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前編
神代舞花
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舞花の両親は小さいながらも自営業だったため、何不自由ない幼年時代を送っていた。両親とも忙しく、いわゆる過保護や過干渉とは無縁で、むしろ放任だったせいか、家事や身の回りの事は小さいうちから自分で出来るようになっていた。
就職を機に家を出て現在は1人暮らしである。実家はそれほど遠くはないが、年に数回しか帰らなかった。家族仲は悪くはないが、いつまでも結婚しない娘の事は多少心配している…しかし、お見合いを勧めるほどではないといった感じだ。
友達は多くないが、仲の良い友人が何人かはいる。敵を作るタイプではないので、彼女のことを悪くいう人も周りにいなかったが、さして面白みがある訳でもないので、会社での人間関係は希薄だった。愛くるしい、かなり若く見える顔立ちだったが、性格や服装が地味な為、特に目立つタイプでもない。清楚な彼女は三十路を超えた今でも、どこか少女のような面影を残していた。
少女のような彼女も、今までに何人かの男性と付き合った事はあったが、あまり他人に興味を持つタイプではなかった為、相手の方が愛されている自信をなくして去っていくパターンが多かった。
彼女のいう好きは、タレントや俳優を好きというのと、あまりレベルが変わらなかったので修羅場や泥沼とも無縁でここまできた。結婚や恋愛に向くタイプではなかったのだが、1対1で話すことは好きだった為、女友達ならば最適だったかもしれない。
女性慣れしていないLANDYと、あまり他人に興味を持たない舞花は、そういう意味ではちょうど良い相手だったのかもしれなかった。年が一回り離れていることを覗いては…
その舞花が珍しくLANDYにだけは興味を持った。というより、前世からのカルマか、本物のツインレイなのかと思うほどに強く惹かれていったのだ。
といっても盲目だった訳でもない。
彼の嫉妬深さ執念深さ、無駄に高いプライド。理屈っぽいところ。真面目なところ。努力家なところ。頭が硬すぎるところ。裏表がある所。嘘が多いところ。すべてひっくるめて許容していたのだ。
就職を機に家を出て現在は1人暮らしである。実家はそれほど遠くはないが、年に数回しか帰らなかった。家族仲は悪くはないが、いつまでも結婚しない娘の事は多少心配している…しかし、お見合いを勧めるほどではないといった感じだ。
友達は多くないが、仲の良い友人が何人かはいる。敵を作るタイプではないので、彼女のことを悪くいう人も周りにいなかったが、さして面白みがある訳でもないので、会社での人間関係は希薄だった。愛くるしい、かなり若く見える顔立ちだったが、性格や服装が地味な為、特に目立つタイプでもない。清楚な彼女は三十路を超えた今でも、どこか少女のような面影を残していた。
少女のような彼女も、今までに何人かの男性と付き合った事はあったが、あまり他人に興味を持つタイプではなかった為、相手の方が愛されている自信をなくして去っていくパターンが多かった。
彼女のいう好きは、タレントや俳優を好きというのと、あまりレベルが変わらなかったので修羅場や泥沼とも無縁でここまできた。結婚や恋愛に向くタイプではなかったのだが、1対1で話すことは好きだった為、女友達ならば最適だったかもしれない。
女性慣れしていないLANDYと、あまり他人に興味を持たない舞花は、そういう意味ではちょうど良い相手だったのかもしれなかった。年が一回り離れていることを覗いては…
その舞花が珍しくLANDYにだけは興味を持った。というより、前世からのカルマか、本物のツインレイなのかと思うほどに強く惹かれていったのだ。
といっても盲目だった訳でもない。
彼の嫉妬深さ執念深さ、無駄に高いプライド。理屈っぽいところ。真面目なところ。努力家なところ。頭が硬すぎるところ。裏表がある所。嘘が多いところ。すべてひっくるめて許容していたのだ。
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