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高原の狩猟(6)
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しまった、と言わんばかりに、カルナスは口もとを抑えた。
「淫紋、あれじゃおさまらなかったんですか、もしかして」
「…………」
「カルナス団長、教えてください」
シルヴァリエはもう片方の手をカルナスのシャツの下に滑り込ませ、乳首を指で挟み込むようにしながら尋ねた。
「シルヴァリエ、おい、やめろ、はなせ!!」
「協力すると言った手前、僕も責任を感じてるんです。教えてください、団長。淫紋、おさまらなかったんですか?」
「そうだ! だから、もうお前とはしない!」
「……でも、前は僕としたことでおさまったんですよね?」
逃げようとするカルナスの陰茎をしごきあげながら、シルヴァリエは尋ねた。
「ま、前は……」
「おさまりましたしたよね?」
「おさま……った……っ……シルヴァリエ……もうやめ……」
「何が違うのかな。素股ならいいってことでもないでしょうし。逆ならまだありえるにしても……」
「……お前が……前に、言ってただろう……」
「僕? 何か言いましたっけ」
「自分の快楽ではなく……相手の快楽に、奉仕することで鎮まると……」
「……なるほど?」
シルヴァリエは思わず小さな含み笑いをし、耳たぶを後ろから甘噛みした。体の中心を握られながらもどうにか逃れようと腕の中でもがくカルナスを、さらに強く抱き寄せる。
「つまり、昨晩は僕よりもカルナス団長のほうを気持ちよくしちゃったから淫紋が逆に育ってしまった、と、そういうことでしょうか」
「…………」
「急に黙り込んでもだめですよ。可愛いことを言うんですね、カルナス団長」
「…………っ」
「そんな風に言われると、僕も団長に優しくしてあげたくなります」
「……あ? や、シルヴァリエ、手、やめろ、それ以上は、だめだ、やめろ、はなせ!」
「どうして?」
「どうしてって……やめろ、手、早めるな……やだ、あ、やめろと……やめろ、シルヴァリエ! 出る、やめろ、これ以上やられたら、出る……っ!」
「出していいですよ」
シルヴァリエはカルナスの陰茎を愛撫する手はそのままに、もう片方の手でズボンの前を開きながら言った。夕暮れの冷たい風のなか、シルヴァリエの手に握られたカルナスの陰茎が晒される。
「や……っ! こんなところで、だめだ、シルヴァリエ、やめろ、やめて、やめて、やめてくれ!」
「昨日あれから我慢し続けたなら、辛かったでしょう」
「いや、だめ、だめ、こんなところで……いや、だめ、あ、だめ、あ、だ、だめ……あああああああっ!」
触れた時点ですでにかなりの興奮状態だったカルナスが、ましてシルヴァリエの手慣れた愛撫にあって堪えられるはずもない。あっさりと吐精に至ったあと惚けた表情で弛緩するカルナスの頰にシルヴァリエは軽く口付けると、その手を今度は自分の股間のほうへ導いた。
「ぁ……」
「自分だけ気持ちいいのはダメなんですよね? カルナス団長、僕のもしてください」
「ん……んん……」
カルナスの手がたどたどしくシルヴァリエの股間をズボンの上からまさぐる。シルヴァリエは一度カルナスから手をはなすと、近くの立木に背を預け、自分のズボンの前をからげた。
「口で、できます?」
下半身を晒し蕩けた表情のままのカルナスは、無言でシルヴァリエの前に膝をつくと、股間の屹立したものをためらわず口に含んだ。
シルヴァリエはわずかの間瞼を閉じ、開いた。意外に慣れてるな、と思ったが、その舌遣いはたどたどしい。夜技の鍛錬は、昼間のそれほどには熱心ではないようだ、などと考えるともなく考えながら自分の股間で揺れるカルナスの黒い髪を撫でていると、
「うさぎ……」
と、突然カルナスが言った。
「え?」
「兎、見つけた」
