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*ウィルフレイ視点 11
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「それでは、一度帰還する。ルドルフ、後を頼んだぞ。」
「はい、隊長。任せてくれ。」
あの後すぐに、ルード卿が核持ちのプランドを倒したため、村にいた魔物がこれ以上増えることはなかった。
今後、周辺を見回って魔物が確認されなければ、この領地での任務は終了となるそうだ。
まだ後処理のある騎士を数名ほど村において、僕達は先に別荘へと帰還した。
今回の核持ちの魔物の討伐は、危険度が高いと判断され、治癒士と神官は同行することが出来なかった。しかし、討伐中に出た数名の重傷者は回復薬を用いたことですぐに治療することが出来た。
騎士の命を守った回復薬はその有用性を大いに証明したと言えるだろう。
これで僕の仕事も無事に完了となった。
別荘の応接室で父に討伐中の出来事を話していると、ルード卿が部屋に入ってきた。
「ルード卿、ご無事で何よりです。フィラネル山脈に接する領地の領主として感謝申し上げます。」
父がルード卿に深く感謝を伝える。僕もそれに続いた。
「今回の任務の成功は、リングドン家の支援のおかげです。こちらこそ感謝致します。それで、早速なのですが、こちらの回復薬と結界魔道具についてお聞きしたい。」
「それについては、我が領地の邸で開発者も交えて話しましょう。」
「開発者はこの手紙の送り主ですね?」
ルード卿は1枚の手紙を取り出し、机の上に置いた。
『我が商会の商品はいかがだったでしょうか?気に入っていただけましたら、ぜひ私に会いに来て下さい。お待ちしております。』
リルの可愛らしい文字に笑が溢れそうになる。
「私はこちらの薬と魔道具を騎士団で採用したいと思っています。子爵、ぜひこの方に会う機会を作っていただきたい。」
「分かりました。ウィル、問題ないな?」
父の問いに僕は無言で頷く。
「では、私はなるべく早く事後処理を終え、そちらに向かいます。」
ルード卿は騎士の礼を取ると素早く部屋を出て行った。
「ウィル、お前もよくやった。」
珍しく父に褒められて何だかむず痒い。
「これから忙しくなりそうですね。」
一息付いて、ソファの背もたれに体を預けると、父の秘書官が手紙を持って現れた。
「子爵、奥さまからお手紙です。」
母からの手紙を不思議に思っていると、手紙を読み終えた父が、それを僕に渡してきた。
「はあ?父上!これはどういうことですか⁈」
母からの手紙には、ケイルがリルを監禁したという内容が書かれてあった。
「父上、僕は今すぐに領地に帰ります。」
「今のお前を引き留めたところで、無駄だろう。ここは私がいれば問題無い。すぐに支度をしなさい。」
僕は簡単に旅装を整えるとすぐに別荘を出発した。
リル!すぐに行くから。どうか無事でいて。
僕はただそれだけを願った。
「はい、隊長。任せてくれ。」
あの後すぐに、ルード卿が核持ちのプランドを倒したため、村にいた魔物がこれ以上増えることはなかった。
今後、周辺を見回って魔物が確認されなければ、この領地での任務は終了となるそうだ。
まだ後処理のある騎士を数名ほど村において、僕達は先に別荘へと帰還した。
今回の核持ちの魔物の討伐は、危険度が高いと判断され、治癒士と神官は同行することが出来なかった。しかし、討伐中に出た数名の重傷者は回復薬を用いたことですぐに治療することが出来た。
騎士の命を守った回復薬はその有用性を大いに証明したと言えるだろう。
これで僕の仕事も無事に完了となった。
別荘の応接室で父に討伐中の出来事を話していると、ルード卿が部屋に入ってきた。
「ルード卿、ご無事で何よりです。フィラネル山脈に接する領地の領主として感謝申し上げます。」
父がルード卿に深く感謝を伝える。僕もそれに続いた。
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「それについては、我が領地の邸で開発者も交えて話しましょう。」
「開発者はこの手紙の送り主ですね?」
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『我が商会の商品はいかがだったでしょうか?気に入っていただけましたら、ぜひ私に会いに来て下さい。お待ちしております。』
リルの可愛らしい文字に笑が溢れそうになる。
「私はこちらの薬と魔道具を騎士団で採用したいと思っています。子爵、ぜひこの方に会う機会を作っていただきたい。」
「分かりました。ウィル、問題ないな?」
父の問いに僕は無言で頷く。
「では、私はなるべく早く事後処理を終え、そちらに向かいます。」
ルード卿は騎士の礼を取ると素早く部屋を出て行った。
「ウィル、お前もよくやった。」
珍しく父に褒められて何だかむず痒い。
「これから忙しくなりそうですね。」
一息付いて、ソファの背もたれに体を預けると、父の秘書官が手紙を持って現れた。
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「父上、僕は今すぐに領地に帰ります。」
「今のお前を引き留めたところで、無駄だろう。ここは私がいれば問題無い。すぐに支度をしなさい。」
僕は簡単に旅装を整えるとすぐに別荘を出発した。
リル!すぐに行くから。どうか無事でいて。
僕はただそれだけを願った。
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