32 / 39
下拵えB④
しおりを挟む
アインバッハ公爵家の馬車がランバルト公爵家に到着したのは、午前十時。
ララスティには午後に訪問すると伝えているため、まずは先に本邸に馬車を向かわせる。
もちろん朝一番で先触れは出しているが、訪問許可の返事を待たずに来ているので、本邸の使用人は寝耳に水。
慌ただしく迎え入れられながら、コールストとルドルフは本邸に足を踏み入れた。
階段から慌てて降りてくるシシルジアとスエンヴィオを一瞥し、コールストはわざとらしいほど機嫌がよさそうに見える笑みを浮かべた。
「ごきげんよう。急な訪問になってしまったが…………要件はわかりますね?」
言葉の最後に笑みの種類を変え凄んで言えば、シシルジアとスエンヴィオは顔色を悪くする。
使用人に箝口令を敷いたのに、まさか翌日にコールストが来るとは思っていなかったのだ。
だが、本邸の使用人に箝口令を敷いたところで何の意味もない。
ララスティは別邸で暮らしており、別邸で働く使用人は三人を除き全てコールストが手配した者ばかり。
ララスティの言う事を聞くように指示していても、雇用主はあくまでもコールストなのだ。
なにかあれば報告がいくと考えるのが当たり前なのに、シシルジアとスエンヴィオはララスティが使用人の口止めをすると思い込んでいた。
どうしてそう思ったのか二人は理解できないようだが、コールストにはよくわかる。
ララスティを頼むと言って心配しているつもりでも、結局、都合のいい道具としてしか見ていないのだ。
家のために不利なことをするはずがないと、あくまでもランバルト公爵家の付属品と考えているから、ララスティが口止めをしたと当たり前のように考えたのだ。
「と、とにかくこのようなところではなんですし、奥でお話を……ルドルフ様も……」
「すまないね。コール兄上と話し合う要件があったんだが、偶然ララスティのことを聞いて心配になってしまったんだ」
「そうでしたか。あの子もきっと喜びます」
スエンヴィオが顔を引きつらせながら二人を応接室に案内する。
廊下を歩きながらコールストが「ところで、ランバルト公爵はどちらへ?」と尋ねると、スエンヴィオの肩が跳ねた。
先触れが届いたのが数時間前とはいえ、今日の午前中に訪問すると伝えた以上、すれ違いの可能性を考えて家で待機しておくべきだ。
だが———
「息子は……その……妻子と出かけております」
「ほう?」
どうやらアーノルトに貴族としての常識を求めるのは間違っていたらしい。
「なぜ、とお伺いしても? 急な訪問とはいえ、先触れが届いた時間にはいらっしゃったのでしょう?」
「……はい」
顔色の悪いスエンヴィオが小さく頷くと、コールストは「ああ、留守にされたことを怒ったりしませんよ」とにこやかに言う。
そのことにほっとしながらも、スエンヴィオは言い訳のようにアーノルトの外出は、クロエとエミリアにせがまれてのものだと言った。
「なるほど、随分と大切になさっているようだ。商人を呼ぶだけでは飽き足らず、自らの足で店に出向くとは」
言外にララスティには何もしないくせに、と言うコールストにスエンヴィオは身を縮こまらせてしまう。
クロエは日ごろから公爵夫人としての窮屈な生活に文句を言っており、気晴らしに外出したいと言っていたのだが、平民時代とは違うのだから気軽に遊びになど行けないとアーノルトは断っていた。
だが、昨日シシルジアがクロエからブローチを返却させたせいで、口実に使えると思ったクロエがアーノルトにもう我慢の限界だと泣きついた。
クロエとしては、きっかけや理由はなんでもよかったのだ。
ただ昔のように気軽に家族三人で出かけたかっただけ。
エミリアはついでにカイルに贈るハンカチ生地を見たかっただけ。
そんな平民の当たり前を実行しただけ。
予定や段取りを重要視する貴族にとっては迷惑なその行動も、クロエやエミリアにしてみれば普通の行動でしかない。
「昼食を食べて帰ると言っていました」
「それは……午後にはルティのお見舞いに行く予定なのですが、間に合いそうにありませんね」
コールストの言葉に、スエンヴィオは足に力を入れないと崩れ落ちるのではないかと思うほどの絶望を感じてしまう。
娘とはいえ少女に暴力をふるったことへの弁解を、本人が出来ないということだ。
本来なら伯父とはいえコールストは部外者だが、今はララスティの後見人も同然。
