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「リヴァン先生!これならいけませんか?」
私は図書室で考えた方法を先生に話した。

「空間魔法か。確かに空間魔法なら既に魔道具化されてるね。空間拡張されたバッグとか扱ってる商会は結構あるよ。でも値段知ってる?レブロン家がいかにお金持ちでも割に合わないと思うよ。」

空間魔法には闇属性の魔力も必要になるため、扱える魔道具士は限られる。そのため、空間魔法を使用した魔道具は価格が跳ね上がる。

「でも先生、作り出す空間は少なくていいんです。人の周りを囲う薄い層ほどの空間を作れればいいので。」

「空間を空間で遮断するってことか。でもそれだと全てを遮断するから狭い空間なら中に長時間はいられないよ?」

「そこは、風魔法で空気を送り込めば大丈夫かと。」

「魔道具を2種類に分けるのか。確かにこれならいけそうだね。あとはどのくらいの厚さの空間を生み出せばいいか調べれば。視界も確保出来るか試さないと。」
リヴァン先生は会話が終わる前に、何かを書き始めてしまった。
私も少しまとめておこう。
やっと完成の道筋が見えた気がした。



「どうかな?ちゃんと遮断出来てるでしょ?」
二日間かけて完成した結界魔法をウィルとティーナにお披露目する。

「うん。これはすごいね。あんなに苦戦してたのに。」

「ええ。リルすごいです。リルを信じていなかった訳ではないけれど、難しいことは分かっていましたから。」
2人が私の張った結界に触れながら、完成を喜んでくれた。

「でもこれで完成じゃないの。ティーナ。これからはあなたの出番だよ。」

「私?」

「この結界は全てを遮断するの。だからこの中にいると空気が淀んで、段々と息が出来なくなってしまうんだ。ティーナはそれを解決して欲しい。もちろん手伝うから。」

「私の風魔法が必要なんですね?」

「そう。ティーナなら出来るよ。」

「ええ。必ず完成させます。」

それからティーナは学院には来なかった。










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