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現在⑶
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なんとなく意識はあるみたい。
でも、体が動かない。
なにがあったんだろう?仕事してたのに。
今、どうなってるのかな?
わからないや……。
意識が落ちるように、眠っていた。
近くに誰か居る……?誰?
「ご主人、大丈夫?」
ご主人って、誰?
「いっしょに帰ろう」
どこに?
「僕達が住んでいた場所」
どこ?
「青い月の出ている、綺麗な場所だよ」
サクラも咲いてる?
「そうだよ、待ってる方がいるよ」
待ってる人?
「そう」
誰?
「あるじ様、僕はそう呼んでる」
あるじ様?
「昔、僕達を助けてくれた方」
助けてくれた人?
「前にもあったんだ、あと少しのところを助けてくれて」
前にも?
「そう、前の時は周りからの強制だったけど、今は違う」
そうなの?
「合わないんだって」
なにがあわないの?
「世界と」
せかい?
「この世界と反りが合わない」
?
「だから、不幸を呼ぶんだ」
それじゃあ……
「辛かったね」
…で…も……
「苦しいことばかりで…」
そうだね…。
「前もそうだったよ」
そっか
少しずつ府に落ちた。巡り合わせが悪いとしか言い様のないことがあった。
いままでずっとそうだった。なにが足りない、あともう少しだったのに。
ずっとそんなことばかりだった。
そんなことで、こんなに苦しむんだ…。
「そうだよ、だって異物だから」
異物?
「あったら、邪魔なもの」
…でも
「そういうものなんだ、あのね傷があるんだって」
どこに傷が?
「魂に」
魂?
「だから異物として見られて、弾かれる」
わからない…。
「魂に傷があって、異物として見られる、そうすると合わなくなって、その生き物に不幸が来る」
そうなんだ
「そう、後少しで治るところだったのに、月食が起きてそこに落ちてしまったんだ」
それが、わたし?
「そうだよ、だから迎えにきたんだ」
そうだったんだ…。
「前に思い出すようにしたけど、見た?」
ひょっとして、夢を?
「そう、夢で見たことは、本当にあったことなんだ」
あんなに苦しいことが…
「そうだね、今はあそこまで辛くないから」
………
「どうする?、残る?」
わからない…
「また来るから、その時決めて」
わかった
誰もいない。
わかってた。小さい時から親もいないし、誰かに抱き締めてもらった記憶もない。
生活出来るようになったら、ずっと一人で暮らしてきた。
……。帰る場所がある。本当はとても嬉しい。
でも、今までの生活も寂しかったけど、悪くなかった。
たった一人の友達もいたし。
ここに残りたいとも、帰りたいとも、どちらでもない。
どうしようか……。
でも、体が動かない。
なにがあったんだろう?仕事してたのに。
今、どうなってるのかな?
わからないや……。
意識が落ちるように、眠っていた。
近くに誰か居る……?誰?
「ご主人、大丈夫?」
ご主人って、誰?
「いっしょに帰ろう」
どこに?
「僕達が住んでいた場所」
どこ?
「青い月の出ている、綺麗な場所だよ」
サクラも咲いてる?
「そうだよ、待ってる方がいるよ」
待ってる人?
「そう」
誰?
「あるじ様、僕はそう呼んでる」
あるじ様?
「昔、僕達を助けてくれた方」
助けてくれた人?
「前にもあったんだ、あと少しのところを助けてくれて」
前にも?
「そう、前の時は周りからの強制だったけど、今は違う」
そうなの?
「合わないんだって」
なにがあわないの?
「世界と」
せかい?
「この世界と反りが合わない」
?
「だから、不幸を呼ぶんだ」
それじゃあ……
「辛かったね」
…で…も……
「苦しいことばかりで…」
そうだね…。
「前もそうだったよ」
そっか
少しずつ府に落ちた。巡り合わせが悪いとしか言い様のないことがあった。
いままでずっとそうだった。なにが足りない、あともう少しだったのに。
ずっとそんなことばかりだった。
そんなことで、こんなに苦しむんだ…。
「そうだよ、だって異物だから」
異物?
「あったら、邪魔なもの」
…でも
「そういうものなんだ、あのね傷があるんだって」
どこに傷が?
「魂に」
魂?
「だから異物として見られて、弾かれる」
わからない…。
「魂に傷があって、異物として見られる、そうすると合わなくなって、その生き物に不幸が来る」
そうなんだ
「そう、後少しで治るところだったのに、月食が起きてそこに落ちてしまったんだ」
それが、わたし?
「そうだよ、だから迎えにきたんだ」
そうだったんだ…。
「前に思い出すようにしたけど、見た?」
ひょっとして、夢を?
「そう、夢で見たことは、本当にあったことなんだ」
あんなに苦しいことが…
「そうだね、今はあそこまで辛くないから」
………
「どうする?、残る?」
わからない…
「また来るから、その時決めて」
わかった
誰もいない。
わかってた。小さい時から親もいないし、誰かに抱き締めてもらった記憶もない。
生活出来るようになったら、ずっと一人で暮らしてきた。
……。帰る場所がある。本当はとても嬉しい。
でも、今までの生活も寂しかったけど、悪くなかった。
たった一人の友達もいたし。
ここに残りたいとも、帰りたいとも、どちらでもない。
どうしようか……。
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