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木曜日のスイッチ。
筆と三学期。
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冬休みは殆ど家に居た。
たまに兄貴に連れ出されて定期的に太陽の下に出てはいたけれど大抵はコタツで何か食べているか寝ているかして過ごした。
それ以外は兄貴の友人達と日の出を見たり初詣に行ったり、皆に可愛がってもらった。
兄貴狙いで私に親切にしてきた女友達が居た。
だから純粋に妹みたいに構ってくれた別の女性の方にあからさまに懐いたりして、兄貴の人間関係を軽く掻き乱して意地の悪い楽しみ方もしてみた。
その親切な女性が少し森本先生に似ていたり、兄貴の先輩だっていう人が山崎先生と同じ歳だったり。
そういうふとした時に森本先生が言っていた言葉や、山崎先生の存在を思い出して胸が苦しくなったりもしたけれど。
概ね楽しく笑って過ごせた。
こうやって楽しい事に押し出されて先生の事を考える時間が短くなっていくのかな?
苦しいのが減るのは嬉しい事で。
それでも何故か寂しいと思う。
先生と理解し合える場所を失って苦しい事が何より辛かった筈なのに。
今はそれが薄れて大丈夫になってしまう事が何より寂しい。
失恋て振られた瞬間じゃなくて、段々恋心が消えていく事なんだなって思った。
明日から三学期になるけれど、3年生は殆どの日程が自由登校になる。
山崎先生と木曜日を過ごしていた頃は卒業まで毎週通うつもりでいた。
木曜日を過ごさなくなってこらも卒業のギリギリまで職員玄関の団欒を見る為に登校しようと思っていた。
けれどそのどちらも必要なくなってしまった。
三学期が始まっても私が学校に行く必要は何一つなくなった。
キャンバスの上を走る筆。
あれだけ長い事真っ白だったのに、一度描くと決めたら止まらないから面白い。
夢中になって筆を滑らせていると、ムーッムーッとくぐもった音をたてながら、畳の上のスマホが地味に移動していく。
その長い震えでメールやメッセージではなく着信だと分かった。
座ったままパレットと筆を脇に置きスマホを確認する。
『着信中』の文字の下に『森本先生』との表示。
土曜日の20時過ぎ。
一体何の用だろう。
俺は『通話』の方にスライドし、少し緊張しながら対応した。
「…はい。」
『山崎先生?突然申し訳ありません。今…良いですか?』
絵を中断される形にはなるが、丁度そろそろ自然光でも色を見たいと思っていたところだ。
続きは明日明るい時にしよう。
「あ、はい。今大丈夫ですよ。」
『良かった…。学校で話せない事だったので…。かと言ってもうお食事にお誘いするのもちょっとって感じですしね。なので、電話で失礼します。』
「はい。」
『単刀直入に言いますね。』
怖い…。
何を言われるのか全く検討がつかないので構えてしまう。
ゴクリと唾を飲んだ音が電話越しに聞こえていたらと思う程の緊張状態。
しかし俺の様子に構う事もなく森本先生は大した溜めもなくあっさりと言った。
『細谷さんの絵を描いてその絵を彼女に見せて下さい。』
「ん?」
『細谷さんの絵を描いてその絵を彼女に見せて下さい。』
全く同じ事を二回も言われた。
俺が聞き取れなくて聞き返したのだと思ったのだろうか。
それとも大事な事だから二回言ったのか…。
「え、いや。はい。…何でまた…。」
『山崎先生。完全な相互理解などこの世に存在しません。』
「…は、はい?」
『それに人と人とが手を取り合って共に生きていく上で本当に大切なのは「理解しようとする姿勢」であって「完全な相互理解」なんてものは幻想なんです。それでも…。』
「……。」
『それでもやっぱり山崎先生が共に歩む相手に完全な…もしくはそれに近い理解を求めるのなら、それは細谷さんなんだろうなって思います。』
益々持って話が見えなくなってきた。
しかし何故か聞き入ってしまう。
これがカウンセラーの話術なのか…?
『心理に携わる者から見れば山崎先生と細谷さんは依存関係みたいな、視野が狭く危うい状態です。世間的に見たお互いの立場としても教師と生徒で健全じゃありません。だけど…。それでもお二人を見ていると、もしかしたら完全な理解の限りなく近い所まで行けるのかなって思ってしまうんです。表現者である山崎先生にとって、本当に深い所まで理解の及ぶ人…細谷さんが必要なのだとしたら。細谷さんじゃないとダメなのだとしたら…。』
「だとしたら…?」
『細谷さんの絵を描いてその絵を彼女に見せて下さい。』
三回目。
何度も繰り返される力強い言葉。
しかし…。
「細谷さんの絵は今描いています…。だけど、その絵を彼女に見せる予定はないです。」
俺は吐き出すように呟いた。
苦しんでやっと出した言葉だったのに、間髪入れずに反応が返ってくる。
『何故ですか?』
「何故って…。僕はもう満足したからです。細谷さんっていう存在がこの世界に居て。僕の絵を見て僕を理解してくれて。それが分かっただけで僕はもう十分なんです。」
『それ本気で言ってます?』
ビックリした。
驚く程冷たい声。
森本先生がこんなに低くて圧のある声が出せるなんて知らなかった。
俺は叱られた子供のようにシドロモドロになる。
「いや、だって。僕から拒否しておいて、そんな、今更…。細谷さんだって望まないだろうし…。教師として…、指導者としてやっていきたい事も見付かりましたし。何より細谷さんのような正確な理解でなくても購入を申し出る程僕の絵を欲しいと言ってくれる人がいる事も分かりました。だから自分の理解して欲しいって欲求のまま細谷さんに今更行動するよりもやらなければならない事が…」
『ハーッ。』
投げ付けるような呆れた溜め息に割り込まれた。
怖い。
俺はそんなに怒られるような事を言っているのだろうか?
『山崎先生。この前まで細谷さんとの仲を引っ掻き回していた私の言葉なんて信用出来ないのかもしれないですけど聞いて下さい。』
「いや、そんな事は…」
『正直、細谷さんは山崎先生が居なくても生きていけます。』
胸が抉られる。
そんな事分かっている。
だけど他人から面倒向かって言い切られるとダメージが大きい。
黙って胸の痛みに耐えるしか出来ない。
『基本的に女の方が逞しいですしね。細谷さんはこの先きっと山崎先生の事なんてケロッと忘れて、いい感じの人と出会って、いい感じの人と結婚して、いい感じに家庭を築いてって…。彼女は何処に行っても幸せになりますよ。』
「…はい…」
『でも、山崎先生は細谷さんが居ないと生きていけないでしょう?』
また胸が抉られた。
しかも今度は自覚のない事だったから、衝撃がさっきの比ではない。
俺って細谷咲が居ないと生きていけないのか?
『失礼しました。生きていけないは言い過ぎでした。でも人間らしくは生きられないと思います。』
森本先生は少し優しいいつもの声に戻ってフォローを入れてくれた。
が、表現が幾分かマイルドになっただけで依然俺の胸は抉ぐられ続ける。
結局俺は言葉が出せない。
『このまま行動しなければきっと誰と何をしていても、山崎先生は何年、何十年も細谷さんを思い出しながら絵を描いて誰にも深く理解されないで生きていくんです。そこまでの存在が胸の中に居て、成就しないやるせなさごと絵にぶつけて。それは表現者としては幸せなのかもしれないですけど。折角なら細谷さんに気持ちを伝えて、二人で生きていけるかもしれない可能性に賭ける方が楽しいんじゃないですか?』
二人で生きていく?
そんな夢を見ても良いのだろうか?
『他の誰にも分からないのに伝えたい人にだけ伝わる愛の告白なんて素敵じゃないですか?そんな事、お二人みたいに通じていないと成立しないんですよ?』
俺と細谷咲でしか成立しない愛の告白。
胸にジーンと何かが染み渡っていく。
『私は格好悪く足掻いてもがいて、やり尽くしたお陰で後悔せずに吹っ切れました。山崎先生にもやり尽くしてみて欲しいです。私や立花くんみたいに。』
通話を終えても暫く呆然としてしまった。
俺は何も行動をしないまま、細谷咲の卒業を迎え、その後の人生を後悔するだろう心の準備を既にしていた。
その後悔ごと俺の財産であり、背負うべき罰だと思っていたから。
だけど、もし。
細谷咲の目に俺の絵を再び映す事が出来るのなら。
そしてまた彼女がそれを正確に理解してくれるのなら。
それ以上の幸福がこの世に存在しているだろうか。
望んでも良いのだろうか。
分からない。
今でもまだ調子に乗り過ぎではないかと咎めるもう一人の自分が居る。
しかし、気付けば手に筆を持っていた。
続きは明日にしようと思っていたのに。
再びキャンバスの上に筆が走った。
たまに兄貴に連れ出されて定期的に太陽の下に出てはいたけれど大抵はコタツで何か食べているか寝ているかして過ごした。
それ以外は兄貴の友人達と日の出を見たり初詣に行ったり、皆に可愛がってもらった。
兄貴狙いで私に親切にしてきた女友達が居た。
だから純粋に妹みたいに構ってくれた別の女性の方にあからさまに懐いたりして、兄貴の人間関係を軽く掻き乱して意地の悪い楽しみ方もしてみた。
その親切な女性が少し森本先生に似ていたり、兄貴の先輩だっていう人が山崎先生と同じ歳だったり。
そういうふとした時に森本先生が言っていた言葉や、山崎先生の存在を思い出して胸が苦しくなったりもしたけれど。
概ね楽しく笑って過ごせた。
こうやって楽しい事に押し出されて先生の事を考える時間が短くなっていくのかな?
苦しいのが減るのは嬉しい事で。
それでも何故か寂しいと思う。
先生と理解し合える場所を失って苦しい事が何より辛かった筈なのに。
今はそれが薄れて大丈夫になってしまう事が何より寂しい。
失恋て振られた瞬間じゃなくて、段々恋心が消えていく事なんだなって思った。
明日から三学期になるけれど、3年生は殆どの日程が自由登校になる。
山崎先生と木曜日を過ごしていた頃は卒業まで毎週通うつもりでいた。
木曜日を過ごさなくなってこらも卒業のギリギリまで職員玄関の団欒を見る為に登校しようと思っていた。
けれどそのどちらも必要なくなってしまった。
三学期が始まっても私が学校に行く必要は何一つなくなった。
キャンバスの上を走る筆。
あれだけ長い事真っ白だったのに、一度描くと決めたら止まらないから面白い。
夢中になって筆を滑らせていると、ムーッムーッとくぐもった音をたてながら、畳の上のスマホが地味に移動していく。
その長い震えでメールやメッセージではなく着信だと分かった。
座ったままパレットと筆を脇に置きスマホを確認する。
『着信中』の文字の下に『森本先生』との表示。
土曜日の20時過ぎ。
一体何の用だろう。
俺は『通話』の方にスライドし、少し緊張しながら対応した。
「…はい。」
『山崎先生?突然申し訳ありません。今…良いですか?』
絵を中断される形にはなるが、丁度そろそろ自然光でも色を見たいと思っていたところだ。
続きは明日明るい時にしよう。
「あ、はい。今大丈夫ですよ。」
『良かった…。学校で話せない事だったので…。かと言ってもうお食事にお誘いするのもちょっとって感じですしね。なので、電話で失礼します。』
「はい。」
『単刀直入に言いますね。』
怖い…。
何を言われるのか全く検討がつかないので構えてしまう。
ゴクリと唾を飲んだ音が電話越しに聞こえていたらと思う程の緊張状態。
しかし俺の様子に構う事もなく森本先生は大した溜めもなくあっさりと言った。
『細谷さんの絵を描いてその絵を彼女に見せて下さい。』
「ん?」
『細谷さんの絵を描いてその絵を彼女に見せて下さい。』
全く同じ事を二回も言われた。
俺が聞き取れなくて聞き返したのだと思ったのだろうか。
それとも大事な事だから二回言ったのか…。
「え、いや。はい。…何でまた…。」
『山崎先生。完全な相互理解などこの世に存在しません。』
「…は、はい?」
『それに人と人とが手を取り合って共に生きていく上で本当に大切なのは「理解しようとする姿勢」であって「完全な相互理解」なんてものは幻想なんです。それでも…。』
「……。」
『それでもやっぱり山崎先生が共に歩む相手に完全な…もしくはそれに近い理解を求めるのなら、それは細谷さんなんだろうなって思います。』
益々持って話が見えなくなってきた。
しかし何故か聞き入ってしまう。
これがカウンセラーの話術なのか…?
