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第4章. ワリメ大論戦
046. ワリメ新兵器説
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今度は7月29日発売の週刊誌・週刊淫春、略称〈淫春〉(8月5日号)に掲載されている特集記事〈ワリメ新兵器説〉がネット界隈で熱くなってきた。
発端は今月2日にジャパンから逃れて、現在は大中華国のピョンヤン市に滞在している奇病珍病研究の第1人者でペンネーム〈ドクターくすえ〉として知られる医学博士・独田楠枝が大中華国版Onaniegramと云える有料の会員制・駄文投稿サイト〈自慰倶楽部〉に投稿した「独田がジャパンへ帰れない驚くべき3つの真実」と云うタイトルの手記である。
さらに独田から〈淫春〉の編集長宛てに電子メールが送られた。それには「この手記も記事に使っていいよ」と云う追伸がついていて、本文は手記「独田がジャパンへ帰れない驚くべき3つの真実」と同一の文章だった。それによって特集記事に全文を掲載することができたのだ。
【独田がジャパンへ帰れない驚くべき3つの真実】投稿者:ドクターくすえ
独田は今月2日以降、お隣さん(大中華国)にいてジャパンには帰れません。なぜジャパンから逃げたかは、前の投稿「独田がジャパンから逃れた驚くべき3つの理由」に書いています。またジャパンでは〈淫春〉(7月29日号)に特集がありますので、購入してお読みください。週刊淫春は只今発売中です!
さて、ここから先はデマゴギーでもなければフェイクでもありません。世界中を震撼させる真実です。賢明な読者の方たちなら、きっとお信じになってくださると思います。
前の投稿で独田は〈ワリメ宇宙人説〉を発表しましたが、新たな真実を知らせなければなりません。ワリメは宇宙人であると同時に、ジャパン国防軍が秘密裏に北米連邦軍と共同で開発している新兵器です!
このトップシークレットを知った独田は、さらに2つの真実にも気づいたために、ジャパンには帰れません。きっと消されるからです。そう云う危ない情報の残り2つは「宇宙人に侵略されたジャパンの首脳陣と有名人の合計4千人以上が既に人型宇宙船と化している!」と「宇宙人とジャパンと北米連邦は協力して大中華国を含む社会主義国家を根絶やしにしようとしている!」です。
独田は只々ジャパン国民の安全とワールドの平和のみを願っています。
この手記が投稿される寸前に、自慰倶楽部でドクターくすえを〈自慰友だち登録〉しているのは950万人だったが、投稿から24時間で〈自慰友〉は4億8千万人を超えて、この先もまだまだ増える見込みになっている。
以上が〈淫春〉の8月5日号に掲載されている特集記事〈ワリメ新兵器説〉の冒頭だが、この記事に関してジャパンは元より、大中華国と北米連邦のみならず世界中のネット上・各種マスメディア・軍部・政財界で超大大盛り上がりワールドフェスティバル開催に至るまでに2時間もかからなかった。
絵露井家の居間では男女5人が極上・キャビア丼を食べつつ、やはり今夜も大画面256型テレビスクリーンで〈WEB版・淫春〉の特集記事を閲覧して、それに続いて関連するJHKの特別番組「独田博士が〈ワリメ新兵器説〉を唱えることの真意は?」を見ることにした。
ジャパンの軍事評論家・占地亀頭男がインタビューに応じる映像が流されている。
『独田は、なにを云ってんだか。ジャパンが新兵器を開発して社会主義国家の打倒を目指すなんて、とんでもないデマですよ。ジャパン国防、いやジャパン国憲法は他国を侵略しないことを至上命令にしているんですからねえ。ありえませんよ、そんなことは』
映像が終わり、キャスターが「新しく入ってきた情報です。北米連邦軍・広報幹部の発表によると、北米連邦のカリフォルニア県にある国防総省本庁舎、通称〈ヘプタゴン〉の屋根に、新妖怪ワリメのイラストを描くことで平和のシンボルにすることを決めたそうです」と原稿を読んだ。
「ヘプタゴンってなに!? アタシにはそれが意味不明だわ!!」
「おいおい姉さん、それでもマジで北米連邦と同盟関係にあるジャパンに生まれ育った20歳のジャパニーズなのか?」
吾郎に貶された栗花は「アタシは20歳のジャパニーズよ。北米連邦なんて、どうだっていいわ!」と云って反抗の態度を示した。
ワリメを神様だと信じる吾郎にしても「淫春の記事、と云うか独田の手記は嘘臭いなあ」などと云って、ワリメ宇宙人説のときと同じように疑っている。
発端は今月2日にジャパンから逃れて、現在は大中華国のピョンヤン市に滞在している奇病珍病研究の第1人者でペンネーム〈ドクターくすえ〉として知られる医学博士・独田楠枝が大中華国版Onaniegramと云える有料の会員制・駄文投稿サイト〈自慰倶楽部〉に投稿した「独田がジャパンへ帰れない驚くべき3つの真実」と云うタイトルの手記である。
さらに独田から〈淫春〉の編集長宛てに電子メールが送られた。それには「この手記も記事に使っていいよ」と云う追伸がついていて、本文は手記「独田がジャパンへ帰れない驚くべき3つの真実」と同一の文章だった。それによって特集記事に全文を掲載することができたのだ。
【独田がジャパンへ帰れない驚くべき3つの真実】投稿者:ドクターくすえ
独田は今月2日以降、お隣さん(大中華国)にいてジャパンには帰れません。なぜジャパンから逃げたかは、前の投稿「独田がジャパンから逃れた驚くべき3つの理由」に書いています。またジャパンでは〈淫春〉(7月29日号)に特集がありますので、購入してお読みください。週刊淫春は只今発売中です!
さて、ここから先はデマゴギーでもなければフェイクでもありません。世界中を震撼させる真実です。賢明な読者の方たちなら、きっとお信じになってくださると思います。
前の投稿で独田は〈ワリメ宇宙人説〉を発表しましたが、新たな真実を知らせなければなりません。ワリメは宇宙人であると同時に、ジャパン国防軍が秘密裏に北米連邦軍と共同で開発している新兵器です!
このトップシークレットを知った独田は、さらに2つの真実にも気づいたために、ジャパンには帰れません。きっと消されるからです。そう云う危ない情報の残り2つは「宇宙人に侵略されたジャパンの首脳陣と有名人の合計4千人以上が既に人型宇宙船と化している!」と「宇宙人とジャパンと北米連邦は協力して大中華国を含む社会主義国家を根絶やしにしようとしている!」です。
独田は只々ジャパン国民の安全とワールドの平和のみを願っています。
この手記が投稿される寸前に、自慰倶楽部でドクターくすえを〈自慰友だち登録〉しているのは950万人だったが、投稿から24時間で〈自慰友〉は4億8千万人を超えて、この先もまだまだ増える見込みになっている。
以上が〈淫春〉の8月5日号に掲載されている特集記事〈ワリメ新兵器説〉の冒頭だが、この記事に関してジャパンは元より、大中華国と北米連邦のみならず世界中のネット上・各種マスメディア・軍部・政財界で超大大盛り上がりワールドフェスティバル開催に至るまでに2時間もかからなかった。
絵露井家の居間では男女5人が極上・キャビア丼を食べつつ、やはり今夜も大画面256型テレビスクリーンで〈WEB版・淫春〉の特集記事を閲覧して、それに続いて関連するJHKの特別番組「独田博士が〈ワリメ新兵器説〉を唱えることの真意は?」を見ることにした。
ジャパンの軍事評論家・占地亀頭男がインタビューに応じる映像が流されている。
『独田は、なにを云ってんだか。ジャパンが新兵器を開発して社会主義国家の打倒を目指すなんて、とんでもないデマですよ。ジャパン国防、いやジャパン国憲法は他国を侵略しないことを至上命令にしているんですからねえ。ありえませんよ、そんなことは』
映像が終わり、キャスターが「新しく入ってきた情報です。北米連邦軍・広報幹部の発表によると、北米連邦のカリフォルニア県にある国防総省本庁舎、通称〈ヘプタゴン〉の屋根に、新妖怪ワリメのイラストを描くことで平和のシンボルにすることを決めたそうです」と原稿を読んだ。
「ヘプタゴンってなに!? アタシにはそれが意味不明だわ!!」
「おいおい姉さん、それでもマジで北米連邦と同盟関係にあるジャパンに生まれ育った20歳のジャパニーズなのか?」
吾郎に貶された栗花は「アタシは20歳のジャパニーズよ。北米連邦なんて、どうだっていいわ!」と云って反抗の態度を示した。
ワリメを神様だと信じる吾郎にしても「淫春の記事、と云うか独田の手記は嘘臭いなあ」などと云って、ワリメ宇宙人説のときと同じように疑っている。
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