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32話 比嘉とえっち:風俗嬢
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問おう。
最もいやらしい音とは何か。
喘ぎ声か?
水音か?
否、あえて言わせてもらおう。
えっちな音に、貴賤は無いと。
「んみゃぁ♥あっ♥あっ♥そこぉ……♥そこ舐められりゅのしゅきぃぃっ♥」
ぴちゃぴちゃと。
猫の水飲み音を連想させる音を奏でる。彼女の愛液がおまんこという皿に注がれ、それを俺が舐めているのだ。こんな仕事を生業としてる彼女にキレイキレイは求めてなかったが、予想と反して綺麗な桜色だった。
らぶちゅっちゅふぁいやー。
俺の舌が彼女の膣壁を押しのけたり、退去したりする度に、上のお口が心を叫ぶ。水音と喘ぎ声のコンツェルト。二つ揃ってこそのいやらしさ、唇歯輔車。裁ち切りバサミの歯も立つまい。
「んあぁぁぁっ♥♥キュンってしちゃうぅ♥子宮も胸もトキメいちゃうぅぅ♥」
限界だったのか。
彼女は俺の頭を両手でがっしり捕らえ、おいやろうとする。それに逆らうのも面白そうだったが、今回はあえて彼女に従うことにする。俺が彼女の顔に視線を向けると、そこにはハートを虹彩に刻んだ彼女がいて、とろけ切った顔で笑っていた。
「えへへぇ♥みてみてぇ♥♥い、いっく……イックゥ――っ♥あはぁぁぁぁんっ♥♥」
水柱が立った。
そうとしか形容できない、芸術的な潮吹きを見た。噴き出した愛は限界到達点を目指して覇を競い、一丸となって弧を描く。放水車もびっくり仰天。あのままクンニを続けていたら、水圧で顔面が陥没するところだった。
ベッドから、向かいの壁まで、水の一本道が開通した。
数学も点Pの軌跡なんかじゃなくて潮の軌跡にしてくれたらやる気も出るんだけどな。こんなにも大事な描画に適用できないのに、俺達は一体何を勉強させられているというんだ。教えてくれよ、PATさん。
「はぁ♥ねぇ……シよ♥」
すべすべとした肌。すらりと伸びた腕。
それが俺に絡みつき、ずぶずぶと絡めとる。花のかんばせ月のまゆ。雪さえ溶かす情熱的な瞳が、俺を、俺だけを見つめている。ドバドバ噴き出すドーパミンが、脳を沸騰させる。
俺は頷いた。
彼女を押し倒し、よーいドンな前傾姿勢で、一物を彼女の下腹に這わせる。藪から飛び出た大きな蛇が、水源求めて蠢きだす。浮き上がった血管が、彼女のクリトリスをぶにぶにと擦り、最期にカリをぐにゃりと当てる。
「んあぁ……焦らさないでぇ♥♥」
ちんちん。
を、する犬のように、胸に手を当てて、足を上げる彼女。躾けてもいないのに待てができるなんて優秀な血統だ。優れたメスを見たオスはどうする。遺伝子を残そうとするんだよ。マジカルチンポだと受精しないけどな!
割れ目にチンコをあてがう。
ひくひくと、彼女の膣が羽ばたいた。親鳥の餌を求める小鳥のアピールのように、主張の激しいポプラのように、俺を手招いている。門としての機能を半ば放棄しているその膣を、俺はチンポという破城槌をもってぶち開けた。
「んっく……あぁぁぁぁぁっ♥♥キたあぁぁぁぁ♥♥あっ♥あははっ♥ナカでおちんちん、ごりっごりきてりゅぅぅ♥♥んひぃぃぃっ♥」
ガバガバかと思われたそれは、予想外にもキツかった。
まるで新品同様……というか、え? 血が出てるんだけど。
「あれ? もしかして、処女?」
「んあぁ……ごめんなさいぃぃっ♥♥経験者ぶってましたけどホントは処女でしたぁ……えへへぇ♥」
「今までのお客さんは?」
「んひぃぃぃっ♥あっ♥あっ♥私は表だと中出し禁止なんですぅ♥大金叩いてこっちに連れて来た客もいましたけどぉ……そこの睡眠薬で眠らせてる間に帰りましたぁ♥♥」
くねくねさせる上体。
媚を売るような煽情的な動きは才能なのか。
挿入未経験とは思えないほど的確にちんぽを攻め立ててくる。
彼女が視線を向けた先。
そこには小さな七輪みたいなものがあった。炭火の上に金網が乗せられていて、その隣には催眠香の原料と思われるものが缶詰に入っている。おそらくこれをこの小さな七輪で焼くとあっという間に眠気に襲われるとかそんな感じだろう。
「よくそれで大丈夫だったな。クレーマーに化けて出てきたりしなかったのか?」
「んんっああぁん♥もっ、もちろん来ましたけどぉ♥その人には私をクビにしたと伝えてもらいましたぁ♥そうしたらその男、涙目になって帰ったらしいですよ♥」
「イケない子だなぁ」
「あっ♥でもでもぉ♥そのおかげで今日あなたに処女を捧げられてとっても嬉しいですぅぅぅ♥♥」
ぬっぷぬっぷ。
一手一手吟味するように、ゆっくりと。彼女の膣という鞘で、チンポという刀を走らせる。鞘走りも先走りも好調。納刀したときのフィット感もちょうどいい。鯉口を切ってまた鞘を走らせる。
ぱんぱんぱんぱん。
次第に腰を突く速度が上昇する。周波数が上がれば音も澄んだ音になり、時代劇の納刀時になる「チンっ」って音を連想させる。鍔鳴りは恥と聞いたことがあるが、鍔鳴りも立てられない童貞の方がよっぽど恥だと思うね。
「んくっ♥あっ、はげしっ♥あんっ♥あんっ♥あっ♥声ぇ♥もれちゃうぅ♥」
「なら塞いでやるよ」
「んんっ♥♥ちゅぱっ♥んふぅ……んんっ♥んぢゅ♥」
方やチンコを舐めた口。方やまんこを舐めた口。
どっちも大概汚い口。だが不思議と、罵り合うような不快感は無かった。唇と唇を重ねるような、軽いキスから始まり、口を塞ぎ、舌を交わす。ざらざらしたベロが、感覚神経を刺激する。快感を呼び起こす。
唾液を流し込む。
こく、こく、と。彼女が喉を鳴らして飲み込む音がする。心臓が蒸気機関に置き換わったように血液が熱く、どくんどくんと大きく脈打っている。この征服感、蹂躙感がたまらなく高揚感を呼び覚ます。
「んふぅふぅ♥はぁっ♥んっ♥んんーっ♥」
形にならない声で叫んでいる。
分からんけど多分、愛でも叫んでるんでしょ、知らんけど。くっそ曖昧だな。まあいいや。合ってても間違ってても、俺に出来ることは彼女を満足させることだけだ。
パンパンパンと、変拍子。
三拍子のビートを刻み込む。リズムに合わせて彼女が躍る。ワルツを踊る。いや、汗だくな彼女の動きがワルツに含まれるかは知らんけど、どんな円舞より情熱的で煽情的なのは間違いあるまい。
「んんんんっ♥んうぅぅぅっ♥」
塞いだ口から彼女の声が入ってくる。
気管支を揺らすその振動は、耳なんて使わなくっても味覚ですでに、砂糖よりずっと甘い。肺が揺すられ、心臓が高まる。血液が暴れる。俺のちんこが固くなる。世界一固いアイスよりずっと固い。
股間にびりびりとした痺れが集積してくる。
さながら集積回路、ICチップだ。彼女の子宮にはいタッチ。ぴこーん、認証完了。射精を許可します。うぉおぉぉぉっ、いくじぇ。
「んんん――っ!! んっ♥ぐうぅぅぅぅぅぅっ♥♥」
どびゅるるるっ、どびゅるるるっ。
ゼロ距離射程の白濁液が、彼女のお部屋にお邪魔しまする。愛液やらカウパーやらで波打つ際に、揺蕩う精子が、上陸めざしてクロールする。たい焼きですら海を泳ぐ時代なんだ、ヤればできる! もっと熱くなれよ!
ということで、マジカルチンポの精子は熱死しましたとさ。
まったく、蝉より儚い命だよな、精子って。膣の中で安らかに眠れ。まあ実際には、マジカルチンポで妊娠しない理由は知らないけどな。科学的な根拠で理由探しなんてやってられっか。
「んはっ♥すごっ♥深いぃぃ♥じんじんしゅりゅうぅぅ♥♥」
口を離す。
つー、と唾液の橋が架かったが、やがて重力に従って崩れ落ちた。彼女にかかったそれを、彼女は指で掬って口に運んだ。ぷっくらとした唇がてらてらと輝いていて、めちゃくちゃ妖艶だ。
ぬっぽりと、接合部から陰茎を引っこ抜く。
いろんな液体が混ざり合った液体が、とろとろと秘部から溢れ出す。いつの間にか乱れたシーツを真っ白で汚す。これまたいっぱい出たなと思いつつ、彼女の顔にチンコを持っていく。
「あっ♥うそっ♥♥またおっきくなってるっ♥」
「ほら、その口で掃除してくれよ」
「うんっ♥こっちはいっぱい練習したから任せて♥」
これは、喜べばいいんだろうか。
いいや、深く考えるのはよそう。アイデアロールに成功してしまうと見えてはいけない世界が見える場合もある。人生何事も知らぬが仏よ。仏様って無茶言うよな。全ての苦しみは無知から来るとは何だったのか。
「んふぅ♥ぺろ、ちゅぱぁ……ん……んっ、んぢゅるるっ♥ちゅぱっ♥」
「うおおっ!?」
前戯の時とはまるで違う。
あれはほんのウォーミングアップに過ぎなかったのだと、いやでも思い知らされる。まるでヒルでも這ってるかのように、彼女の口内で俺のちんぽが蹂躙される。この世界の生態系の頂点は彼女の舌であり、俺のちんぽはエサでしかないのだ。
亀頭全体を舐られる。裏の縫い目を嬲られる。
頭を使って、少しずつ、少しずつ、咥える幅を伸ばしていく。その間絶え間なく、舌が這いずり回り、唇が程よく圧力をかけて来るものだから、全長が含まれるよりも先に射精感が込みあがってくる。マジカルチンポが無かったら恥ずかしい目に遭ってたな。
「んぢゅんぢゅっぢゅるるっ♥んうぅ♥♥ぢゅるるっ♥♥」
彼女の瞳と目が合った。
見るものすべてを虜にするような、どこまでも深く澄んだ瞳だ。虹彩に浮かぶハートが、俺の一挙手一投足を見逃すまいと視線を送っている。そんな顔されたら、汚したくなるのが男の性というものなわけで。
「顔に射精したい」
「んふぅ♥ちゅぱぁ♥えへへぇ♥どうぞ♥」
「射精るぞ!」
どぴゅっびゅるるぅぅ。
消火器もかくやという勢いで、彼女の顔に精液を飛ばす。反動で狙いが外れないように、手を使ってでもしっかり彼女の顔に狙いを定める。消火器の時間が15秒程度と聞いた時は短いと思ったが、15秒も射精出来たらなんだってできる気がするぜ。
マジカルチンポで射精量を伸ばし、顔射に勤しむ。
あり得ないほどの精液が飛び出し、彼女の顔から滝のように零れる。目を開ければ精液が入り込むから閉じたまま。鼻呼吸をすれば精液が潜り込むから口を開いて呼吸する。開いた口には精液が押し寄せ、彼女は溢れるミルクをみるみる飲み干していく。
頬を伝って、口に入れなかった精液は、彼女の御手で掬われた。マグマのように熱く、チーズのようにとろけるそれを、彼女は一滴残さず口に含んでいく。
「んはっ♥なにこのせーしっ♥めちゃくちゃおいしいっ♥♥んはぁ、こんなの知っちゃったらぁ♥他のお客さんの奴なんて飲めなくなっちゃうぅ♥」
「忘れちまえ、他の奴のなんざ。俺のちんぽを刻み付けろ」
「……はぁ♥なんれぇ♥なんれまらおっきいのぉっ♥」