その事実は社交界に知れ渡っているし、支援していると表明している書類にはルドルフのサインもある。
傷害罪として訴えることだって可能だ。
いや、それだけならまだしも、このことをきっかけに支援の契約を見直されるかもしれない。
やっと領地の方で住民の承諾が得られたというのに、これでは努力が無駄になってしまう。
「もうしわけありません、私が悪いのです!」
足を止めたシシルジアが頭を深く下げて言う。
合わせるように足を止めたコールストとルドルフはスエンヴィオに視線を向けたが、スエンヴィオもシシルジアと同じように頭を下げてしまった。
「……とにかく、話を聞きます。部屋、そこでいいですか?」
ルドルフがまとめるように言うと、スエンヴィオは頭を上げてうなずいた。
部屋に入り向かい合わせにソファーに座る。
「さて、報告ではランバルト公爵が随分と強くルティを打ったそうですが……一応理由をお聞きしても?」
「私が……クロエからブローチを返却してもらったんです」
「ほう?」
だから? とコールストは続きを促す。
シシルジアは事のあらましを正直に話し、素直にコールストに頭を下げた。
それを見てコールストはため息を吐く。
「ランバルト公爵の行動にも驚きますが、女主人の証をそんな気軽にどうにかする貴方たちも信じられません」
シシルジアはコールストの言葉に何も言えなくなり、うつむく。
昨日、ララスティが打たれるのを見てアーノルトに怒鳴るまで、シシルジアはララスティに女主人の証を持たせるべきだと思っていた。
それに、クロエは多少立派な箱に入っていても、そこまで宝石が付いているわけではない女主人の証に興味もなかった。
だから簡単にシシルジアに返却してきた。
念のため女主人の証について話もしたが、興味なさそうだったので問題はないと思った。
だが、実際にはアーノルトにせがむ口実に使われ、結果としてララスティにけがを負わせてしまった。
「全ては私の考えが及ばなかったせいです」
「まったくですね」
庇う余地はないとばかりに言われ、シシルジアは泣きそうになってしまう。
「ララスティの怪我は目立たなくなるまで一ヶ月ほどかかるそうです。どれだけの力で打ったのか……同じ力でランバルト公爵の愛娘を打てば、わかってくれるんでしょうか?」
「おやめください!」
スエンヴィオが咄嗟に止めたのを見て「おや?」と、コールストは器用に片眉を上げる。
以前であればこのように庇う真似はしなかったと思うが、暴力行為はさすがに止めなければと思ったのか、それともエミリアに情が移ったのか……。
(どちらにせよ、本気であの娘を殴るつもりもないが)
アーノルトに怒っているのは事実だが、だからといって同じことをするつもりはない。
これはただの言葉の綾で、ちょっとした脅しだ。
「……まさか、言ってみただけです。それとも本気でやると思いましたか?」
「あっ……いえ」
スエンヴィオは気まずそうに視線をそらし「すみません」と謝罪する。
それが何に対する謝罪なのか問い詰めたいが、あまりいじめても意味はないと思いやめた。
「今後もこのようなことがあっては困ります。次がないことを祈って、ララスティとの接触は最低限を心掛けてください。あと、別邸にまたお宅の愛娘が入り込んだそうですよ」
「「えっ!?」」
知らなかったのだろう、二人は驚きの声を出し顔を見合わせている。
別邸に移った当初は何度か出入りをし、ララスティからアクセサリー類を奪っていたが、目的の物がなくなったのか、口酸っぱく言ったのが効いたのかがわからないが行かなくなっていた。
「使用人たちはララスティからさきに、もしかしたらエミリアが来るかもしれないと言われていたためいれたそうですが、カイル殿下からの贈り物である刺繍糸を奪っていったそうです。まったく、変わりませんね?」
「「もっ申し訳ありません!」」
シシルジアとスエンヴィオは慌てて頭を下げる。
「宝石類やドレスでなければとでも思ったのでしょうか? 刺繍糸とはいえカイル殿下からの贈り物に手を付けるなんて、教育はうまくいっていないようですね?」
シシルジアは刺繍糸を奪ったから刺繍用のハンカチを買うと言っていたのかと思ったが、今からエミリアの部屋に行って刺繍糸をとりかえしたら、昨日と同じことになるかもしれないし、そもそもどの糸なのかわからない。
