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第五章:因果去来編
第五話「深き海の底から」その一
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海中は、人が生きるにはあまりに過酷な環境だ。
陸上の生きる人間たちも、海棲種であっても、広大な海の片隅で暮らしているに過ぎない。
それ以上深い場所を目指そうとすれば、多くの困難を乗り越えなくてはならないだろう。
しかし、海は多くの富を抱え込んでいる。
五百年ほど前、ある研究者が陸上の地下資源は海洋の百分の一にもならないと断言した。大半の者たちはそれを一笑に付した。
その本質を理解していない者たちからすれば、海など塩辛い水たまりでしかなかったのだ。
ただ、現在の研究では、陸上の百倍とまではいかないものの、地上部分よりも海底の方がより多くの地下資源を埋蔵しているというのが定説となっている。
論理的な学術研究に基づく情報と、積み重ねた技術。人々が様々な努力を払うに十分な下地が、そこにはあった。
◇ ◇ ◇
「深度一〇〇〇に到達。周辺に反響ナシ」
「よしよし、機関出力落とせ。維持出力だ」
「了解、船長。機関出力下げ、環境維持出力」
耳障りだった重低音が遠ざかり、薄暗い室内に男たちの呼吸音だけが残る。
男たちは緊張した面持ちで互いの顔を見遣った。
「――ここいらを縄張りにしてるヘビはいないな?」
ヘビ――海竜のことだ。
大半の海棲水竜が蛇のような体を持っていることから、海で生きる人々は海竜をそう呼ぶ。
「ええ、ここらは餌が少ないですからね。龍もいないはずです」
「ならいい。だが、念のために一日はこのまま待機だ。渡りの龍かヘビがいたら、さっさと逃げなきゃならん」
「了解、交替で休みます」
「おう、頼んだ。俺は部屋に戻る」
水軍時代の制帽を被り直し、船長と呼ばれた男は一段高い場所にあった船長席を後にする。
船橋内の部下たちの肩を軽く叩き、彼は水密扉を潜った。
航海日誌、聖ロデューの月十二日。
目的地に到着し、海底に身を潜める。
周囲に水竜及び海龍の姿はない。エリュシオンが根こそぎ捕獲するか打ち倒したと喧伝しているが、おそらくそんなことはないだろう。
龍たちは必要以上に餌を食わない。餌が少なくなれば、別の場所を縄張りにするだけだ。
長老はそうすることで海の中の生命の循環が保たれると言っていたが、生憎俺にはどちらの知り合いもいない。
このまま異常がなければ、明日にでも海底の調査に入る。バウントリッテンの連中が南の海溝で大物を見つけたと言っていた。潮の流れを考えれば、こちらにも何か落ちている可能性は高い。
連中の落ち穂を集めるのは腹立たしいが、俺たちのような海虫乗りが稼ぐには地べたを這いずり回るようなこともしなければならない。
可能ならば、子どもたちにはこんな仕事には就いて欲しくないと思う。
いくら俺たちの国がちっぽけで屑鉄引き揚げと海虫乗りぐらいしかまともな仕事がないとはいえ、鯨乗りならば俺たちのような死に方はしないだろう。
こんな海の底で、誰にも気付かれずに朽ちていくような――。
轟音。
そして船体が上げる甲高い悲鳴。
遠くから部下の叫び声が聞こえ、小さな破裂音が連続する。
「!?」
私物の航海日誌に走らせていた鋼筆がどこかに飛んでいき、厚手の仕切り布を開けて若い水夫が顔を出した。
「船長!」
「何が起きた!!」
部下が答えるよりも先に近くにあった温水管が破裂し、ふたりはずぶ濡れになる。
「畜生! 閉めろ!!」
「了解!」
ふたりで協力して閉鎖弁の把手を回し、熱水の噴出を止める。
しかし、水夫の報告などよりも、噴き出した熱水の方が彼に船の状況を良く教えてくれた。
彼はずぶ濡れのまま走り出し、水夫はそれを追いかける。
「船の状況は!?」
「詳しいことはわかりません! ただ、何かに捕まってどこかに持っていかれてます!」
「持っていくだとぉ……?」
彼は水竜の一部が自分たちの乗っている海虫を玩具にすることをよく知っていた。
彼らなら耐えられる深海に海虫を引き摺りこみ、どの程度まで耐えられるか確かめようとするのだ。
