6 / 14
賢者の弟子編
6、ヒトの業
しおりを挟む
停滞は一瞬だった。
均衡はあっさりと破られ、ふたりはその体で逆巻く風を唸らせ、動き出す。
「しッ」
アイリアの呼気と同時に、彼女の切っ先がヒューマの大剣の腹を滑る。
耳障りな金属音と走る火花。
ヒューマは剣の角度をずらしてアイリアの剣の軌道をずらし、跳ね上げる。
「はッ」
更なるアイリアの踏み込み。石畳が悲鳴を上げ、罅が広がる。
剣先は優美な円運動を描いて再度メイアに向かうが、ヒューマが逆手で繰り出した剣の柄頭がそれを弾き飛ばした。
「!!」
「!!」
一合、二合、三合、繰り返される金属と火花の応酬。
メイアはその場で尻餅を付き、呆然とその光景を眺めるしかなかった。
「アイリア、どうして……」
「立て! 下がれ!」
ヒューマがそう叫んでも、メイアは動かない。
友人が自分に剣を向けたことが信じられず、今の状況を理解できないのだ。
「彼女を捕らえろ」
「はっ」
アイリアの命令に、背後に控えていた兵士たちが動き出した。
ヒューマがそれをさせまいと腰から抜いた短剣を兵士たちに向かって投げ放つ。
だが、それは兵士たちに届く前に光の壁にぶつかり、地面に落ちた。
『防御魔法を確認』
「くそっ」
相手は魔物ではなく、戦闘慣れした兵士だ。
こちらの手はある程度予測しているということなのだろう。
ヒューマは体こそ戦闘用の機能を持っているが、その中身は素人に過ぎない。
体に蓄積された情報で技能は発揮できても、経験に裏打ちされ、築き上げられた戦術は理解できないのだ。
『撤退を推奨します。これ以上の戦闘は意味がありません』
アルゴノートの言葉は事実を端的に表していた。
ヒューマにアイリアと戦う理由は本来存在しない。
ここで彼らと争うことで今後の行動に大きな制限が加わることも分かりきっていた。
(そんなことは分かってる!!)
だが、決心がつかない。
ここにメイアを置いていったところで、誰に責められる訳でもないだろう。
(そうだろうとも――――俺自身以外にはな!!)
ヒューマは地面に大剣を突き刺すと、それを中心にして衝撃波を発生させる。
石畳がめくれ上がり、礫のように兵士とアイリアを襲う。
「!!」
アイリアは剣を振るって自分に飛んでくる礫を叩き落としていたが、動きは止まった。
ヒューマはその隙にメイアを抱えると、アイリアから大きく距離を取った。
それによって、僅かに周囲を観察する猶予が生まれる。ヒューマは視線を周囲へと向け、自分たちの置かれた状況について、情報を集めた。
(なんだ?)
そして、違和感に気付く。
周囲の市民も、兵士たちでさえ、どこか困惑した表情を浮かべているのだ。
(アルゴノート、周囲の会話を集めろ)
『了解』
聴覚センサーと分析機能が集音モードへと切り替わる。
すると、人々の声が直接脳に飛び込んできた。
「アイリア様はどうされたんだ? あれはメイア様だろう?」
「あんなに仲が良かったのに、一体どうして……」
「あのお優しいアイリア様が、ご友人に剣を向けるなどありえない。なにかの間違いじゃないのか?」
市民たちにとって、アイリアという人物がどれほど好ましい存在なのか、部外者であるヒューマにも理解できるほど、その声は深い戸惑いに充ち満ちていた。
それ以上に混乱しているのは、アイリアの配下の兵士たちだ。
「は、班長、本当にいいんですか? 隊長があんなことするわけありません!」
「そんなことはわかっている! だが、当の隊長がそう命じた以上、俺たちは従わざるをえない」
「やっぱりなにかあったんですよ! グレゴール卿のところにいってから、隊長の様子は明らかにおかしいです!」
「黙れ! どこで誰が聞いているか分からないんだぞ! 滅多なことをいうな!」
ヒューマは脇に抱えたままのメイアに目を向け、呆然としたままアイリアを見詰めるその様子に自分の抱いた違和感への確信を深めた。
少なくとも、現状はこの街の人々にとって当然のものというわけではないらしい。そしてそれは、メイアがこれまでの道中で延々とヒューマに聞かせ続けた、『アイリア』という少女の人物像が間違っていないことの傍証でもある。
では、目の前にいる『アイリア』は何者なのか。
答えは分からない。だが、分かることはひとつある。
(どうやら、逃げても厄介事はついて回りそうだぞ)
そう、自分たちが置かれた状況が、非常に厄介であることだ。
それだけは、強く確信できる。
(前提条件から考え直す必要がある。すでに俺たちは、何らかの陰謀の真っ只中だ)
『――確かに、ことの真相が分からないままここを離れては、対応を誤る可能性があります。ですが、余計な戦闘は極力さけてください、人類』
(人類っていうな)
ほとんどお決まりになったやりとりでアルゴノートとの会話を終えると、再びアイリアがこちらに挑みかかろうと身を屈めるのが見えた。
ヒューマはセンサー類を戦闘モードに切り替えると、その攻撃を受けるために腰を落とした。
だが、アイリアが再度の攻撃に移るよりも早く、広場が騒然とする。
「グレゴールだ」
「グレゴール卿がきたぞ」
人々の口から聞こえてきたその名に、アイリアが視線を背後の人だかりへと向ける。
ヒューマは警戒を緩めることはせず、その様子を見守る。
「アイリア! なにを勝手な真似をしている!」
荒々しい足音と現れた金髪の美丈夫は、背後に煌びやかな鎧を纏った兵士を従えてアイリアに詰め寄る。
そしてそのままの勢いで拳を振り抜き、手の甲でアイリアの頬を張った。
「!!」
市民と、アイリアの部下たちに緊張が走る。
否、それは緊張ではなく怒りだった。
「お前に命じたのは、メイア嬢の保護だ! なぜ、このような自体になっている!」
「は、申し訳ありません」
「くっ」
人形のようにかくりと頭を下げるアイリアに、グレゴールは吐き捨てるように小さく呟いた。
「――術式の拘束を強めすぎたか。判断力まで低下するとは」
その呟きが聞こえたのは、おそらくアイリア本人と指向性の聴覚センサーを差し向けていたヒューマだけだっただろう。
なにか情報を得られればとセンサーを振り向けていたのだが、手に入ったのはあまりにもきな臭い手がかりだった。
(人の形をしていれば、どこにでも謀略はあるものなんだな)
ヒューマは感動に近い感情を覚えていた。
この世界で、地球を故郷としているのは自分たったひとりだ。
しかし、故郷から遠く離れたこの場所であっても、人の営みは存在した。それが陰謀と呼ばれるような、忌避されるようなものであったとしても、ヒューマとしては懐かしさを抱かずにはいられない。
「もう一度命じる。メイア嬢を保護せよ」
「はい」
アイリアはゆらゆらと力の抜けた動きで立ち上がると、再びこちらに剣を向けてくる。
先ほどまでグレゴールに敵愾心を横溢させた視線を向けていたアイリアの部下たちも、こちらを囲むように半円を描いて近付いてくる。
「おい」
「…………」
メイアの反応はない。
ヒューマは溜息を吐き、頭を振った。
そして、地面に深々と大剣を突き立てる。
「っ!?」
発生した衝撃波に人々の動きが一瞬止まり、静寂が広場を支配した。
その静寂の中で、ヒューマは口を開いた。
「丁重な扱いを望む」
人々の困惑の眼差しを受けたヒューマの顔は、彼が再生されてからもっとも得意気だった。
均衡はあっさりと破られ、ふたりはその体で逆巻く風を唸らせ、動き出す。
「しッ」
アイリアの呼気と同時に、彼女の切っ先がヒューマの大剣の腹を滑る。
耳障りな金属音と走る火花。
ヒューマは剣の角度をずらしてアイリアの剣の軌道をずらし、跳ね上げる。
「はッ」
更なるアイリアの踏み込み。石畳が悲鳴を上げ、罅が広がる。
剣先は優美な円運動を描いて再度メイアに向かうが、ヒューマが逆手で繰り出した剣の柄頭がそれを弾き飛ばした。
「!!」
「!!」
一合、二合、三合、繰り返される金属と火花の応酬。