『心理に携わる者から見れば山崎先生と細谷さんは依存関係みたいな、視野が狭く危うい状態です。世間的に見たお互いの立場としても教師と生徒で健全じゃありません。だけど…。それでもお二人を見ていると、もしかしたら完全な理解の限りなく近い所まで行けるのかなって思ってしまうんです。表現者である山崎先生にとって、本当に深い所まで理解の及ぶ人…細谷さんが必要なのだとしたら。細谷さんじゃないとダメなのだとしたら…。』
「だとしたら…?」
『細谷さんの絵を描いてその絵を彼女に見せて下さい。』
三回目。
何度も繰り返される力強い言葉。
しかし…。
「細谷さんの絵は今描いています…。だけど、その絵を彼女に見せる予定はないです。」
俺は吐き出すように呟いた。
苦しんでやっと出した言葉だったのに、間髪入れずに反応が返ってくる。
『何故ですか?』
「何故って…。僕はもう満足したからです。細谷さんっていう存在がこの世界に居て。僕の絵を見て僕を理解してくれて。それが分かっただけで僕はもう十分なんです。」
『それ本気で言ってます?』
ビックリした。
驚く程冷たい声。
森本先生がこんなに低くて圧のある声が出せるなんて知らなかった。
俺は叱られた子供のようにシドロモドロになる。
「いや、だって。僕から拒否しておいて、そんな、今更…。細谷さんだって望まないだろうし…。教師として…、指導者としてやっていきたい事も見付かりましたし。何より細谷さんのような正確な理解でなくても購入を申し出る程僕の絵を欲しいと言ってくれる人がいる事も分かりました。だから自分の理解して欲しいって欲求のまま細谷さんに今更行動するよりもやらなければならない事が…」
『ハーッ。』
投げ付けるような呆れた溜め息に割り込まれた。
怖い。
俺はそんなに怒られるような事を言っているのだろうか?
『山崎先生。この前まで細谷さんとの仲を引っ掻き回していた私の言葉なんて信用出来ないのかもしれないですけど聞いて下さい。』
「いや、そんな事は…」
『正直、細谷さんは山崎先生が居なくても生きていけます。』
胸が抉られる。
そんな事分かっている。
だけど他人から面倒向かって言い切られるとダメージが大きい。
黙って胸の痛みに耐えるしか出来ない。
『基本的に女の方が逞しいですしね。細谷さんはこの先きっと山崎先生の事なんてケロッと忘れて、いい感じの人と出会って、いい感じの人と結婚して、いい感じに家庭を築いてって…。彼女は何処に行っても幸せになりますよ。』
「…はい…」
『でも、山崎先生は細谷さんが居ないと生きていけないでしょう?』
また胸が抉られた。
しかも今度は自覚のない事だったから、衝撃がさっきの比ではない。
俺って細谷咲が居ないと生きていけないのか?
『失礼しました。生きていけないは言い過ぎでした。でも人間らしくは生きられないと思います。』
森本先生は少し優しいいつもの声に戻ってフォローを入れてくれた。
が、表現が幾分かマイルドになっただけで依然俺の胸は抉ぐられ続ける。
結局俺は言葉が出せない。
『このまま行動しなければきっと誰と何をしていても、山崎先生は何年、何十年も細谷さんを思い出しながら絵を描いて誰にも深く理解されないで生きていくんです。そこまでの存在が胸の中に居て、成就しないやるせなさごと絵にぶつけて。それは表現者としては幸せなのかもしれないですけど。折角なら細谷さんに気持ちを伝えて、二人で生きていけるかもしれない可能性に賭ける方が楽しいんじゃないですか?』
二人で生きていく?
そんな夢を見ても良いのだろうか?
『他の誰にも分からないのに伝えたい人にだけ伝わる愛の告白なんて素敵じゃないですか?そんな事、お二人みたいに通じていないと成立しないんですよ?』
俺と細谷咲でしか成立しない愛の告白。
胸にジーンと何かが染み渡っていく。
『私は格好悪く足掻いてもがいて、やり尽くしたお陰で後悔せずに吹っ切れました。山崎先生にもやり尽くしてみて欲しいです。私や立花くんみたいに。』
通話を終えても暫く呆然としてしまった。
俺は何も行動をしないまま、細谷咲の卒業を迎え、その後の人生を後悔するだろう心の準備を既にしていた。
その後悔ごと俺の財産であり、背負うべき罰だと思っていたから。
だけど、もし。
細谷咲の目に俺の絵を再び映す事が出来るのなら。
そしてまた彼女がそれを正確に理解してくれるのなら。
それ以上の幸福がこの世に存在しているだろうか。
望んでも良いのだろうか。
分からない。
今でもまだ調子に乗り過ぎではないかと咎めるもう一人の自分が居る。
しかし、気付けば手に筆を持っていた。
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