彼女の愛液と唾液で、ドロドロになったチンポ。
それを再び怒張させる。膣、口と使ったが、まだ使ってないところあるよな。そう、おっぱいだ。
「ま、待っれ……ちょっと、休ませっ♥」
「おう、休んでろ。ちょっとおっぱい借りるだけだ」
寄せなくとも十分大きい胸の隙間。
そこにチンコをハメると、リンクする鍵と鍵穴のようにすっぽりとはまる。両手でおっぱいを揉みしだきながら、チンポを擦る。
「ふぎぃっ♥♥あんっ♥らめぇぇぇぇ♥脳みそとろけりゅぅぅぅ♥♥」
「あーお前すげえなぁ。どこもかしこも気持ちいいじゃん。天性の才能だよ」
もっちり肌が、吸いつく。
マウントを取ってることも相まって、征服感がヤバい。
「ひっぐううぅぅぅ♥あっ♥あっ♥イクっ♥イクっ♥イクイクイク――っ♥」
ぶしゃあ、と。
俺の後方で、水しぶきの音がした。見なくても分かる、強いやつや。ししおどしが風流なのと同じで、響く音が心地よいのだ。ベクトルは正反対だけどな。
しばらくおっぱいで扱いた後、高まった射精感に片を付けることにする。立ち上がり、手で扱き、今度は彼女の体目掛けて発射する。
「んみゃっ♥あっ♥おかされてりゅうぅぅ♥全身くまなくマーキングされちゃうぅぅぅ♥♥」
首から鎖骨、胸、腹、臍、下腹部まで、びゅっびゅと真っ白絵の具を塗りたくる。これまでどれだけの男が、彼女というキャンパスに好きな絵を描いてきたかは知らないが、その全てを塗りつぶすようで愉快痛快だ。
「んはぁ♥しゅきぃぃ♥」
流石に、一度休憩をはさむか。
そう思い、窓を開けた。都会から外れたこの街は、夜になれば当然眠る。街明かりと言えば街灯くらいで、暗闇の世界がどこまでも広がっている。
――と、思っていた。
「あれは、パトカー……?」
はるか下の方で、パトランプを付けた車が、この建物を覆っていた。……まさかこの店じゃないよな。そう思い、一階からここに至るまでの店舗を思い返すが、そのほかは飲食店やバーばかリ。正直、このフロアが一番犯罪に近い気しかしない。
そこまで考えたところで、扉がバンと開いた。
「警察だ! おとなしくし……」
「【結界】!」
警察官がいた。
間一髪結界を発動した俺は、彼女を連れて逃げることにする。
「ね、ねぇ……いま、警察いなかった……?」
「あー、あー、あーっとなぁ」
しまった。
この店を出るためにはカウンターを通る必要があるが、あいにくここは影の世界。カウンターに店員さんはいないし、彼女に色々と説明する必要が出てくる。
「ちっ【眠れ】」
「ふぇ……?」
仕方がないので催眠をかけて、彼女を眠らせる。
その後店から連れ出し、最寄りの駅に彼女を放ってきた。既に終電は通り過ぎていて、駅のホームには誰もいない。親指に歯を立て、腹を切る。ぷくりと溢れた血を、彼女の額に押し付けて【制約】をつかう。
「今日の事を思い出してはいけない。罰則は、俺との記憶の忘却」
取り敢えず、これでいいか。朝になれば思い出して、忘れるだろう。全部、夢の中の出来事にして忘れてしまえ。
あーあ。折角めちゃエロだったのになぁ。
また今度捕まえればいっか。
そう思い、彼女の身分証になりそうなものを探す。
連絡先とまでいかなくても、せめて名前だけでもしれれば大きく違うだろう。そう思い、スマホケースを開く。カードを入れるポケットには、学生証が入っていた。
「はえ?」
比嘉夏希と書かれたそれは、俺と同じ高校の学生証だった。
最もいやらしい音とは何か。
喘ぎ声か?
水音か?
否、あえて言わせてもらおう。
えっちな音に、貴賤は無いと。
「んみゃぁ♥あっ♥あっ♥そこぉ……♥そこ舐められりゅのしゅきぃぃっ♥」
ぴちゃぴちゃと。
猫の水飲み音を連想させる音を奏でる。彼女の愛液がおまんこという皿に注がれ、それを俺が舐めているのだ。こんな仕事を生業としてる彼女にキレイキレイは求めてなかったが、予想と反して綺麗な桜色だった。
らぶちゅっちゅふぁいやー。
俺の舌が彼女の膣壁を押しのけたり、退去したりする度に、上のお口が心を叫ぶ。水音と喘ぎ声のコンツェルト。二つ揃ってこそのいやらしさ、唇歯輔車。裁ち切りバサミの歯も立つまい。
「んあぁぁぁっ♥♥キュンってしちゃうぅ♥子宮も胸もトキメいちゃうぅぅ♥」
限界だったのか。
彼女は俺の頭を両手でがっしり捕らえ、おいやろうとする。それに逆らうのも面白そうだったが、今回はあえて彼女に従うことにする。俺が彼女の顔に視線を向けると、そこにはハートを虹彩に刻んだ彼女がいて、とろけ切った顔で笑っていた。
「えへへぇ♥みてみてぇ♥♥い、いっく……イックゥ――っ♥あはぁぁぁぁんっ♥♥」
水柱が立った。
そうとしか形容できない、芸術的な潮吹きを見た。噴き出した愛は限界到達点を目指して覇を競い、一丸となって弧を描く。放水車もびっくり仰天。あのままクンニを続けていたら、水圧で顔面が陥没するところだった。
ベッドから、向かいの壁まで、水の一本道が開通した。
数学も点Pの軌跡なんかじゃなくて潮の軌跡にしてくれたらやる気も出るんだけどな。こんなにも大事な描画に適用できないのに、俺達は一体何を勉強させられているというんだ。教えてくれよ、PATさん。
「はぁ♥ねぇ……シよ♥」
すべすべとした肌。すらりと伸びた腕。
それが俺に絡みつき、ずぶずぶと絡めとる。花のかんばせ月のまゆ。雪さえ溶かす情熱的な瞳が、俺を、俺だけを見つめている。ドバドバ噴き出すドーパミンが、脳を沸騰させる。
俺は頷いた。
彼女を押し倒し、よーいドンな前傾姿勢で、一物を彼女の下腹に這わせる。藪から飛び出た大きな蛇が、水源求めて蠢きだす。浮き上がった血管が、彼女のクリトリスをぶにぶにと擦り、最期にカリをぐにゃりと当てる。
「んあぁ……焦らさないでぇ♥♥」
ちんちん。
を、する犬のように、胸に手を当てて、足を上げる彼女。躾けてもいないのに待てができるなんて優秀な血統だ。優れたメスを見たオスはどうする。遺伝子を残そうとするんだよ。マジカルチンポだと受精しないけどな!
割れ目にチンコをあてがう。
ひくひくと、彼女の膣が羽ばたいた。親鳥の餌を求める小鳥のアピールのように、主張の激しいポプラのように、俺を手招いている。門としての機能を半ば放棄しているその膣を、俺はチンポという破城槌をもってぶち開けた。
「んっく……あぁぁぁぁぁっ♥♥キたあぁぁぁぁ♥♥あっ♥あははっ♥ナカでおちんちん、ごりっごりきてりゅぅぅ♥♥んひぃぃぃっ♥」
ガバガバかと思われたそれは、予想外にもキツかった。
まるで新品同様……というか、え? 血が出てるんだけど。
「あれ? もしかして、処女?」
「んあぁ……ごめんなさいぃぃっ♥♥経験者ぶってましたけどホントは処女でしたぁ……えへへぇ♥」
「今までのお客さんは?」
「んひぃぃぃっ♥あっ♥あっ♥私は表だと中出し禁止なんですぅ♥大金叩いてこっちに連れて来た客もいましたけどぉ……そこの睡眠薬で眠らせてる間に帰りましたぁ♥♥」
くねくねさせる上体。
媚を売るような煽情的な動きは才能なのか。
挿入未経験とは思えないほど的確にちんぽを攻め立ててくる。
彼女が視線を向けた先。
そこには小さな七輪みたいなものがあった。炭火の上に金網が乗せられていて、その隣には催眠香の原料と思われるものが缶詰に入っている。おそらくこれをこの小さな七輪で焼くとあっという間に眠気に襲われるとかそんな感じだろう。
「よくそれで大丈夫だったな。クレーマーに化けて出てきたりしなかったのか?」
「んんっああぁん♥もっ、もちろん来ましたけどぉ♥その人には私をクビにしたと伝えてもらいましたぁ♥そうしたらその男、涙目になって帰ったらしいですよ♥」
「イケない子だなぁ」
「あっ♥でもでもぉ♥そのおかげで今日あなたに処女を捧げられてとっても嬉しいですぅぅぅ♥♥」
ぬっぷぬっぷ。
一手一手吟味するように、ゆっくりと。彼女の膣という鞘で、チンポという刀を走らせる。鞘走りも先走りも好調。納刀したときのフィット感もちょうどいい。鯉口を切ってまた鞘を走らせる。
ぱんぱんぱんぱん。
次第に腰を突く速度が上昇する。周波数が上がれば音も澄んだ音になり、時代劇の納刀時になる「チンっ」って音を連想させる。鍔鳴りは恥と聞いたことがあるが、鍔鳴りも立てられない童貞の方がよっぽど恥だと思うね。
「んくっ♥あっ、はげしっ♥あんっ♥あんっ♥あっ♥声ぇ♥もれちゃうぅ♥」
「なら塞いでやるよ」
「んんっ♥♥ちゅぱっ♥んふぅ……んんっ♥んぢゅ♥」
方やチンコを舐めた口。方やまんこを舐めた口。
どっちも大概汚い口。だが不思議と、罵り合うような不快感は無かった。唇と唇を重ねるような、軽いキスから始まり、口を塞ぎ、舌を交わす。ざらざらしたベロが、感覚神経を刺激する。快感を呼び起こす。
唾液を流し込む。
こく、こく、と。彼女が喉を鳴らして飲み込む音がする。心臓が蒸気機関に置き換わったように血液が熱く、どくんどくんと大きく脈打っている。この征服感、蹂躙感がたまらなく高揚感を呼び覚ます。
「んふぅふぅ♥はぁっ♥んっ♥んんーっ♥」
形にならない声で叫んでいる。
分からんけど多分、愛でも叫んでるんでしょ、知らんけど。くっそ曖昧だな。まあいいや。合ってても間違ってても、俺に出来ることは彼女を満足させることだけだ。
パンパンパンと、変拍子。
三拍子のビートを刻み込む。リズムに合わせて彼女が躍る。ワルツを踊る。いや、汗だくな彼女の動きがワルツに含まれるかは知らんけど、どんな円舞より情熱的で煽情的なのは間違いあるまい。
「んんんんっ♥んうぅぅぅっ♥」
塞いだ口から彼女の声が入ってくる。
気管支を揺らすその振動は、耳なんて使わなくっても味覚ですでに、砂糖よりずっと甘い。肺が揺すられ、心臓が高まる。血液が暴れる。俺のちんこが固くなる。世界一固いアイスよりずっと固い。
股間にびりびりとした痺れが集積してくる。
さながら集積回路、ICチップだ。彼女の子宮にはいタッチ。ぴこーん、認証完了。射精を許可します。うぉおぉぉぉっ、いくじぇ。
「んんん――っ!! んっ♥ぐうぅぅぅぅぅぅっ♥♥」
どびゅるるるっ、どびゅるるるっ。
ゼロ距離射程の白濁液が、彼女のお部屋にお邪魔しまする。愛液やらカウパーやらで波打つ際に、揺蕩う精子が、上陸めざしてクロールする。たい焼きですら海を泳ぐ時代なんだ、ヤればできる! もっと熱くなれよ!
ということで、マジカルチンポの精子は熱死しましたとさ。
まったく、蝉より儚い命だよな、精子って。膣の中で安らかに眠れ。まあ実際には、マジカルチンポで妊娠しない理由は知らないけどな。科学的な根拠で理由探しなんてやってられっか。
「んはっ♥すごっ♥深いぃぃ♥じんじんしゅりゅうぅぅ♥♥」
口を離す。
つー、と唾液の橋が架かったが、やがて重力に従って崩れ落ちた。彼女にかかったそれを、彼女は指で掬って口に運んだ。ぷっくらとした唇がてらてらと輝いていて、めちゃくちゃ妖艶だ。
ぬっぽりと、接合部から陰茎を引っこ抜く。
いろんな液体が混ざり合った液体が、とろとろと秘部から溢れ出す。いつの間にか乱れたシーツを真っ白で汚す。これまたいっぱい出たなと思いつつ、彼女の顔にチンコを持っていく。
「あっ♥うそっ♥♥またおっきくなってるっ♥」
「ほら、その口で掃除してくれよ」
「うんっ♥こっちはいっぱい練習したから任せて♥」
これは、喜べばいいんだろうか。
いいや、深く考えるのはよそう。アイデアロールに成功してしまうと見えてはいけない世界が見える場合もある。人生何事も知らぬが仏よ。仏様って無茶言うよな。全ての苦しみは無知から来るとは何だったのか。
「んふぅ♥ぺろ、ちゅぱぁ……ん……んっ、んぢゅるるっ♥ちゅぱっ♥」
「うおおっ!?」
前戯の時とはまるで違う。
あれはほんのウォーミングアップに過ぎなかったのだと、いやでも思い知らされる。まるでヒルでも這ってるかのように、彼女の口内で俺のちんぽが蹂躙される。この世界の生態系の頂点は彼女の舌であり、俺のちんぽはエサでしかないのだ。
亀頭全体を舐られる。裏の縫い目を嬲られる。
頭を使って、少しずつ、少しずつ、咥える幅を伸ばしていく。その間絶え間なく、舌が這いずり回り、唇が程よく圧力をかけて来るものだから、全長が含まれるよりも先に射精感が込みあがってくる。マジカルチンポが無かったら恥ずかしい目に遭ってたな。
「んぢゅんぢゅっぢゅるるっ♥んうぅ♥♥ぢゅるるっ♥♥」
彼女の瞳と目が合った。
見るものすべてを虜にするような、どこまでも深く澄んだ瞳だ。虹彩に浮かぶハートが、俺の一挙手一投足を見逃すまいと視線を送っている。そんな顔されたら、汚したくなるのが男の性というものなわけで。
「顔に射精したい」
「んふぅ♥ちゅぱぁ♥えへへぇ♥どうぞ♥」
「射精るぞ!」
どぴゅっびゅるるぅぅ。
消火器もかくやという勢いで、彼女の顔に精液を飛ばす。反動で狙いが外れないように、手を使ってでもしっかり彼女の顔に狙いを定める。消火器の時間が15秒程度と聞いた時は短いと思ったが、15秒も射精出来たらなんだってできる気がするぜ。
マジカルチンポで射精量を伸ばし、顔射に勤しむ。
あり得ないほどの精液が飛び出し、彼女の顔から滝のように零れる。目を開ければ精液が入り込むから閉じたまま。鼻呼吸をすれば精液が潜り込むから口を開いて呼吸する。開いた口には精液が押し寄せ、彼女は溢れるミルクをみるみる飲み干していく。
頬を伝って、口に入れなかった精液は、彼女の御手で掬われた。マグマのように熱く、チーズのようにとろけるそれを、彼女は一滴残さず口に含んでいく。
「んはっ♥なにこのせーしっ♥めちゃくちゃおいしいっ♥♥んはぁ、こんなの知っちゃったらぁ♥他のお客さんの奴なんて飲めなくなっちゃうぅ♥」
「忘れちまえ、他の奴のなんざ。俺のちんぽを刻み付けろ」
「……はぁ♥なんれぇ♥なんれまらおっきいのぉっ♥」
彼女の愛液と唾液で、ドロドロになったチンポ。
それを再び怒張させる。膣、口と使ったが、まだ使ってないところあるよな。そう、おっぱいだ。
「ま、待っれ……ちょっと、休ませっ♥」
「おう、休んでろ。ちょっとおっぱい借りるだけだ」
寄せなくとも十分大きい胸の隙間。
そこにチンコをハメると、リンクする鍵と鍵穴のようにすっぽりとはまる。両手でおっぱいを揉みしだきながら、チンポを擦る。
「ふぎぃっ♥♥あんっ♥らめぇぇぇぇ♥脳みそとろけりゅぅぅぅ♥♥」
「あーお前すげえなぁ。どこもかしこも気持ちいいじゃん。天性の才能だよ」
もっちり肌が、吸いつく。
マウントを取ってることも相まって、征服感がヤバい。
「ひっぐううぅぅぅ♥あっ♥あっ♥イクっ♥イクっ♥イクイクイク――っ♥」
ぶしゃあ、と。
俺の後方で、水しぶきの音がした。見なくても分かる、強いやつや。ししおどしが風流なのと同じで、響く音が心地よいのだ。ベクトルは正反対だけどな。
しばらくおっぱいで扱いた後、高まった射精感に片を付けることにする。立ち上がり、手で扱き、今度は彼女の体目掛けて発射する。
「んみゃっ♥あっ♥おかされてりゅうぅぅ♥全身くまなくマーキングされちゃうぅぅぅ♥♥」
首から鎖骨、胸、腹、臍、下腹部まで、びゅっびゅと真っ白絵の具を塗りたくる。これまでどれだけの男が、彼女というキャンパスに好きな絵を描いてきたかは知らないが、その全てを塗りつぶすようで愉快痛快だ。
「んはぁ♥しゅきぃぃ♥」
流石に、一度休憩をはさむか。
そう思い、窓を開けた。都会から外れたこの街は、夜になれば当然眠る。街明かりと言えば街灯くらいで、暗闇の世界がどこまでも広がっている。
――と、思っていた。
「あれは、パトカー……?」
はるか下の方で、パトランプを付けた車が、この建物を覆っていた。……まさかこの店じゃないよな。そう思い、一階からここに至るまでの店舗を思い返すが、そのほかは飲食店やバーばかリ。正直、このフロアが一番犯罪に近い気しかしない。
そこまで考えたところで、扉がバンと開いた。
「警察だ! おとなしくし……」
「【結界】!」
警察官がいた。
間一髪結界を発動した俺は、彼女を連れて逃げることにする。
「ね、ねぇ……いま、警察いなかった……?」
「あー、あー、あーっとなぁ」
しまった。
この店を出るためにはカウンターを通る必要があるが、あいにくここは影の世界。カウンターに店員さんはいないし、彼女に色々と説明する必要が出てくる。
「ちっ【眠れ】」
「ふぇ……?」
仕方がないので催眠をかけて、彼女を眠らせる。
その後店から連れ出し、最寄りの駅に彼女を放ってきた。既に終電は通り過ぎていて、駅のホームには誰もいない。親指に歯を立て、腹を切る。ぷくりと溢れた血を、彼女の額に押し付けて【制約】をつかう。
「今日の事を思い出してはいけない。罰則は、俺との記憶の忘却」
取り敢えず、これでいいか。朝になれば思い出して、忘れるだろう。全部、夢の中の出来事にして忘れてしまえ。
あーあ。折角めちゃエロだったのになぁ。
また今度捕まえればいっか。
そう思い、彼女の身分証になりそうなものを探す。
連絡先とまでいかなくても、せめて名前だけでもしれれば大きく違うだろう。そう思い、スマホケースを開く。カードを入れるポケットには、学生証が入っていた。
「はえ?」
比嘉夏希と書かれたそれは、俺と同じ高校の学生証だった。
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ファンタジー
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活躍を妬んだあやしい先輩女優に、屈辱的かつ羞恥的な責めを受ける。
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