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タルパと夜に泣く。
あとがき
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「タルパと夜に泣く。」を読んでいただきありがとうございます。
今作主人公の手毬とヒーローの清太郎ですが。
結婚後も暫くは二人の時間を楽しむので子供はかなり後になります。
幼少期よりしっかりする事を強制されていた手毬と、厳しい父から長男として生きる事を強制されていた清太郎は、二人とも典型的なアダルトチルドレンとなってしまいました。
今はまだ、二人でそれぞれの心の中にとり残されている「満たされなかった子供の自分」を互いに癒し合っている時間です。
甘えて甘やかされて幸せになって欲しいです。
物語は終始手毬視点で進み、起こる出来事や対する人物に抱く印象は全て手毬のフィルターを通したものとなっております。
その為、手毬の「自罰的な考え」や「他者を悪しように言わない」思考がベースとなり、皆悪意ない善人なように描きましたが、客観的に見ると基本的に登場人物は全て身勝手で本当に思い遣り深い者は一人も出てきません。
手毬に対しては一途な振りをしている大志も、手毬を最優先しつつも、来る者拒まずで女の子とお付き合いしてきました。
女の子側の視点で見れば、本命に告白すら出来ない意気地無しのくせに別の女の子に手を出すただのクズです。
優美は欲望に素直で切り替えが早く、好意的な人間に対しては友好的な態度をとる性質が上手く作用したために手毬とはたまたまいい関係を築けましたが、出会ったタイミングが少しでもズレていたらとても嫌な女になっていた事でしょう。
汐や源太郎の語った優美像も間違いではなく、その視点から見れば悪しように言われても当然な人物なのです。
ご近所さん方も手毬可愛さに、事情を知らないまま他人に平気で暴言を吐きますし。
手毬の母は然る事乍ら、皆エゴに塗れ自分勝手に行動しているのです。
ただそれも愛故であり、被害を受けた者それぞれが良しとしているので完全な悪でもありませんが…。
作中、唐突に仲良くなっていた大志と優美の出会いに関して、番外編が3話あり、明日から1話ずつ更新していきます。
ちなみにこちらはR18ではございませんので気軽にどうぞ。
書ききれなかった設定や裏話もいくつかあるので供養としてここに少し記します。⬇
・手毬はハンドメイド作家ながらデビュー当初からブランディングをしっかりと考え、価格設定やクオリティは高く設けていたので、人気が出始めた現在は安定した収入に繋がっています。
ブランディングはフリーのハンドメイド作家にとってはとても重要な部分であり、且つ難しい部分でもあります。
量産に限界のあるハンドメイド作品はコストと需要を加味し、その上でバランスを見て価格設定をする必要がありますが、手毬は長期の活動を見越しコストを上回る強気な価格を付け、その分個性的なデザインと高いクオリティの維持に努力しました。
その為デビュー時はなかなか売上に繋がりませんでしたが、現在は軌道に乗っております。
・清太郎の編集報酬について。
主な依頼主である高学歴スナイパーズ。
編集者にも幅広い知識を求めている彼等は、それに対応出来る清太郎を重宝しており、且つ清太郎をサブのメンバーと捉えている為、一般的な編集報酬よりも高い額を提示しています。
更に彼等を通じて清太郎に依頼をしてくる他の配信者もそれなりの登録者を誇る人物が多く、人間性の信頼出来ない者は予め彼等によってふるいにかけられている為、その報酬も破格となっております。
なので手毬と清太郎は一般的な同業者よりは順調に安定した収入を得ている設定にしてあります。
それは二人の「甘え下手」と「真面目」な気質をベースに置き、「一人で生きて行く覚悟」をしていた表れでもあります。
出世欲や名声に興味がないだけで、仕事のクオリティを上げるなどの向上心は二人とも人一倍持っています。
・子供時代の清太郎が手毬に向けた感情は恋愛ではなく強烈な共感と同族愛ですが、末弟の正太郎の初恋は手毬です。
源太郎は手毬に一貫して恋心は抱いていませんが、幼少期は一緒にお風呂に入ったり、さり気なく胸を触ったりなど、一番上手に「みんなの大好きな手毬ちゃん」を堪能していました。
