39 / 55
4章 フランセ国の平和のために
ミルティの死と謎の女性
しおりを挟む
一顧エポケーの試験として、まずは動物を使って行うことになった。
この試験のために、本物の野ウサギを三匹捕まえてきて、五十センチメートル四辺くらいの木の檻に入れられている。
フッゼルが、ためらうことなく大きな斧を使って檻もろとも叩き壊した。
野ウサギたちは、大量の血を噴き出して同時に死んだ。
「ひゃあぁぁ~~」
あまりにも残酷な光景のため、リルカはすぐに両手で目を覆った。
すかさずセブルが一顧エポケーで生き返らせる。つまり、死を捨象してなかったことにする。
「エッポケーッ!!」
セブルは声を振り絞った。
《野ウサギ2の死》
《野ウサギ1の死》
《野ウサギ0の死》
「やったねっ!」
「そうですわね」
ミルティとプエルラが発した感心の言葉を聞いて、リルカが目を開く。
「えっ生き返ったの?」
「うん、まあね」
何ら問題なく成功したのだ。頭を砕かれたはずの野ウサギが三羽とも今はぴんぴん、いや、ぴょんぴょんしている。
「次は最終試験だ。セブル、よいか?」
「は……はい」
最終試験とは、つまり人間で試すことだ。
今のセブルの能力であれば、二人までなら死をエポケーできるはず。
従って実験台には二人が必要となる。失敗した場合の自己責任として、セブル自身がそのうちの一人だ。
「ミルティもよいな?」
「はーい師匠」
二人目はミルティだが、臆する様子を全く見せていない。もし失敗したら死ぬことになるのだが、それでも彼女は被験者になろうというのだ。
「ミルティ、平気……なのか?」
「もちろん。あたし、セブルを信じてるもん。ちゃんと生き返られせてくれなかったら、あの世でお嫁さんにして貰うからねっ!」
ミルティからの突然のお嫁さん発言。
「へっ!?」
唖然とするセブル。
対して、プエルラとリルカの口からは、抗議の言葉が飛び出る。
「まあ、何ですのそれ!」
「えええっ、何で何でぇ~」
この状況下で、一人フッゼルだけが冷静だった。
「さあ二人とも、早くそこに並ぶのだ」
次の瞬間、斧の刃がセブルの腹を割り裂き、続けてミルティの首をはねた。
今度もフッゼルには一片のためらいもなかった。
「っ!?」
「……」
目を覆う暇すらもなく、プエルラとリルカは惨劇をまともに見てしまった。
セブルは声を振り絞ろうとする。
「エッ、エ、ポ……」
「どうしたセブル。声を出せないか?」
「エ……げほっ、おげえっ!」
激しくむせて血を吐き出し、そのまま仰向けに倒れた。
「ようし、それならば」
云うが早いか、血のしたたる斧の刃をセブルの喉元に落とす。
「もう声は出まい。さあ心で念じろ」
「くぅっ」
首と胴体が離れてしまってピクリとも動かないミルティには既に息がなく、次第に意識が遠のいて行くセブルの裂かれた喉からは微かに空気が抜けるだけだ。
そのような凄惨な姿の二体が横たわり、赤黒く染まっている地面を、ボツリ・ボツリと大きめの粒が濡らし始めた。
☆ ☆ ☆
「今日はこれで終了。明日一日よく休んで、明後日の朝、いよいよ出立だ」
そう云ってからフッゼルは、四人に優しい笑顔を見せた。
「僕、もう絶対死ぬって覚悟したよ。ミルティなんかは即死状態だったなあ」
「あたしは師匠が絶対生き返らせてくれると思ってたもん」
セブルもミルティもすっかり元気な姿に戻っている。
「生き返らせるつもりなど、全くなかったぞ」
「えーっ、師匠! そんなぁ、ひどいひどいぃー」
「何だミルティ、僕のこと信じてるんじゃなかったのか?」
「あんなの嘘よ」
「あのなあ……」
一顧エポケーの最終試験は合格だった。セブルが自力で、自身とミルティを死の淵から蘇らせることに成功したのだ。
