鬼の騎士団長が淫紋をつけられて発情しまくりで困っているようなので、僕でよければ助けてあげますね?

狩野

文字の大きさ
上 下
76 / 90
本文

沈黙の蜜月(4)

しおりを挟む
 交渉不能とみたらしいカルナスが、一縷の望みを託すように、シルヴァリエの言うがまま、下を脱ぎ、尻を突き出す。

 カルナスの首輪と繋がっているリードを握ったままのシルヴァリエは、壁に手をついたカルナスの足を少し開かせると、自分のズボンの前を広げ、中に押し入った。

「――――っ!」
「……っと、きついですね。ここのところ毎晩やりまくっているとはいえ慣らしなしは無茶だったかな。大丈夫ですか、カルナス団長? 一度抜いて、慣らします?」
「い、いらな……いらない……っ」
「そうですか。それじゃあこのまま、前、入れますね」
「や……っ!」

 カルナスは腰を揺らしてシルヴァリエから逃れようとしたが、シルヴァリエの両手はすでにカルナスの前に回され、その中心をがっちりと抑え込んでいる。陰茎を二、三度しごいてそれが完勃ちの状態であることを確認したシルヴァリエが、もう片手に持っていた銀色の棒の先端をカルナスの尿道口にあてた。

「うぅ……あ……」
「本当にイヤならやめてあげてもいいんですけど……本当にイヤなら、こんなふうにおちんちんをガチガチにしたりはしないんですよ、カルナス団長。ね?」

 シルヴァリエはそう言うと、棒の先端をカルナスの陰茎の先に押し込む。

「――――――――っ!!」

 カルナスは唇を噛んでその衝撃に耐える。押し入ってくる時には硬くて冷たいのに、それは中に入るとほどけて柔らかく、カルナスの尿道のなかを優しく刺激する。シルヴァリエが棒を押し込むと、粘膜を撫でていたそれが内部を優しく擦りながら奥へと進んでいく。

「ぁ、ああ、ぁぁぁぁああ…………」

 声を我慢できたのは始めだけだった。ありえない場所をありえない感覚が襲う未知の快楽に、カルナスは瘧を起こしたように全身をガクガクと震わせる。シルヴァリエが全てを押し込み終えると同時に、カルナスは自分の体を支えきれず膝から床に崩れ落ちた。

「おっと、抜けちゃいましたね。そんなにそっち、気持ちいいですか?」
「ひ、ひぅ、ぅぁあ……」

 カルナスが首を何度も横に振る。

「なんで気持ちいいの否定するんですか? 別にいいのに。怒りませんよ、気持ちよくなってもらうために買ったんですから。このまま前、楽しんでてもらっていいですからね、カルナス団長。どうせイけないですから。おまけで潤滑用のゼリーとかいうのをもらいましたんで、ちょっとこれも試してみましょうか」
「ひ……ふぇ……ひっ?!」

 敏感になっている後ろに突然冷たくヌメヌメしたものを零されて、カルナスは背中をのけぞらせた。

 絨毯の上で自分を抱え込むようにしてうずくまるカルナスに合わせ膝をついたシルヴァリエは、その潤滑ゼリーを垂らしたあたりの肌全体に塗り込めるようにしながら手で掬い上げ、自分の指をカルナスの中に埋める。

「あ……あぎゃ、あ、あああ、んぃっ、ん、ん、あ――っ!」
「すごいですね、指三本するっと入っちゃいました。四本目もいけるかな」
「あ――――っ! あ、あああ、あ、あ――――っっ!!! ああ、あああああ、ああああああ!」
「柔らかいのにすごい締め付けですね。あと、いま、中イキしました?」
「んん――っ! ん、んっ! あ、あぅ、し、シルヴァリ、エ、もう、そこ、やめ、擦らな……あ、あああ、あ――っ!!」
「前のやつで、射精はとめられるって聞いたんですけど。中イキはどうなんでしょうね? ねえ、カルナス団長?」
「あ、ああ、あ、そこ、もうやめ、慣らすの、や、やだ、もういい、やめて、指、やめ、あ、ああ、あああっ!」
「欲しいのは、これですか?」
「――――――――っ」

 シルヴァリエが自身の肉棒を突き入れると、カルナスの大きく口からは声にならない嬌声と同時に涎がだらだらとこぼれる。シルヴァリエはカルナスの腰の下に手を差し入れ持ち上げると、絨毯の上で腰を大きく前後にグラインドし始めた。

「あっ! ああ、あっ、あっ、あっ、あうっ、あっ、あっ、ああっ!」

 カルナスの口から規則的な嬌声が吐き出される。そうしながらもカルナスは、過ぎた快楽から逃げるようにじわりじわりと前に進んでいくので、シルヴァリエは時折首輪のリードを掴み、自分のほうへと引き戻す。そうされるときのカルナスの口から漏れる嬌声とも落胆ともつかない悲鳴のような声はシルヴァリエをひどく苛つかせ、腰のグラインドを激しくさせた。

 シルヴァリエに触れてもらわなければもはや達することすら許されなくなったカルナスの陰茎が、体の下で健気に揺れていた。
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...