カルナスが指差すほうを見ると、たしかに死んだばかりとおぼしき兎が茂みの端に隠れるようにして横たわっていた。
「淫紋、あれじゃおさまらなかったんですか、もしかして」
「…………」
「カルナス団長、教えてください」
シルヴァリエはもう片方の手をカルナスのシャツの下に滑り込ませ、乳首を指で挟み込むようにしながら尋ねた。
「シルヴァリエ、おい、やめろ、はなせ!!」
「協力すると言った手前、僕も責任を感じてるんです。教えてください、団長。淫紋、おさまらなかったんですか?」
「そうだ! だから、もうお前とはしない!」
「……でも、前は僕としたことでおさまったんですよね?」
逃げようとするカルナスの陰茎をしごきあげながら、シルヴァリエは尋ねた。
「ま、前は……」
「おさまりましたしたよね?」
「おさま……った……っ……シルヴァリエ……もうやめ……」
「何が違うのかな。素股ならいいってことでもないでしょうし。逆ならまだありえるにしても……」
「……お前が……前に、言ってただろう……」
「僕? 何か言いましたっけ」
「自分の快楽ではなく……相手の快楽に、奉仕することで鎮まると……」
「……なるほど?」
シルヴァリエは思わず小さな含み笑いをし、耳たぶを後ろから甘噛みした。体の中心を握られながらもどうにか逃れようと腕の中でもがくカルナスを、さらに強く抱き寄せる。
「つまり、昨晩は僕よりもカルナス団長のほうを気持ちよくしちゃったから淫紋が逆に育ってしまった、と、そういうことでしょうか」
「…………」
「急に黙り込んでもだめですよ。可愛いことを言うんですね、カルナス団長」
「…………っ」
「そんな風に言われると、僕も団長に優しくしてあげたくなります」
「……あ? や、シルヴァリエ、手、やめろ、それ以上は、だめだ、やめろ、はなせ!」
「どうして?」
「どうしてって……やめろ、手、早めるな……やだ、あ、やめろと……やめろ、シルヴァリエ! 出る、やめろ、これ以上やられたら、出る……っ!」
「出していいですよ」
シルヴァリエはカルナスの陰茎を愛撫する手はそのままに、もう片方の手でズボンの前を開きながら言った。夕暮れの冷たい風のなか、シルヴァリエの手に握られたカルナスの陰茎が晒される。
「や……っ! こんなところで、だめだ、シルヴァリエ、やめろ、やめて、やめて、やめてくれ!」
「昨日あれから我慢し続けたなら、辛かったでしょう」
「いや、だめ、だめ、こんなところで……いや、だめ、あ、だめ、あ、だ、だめ……あああああああっ!」
触れた時点ですでにかなりの興奮状態だったカルナスが、ましてシルヴァリエの手慣れた愛撫にあって堪えられるはずもない。あっさりと吐精に至ったあと惚けた表情で弛緩するカルナスの頰にシルヴァリエは軽く口付けると、その手を今度は自分の股間のほうへ導いた。
「ぁ……」
「自分だけ気持ちいいのはダメなんですよね? カルナス団長、僕のもしてください」
「ん……んん……」
カルナスの手がたどたどしくシルヴァリエの股間をズボンの上からまさぐる。シルヴァリエは一度カルナスから手をはなすと、近くの立木に背を預け、自分のズボンの前をからげた。
「口で、できます?」
下半身を晒し蕩けた表情のままのカルナスは、無言でシルヴァリエの前に膝をつくと、股間の屹立したものをためらわず口に含んだ。
シルヴァリエはわずかの間瞼を閉じ、開いた。意外に慣れてるな、と思ったが、その舌遣いはたどたどしい。夜技の鍛錬は、昼間のそれほどには熱心ではないようだ、などと考えるともなく考えながら自分の股間で揺れるカルナスの黒い髪を撫でていると、
「うさぎ……」
と、突然カルナスが言った。
「え?」
「兎、見つけた」
カルナスが指差すほうを見ると、たしかに死んだばかりとおぼしき兎が茂みの端に隠れるようにして横たわっていた。
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