪ってしまうのは、行けないと思います。だから、彼女を解雇してしまうのは、もう少し待ってて上げてください。障害者が、仕事を見つけることはとても難しいことなのです。」
と、ヌルハチさんは駅長に頭を下げた。それと同時に、るつ子さんも、他のメンバーも頭を下げた。

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