結局、そのまま二時間ほどシシルジアとスエンヴィオから説明という名の言い訳を聞いたが、当然アーノルトたちが帰ってこなかった。
今後、別邸敷地内へのアーノルトの立ち入りを絶対に禁止と、ララスティを不用意に本邸に呼びつけないことを約束させ、話し合いは終わった。
アーノルトだけ立ち入り禁止にしたのは、エミリアも立ち入り禁止にすれば、ララスティの計画の邪魔になるかもしれないからという理由なだけだ。
その後は、ララスティに昼食を一緒に食べることの了承をもらって別邸に移動することになった。
ララスティには午後に訪問すると伝えているため、まずは先に本邸に馬車を向かわせる。
もちろん朝一番で先触れは出しているが、訪問許可の返事を待たずに来ているので、本邸の使用人は寝耳に水。
慌ただしく迎え入れられながら、コールストとルドルフは本邸に足を踏み入れた。
階段から慌てて降りてくるシシルジアとスエンヴィオを一瞥し、コールストはわざとらしいほど機嫌がよさそうに見える笑みを浮かべた。
「ごきげんよう。急な訪問になってしまったが…………要件はわかりますね?」
言葉の最後に笑みの種類を変え凄んで言えば、シシルジアとスエンヴィオは顔色を悪くする。
使用人に箝口令を敷いたのに、まさか翌日にコールストが来るとは思っていなかったのだ。
だが、本邸の使用人に箝口令を敷いたところで何の意味もない。
ララスティは別邸で暮らしており、別邸で働く使用人は三人を除き全てコールストが手配した者ばかり。
ララスティの言う事を聞くように指示していても、雇用主はあくまでもコールストなのだ。
なにかあれば報告がいくと考えるのが当たり前なのに、シシルジアとスエンヴィオはララスティが使用人の口止めをすると思い込んでいた。
どうしてそう思ったのか二人は理解できないようだが、コールストにはよくわかる。
ララスティを頼むと言って心配しているつもりでも、結局、都合のいい道具としてしか見ていないのだ。
家のために不利なことをするはずがないと、あくまでもランバルト公爵家の付属品と考えているから、ララスティが口止めをしたと当たり前のように考えたのだ。
「と、とにかくこのようなところではなんですし、奥でお話を……ルドルフ様も……」
「すまないね。コール兄上と話し合う要件があったんだが、偶然ララスティのことを聞いて心配になってしまったんだ」
「そうでしたか。あの子もきっと喜びます」
スエンヴィオが顔を引きつらせながら二人を応接室に案内する。
廊下を歩きながらコールストが「ところで、ランバルト公爵はどちらへ?」と尋ねると、スエンヴィオの肩が跳ねた。
先触れが届いたのが数時間前とはいえ、今日の午前中に訪問すると伝えた以上、すれ違いの可能性を考えて家で待機しておくべきだ。
だが———
「息子は……その……妻子と出かけております」
「ほう?」
どうやらアーノルトに貴族としての常識を求めるのは間違っていたらしい。
「なぜ、とお伺いしても? 急な訪問とはいえ、先触れが届いた時間にはいらっしゃったのでしょう?」
「……はい」
顔色の悪いスエンヴィオが小さく頷くと、コールストは「ああ、留守にされたことを怒ったりしませんよ」とにこやかに言う。
そのことにほっとしながらも、スエンヴィオは言い訳のようにアーノルトの外出は、クロエとエミリアにせがまれてのものだと言った。
「なるほど、随分と大切になさっているようだ。商人を呼ぶだけでは飽き足らず、自らの足で店に出向くとは」
言外にララスティには何もしないくせに、と言うコールストにスエンヴィオは身を縮こまらせてしまう。
クロエは日ごろから公爵夫人としての窮屈な生活に文句を言っており、気晴らしに外出したいと言っていたのだが、平民時代とは違うのだから気軽に遊びになど行けないとアーノルトは断っていた。
だが、昨日シシルジアがクロエからブローチを返却させたせいで、口実に使えると思ったクロエがアーノルトにもう我慢の限界だと泣きついた。
クロエとしては、きっかけや理由はなんでもよかったのだ。
ただ昔のように気軽に家族三人で出かけたかっただけ。
エミリアはついでにカイルに贈るハンカチ生地を見たかっただけ。
そんな平民の当たり前を実行しただけ。
予定や段取りを重要視する貴族にとっては迷惑なその行動も、クロエやエミリアにしてみれば普通の行動でしかない。
「昼食を食べて帰ると言っていました」
「それは……午後にはルティのお見舞いに行く予定なのですが、間に合いそうにありませんね」
コールストの言葉に、スエンヴィオは足に力を入れないと崩れ落ちるのではないかと思うほどの絶望を感じてしまう。
娘とはいえ少女に暴力をふるったことへの弁解を、本人が出来ないということだ。
本来なら伯父とはいえコールストは部外者だが、今はララスティの後見人も同然。
その事実は社交界に知れ渡っているし、支援していると表明している書類にはルドルフのサインもある。
傷害罪として訴えることだって可能だ。
いや、それだけならまだしも、このことをきっかけに支援の契約を見直されるかもしれない。
やっと領地の方で住民の承諾が得られたというのに、これでは努力が無駄になってしまう。
「もうしわけありません、私が悪いのです!」
足を止めたシシルジアが頭を深く下げて言う。
合わせるように足を止めたコールストとルドルフはスエンヴィオに視線を向けたが、スエンヴィオもシシルジアと同じように頭を下げてしまった。
「……とにかく、話を聞きます。部屋、そこでいいですか?」
ルドルフがまとめるように言うと、スエンヴィオは頭を上げてうなずいた。
部屋に入り向かい合わせにソファーに座る。
「さて、報告ではランバルト公爵が随分と強くルティを打ったそうですが……一応理由をお聞きしても?」
「私が……クロエからブローチを返却してもらったんです」
「ほう?」
だから? とコールストは続きを促す。
シシルジアは事のあらましを正直に話し、素直にコールストに頭を下げた。
それを見てコールストはため息を吐く。
「ランバルト公爵の行動にも驚きますが、女主人の証をそんな気軽にどうにかする貴方たちも信じられません」
シシルジアはコールストの言葉に何も言えなくなり、うつむく。
昨日、ララスティが打たれるのを見てアーノルトに怒鳴るまで、シシルジアはララスティに女主人の証を持たせるべきだと思っていた。
それに、クロエは多少立派な箱に入っていても、そこまで宝石が付いているわけではない女主人の証に興味もなかった。
だから簡単にシシルジアに返却してきた。
念のため女主人の証について話もしたが、興味なさそうだったので問題はないと思った。
だが、実際にはアーノルトにせがむ口実に使われ、結果としてララスティにけがを負わせてしまった。
「全ては私の考えが及ばなかったせいです」
「まったくですね」
庇う余地はないとばかりに言われ、シシルジアは泣きそうになってしまう。
「ララスティの怪我は目立たなくなるまで一ヶ月ほどかかるそうです。どれだけの力で打ったのか……同じ力でランバルト公爵の愛娘を打てば、わかってくれるんでしょうか?」
「おやめください!」
スエンヴィオが咄嗟に止めたのを見て「おや?」と、コールストは器用に片眉を上げる。
以前であればこのように庇う真似はしなかったと思うが、暴力行為はさすがに止めなければと思ったのか、それともエミリアに情が移ったのか……。
(どちらにせよ、本気であの娘を殴るつもりもないが)
アーノルトに怒っているのは事実だが、だからといって同じことをするつもりはない。
これはただの言葉の綾で、ちょっとした脅しだ。
「……まさか、言ってみただけです。それとも本気でやると思いましたか?」
「あっ……いえ」
スエンヴィオは気まずそうに視線をそらし「すみません」と謝罪する。
それが何に対する謝罪なのか問い詰めたいが、あまりいじめても意味はないと思いやめた。
「今後もこのようなことがあっては困ります。次がないことを祈って、ララスティとの接触は最低限を心掛けてください。あと、別邸にまたお宅の愛娘が入り込んだそうですよ」
「「えっ!?」」
知らなかったのだろう、二人は驚きの声を出し顔を見合わせている。
別邸に移った当初は何度か出入りをし、ララスティからアクセサリー類を奪っていたが、目的の物がなくなったのか、口酸っぱく言ったのが効いたのかがわからないが行かなくなっていた。
「使用人たちはララスティからさきに、もしかしたらエミリアが来るかもしれないと言われていたためいれたそうですが、カイル殿下からの贈り物である刺繍糸を奪っていったそうです。まったく、変わりませんね?」
「「もっ申し訳ありません!」」
シシルジアとスエンヴィオは慌てて頭を下げる。