「でもでも、セブルが死ななくてよかったよお~」
「わたくしも、もうダメかと思いましてよ」
「僕もだよ。フッゼル先輩ひどいですよ、喉まで切るなんて!」
「何を云っている。実戦で喉をやられることもあり得るではないか。それを想定しての試験だったのだ」
「まあ、そうかもしれませんけど……」
これで全員が、与えられていた課題を達成できた。あとは明後日の出立の時を迎えるのみ。
この日、リルカとミルティはプエルラの家に「お泊まり」することにした。
それにはセブルも誘われたが辞退した。理由は二つある。出立に向けて気持ちを落ち着けたい、という考えと、女の子の家に男一人だけ加わって一夜をともに過ごすなんて恥ずかしい、という男子特有の照れだった。
フッゼルは「急用がある」とだけ云ってパトリアの街に向かった。カントゥも、昨日から出かけていて、今はいない。
こうして、セブルは一人で岩山の上にある小屋へと帰ることになった。
岩山の頂上に登り着いた時、雨が降っているというのに、見たことのない女性が立っていた。質素ではあるが、綺麗な白い衣を身に纏い、長い髪がサラサラと風になびいている。
何か術式でも使っているのか、雨は彼女を濡らしていない。
(誰だ? 客人か?)
「ズウボ」
「は?」
「ボウズ」
(すぐ云い直すのなら、最初からボウズでいいだろ)
「少し、話があります。こちらへ」
それだけ云って女性は隣の小屋の扉を開けて中に入った。そこには、あの風変わりなヅラトルト‐ストラという聖哲が一人で住んでいるはずなのだが。
「は?」
「さあ早く」
小屋の外でセブルが呆然として立ったままでいるため、その見知らぬ女性は振り返って手招きをした。
(まあ悪いようには、ならないだろう……)
どういうことなのか全く判らないものの、セブルはその女性の言葉に従うことにした。
この試験のために、本物の野ウサギを三匹捕まえてきて、五十センチメートル四辺くらいの木の檻に入れられている。
フッゼルが、ためらうことなく大きな斧を使って檻もろとも叩き壊した。
野ウサギたちは、大量の血を噴き出して同時に死んだ。
「ひゃあぁぁ~~」
あまりにも残酷な光景のため、リルカはすぐに両手で目を覆った。
すかさずセブルが一顧エポケーで生き返らせる。つまり、死を捨象してなかったことにする。
「エッポケーッ!!」
セブルは声を振り絞った。
《野ウサギ2の死》
《野ウサギ1の死》
《野ウサギ0の死》
「やったねっ!」
「そうですわね」
ミルティとプエルラが発した感心の言葉を聞いて、リルカが目を開く。
「えっ生き返ったの?」
「うん、まあね」
何ら問題なく成功したのだ。頭を砕かれたはずの野ウサギが三羽とも今はぴんぴん、いや、ぴょんぴょんしている。
「次は最終試験だ。セブル、よいか?」
「は……はい」
最終試験とは、つまり人間で試すことだ。
今のセブルの能力であれば、二人までなら死をエポケーできるはず。
従って実験台には二人が必要となる。失敗した場合の自己責任として、セブル自身がそのうちの一人だ。
「ミルティもよいな?」
「はーい師匠」
二人目はミルティだが、臆する様子を全く見せていない。もし失敗したら死ぬことになるのだが、それでも彼女は被験者になろうというのだ。
「ミルティ、平気……なのか?」
「もちろん。あたし、セブルを信じてるもん。ちゃんと生き返られせてくれなかったら、あの世でお嫁さんにして貰うからねっ!」
ミルティからの突然のお嫁さん発言。
「へっ!?」
唖然とするセブル。
対して、プエルラとリルカの口からは、抗議の言葉が飛び出る。
「まあ、何ですのそれ!」
「えええっ、何で何でぇ~」
この状況下で、一人フッゼルだけが冷静だった。
「さあ二人とも、早くそこに並ぶのだ」
次の瞬間、斧の刃がセブルの腹を割り裂き、続けてミルティの首をはねた。
今度もフッゼルには一片のためらいもなかった。
「っ!?」
「……」
目を覆う暇すらもなく、プエルラとリルカは惨劇をまともに見てしまった。
セブルは声を振り絞ろうとする。
「エッ、エ、ポ……」
「どうしたセブル。声を出せないか?」
「エ……げほっ、おげえっ!」
激しくむせて血を吐き出し、そのまま仰向けに倒れた。
「ようし、それならば」
云うが早いか、血のしたたる斧の刃をセブルの喉元に落とす。
「もう声は出まい。さあ心で念じろ」
「くぅっ」
首と胴体が離れてしまってピクリとも動かないミルティには既に息がなく、次第に意識が遠のいて行くセブルの裂かれた喉からは微かに空気が抜けるだけだ。
そのような凄惨な姿の二体が横たわり、赤黒く染まっている地面を、ボツリ・ボツリと大きめの粒が濡らし始めた。
☆ ☆ ☆
「今日はこれで終了。明日一日よく休んで、明後日の朝、いよいよ出立だ」
そう云ってからフッゼルは、四人に優しい笑顔を見せた。
「僕、もう絶対死ぬって覚悟したよ。ミルティなんかは即死状態だったなあ」
「あたしは師匠が絶対生き返らせてくれると思ってたもん」
セブルもミルティもすっかり元気な姿に戻っている。
「生き返らせるつもりなど、全くなかったぞ」
「えーっ、師匠! そんなぁ、ひどいひどいぃー」
「何だミルティ、僕のこと信じてるんじゃなかったのか?」
「あんなの嘘よ」
「あのなあ……」
一顧エポケーの最終試験は合格だった。セブルが自力で、自身とミルティを死の淵から蘇らせることに成功したのだ。
「でもでも、セブルが死ななくてよかったよお~」
「わたくしも、もうダメかと思いましてよ」
「僕もだよ。フッゼル先輩ひどいですよ、喉まで切るなんて!」
「何を云っている。実戦で喉をやられることもあり得るではないか。それを想定しての試験だったのだ」
「まあ、そうかもしれませんけど……」
これで全員が、与えられていた課題を達成できた。あとは明後日の出立の時を迎えるのみ。
この日、リルカとミルティはプエルラの家に「お泊まり」することにした。
それにはセブルも誘われたが辞退した。理由は二つある。出立に向けて気持ちを落ち着けたい、という考えと、女の子の家に男一人だけ加わって一夜をともに過ごすなんて恥ずかしい、という男子特有の照れだった。
フッゼルは「急用がある」とだけ云ってパトリアの街に向かった。カントゥも、昨日から出かけていて、今はいない。
こうして、セブルは一人で岩山の上にある小屋へと帰ることになった。
岩山の頂上に登り着いた時、雨が降っているというのに、見たことのない女性が立っていた。質素ではあるが、綺麗な白い衣を身に纏い、長い髪がサラサラと風になびいている。
何か術式でも使っているのか、雨は彼女を濡らしていない。
(誰だ? 客人か?)
「ズウボ」
「は?」
「ボウズ」
(すぐ云い直すのなら、最初からボウズでいいだろ)
「少し、話があります。こちらへ」
それだけ云って女性は隣の小屋の扉を開けて中に入った。そこには、あの風変わりなヅラトルト‐ストラという聖哲が一人で住んでいるはずなのだが。
「は?」
「さあ早く」
小屋の外でセブルが呆然として立ったままでいるため、その見知らぬ女性は振り返って手招きをした。
(まあ悪いようには、ならないだろう……)
どういうことなのか全く判らないものの、セブルはその女性の言葉に従うことにした。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる