【都市伝説】新妖怪ワリメのエロ恐怖

紅灯空呼

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第2章. 新妖怪ワリメ

020. 助夫の都市伝説論

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 夜7時すぎである。絵露井えろい宅の居間に、助夫すけおを筆頭とする総勢5人がそろって、いつものように帝芝製・有機EL大画面256型32K対応テレビスクリーンを見ている。視聴中の番組はもちろんJHKの『ニュース・ナインティーン』である。
 場面は前総理・筋好太郎が衆議院選挙での勝利宣言をした後、ハエのようにたかっている記者たちを払いのけ、悠然と立ち去ったところである。
 助夫がなぜか深い溜息をつく。

「最近はジャパンの閉鎖性が著しく損なわれて、この国の都市伝説も随分ヘボくなってしまったものだ。情けない」
「どう云うことだよ? そもそも父さんは都市伝説なんて信じない人だと、オレは思っていたんだけど」

 義理の息子の疑問を解消してやろうと思った助夫は熱弁を奮った。
 彼の話によると、ジャパニーズは1千500年もの昔から今日に至るまで、ずっと都市伝説のような与太噺の類を愛し、このジャパンと云う閉鎖空間で暮らしてきたのだと云う。単純に考えると〈かぐや姫〉も〈桃太郎〉も発祥当時は立派な都市伝説だったと云うのが助夫の自論である。今では妖怪とみなされている〈のっぺらぼう〉も〈1つ目小僧〉も〈スマホックビ〉も〈林檎娘〉も同様だ。

「その中でも比較的新しい林檎娘は現在完了形の都市伝説だ。あー、だから現在進行形であるべき真の意味での都市伝説だとはみなせない」
「ねえパパ、林檎娘ってどんなの?」

 ロリ顔貧乳少女にしか興味のない栗花が真っ先に反応を示した。
 実の娘の興味を満たしてやろうと思った助夫は解説を続ける。

「その娘は20歳だが、見た目は10歳くらいで胸がぺちゃんこなのだ。林檎の産地に現れる女で、上に〈クールジャパン〉とプリントされているTシャツを着ていて、下はスッポンポンなのだ。どんなに寒い冬の日でもそのスタイルが崩されることはない」
「下の毛は生えてる?」
「無毛だ」
「やっぱりね」

 栗花は想像しながら陰核を自分の手で捩じった。
 だから股間が濡れてきた。

「そして林檎娘はいつも林檎の木の小枝を手に持っておる」
「そんなもの、どうするの?」
「若い男と出会ったら、その小枝を渡して『あたしのアソコの穴にこの枝をつっこんでグリグリして』と云うのだ」
「ええっ、そんなことおねだりしてくるの?」
「そうだ」
「もしかして、それでその娘、の?」
「残念ながらそうではない。都市伝説では、そのようなR18的要素をなるべく排するように作られなければならないのだ」
「あぁーん、もおっ!」

 栗花は地団駄を踏んで悔しがった。自身がイク寸前だったのをとめられたのだ。

「しばらく小枝を膣内でグリグリさせてから『抜いて! 早く抜いて!』と云い、小枝を抜かせるのだ。それから『舐めて!』と云う」
「おいおい父さん、それってモロにR18的要素じゃないか!」
「細かいことを気にするな吾郎。お前はそう云う青臭いところがいかん」
「そうよ、タマ3個ぶら下げてる半妖怪は黙ってて!」
「判ったよ!」
「さあパパ、続けてよ」

 栗花は陰核捩じりを再開することにした。四穂が頬を染めていて、その顔を見つめながら栗花はオナニーをしているのだ。
 満子は平気な顔をしているが、彼女も自分の乳首を捩じっている。

「舐めて! と頼まれた男が林檎娘のアソコを舐めると体がドロドロに溶けて40秒後に死ぬ。地獄のような苦しみを味わいながらな」
「ええーっ!?」

 恐怖のあまり栗花は思わず陰核から指を離す。

「舐めるべきは小枝の方だ。その誤解をせず、男が愛液で濡れそぼった小枝を舐めた場合に限り命が救われる」
「その小枝、どんな味なの?」
「甘酸っぱい林檎果汁入りのホワイトチョコレート味だ」
「やっぱりね」
「なんだ、下らない都市伝説だったよ」
「だからワシは最初に云っておいただろう。この国の都市伝説も随分ヘボくなってしまったとな。それにしても、やはり情けないことだ。古きよきジャパンは死んだ」

 助夫がまた深く溜息をついた。
 そして吾郎はあきれて欠伸をする。
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