休憩室の真ん中

seitennosei

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予告無く更衣室の中に押し入る。
着替え中だった汐ちゃんは、驚きで目を見開いたまま、下着姿の胸を咄嗟に両手で隠した。
「え?ちょっ、なんで?…っむっん。」
大声を出される前に手で口を塞げば、顔を真っ赤にしながら小さな手で抵抗してくる。
その必死な姿に俺は興奮していた。
首を左右に振りもがくので、逃げられないよう壁に強く押し付け、耳の淵を舌でなぞると、急に諦めたように大人しくなった。
口に当てていた手を離し、素早く俺の口を合わせる。
小さなそこに舌を捩じ込み、逃げる舌を追いかけ回し、強く吸って俺の口内へ引っ張り込む。
汐ちゃんは舌まで可愛いな。
味なんか無いはずなのに、美味しく感じ、吸い出した唾液を飲み下す。
自分のベルトをボトムから引き抜き、汐ちゃんの腕を掴む。
金属音で何か感じ取ったのか、再度抵抗しはじめたため、片腕しか捕まえられなかった。
このままではまずい。
早く自由を奪わなければ。
キスを深くしながら、掴んでいる片手をベルトごと汐ちゃんの背中に回し、もう片手で抵抗を続ける残りの腕をなんとか捕まえる。
力ずくで両手とも背中に回し、ベルトでの拘束を試みるが、なかなか難しく、手間取っている内に、しゃがみ込まれ口が離れてしまった。
「…もぅ、いや…。」
目を赤くして汐ちゃんは絶望したように呟く。
その姿を見下ろしていると、全身にゾクゾクと鳥肌が立った。
壁際に追い込まれ、後ろ手に拘束されながら、無防備に下着姿を曝し、力なく座り込んだ状態で、濡れた目が見上げてくる。
自身を見下ろすと、ボトムが歪に張り出す程に勃起している。
この先の展開を思うと、期待で胸が膨らむ。
しゃがんで目線を合わせ、手を伸ばしベルトの確認をする。
緩いけど拘束はできているようだ。
念の為に食い込む程それを強くしながら、キュッと唇を噛んで泣くのを堪えている顔を食い入るように見詰める。
可愛い。
虐めたい。
犯したい。
ホックを外したブラを、肩紐が伸び切る程前から押し上げ、頭を潜らせ、拘束している腕を伝わせながら、パサッと後ろに落とす。
そして露わになる胸。
「やぁ…。」
俺の逆上を恐れ、抗議の声を控えめにする汐ちゃん。
「こんなとこ見られたら困るのは汐ちゃんも一緒だろ?大人しくしてような?」
耳元で囁くと、目をギュッと閉じ静かに絶望している。
両手で大きな胸を持ち上げると、余りに柔らかく、持ち上がるよりも、手が埋まる感覚の方が大きい。
見せ付けるよう焦らしながら、暫くふよふよと弄んでいると、触れてもいないのに中心の突起がツンと主張しはじめる。
堪らず口に含む。
「っ…。」
胸の大きさには不釣り合いな程小ぶりな先端を舌で可愛がる。
もう片方の先端も指でゆっくり転がすと、汐ちゃんは腿を擦り合わせて身動ぎし出した。
先端に口を付けたまま顔を見ると、唇を噛み締めながら頬を上気させている。
腿にそっと手を置くと、ピクッと反応しこちらを見た。
目を合わせたまま、ゆっくりと手を中心に向かって滑らし、下着の端を指でカシカシと引っ掻くと、首を横に振って懇願してくる。
ゾワゾワと胸から喉元まで愛おしさが這い上がり、息苦しくなる。
もう限界だ。
めちゃくちゃにしてやる。
俺はニッコリと微笑むと、指をそのまま腿から下着の中に潜らせていった。
脚を必死に強く閉じ最後の抵抗を見せてくる。
無理矢理でなく、快感で開かせたい。
キスをしながら、片手で胸の先端を摘み、太腿と下着の際をサワサワと撫でていると、少しずつ脚の力が抜けてきた。
隙をついて手を脚の間に潜り込ませ、下着の脇から指を差し込むと、意外にもぐっしょりと濡れている。
「ふっ…ん!」
汐ちゃんは口を口で塞がれたまま呻く。
割れ目をなぞるつもりの指が、予想以上の濡れ具合に滑り、ヌブッと中まで入ってしまった。
1本の指だけなのに動かすのが難しい程、締め付けられる。
中が複雑にうねり、汐ちゃんの意思が介在しない別の生き物みたいに、悦んで俺の指を食べている。
早くここに入りたい。
だけど、もっとグズグズにしてからじゃないと途中で抵抗されるかもしれない。
頭の中で葛藤していると、ヒクヒクと汐ちゃんの腰が揺れている事に気が付いてしまった。
瞬間、もともと壊れていた理性が、完全に姿を消した。
指を引き抜くと、ボトムのチャックを下ろし、ボクサーパンツの穴から固くなったモノを取り出す。
そして汐ちゃんの下着をズラし、ズブズブと挿入させる。
小さくて狭い。
とてつもない圧迫感に気圧されるが、受け入れるように奥に誘い込んでくるのでどうしても腰が進んでしまう。
脚を持ち上げ細いウエストを掴んで、引き寄せる。
コリッ
先が奥の方で何かに引っ掛かった。
「や…ぁ…。」
固く結び堪えていた口が開き、嬌声が洩れる。
「ここ好きなんだ?」
耳元で囁きながら、コリコリと中を刺激すると、汐ちゃんは涙を流して首を横に振った。
泣き顔がもっと見たい。
両手で顔を押さえ、無理やりこちらを向け、涙を舐める。
さっぱりと整った綺麗な顔をクシャクシャにして、泣いている姿に煽られる。
愛おしくなり、頭を撫でながら成る可く優しくキスをする。
身長差で胸の辺りにある顔に口付ける為、グッと背中を丸めると、挿入角度が変わり先程とは違う所に先がぶつかった。
「ふんぅ…。」
出口のない声を鼻から洩らし、尚も泣き続けている。
めちゃくちゃにキスをしながら、その一点を突いていると、小さな身体がガクガクと痙攣しはじめた。
「ふっ…、んんっ。」
苦しそうに一際高く呻き、引きちぎられるかと思う程中を締め付けてくる。
強い刺激に堪えきれず、俺はそのまま中に吐き出した。
ガクッと壁に項垂れ、呆然と放心している汐ちゃんを抱き締める。
愛おしくて仕方がない。
頭頂部に鼻先をくっ付け、匂いを嗅ぐと、シャンプーと一緒に、何とも言えない甘い女の子の良い匂いがした。
途端に胸に幸福感が広がっていく。
ああ、これが幸せか…。
でも、虚しい。
こんなこと何の意味もない。
だってこれ、どうせ夢だろ。
ゆっくりと目を閉じる。