まるで子どもが虫の四肢を千切って遊ぶかのように、彼らは欠片の悪意もなくそれをやってしまう。
そして、海虫にはそれに抵抗する手段が無い。
彼らの乗っているのは軍事用の戦闘型潜航艇ではなく、払い下げられたそれを民間用に改造した『海虫』なのだ。
短い円筒形の船体が葉巻の吸い殻か、芋虫のようだから、と呼ばれるようになったその名は、なるほど水竜を前にすればこの上なく相応しい名前に思える。
芋虫が人の手で簡単に潰されてしまうように、自分たちもこの海の中では簡単に踏み潰されるような存在なのだ。
「くそ! 衝撃放射装置は使ったんだろうな!?」
「最初に破壊されました」
「くそったれめ!!」
衝撃放射装置は海虫に搭載された数少ない自衛装置の一つだ。
船体から突き出した端子に雷気を集め、それを周囲に放つ。多少大型でも通常の海棲生物ならばこれで撃退できる。
彼はそれが破壊されたと聞き、悪罵を放つと同時に冷静な判断も下していた。
ゆえに、彼は船橋の水密扉を潜った時にはもう、覚悟を決めていた。
「退船はできるか?」
副長に確認すると、返ってきたのは否定の仕草だ。
「救命艇の射出口が破損して開きません。まあ、櫓の水密扉は開くようですから、潜水具を着けて海面まで泳ぐことはできるかもしれませんね」
「――深度一二〇〇で、人が生きていけると思うか?」
「無理でしょうね。なんの準備していませんし」
このまま船外に出れば、彼らの体は簡単に水に押し潰されてしまう。
彼らの持っている潜水具は浅い海で用いることを目的としたもので、深海用ではなかった。
「なら、決まりか」
「ですね。酒でも持ってきますか」
副長は諦念と共に苦笑を浮かべ、上着の襟元を緩めた。
これ以上できることはほとんど残っていない。相手は水竜だ。そして、ここは相手の領分。同じ海虫や戦闘用の潜水艇相手ならばまだ対処方法はあるが、いかんせん相手が悪すぎた。
「ひょっとしたらヘビが飽きるかもしれん。持ち場を離れるな。その上で好きにしろ」
「了解、船長。聞こえたな、お前たち」
『おおっ!!』
「では――」
副長が自室の戸棚に仕舞った秘蔵の琥珀酒を頭に思い浮かべながら命令を下そうとしたその瞬間、再度彼らの船を大きな衝撃が遅う。
水夫たちが把手や手摺りに抱き付き、船長は自分の席の肘置きを強く握ることで耐えた。
これで終わりかと誰もが覚悟を決め、各々の神に祈りを捧げようとした。だが、彼らの神は彼らが自らの下へ来ることを拒んだらしい。
「これは……!!」
水圧計を見詰めていた水夫が、驚愕の表情を浮かべる。
これまでぐんぐん大きくなっていた数字が、急速に低下しつつあった。
急浮上しているのかとも思ったが、それにしては浮上に付きものの体重が僅かに増したような感覚がない。
そうこうしているうちに、水圧計の目盛りは〇を指した。
「船長……水圧、〇です。船体各部への負荷もなし」
「海上か? それにしちゃ、揺れもないが……」
潜航艇が海上に出れば、その小さな船体に相応しく波に翻弄されることになる。
だが、今彼らはその揺れをまったく感じていない。
「まさか、いつの間にか冥界に来ちまったか?」
「冥界でも船長と一緒とは、あまり嬉しくありませんね。できるなら去年死んだ家内に会いたい」
「俺も喧嘩別れしたクソ親父を一発殴りてえよ」
船長は自分の椅子から立ち上がり、船橋上部の水密扉へと梯子を登っていく。
そこで少し悩み、どうせ死ぬのは変わらないと思い、思い切り把手を回した。
「ぐ……」
重い耐圧扉を押し上げる。
そう、彼の力で耐圧扉は開いた。海中であれば水圧によって開くことがない扉が。
「さて、ここはどこかな」
船長はそう呟き、耐圧扉から身を乗り出す。
そして――
「動かないでください」
六つの魔動式連弩を突き付けられ、ぴくりとも動けなくなった。
「――あんたらは」
「我々はアルトデステニア海軍の者です。これ以上はお答えできません」
船長は戦闘服に身を包んだ若い男としばし見つめ合い、口を開いた。
「ここ、煙草は?」
「指定時間に、指定場所でならば」
「――分かった。大人しくしよう。うちの海虫よりも居心地が良さそうだ」
そういった彼は、彼の潜航艇が固定された船台の上から、巨大な空間を見回した。
彼の海虫は、より巨大な潜航艦の中にいた。
陸上の生きる人間たちも、海棲種であっても、広大な海の片隅で暮らしているに過ぎない。
それ以上深い場所を目指そうとすれば、多くの困難を乗り越えなくてはならないだろう。
しかし、海は多くの富を抱え込んでいる。
五百年ほど前、ある研究者が陸上の地下資源は海洋の百分の一にもならないと断言した。大半の者たちはそれを一笑に付した。
その本質を理解していない者たちからすれば、海など塩辛い水たまりでしかなかったのだ。
ただ、現在の研究では、陸上の百倍とまではいかないものの、地上部分よりも海底の方がより多くの地下資源を埋蔵しているというのが定説となっている。
論理的な学術研究に基づく情報と、積み重ねた技術。人々が様々な努力を払うに十分な下地が、そこにはあった。
◇ ◇ ◇
「深度一〇〇〇に到達。周辺に反響ナシ」
「よしよし、機関出力落とせ。維持出力だ」
「了解、船長。機関出力下げ、環境維持出力」
耳障りだった重低音が遠ざかり、薄暗い室内に男たちの呼吸音だけが残る。
男たちは緊張した面持ちで互いの顔を見遣った。
「――ここいらを縄張りにしてるヘビはいないな?」
ヘビ――海竜のことだ。
大半の海棲水竜が蛇のような体を持っていることから、海で生きる人々は海竜をそう呼ぶ。
「ええ、ここらは餌が少ないですからね。龍もいないはずです」
「ならいい。だが、念のために一日はこのまま待機だ。渡りの龍かヘビがいたら、さっさと逃げなきゃならん」
「了解、交替で休みます」
「おう、頼んだ。俺は部屋に戻る」
水軍時代の制帽を被り直し、船長と呼ばれた男は一段高い場所にあった船長席を後にする。
船橋内の部下たちの肩を軽く叩き、彼は水密扉を潜った。
航海日誌、聖ロデューの月十二日。
目的地に到着し、海底に身を潜める。
周囲に水竜及び海龍の姿はない。エリュシオンが根こそぎ捕獲するか打ち倒したと喧伝しているが、おそらくそんなことはないだろう。
龍たちは必要以上に餌を食わない。餌が少なくなれば、別の場所を縄張りにするだけだ。
長老はそうすることで海の中の生命の循環が保たれると言っていたが、生憎俺にはどちらの知り合いもいない。
このまま異常がなければ、明日にでも海底の調査に入る。バウントリッテンの連中が南の海溝で大物を見つけたと言っていた。潮の流れを考えれば、こちらにも何か落ちている可能性は高い。
連中の落ち穂を集めるのは腹立たしいが、俺たちのような海虫乗りが稼ぐには地べたを這いずり回るようなこともしなければならない。
可能ならば、子どもたちにはこんな仕事には就いて欲しくないと思う。
いくら俺たちの国がちっぽけで屑鉄引き揚げと海虫乗りぐらいしかまともな仕事がないとはいえ、鯨乗りならば俺たちのような死に方はしないだろう。
こんな海の底で、誰にも気付かれずに朽ちていくような――。
轟音。
そして船体が上げる甲高い悲鳴。
遠くから部下の叫び声が聞こえ、小さな破裂音が連続する。
「!?」
私物の航海日誌に走らせていた鋼筆がどこかに飛んでいき、厚手の仕切り布を開けて若い水夫が顔を出した。
「船長!」
「何が起きた!!」
部下が答えるよりも先に近くにあった温水管が破裂し、ふたりはずぶ濡れになる。
「畜生! 閉めろ!!」
「了解!」
ふたりで協力して閉鎖弁の把手を回し、熱水の噴出を止める。
しかし、水夫の報告などよりも、噴き出した熱水の方が彼に船の状況を良く教えてくれた。
彼はずぶ濡れのまま走り出し、水夫はそれを追いかける。
「船の状況は!?」
「詳しいことはわかりません! ただ、何かに捕まってどこかに持っていかれてます!」
「持っていくだとぉ……?」
彼は水竜の一部が自分たちの乗っている海虫を玩具にすることをよく知っていた。
彼らなら耐えられる深海に海虫を引き摺りこみ、どの程度まで耐えられるか確かめようとするのだ。
まるで子どもが虫の四肢を千切って遊ぶかのように、彼らは欠片の悪意もなくそれをやってしまう。
そして、海虫にはそれに抵抗する手段が無い。
彼らの乗っているのは軍事用の戦闘型潜航艇ではなく、払い下げられたそれを民間用に改造した『海虫』なのだ。
短い円筒形の船体が葉巻の吸い殻か、芋虫のようだから、と呼ばれるようになったその名は、なるほど水竜を前にすればこの上なく相応しい名前に思える。
芋虫が人の手で簡単に潰されてしまうように、自分たちもこの海の中では簡単に踏み潰されるような存在なのだ。
「くそ! 衝撃放射装置は使ったんだろうな!?」
「最初に破壊されました」
「くそったれめ!!」
衝撃放射装置は海虫に搭載された数少ない自衛装置の一つだ。
船体から突き出した端子に雷気を集め、それを周囲に放つ。多少大型でも通常の海棲生物ならばこれで撃退できる。
彼はそれが破壊されたと聞き、悪罵を放つと同時に冷静な判断も下していた。
ゆえに、彼は船橋の水密扉を潜った時にはもう、覚悟を決めていた。
「退船はできるか?」
副長に確認すると、返ってきたのは否定の仕草だ。
「救命艇の射出口が破損して開きません。まあ、櫓の水密扉は開くようですから、潜水具を着けて海面まで泳ぐことはできるかもしれませんね」
「――深度一二〇〇で、人が生きていけると思うか?」
「無理でしょうね。なんの準備していませんし」
このまま船外に出れば、彼らの体は簡単に水に押し潰されてしまう。
彼らの持っている潜水具は浅い海で用いることを目的としたもので、深海用ではなかった。
「なら、決まりか」
「ですね。酒でも持ってきますか」
副長は諦念と共に苦笑を浮かべ、上着の襟元を緩めた。
これ以上できることはほとんど残っていない。相手は水竜だ。そして、ここは相手の領分。同じ海虫や戦闘用の潜水艇相手ならばまだ対処方法はあるが、いかんせん相手が悪すぎた。
「ひょっとしたらヘビが飽きるかもしれん。持ち場を離れるな。その上で好きにしろ」
「了解、船長。聞こえたな、お前たち」
『おおっ!!』
「では――」
副長が自室の戸棚に仕舞った秘蔵の琥珀酒を頭に思い浮かべながら命令を下そうとしたその瞬間、再度彼らの船を大きな衝撃が遅う。
水夫たちが把手や手摺りに抱き付き、船長は自分の席の肘置きを強く握ることで耐えた。
これで終わりかと誰もが覚悟を決め、各々の神に祈りを捧げようとした。だが、彼らの神は彼らが自らの下へ来ることを拒んだらしい。
「これは……!!」
水圧計を見詰めていた水夫が、驚愕の表情を浮かべる。
これまでぐんぐん大きくなっていた数字が、急速に低下しつつあった。
急浮上しているのかとも思ったが、それにしては浮上に付きものの体重が僅かに増したような感覚がない。
そうこうしているうちに、水圧計の目盛りは〇を指した。
「船長……水圧、〇です。船体各部への負荷もなし」
「海上か? それにしちゃ、揺れもないが……」
潜航艇が海上に出れば、その小さな船体に相応しく波に翻弄されることになる。
だが、今彼らはその揺れをまったく感じていない。
「まさか、いつの間にか冥界に来ちまったか?」
「冥界でも船長と一緒とは、あまり嬉しくありませんね。できるなら去年死んだ家内に会いたい」
「俺も喧嘩別れしたクソ親父を一発殴りてえよ」
船長は自分の椅子から立ち上がり、船橋上部の水密扉へと梯子を登っていく。
そこで少し悩み、どうせ死ぬのは変わらないと思い、思い切り把手を回した。
「ぐ……」
重い耐圧扉を押し上げる。
そう、彼の力で耐圧扉は開いた。海中であれば水圧によって開くことがない扉が。
「さて、ここはどこかな」
船長はそう呟き、耐圧扉から身を乗り出す。
そして――
「動かないでください」
六つの魔動式連弩を突き付けられ、ぴくりとも動けなくなった。
「――あんたらは」
「我々はアルトデステニア海軍の者です。これ以上はお答えできません」
船長は戦闘服に身を包んだ若い男としばし見つめ合い、口を開いた。
「ここ、煙草は?」
「指定時間に、指定場所でならば」
「――分かった。大人しくしよう。うちの海虫よりも居心地が良さそうだ」
そういった彼は、彼の潜航艇が固定された船台の上から、巨大な空間を見回した。
彼の海虫は、より巨大な潜航艦の中にいた。
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