「宝石類やドレスでなければとでも思ったのでしょうか? 刺繍糸とはいえカイル殿下からの贈り物に手を付けるなんて、教育はうまくいっていないようですね?」
シシルジアは刺繍糸を奪ったから刺繍用のハンカチを買うと言っていたのかと思ったが、今からエミリアの部屋に行って刺繍糸をとりかえしたら、昨日と同じことになるかもしれないし、そもそもどの糸なのかわからない。
結局、そのまま二時間ほどシシルジアとスエンヴィオから説明という名の言い訳を聞いたが、当然アーノルトたちが帰ってこなかった。
今後、別邸敷地内へのアーノルトの立ち入りを絶対に禁止と、ララスティを不用意に本邸に呼びつけないことを約束させ、話し合いは終わった。
アーノルトだけ立ち入り禁止にしたのは、エミリアも立ち入り禁止にすれば、ララスティの計画の邪魔になるかもしれないからという理由なだけだ。
その後は、ララスティに昼食を一緒に食べることの了承をもらって別邸に移動することになった。
331
お気に入りに追加
822
あなたにおすすめの小説
王子妃だった記憶はもう消えました。
cyaru
恋愛
記憶を失った第二王子妃シルヴェーヌ。シルヴェーヌに寄り添う騎士クロヴィス。
元々は王太子であるセレスタンの婚約者だったにも関わらず、嫁いだのは第二王子ディオンの元だった。
実家の公爵家にも疎まれ、夫となった第二王子ディオンには愛する人がいる。
記憶が戻っても自分に居場所はあるのだろうかと悩むシルヴェーヌだった。
記憶を取り戻そうと動き始めたシルヴェーヌを支えるものと、邪魔するものが居る。
記憶が戻った時、それは、それまでの日常が崩れる時だった。
★1話目の文末に時間的流れの追記をしました(7月26日)
●ゆっくりめの更新です(ちょっと本業とダブルヘッダーなので)
●ルビ多め。鬱陶しく感じる方もいるかも知れませんがご了承ください。
敢えて常用漢字などの読み方を変えている部分もあります。
●作中の通貨単位はケラ。1ケラ=1円くらいの感じです。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界の創作話です。時代設定、史実に基づいた話ではありません。リアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
何を間違った?【完結済】
maruko
恋愛
私は長年の婚約者に婚約破棄を言い渡す。
彼女とは1年前から連絡が途絶えてしまっていた。
今真実を聞いて⋯⋯。
愚かな私の後悔の話
※作者の妄想の産物です
他サイトでも投稿しております
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
愛されなければお飾りなの?
まるまる⭐️
恋愛
リベリアはお飾り王太子妃だ。
夫には学生時代から恋人がいた。それでも王家には私の実家の力が必要だったのだ。それなのに…。リベリアと婚姻を結ぶと直ぐ、般例を破ってまで彼女を側妃として迎え入れた。余程彼女を愛しているらしい。結婚前は2人を別れさせると約束した陛下は、私が嫁ぐとあっさりそれを認めた。親バカにも程がある。これではまるで詐欺だ。
そして、その彼が愛する側妃、ルルナレッタは伯爵令嬢。側妃どころか正妃にさえ立てる立場の彼女は今、夫の子を宿している。だから私は王宮の中では、愛する2人を引き裂いた邪魔者扱いだ。
ね? 絵に描いた様なお飾り王太子妃でしょう?
今のところは…だけどね。
結構テンプレ、設定ゆるゆるです。ん?と思う所は大きな心で受け止めて頂けると嬉しいです。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
悪役断罪?そもそも何かしましたか?
SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。
男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。
あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。
えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。
勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる