保護猫チャチャの冒険

保護猫チャチャの冒険 特別編チャチャとおとうとレオン君(2)

ある日、朝ご飯のカリカリと焼き魚を、食べている時、チャチャ兄ちゃんが、「レオン、今日は、あの山に散歩に行こう」「うん、いいけど、どの山?チャチャ兄ちゃん。」「あの三角の形を、した山」手を指した先には、三角形の形をした山が、2つ連なっていました。「何て名前の山。」「フタコブ山だよ。珍しい鳥や蝶が、沢山いるよ。」「本当。僕行きたい。」「そしたら、今から出発だ。」チャチャとレオン君は、背中にリュックを背負って、肩を並べて、住宅街の曲がりくねった道を行き、広井町郵便局の前を通って、丸く巨大な、ガスタンクが連なる、坂道を、懸命に登って行きました。すると、右手に、この先より、フタコブ山登山道入口。という、木の標識が、見えました。そうして、山の半分まで、登った所で、お昼ごはんを食べる事に、しました。そこから、町の景色が、遠く、小さく見えました。今朝貰った、カリカリと焼き魚の他にも、鶏肉の焼いた物が、入っていました。２匹は、景色を見ながら、カリカリ、モグモグ、パクパクと、あっという間に、食べ終えて、ボウルに入れた水を、代わりばんこに、飲みました。お腹も、膨れ、足の疲れが、少し和らいた頃、２匹は、再び頂上を、目指して、歩き始めました。そして、それから、暫く行った所で、後ろを、歩いているはずのレオン君の姿が、見えなくなりました。「チャチャ兄ちゃん、助けて。」声のする方を辿って行くと、道の側溝に、落ちている、レオン君を、見つけました。大変、レオンを、助けなきゃ。チャチャは、助けようと、手を伸ばしますが、側溝は、思いのほか、深く、チャチャの手は、届きません。どうしよう。と、思ったとき、後ろから「どうしました。手を貸しましょう。」と、声を掛けて来た者が、いました。その主は、何と、タヌキでした。