メイアはその場で尻餅を付き、呆然とその光景を眺めるしかなかった。
「アイリア、どうして……」
「立て! 下がれ!」
ヒューマがそう叫んでも、メイアは動かない。
友人が自分に剣を向けたことが信じられず、今の状況を理解できないのだ。
「彼女を捕らえろ」
「はっ」
アイリアの命令に、背後に控えていた兵士たちが動き出した。
ヒューマがそれをさせまいと腰から抜いた短剣を兵士たちに向かって投げ放つ。
だが、それは兵士たちに届く前に光の壁にぶつかり、地面に落ちた。
『防御魔法を確認』
「くそっ」
相手は魔物ではなく、戦闘慣れした兵士だ。
こちらの手はある程度予測しているということなのだろう。
ヒューマは体こそ戦闘用の機能を持っているが、その中身は素人に過ぎない。
体に蓄積された情報で技能は発揮できても、経験に裏打ちされ、築き上げられた戦術は理解できないのだ。
『撤退を推奨します。これ以上の戦闘は意味がありません』
アルゴノートの言葉は事実を端的に表していた。
ヒューマにアイリアと戦う理由は本来存在しない。
ここで彼らと争うことで今後の行動に大きな制限が加わることも分かりきっていた。
(そんなことは分かってる!!)
だが、決心がつかない。
ここにメイアを置いていったところで、誰に責められる訳でもないだろう。
(そうだろうとも――――俺自身以外にはな!!)
ヒューマは地面に大剣を突き刺すと、それを中心にして衝撃波を発生させる。
石畳がめくれ上がり、礫のように兵士とアイリアを襲う。
「!!」
アイリアは剣を振るって自分に飛んでくる礫を叩き落としていたが、動きは止まった。
ヒューマはその隙にメイアを抱えると、アイリアから大きく距離を取った。
それによって、僅かに周囲を観察する猶予が生まれる。ヒューマは視線を周囲へと向け、自分たちの置かれた状況について、情報を集めた。
(なんだ?)
そして、違和感に気付く。
周囲の市民も、兵士たちでさえ、どこか困惑した表情を浮かべているのだ。
(アルゴノート、周囲の会話を集めろ)
『了解』
聴覚センサーと分析機能が集音モードへと切り替わる。
すると、人々の声が直接脳に飛び込んできた。
「アイリア様はどうされたんだ? あれはメイア様だろう?」
「あんなに仲が良かったのに、一体どうして……」
「あのお優しいアイリア様が、ご友人に剣を向けるなどありえない。なにかの間違いじゃないのか?」
市民たちにとって、アイリアという人物がどれほど好ましい存在なのか、部外者であるヒューマにも理解できるほど、その声は深い戸惑いに充ち満ちていた。
それ以上に混乱しているのは、アイリアの配下の兵士たちだ。
「は、班長、本当にいいんですか? 隊長があんなことするわけありません!」
「そんなことはわかっている! だが、当の隊長がそう命じた以上、俺たちは従わざるをえない」
「やっぱりなにかあったんですよ! グレゴール卿のところにいってから、隊長の様子は明らかにおかしいです!」
「黙れ! どこで誰が聞いているか分からないんだぞ! 滅多なことをいうな!」
ヒューマは脇に抱えたままのメイアに目を向け、呆然としたままアイリアを見詰めるその様子に自分の抱いた違和感への確信を深めた。
少なくとも、現状はこの街の人々にとって当然のものというわけではないらしい。そしてそれは、メイアがこれまでの道中で延々とヒューマに聞かせ続けた、『アイリア』という少女の人物像が間違っていないことの傍証でもある。
では、目の前にいる『アイリア』は何者なのか。
答えは分からない。だが、分かることはひとつある。
(どうやら、逃げても厄介事はついて回りそうだぞ)
そう、自分たちが置かれた状況が、非常に厄介であることだ。
それだけは、強く確信できる。
(前提条件から考え直す必要がある。すでに俺たちは、何らかの陰謀の真っ只中だ)
『――確かに、ことの真相が分からないままここを離れては、対応を誤る可能性があります。ですが、余計な戦闘は極力さけてください、人類』
(人類っていうな)
ほとんどお決まりになったやりとりでアルゴノートとの会話を終えると、再びアイリアがこちらに挑みかかろうと身を屈めるのが見えた。
ヒューマはセンサー類を戦闘モードに切り替えると、その攻撃を受けるために腰を落とした。
だが、アイリアが再度の攻撃に移るよりも早く、広場が騒然とする。
「グレゴールだ」
「グレゴール卿がきたぞ」
人々の口から聞こえてきたその名に、アイリアが視線を背後の人だかりへと向ける。
ヒューマは警戒を緩めることはせず、その様子を見守る。
「アイリア! なにを勝手な真似をしている!」
荒々しい足音と現れた金髪の美丈夫は、背後に煌びやかな鎧を纏った兵士を従えてアイリアに詰め寄る。
そしてそのままの勢いで拳を振り抜き、手の甲でアイリアの頬を張った。
「!!」
市民と、アイリアの部下たちに緊張が走る。
否、それは緊張ではなく怒りだった。
「お前に命じたのは、メイア嬢の保護だ! なぜ、このような自体になっている!」
「は、申し訳ありません」
「くっ」
人形のようにかくりと頭を下げるアイリアに、グレゴールは吐き捨てるように小さく呟いた。
「――術式の拘束を強めすぎたか。判断力まで低下するとは」
その呟きが聞こえたのは、おそらくアイリア本人と指向性の聴覚センサーを差し向けていたヒューマだけだっただろう。
なにか情報を得られればとセンサーを振り向けていたのだが、手に入ったのはあまりにもきな臭い手がかりだった。
(人の形をしていれば、どこにでも謀略はあるものなんだな)
ヒューマは感動に近い感情を覚えていた。
この世界で、地球を故郷としているのは自分たったひとりだ。
しかし、故郷から遠く離れたこの場所であっても、人の営みは存在した。それが陰謀と呼ばれるような、忌避されるようなものであったとしても、ヒューマとしては懐かしさを抱かずにはいられない。
「もう一度命じる。メイア嬢を保護せよ」
「はい」
アイリアはゆらゆらと力の抜けた動きで立ち上がると、再びこちらに剣を向けてくる。
先ほどまでグレゴールに敵愾心を横溢させた視線を向けていたアイリアの部下たちも、こちらを囲むように半円を描いて近付いてくる。
「おい」
「…………」
メイアの反応はない。
ヒューマは溜息を吐き、頭を振った。
そして、地面に深々と大剣を突き立てる。
「っ!?」
発生した衝撃波に人々の動きが一瞬止まり、静寂が広場を支配した。
その静寂の中で、ヒューマは口を開いた。
「丁重な扱いを望む」
人々の困惑の眼差しを受けたヒューマの顔は、彼が再生されてからもっとも得意気だった。
0
お気に入りに追加
68
あなたにおすすめの小説

私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

[完結長編連載]蔑ろにされた王妃様〜25歳の王妃は王と決別し、幸せになる〜
コマメコノカ・更新報告はTwitter等
恋愛
王妃として国のトップに君臨している元侯爵令嬢であるユーミア王妃(25)は夫で王であるバルコニー王(25)が、愛人のミセス(21)に入り浸り、王としての仕事を放置し遊んでいることに辟易していた。
そして、ある日ユーミアは、彼と決別することを決意する。

婚約破棄され、平民落ちしましたが、学校追放はまた別問題らしいです
かぜかおる
ファンタジー
とある乙女ゲームのノベライズ版悪役令嬢に転生いたしました。
強制力込みの人生を歩み、冤罪ですが断罪・婚約破棄・勘当・平民落ちのクアドラプルコンボを食らったのが昨日のこと。
これからどうしようかと途方に暮れていた私に話しかけてきたのは、学校で歴史を教えてるおじいちゃん先生!?

あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる