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もう1人いる…
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これは私が高校を卒業して入社した、ある大手の印刷会社でのお話です。当時私の仕事の中に紙倉庫に伝票を持っていくというのがありました。
紙倉庫の事務所には四人の強面の男性社員がいました。初めて事務所に入るときに背後から視線を感じたのですが、振り返ると誰もいません。
そして、その次の日も...
またその次の日も...
やはり背後に視線を感じるのです...
そんなことが毎日続いたある日のこと、私の中で漠然としたイメージがわきあがりました。それは白いつなぎを着た中肉中背よりやや細身な若い男性が大きな輪転の紙にもたれかかり、こちらをじっと見ているのです。帽子を目深に被っているので顔は見えません。
(やっぱり、もう一人いる・・)
私の事務所に、たまたまそこの用紙倉庫の一番若い男性と親しい子がいたので、思いきって聞いてみました。
「もう一人いるんだけど、あの人は誰か聞いてみて」と。
てっきり、4人しかいないよ(笑)デスクも4つしかないし…みたいな返事があると思っていたのですが、彼女の答えは意外なものでした。
「もう一人いるよって言ってたよ… あの用紙倉庫で首吊り自殺をした社員さんがいてね。朝、出勤したとき、発見したのが彼の先輩だったらしいよ。それ以来、一人で遅くまで残業してたりすると、誰もいないはずの紙倉庫で、さらさらと紙を数える音がしたり、誰かが歩き回ってる靴音がするんだって」
fin.
紙倉庫の事務所には四人の強面の男性社員がいました。初めて事務所に入るときに背後から視線を感じたのですが、振り返ると誰もいません。
そして、その次の日も...
またその次の日も...
やはり背後に視線を感じるのです...
そんなことが毎日続いたある日のこと、私の中で漠然としたイメージがわきあがりました。それは白いつなぎを着た中肉中背よりやや細身な若い男性が大きな輪転の紙にもたれかかり、こちらをじっと見ているのです。帽子を目深に被っているので顔は見えません。
(やっぱり、もう一人いる・・)
私の事務所に、たまたまそこの用紙倉庫の一番若い男性と親しい子がいたので、思いきって聞いてみました。
「もう一人いるんだけど、あの人は誰か聞いてみて」と。
てっきり、4人しかいないよ(笑)デスクも4つしかないし…みたいな返事があると思っていたのですが、彼女の答えは意外なものでした。
「もう一人いるよって言ってたよ… あの用紙倉庫で首吊り自殺をした社員さんがいてね。朝、出勤したとき、発見したのが彼の先輩だったらしいよ。それ以来、一人で遅くまで残業してたりすると、誰もいないはずの紙倉庫で、さらさらと紙を数える音がしたり、誰かが歩き回ってる靴音がするんだって」
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