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13巻
13-1
しおりを挟むこの世界に真の正義など存在しないだろう。
だが、人が〝これぞ己が正義〟と信じられるものは存在する。
そして、己の正義を全うする我々の有り様こそ正義だ、と信じる者たちが『いる』。
私たち軍禄を食む者が命を懸けるには、それで十分だ。
皇国暦二〇一四年 皇国東方派遣艦隊壮行式典における艦隊司令官訓示
第一章 それは日常の一角
皇国北方直轄領〈ウィルマグス〉。
その隣――かつて帝国が皇国侵攻の切り札として建造した巨大攻城砲の跡地に、皇国軍が大規模基地を造り上げたのは、単に帝国への当て付けだけが目的だったわけではない。
堅牢な地盤を持ち、大型建造物を造るのに適した地だったからこそ、そこが選ばれたのだ。ただ、帝国内部にはそれを皇国の挑発と受け止める者も少なくなかった。
そうした国家間の思惑は別にして、基地では今日も多くの軍人たちが動き回っている。
その中に、一際異彩を放つ人物がいた。
「ぬわー」
情けない悲鳴と、どすんという低い音が格納庫内に響く。白衣を着た女性がひとり、盛大に尻餅をついて涙目になっていた。
その声と音に、庫内にいる作業衣姿の軍人たちが顔を上げ、続いて彼らのひとりが声を張り上げる。軍人らしく、よく通る声だ。
「博士がまたコケたぞぉおおおおおおおお!!」
わーっ、と格納庫内が騒がしくなり、すぐさま、すっ転んだ女性のもとに担架が向かう。
「博士! こちらに!」
繋ぎの上半身をはだけ、隆々とした筋肉を見せ付けている力自慢の整備士ふたりが、様々な端材を組み合わせて作った担架の前後で膝を突く。力強い笑みから覗く白い歯が輝いた。
「さあ!」
「どうぞ!」
ムキィッと上半身の筋肉を盛り上げ、さらに大胸筋を波打たせ、ふたりの整備士は担架を示す。
「え、えーと……」
女性――ヘスティ・ラ・フリーガシンは、笑顔が引き攣りそうになるのを理性により全力で制御しつつ、担架とふたりの筋肉塊の間で視線を彷徨わせた。
「さあ!!」
「さあさあさあ!!」
平均して一日三回は担架の荷物になっているが、ふたりの筋肉塊は常に同じ姿で彼女の前に現れる。寒くないのだろうかと心配したのも初日だけで、今となってはこの暑苦しい肉壁をどうにかして視界から遠ざけたくて努力を重ねるようになっていた。
その努力のひとつが「転ばないこと」というのが、彼女らしいといえば彼女らしい。
ただ、どれだけ努力しようとも彼女の運動神経はそれに応えてくれず、少しでも考え事をしながら歩けば、必ずと言っていいほど転けた。
そんなヘスティを整備士たちが女神のごとく崇めるようになったのは、軍属ではあっても軍人ではない彼女の見せる柔らかな笑みに魅せられたからだろう。転ける姿が可愛いという意見もあるが、それは一応少数派だった。
「博士!」
ぐっと顔を寄せてきた筋肉ふたりに「ひっ」と小さく悲鳴を上げるヘスティ。彼女を心配して集まってきた整備士たちの中に、このままでは泣き出すのではないかと心配する者が現れはじめた頃、集団に向かって静かな、だがしっかりと芯の通った声が浴びせられた。
「何をしているか」
ざざっと人垣が割れ、整備士たちが蜘蛛の子を散らすように逃げていく。しかし、筋肉のふたりはその場に留まったままだ。
彼らは声の主に向かって白い歯を見せた。
「バーバンティ閣下!」
「フリーガシン博士を医務室にお連れするところです!」
ふたりの暑苦しい笑みにも、その人物は表情を変えない。
真新しい階級章は准将のもの。襟元の所属兵科徽章は参謀科のそれであるが、胸の機兵操縦技能徽章から、彼女が機兵科参謀だと察せられる。
イレスティア・バーバンティ。この地の自動人形部隊の作戦行動を立案する主席機兵参謀だ。
「博士はわたしがお連れしよう。貴様らは仕事に戻れ、それと作業衣はきちんと着るように」
イレスティアの口調は平坦で、機械が発する自動音声のようにも聞こえる。だが、慣れているふたりにとってはそれほど奇異なものではない。
「は!」
「博士が転んでから脱いだので問題ありません! 失礼します!」
ふたりが敬礼し、担架を肩に担いで走り去ると、イレスティアはヘスティに手を差し出した。
「立てますか?」
「ええ、大丈夫です」