次に目を開くと、自室の天井がボンヤリと見えてきた。
「ほらな。」
重たい身体をのそりと起こし、最近の朝のルーティーンである、パンツの中の確認をする。
「今日は出てない…。」
夢精はしていなかった。
だけど確実に勃っていたであろう形跡がある。
パンツには小さいシミが残り、尿道口からは透明の粘液が漏れてきている。
「なんでお前は、寝てる時だけ元気なんだよ…。」
ほんのり冷たいパンツの不快感を無視し、ドサッとベットに倒れ天井を見上げる。

美玲と別れて10日程、最後にセックスをしてからは2週間程経ったが、自慰ができていない。
どんなに動画を観ても、好きなシチュエーションを妄想しても勃たないのだ。
どうしても首絞めを要求されたことと、別れ際に無理矢理舐められた時の情景が浮かび、怖くなってしまう。
元気のないところを無理やり弄んでみても、ぼんやりと立ち上がりそうな雰囲気で微かに膨らむが、芯が通らず扱くことができない。
そのくせ、ほぼ毎日淫夢を見ている。
目覚めた時に今日の様な勃起の名残が大体あるし、夢精をして飛び起きることも何度かあった。
そして、その夢には必ず汐ちゃんが出てくる。
見始めた頃は目覚める度に罪悪感と自己嫌悪で死にたくなっていた。
それに伴い、無意識の願望なのか、自分では責任を負いたくない気持ちの表れなのか、積極的に俺を責める汐ちゃんに強く抵抗できず、なし崩し的に致してしまうシチュエーションばかり見ていた。
しかし、それが数日も続くと完全に明晰夢になり、「どうせこれも夢だ」と高を括って、夢の世界でないと到底許されないような酷い行為をするようになった。
今日のはまた酷かった。
どう控えめに見積っても犯罪だからな。
場所も職場だし。
夢でそれだけ酷いことをしておきながら、リアルで汐ちゃんと顔を合わせてもシレッとしていられるくらい、最近の俺は良心が姿を消している。
むしろ罪悪感のないことに罪悪感的な意味のわからない心理状態。
いつまでこれが続くのか。
もう精神的に限界かもしれない。
俺はスマホを手に取ると縋るような気持ちでSOSを送った。
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