これが真ん中っ子の要領の良さです。
・手毬母、栞の再婚相手である斉藤さんは栞の大学時代の先輩であり、ずっと栞に片想いをしていました。
斉藤さんは初婚です。
女性経験は普通にありますが、奥手な上、良いところに就職するまでモテなかったので、初体験は社会人になってから。
基本的に栞には利用されていると理解した上で言いなりです。
栞が離婚した頃には別の女性とお付き合いしていましたが、「斉藤さんしかいないの」と栞に擦り寄られその人とお別れしています。
手毬の実父程ルックスは良くありませんが、誠実で優しい人であり、手毬の実父よりいい所に勤めている為、当初栞はそれが決め手となり離婚後すぐにお付き合いを開始しました。
が、今は斉藤さんをベタベタに溺愛しています。
現在アラ還なのにラブラブな二人です。
・手毬は高卒フリーターです。
祖父母は大学へ行かせようとしましたがそれを断り自身で選んでフリーターになりました。
が、そこも母栞への歪んだ想いに拍車を掛けます。
栞はぬくぬくと大学まで行くも、卒業後は就職もせず男の家に転がり込み同棲しては追い出され、また別の男の元に転がり込んでは捨てられと繰り返し、最終的に手毬を身ごもった時、その相手に責任を取らせる形で結婚しました。
手毬はこれらを自身の誕生前の出来事ながら、幼少期の両親の喧嘩中の会話や、田舎に移住した後のご近所さんの発言などから察してしまい、母に対する納得のいかなさが加速しました。
そして祖父母が母を甘やかす事にも苛立ちを覚えています。
などなど、他にもありますがそれはまたの機会に。
投稿時期は未定ですが、次は作中で清太郎が書いていた小説をそのまま連載しようかと考えております。
そこでは清太郎のこれまでの女性関係をはじめ手毬への執着がいつ愛へと変化したのか、町田龍善からの手紙の内容、家族との具体的な確執、仕事を辞めた主な原因、タルパを作るに至った経緯、大志がとったマウントの内容、そこから何故手毬がアナだと気付いたのかなどが清太郎視点で語られます。
そちらの番外編では、手毬との結婚を家族に報告するお話を予定しておりますので、この後ももう少し手毬と清太郎の幸せを楽しんでいただけると思います。
それではここまでお読みいただきありがとうございます。
晴天乃晴
今作主人公の手毬とヒーローの清太郎ですが。
結婚後も暫くは二人の時間を楽しむので子供はかなり後になります。
幼少期よりしっかりする事を強制されていた手毬と、厳しい父から長男として生きる事を強制されていた清太郎は、二人とも典型的なアダルトチルドレンとなってしまいました。
今はまだ、二人でそれぞれの心の中にとり残されている「満たされなかった子供の自分」を互いに癒し合っている時間です。
甘えて甘やかされて幸せになって欲しいです。
物語は終始手毬視点で進み、起こる出来事や対する人物に抱く印象は全て手毬のフィルターを通したものとなっております。
その為、手毬の「自罰的な考え」や「他者を悪しように言わない」思考がベースとなり、皆悪意ない善人なように描きましたが、客観的に見ると基本的に登場人物は全て身勝手で本当に思い遣り深い者は一人も出てきません。
手毬に対しては一途な振りをしている大志も、手毬を最優先しつつも、来る者拒まずで女の子とお付き合いしてきました。
女の子側の視点で見れば、本命に告白すら出来ない意気地無しのくせに別の女の子に手を出すただのクズです。
優美は欲望に素直で切り替えが早く、好意的な人間に対しては友好的な態度をとる性質が上手く作用したために手毬とはたまたまいい関係を築けましたが、出会ったタイミングが少しでもズレていたらとても嫌な女になっていた事でしょう。
汐や源太郎の語った優美像も間違いではなく、その視点から見れば悪しように言われても当然な人物なのです。
ご近所さん方も手毬可愛さに、事情を知らないまま他人に平気で暴言を吐きますし。
手毬の母は然る事乍ら、皆エゴに塗れ自分勝手に行動しているのです。
ただそれも愛故であり、被害を受けた者それぞれが良しとしているので完全な悪でもありませんが…。
作中、唐突に仲良くなっていた大志と優美の出会いに関して、番外編が3話あり、明日から1話ずつ更新していきます。
ちなみにこちらはR18ではございませんので気軽にどうぞ。
書ききれなかった設定や裏話もいくつかあるので供養としてここに少し記します。⬇
・手毬はハンドメイド作家ながらデビュー当初からブランディングをしっかりと考え、価格設定やクオリティは高く設けていたので、人気が出始めた現在は安定した収入に繋がっています。
ブランディングはフリーのハンドメイド作家にとってはとても重要な部分であり、且つ難しい部分でもあります。
量産に限界のあるハンドメイド作品はコストと需要を加味し、その上でバランスを見て価格設定をする必要がありますが、手毬は長期の活動を見越しコストを上回る強気な価格を付け、その分個性的なデザインと高いクオリティの維持に努力しました。
その為デビュー時はなかなか売上に繋がりませんでしたが、現在は軌道に乗っております。
・清太郎の編集報酬について。
主な依頼主である高学歴スナイパーズ。
編集者にも幅広い知識を求めている彼等は、それに対応出来る清太郎を重宝しており、且つ清太郎をサブのメンバーと捉えている為、一般的な編集報酬よりも高い額を提示しています。
更に彼等を通じて清太郎に依頼をしてくる他の配信者もそれなりの登録者を誇る人物が多く、人間性の信頼出来ない者は予め彼等によってふるいにかけられている為、その報酬も破格となっております。
なので手毬と清太郎は一般的な同業者よりは順調に安定した収入を得ている設定にしてあります。
それは二人の「甘え下手」と「真面目」な気質をベースに置き、「一人で生きて行く覚悟」をしていた表れでもあります。
出世欲や名声に興味がないだけで、仕事のクオリティを上げるなどの向上心は二人とも人一倍持っています。
・子供時代の清太郎が手毬に向けた感情は恋愛ではなく強烈な共感と同族愛ですが、末弟の正太郎の初恋は手毬です。
源太郎は手毬に一貫して恋心は抱いていませんが、幼少期は一緒にお風呂に入ったり、さり気なく胸を触ったりなど、一番上手に「みんなの大好きな手毬ちゃん」を堪能していました。
これが真ん中っ子の要領の良さです。
・手毬母、栞の再婚相手である斉藤さんは栞の大学時代の先輩であり、ずっと栞に片想いをしていました。
斉藤さんは初婚です。
女性経験は普通にありますが、奥手な上、良いところに就職するまでモテなかったので、初体験は社会人になってから。
基本的に栞には利用されていると理解した上で言いなりです。
栞が離婚した頃には別の女性とお付き合いしていましたが、「斉藤さんしかいないの」と栞に擦り寄られその人とお別れしています。
手毬の実父程ルックスは良くありませんが、誠実で優しい人であり、手毬の実父よりいい所に勤めている為、当初栞はそれが決め手となり離婚後すぐにお付き合いを開始しました。
が、今は斉藤さんをベタベタに溺愛しています。
現在アラ還なのにラブラブな二人です。
・手毬は高卒フリーターです。
祖父母は大学へ行かせようとしましたがそれを断り自身で選んでフリーターになりました。
が、そこも母栞への歪んだ想いに拍車を掛けます。
栞はぬくぬくと大学まで行くも、卒業後は就職もせず男の家に転がり込み同棲しては追い出され、また別の男の元に転がり込んでは捨てられと繰り返し、最終的に手毬を身ごもった時、その相手に責任を取らせる形で結婚しました。
手毬はこれらを自身の誕生前の出来事ながら、幼少期の両親の喧嘩中の会話や、田舎に移住した後のご近所さんの発言などから察してしまい、母に対する納得のいかなさが加速しました。
そして祖父母が母を甘やかす事にも苛立ちを覚えています。
などなど、他にもありますがそれはまたの機会に。
投稿時期は未定ですが、次は作中で清太郎が書いていた小説をそのまま連載しようかと考えております。
そこでは清太郎のこれまでの女性関係をはじめ手毬への執着がいつ愛へと変化したのか、町田龍善からの手紙の内容、家族との具体的な確執、仕事を辞めた主な原因、タルパを作るに至った経緯、大志がとったマウントの内容、そこから何故手毬がアナだと気付いたのかなどが清太郎視点で語られます。
そちらの番外編では、手毬との結婚を家族に報告するお話を予定しておりますので、この後ももう少し手毬と清太郎の幸せを楽しんでいただけると思います。
それではここまでお読みいただきありがとうございます。
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