ヘスティは彼女の手を取り、立ち上がる。白衣の尻の部分に黒い機械油の汚れが付いていたが、それもいつものことだ。
「そろそろ昼食の時間ですし、ご一緒にどうかと思ったのですが……」
イレスティアはそう言って、ヘスティの顔を窺う。
「あ、それは……」
「ご予定があるのなら、無理にとは申しませんが」
「いえ! ご一緒させていただきます!」
ヘスティは慌てて一礼し、再び足を滑らせた。
イレスティアが支えなければ、再び筋肉の壁がヘスティの前に現れていたかもしれない。
◇ ◇ ◇
ヘスティ・ラ・フリーガシンが特機研から〈ウィルマグス〉での試作機性能試験の指揮を命じられたのは、北の地の長い冬がようやく折り返し地点を迎えた頃だった。
彼女は新たに建造された〝影〟型と〝雲〟型をそれぞれ四機預けられ、つい一年前は帝国領だったこの〈ウィルマグス〉にやって来た。
旧帝国領――皇国での俗称で呼ぶならば北方辺境領――にはすでに皇国式の鉄路が敷設されており、〈パラティオン要塞〉を横目に山脈を打通する隧道も完成している。ヘスティが準備に疲れて眠っている間に、彼女を乗せた軍の装甲列車は〈ウィルマグス〉に到着した。
そして、彼女の忙しない日々が始まったのである。
「どうでしょう。あまり華美な場所は好まれないと聞きましたので、佐官用の個室を用意いたしましたが」
基地内部の士官食堂区画、その一角にある個室で、ふたりは向き合って座っていた。
すでに食卓の上に並んでいる様々な料理が、ヘスティの胃袋を視覚的、嗅覚的に刺激している。
「ええ、ありがとうございます」
感情の窺えないイレスティアの言葉に、ヘスティは辛うじて愛想笑いを浮かべて礼を言った。しかし、気遣いそのものに限れば、この上なく心嬉しいものだった。
これまでは、情報管理上の問題もあって将官用の食堂を借りることがほとんどで、日によっては軍の高官との会食にも同席しなくてはならなかった。
自らを平凡な一研究者だと思っているヘスティにとって、ここでの生活は気の休まる暇もない、と評するしかないものだった。
「ただ、研究一辺倒の不調法者ですし、将軍のお気に障ることもあるかも、と」
「お気になさらず。わたしも軍務一筋で、格式張った食事の作法も最近ようやく覚えたばかりですので」
イレスティアが口の端をほんの小さく動かし、僅かな笑みを見せる。
ヘスティはそれを見て驚いたが、辛うじて動揺を抑え込んだ。
「お互い、仕事が生き甲斐ということですか」
「ええ」
ふたりは笑みを交わし合ったあと、短刀と突き匙を手にして食事を始める。
軍組織には似合わないほどの美味で知られる皇国軍の、さらに賓客用の食事ともなれば、皇都の一流高級食堂と較べても遜色はない。あまり料理の味に頓着しないヘスティでさえ、ここでの食事には驚かされたものだ。
皇国軍給養将兵の基軸標語は、『美味こそ最強』であり、美味い食事は如何なる兵器よりも強い破壊力を持っていると、彼らは固く信じていた。
他国の軍に『皇国軍の捕虜になったら最後、二度と祖国の食事は食べられない。それは殺されるからではなく、祖国の食事の味に耐えられないからだ』と言われるほどに、皇国の料理の質は広く知られていた。
「美味しい……」
前菜として供された乾酪の燻製肉巻きを口に入れ、ヘスティは無意識に呟いていた。塩気のある乾酪と僅かな苦みのある燻製肉が、口の中で互いの欠点を打ち消し合い、長所を伸ばし合っている。
食材の組み合わせそのものは、酒肴として一般的なものだが、それを徹底的に昇華させれば、こうして高級な料理のひとつとして存在感を示すことができるのだ。
「これは我らが中将閣下が好んでおりまして、給養兵にもよく作らせているのです。わたしも何度か相伴に与ることがありました」
「中将閣下というと、ラグダナ閣下?」
「はい」
ヘスティは皿の中の料理を見つめ、摂政の信頼篤い良将の顔を思い浮かべた。この地に来た当日、彼女を出迎えたのが彼だった。
普段は〈パラティオン要塞〉と〈ウィルマグス〉を行き来しているという彼だが、ヘスティが来訪する予定に合わせて〈ウィルマグス〉に留まっていた。
ガラハ・ド・ラグダナは技術者であろうと芸術家であろうと、己が敬意を示すに足る相手には礼儀を貫くのだ。
ただ、その敬意が摂政レクティファールに対してはあまり見られず、それが彼のもとで働く者たちを悩ませていた。
レクティファールを信頼していないわけではない。主君としてはこれ以上ないほど信頼している。だが、そこに敬意が伴っていないように見えるのだ。
これがある種の〝戦友〟に向ける気安さが先に立つ信頼であることは、ガラハ本人でさえ気付いてないのかもしれない。
「わたしたち司令部の者たちも、色々意見を取り入れてもらっています。今日の主菜も確か、司令部の誰かが考案した鶏肉の照り焼きだったと思います」
「それは楽しみです」
軍人というのは、保存食か、酷く味が濃くて脂っこいものばかり食べていると思っていたヘスティにとって、イレスティアの口から語られた事実は驚きを喚起するものだった。
もしかしたら自分たちの方がよほど身体に悪いものを食べているかもしれない、と心配になるほどだ。
ただ、ヘスティの先入観は皇国以外の軍であればおよそ間違った認識ではない。皇国が異常なまでに戦場での糧食に拘っているだけなのだ。
種族ごとの食事を研究する必要があり、研究が医学的側面を内包するようになり、そして医学的側面の中に精神医療が含まれるようになった結果、今の皇国軍の食事を武装の一種と看做す風土が作られた。
その点で言えば、ヘスティが今口に運んでいる料理は、彼女が研究開発する自動人形と同じものだった。
「それで、試験の方は如何ですか?」
食事が進み、檸檬の味と香りが付いた微炭酸水で、口の中にある後味を雪いだイレスティアが、そうヘスティに訊ねた。
この質問こそ食事の本来の目的だったが、イレスティアはそればかりを優先するほど融通の利かない性格の持ち主ではなくなっていた。一年前の彼女であれば、格納庫でこの質問をしていただろうが。
「順調です。研究所が想定した通りの進捗状況です」
そもそも特機研が北方での運用実験を決めた背景は、ここが皇国内でもっとも戦いの頻度が高く、それに伴い諸装備を運用するための蓄積情報も、兵士たちの経験も、多かったからだ。
また、以前なら〈パラティオン要塞〉近傍での試験になっただろうが、今では〈ウィルマグス〉周辺での各種実験も珍しいことではない。
要塞という、それそのものが兵器と言っても過言ではない場所よりも、〈ウィルマグス〉のような都市に隣接した基地の方が、実験場としては適している面が多いことも事実だった。
面積的なものから、実験に参加する民間人の受け入れまで、要塞にはそういった余裕はあまりなく、拡張性という点で都市型軍事基地の方が有利なのだ。
「各国の武官も色々気になっているようです。断っているとのことでしたが、各方面から見学の申し込みが届いているらしいですよ。裏では色々と動いているかもしれませんね」
イレスティアは、基地の事務方からの情報を思い出し、内心苦笑した。
そういった情報からでさえ、専門の教育を受けた情報官は、多くの情報を抽出することができる。申し込んできた人物の中に各国の情報機関員が含まれていることも、さらにそこには裏の世界で大いに名を馳せた人物が含まれていることも、皇国側は掴んでいた。
こと情報の分野において、無駄になるものは存在しない。
無価値であるとされた情報でさえ、『無価値』という価値を与えられているのだ。それに、価値がない情報を別の情報と重ね合わせることで、新たな情報が浮かび上がる場合もある。
ありとあらゆる可能性を比較し、精査すれば、そこには別の世界が広がる。その世界では、ほんの一行の文字が万金の価値を持つのだ。
「大丈夫なのでしょうか? わたしが持ってきた機体は、二種とも機密の塊ですし……」
「それについては、わたしたちと、然るべき部署に任せていただく他ありません。ただ、博士が危惧するような事態にはならないと信じてします」
ヘスティは、イレスティアの言う〝然るべき部署〟というものが何であるのか知らなかった。彼女自身がその〝然るべき部署〟の人員に常に監視されていることも、当然知らなかった。そして、これからも知ることはないだろう。
「ただ、最後の試験だけは見学者を入れて行うとのことです」
「最後の試験……屋外での運動性試験を?」
「はい。各国の武官を招いて、それと非公式ではありますが、摂政殿下も臨席されるかもしれないと」
ヘスティは目を丸くした。
「だからこそ、この地が選ばれたのかもしれませんね」
イレスティアはそう言って、主菜の鶏肉に短刀を刺し入れた。
何故皇国が新型自動人形の試験を公開するのかと言えば、多分に政治的な判断だった。
皇国どころか、世界的に見ても画期的な機構を持つ新型自動人形である。それを衆目に晒すことで自国の防衛力を誇示するのは、自動人形のみならず、総ての兵器に当てはまるまっとうな使用方法のひとつだ。
秘密兵器などというのは、所詮空想に過ぎない。
どれほど防諜技術が進んでも、情報とは漏れるものである。それでも漏れないように努力し、それ以上に漏洩を制御することが重要になる。
皇国は先手を打ち、最終試験には諸外国の駐在武官を招くことを決定した。その中には、帝国領〈アクィタニア王国〉の駐在武官も含まれていた。
この武官は、帝国内部では〈アクィタニア王国〉が独自の判断で送り込んだものということになっているが、実質的には帝国政府が派遣した武官と言っていい。
皇国を対等な国家として認めておらず、属州として扱っている以上、帝国政府が駐在武官という名目で武官を派遣することはできない。しかし帝国内部の国家同士であれば、駐在武官を視察名目で派遣しても問題はないという判断だ。
子どもの言い訳じみたあまりにも稚拙な遣り取りだが、それも必要なことだった。
結局のところ、国家が行う総ては政治に行きつく。
ヘスティたち研究者が政治的意図を持っていなくても、組織というものは常に政治力学の当事者であることを強いられるのだ。
だが、そこに善悪はない。冷厳とした現実があるだけだ。
「今日こうして一緒に食事をさせていただいたのは、先ほどの話ともうひとつ、個人的にお伺いしたいことがあったからです」
最後の甘味を食べ終え、熱い紅茶を飲みながら、イレスティアは口を開いた。
ヘスティは何度も紅茶に吐息を吹きかけていたが、イレスティアの表情にこれまでとは違う感情を見て、居住まいを正した。
「博士が研究しているあの新型。新しい操縦機構を積んでいますね」
「ええ、〝影〟型の半分が、新型の運動追従方式を搭載しています。残り二機は、既存の操縦系統ですが……」
別の操作機構を搭載しているのは、それぞれの操縦方式を比較し、問題点を洗い出すためだ。
操縦管制官の身体の動きに追従する方式では、管制官の運動能力がそのまま機体の能力に直結する。それに対し、既存の操作方式は管制官の直感が機体の性能を左右する。
どちらが優れているかはまだ分かっていない。
追従方式のために優れた運動能力を持つ兵士を集めたところで、未だに魔導筋繊維技術そのものが発展途上にある以上、彼らの身体機能を完全に再現することはできない。
それに対し、すでに選抜方法から訓練方法まで確立されている既存の筐体型の操縦方式は、軍が本能的に好む安定性に富んでいる。
しばらくの間、このふたつの操縦方式は併存することになるだろう――ヘスティは、イレスティアにそう答えた。
「なるほど、やはりそう簡単に新しい技術は生まれませんか」
「ええ、残念ですが、向こう二十年は試行錯誤のままでしょう。あるいは、運用目的別に併存し続ける可能性もあります」
皇国は他の国に較べれば柔軟な考えを持っている。新しい兵器を受け入れる土壌もあるし、失敗を受け入れるだけの余裕もある。
それでも、技術の進歩は一朝一夕に済むものではない。
「博士、ひとつ空想の話をしてもよろしいですか?」
イレスティアはヘスティの目をじっと見つめ、訊いた。
「――ええ、もちろん」
「ありがとうございます」
ヘスティは、イレスティアの話す事柄が単なる空想ではないと分かっていた。だが、空想で済ませておくべきことも世の中にはある。
「今回の新しい操縦方式、そこには新しい通信技術も含まれていますよね。亜空間経由の無時間差通信」
「はい。たとえ通信波が光の速さでも、無線で通常空間を通過させると、送受信と解析にどうしても時間がかかります。ですが、圧縮した情報を転移魔法の術式を用いて送受信できれば、その時間は限りなく圧縮することができます」
自動人形の技術の発達は、そのまま人形たちの運動性能を向上させた。そして向上した運動性能は、操縦者に命令伝達の高速化を要求する。
新たな通信技術として、空間を超える技術が見出されるのは当然の流れだった。
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