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七つの大罪 憤怒編
潜入作戦
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「さて、昨日の牛丼屋さんに行って、仕入れ先を聞いてこよう」
「つっても教えねーだろ普通」
「お医者さんから、令状出してもらったから大丈夫だよ」
「ちゃっかりしてんな」
牛丼屋。
「いらっしゃいませ」
「こんにちは。今日はお話があって参りました」
オーメンは令状を見せる。
「店長を呼んできますね」
そして店長によって店の奥へ案内かれた。
「なるほど。肉にプロインVが」
「仕入先さえ教えてくださいませんか?」
「ここに限らず最近の飲食店は、国営の牧場から仕入れています。地図をお渡しします」
渡された地図の場所へ行くと、そこには大きな牧場があった。
「さて、どんな魔道具を使っているのかなー」
不謹慎ながら、彼女は楽しそうにしていた。
「お邪魔します! 見学に来ました!」
「いきなり来られても困るよ。事前に予約してくれないと」
当然ながら、拒否された。しかし
「急ぎなんですよー」
オーメンは引かない。
「そう言われてもねー」
「プロインVの原因がここにあるとしたら?」
「そんなことはないし、仮にそうだとしても、部外者を入れるわけにはいかないよ」
「これを見ても?」
オーメンは探知機の片方を触れさせた。
「なるほど。確かに反応がある。それなら、こちらでその探知機を使えば良いだけの話だ」
「人の物盗るんですか?」
「借りるだけだ」
そんなやり取りをしている隙に、リコは脇から潜入していた。
お姉ちゃんが引き付けるって言ってたけど、こんな感じなんだ。
公開されてる施設案内図によると、地下は関係者以外の立ち入りを禁止してるんだよね。お姉ちゃんはそこが怪しいから、重点的に探して欲しいってことだったけど、どうしよう?
その時、農家の話し声が聞こえてきた。
「変な女が来てるらしいぞ。見に行こうぜ」
「ばか、仕事中だろ」
うーん。このままウロウロするのは危険かなー? 人目につかない場所ってないかな?
ふと上を見る。
「あ!通気口!」
でも届かないや。
周りを見渡すと柄の長い箒があった。
「あれを踏み台にしよう」
そして通気口へ登った。
道を通り、隙間から施設内の様子を窺いながら地下へと進む。
そろそろ地下につくその時だった。
「うわぁ」
作業員がリコを見つけ、驚嘆の声をあげた。
見つかった!
リコは急いで逃げる。
リコが見つかり僅か1分、入口の国営農家達にも、侵入者ありの報告がされた。
「聞こえただろ! 君たちの相手をしている場合では無いんだ! 分かったら引k……」
「雷撃」
オーメンは相手を気絶させた。
「速やかにリコちゃんと合流して逃げるよ!」
「あいよ」
その頃リコは通路を通って、地下に逃げ込んだ。
どうしよう。怖いよ。助けて!
そう思いながら地下をうろついていると、黒い光が漏れた部屋を見つけた。見つからねいように、慎重にのぞき込む。
その部屋では、魔道具から、牛や羊などの家畜が黒い光と共に召喚されていた。
魔方陣が描かれた羊皮紙。それが魔道具だった。
リコはオーメンから預かった、探知機の片方を取り出す。
あそこから出てくる動物たちから、プロインVと同じ反応があった。
あれが原因!
そんなことを思っていると、作業員がこちらを振り向いた。
「ひっ」
リコは声を上げる。
「君が侵入者か。まさか見られるとはね」
作業員がリコに手を伸ばす。
「いやあー」
「雷撃」
「うっ」
間一髪でオーメンが作業員を倒した。
「お姉ちゃん!」
二人は抱き合う。
「怖い思いをさせてごめん」
「ううん。助けてくれてありがとう」
「あれが魔道具?」
「うん」
「触ってみよう」
オーメンが魔道具に触れる。その時、職員がやってきた。
「いたぞ!」
「全く、もうちょっとゆっくりさせてよね」
オーメンは雷撃を放つ。
「お姉ちゃん、オーサーおじさんは?」
「彼は一階を見てるよ。合流してここから出よう」
「うん」
二人は即座に一階に上った。階段を上ると、そこにはオーサーが戦闘中だった。
「雷撃」
オーメンが敵を倒す。
「相変わらず強ーな、お前」
「どうも」
三人は施設から出て、宿で魔道具ついて話し合った。
「あれは異世界から生き物を召喚する魔道具だった」
「プロインVを持ってた理由は?」
オーサーが聞く。
「あの魔道具で召喚された生き物は、黒い魔力を帯びるみたい」
「黒い魔力を持ってても、アマナスとリコはプロインVなんて保有してないぞ」
「そこが肝でね、召喚されたものは通常よりも濃い魔力を持つようになるの」
「濃いとダメなの?」
リコが聞く。
「そもそも黒い魔力は病や呪いをかけることしか出来ない。それが濃いと、生きてるだけで病気や呪いを放つようになるの」
「嘘でしょ」
「今回の持ち主が召喚したらプロインVだったけど、他の持ち主が召喚したら他の効果を発揮していたと思う」
「持ち主と使用者は違うの?」
リコが質問する。
「持ち主は最初に手にした人のこと。持ち主が死ぬか他人に譲らないと、効果は持ち主のものに引っ張られる。例えばオーサーさんの魔道具だと、今の持ち主はオーサーさん。その状態で私が彼の魔道具を使うと、オーサーさんの発想力と同じものになるんだ」
「そうなんだ」
と話をしていると、空が黒くなっていった。三人が宿の外を見ると、空は黒い雲状の魔力に覆われていた。
その雲の上には、マルサと、拘束されたアマナスがいた。
「王都の皆さまこんにちはー。そして死ね」
雲から黒い雨が降ってきた。
「つっても教えねーだろ普通」
「お医者さんから、令状出してもらったから大丈夫だよ」
「ちゃっかりしてんな」
牛丼屋。
「いらっしゃいませ」
「こんにちは。今日はお話があって参りました」
オーメンは令状を見せる。
「店長を呼んできますね」
そして店長によって店の奥へ案内かれた。
「なるほど。肉にプロインVが」
「仕入先さえ教えてくださいませんか?」
「ここに限らず最近の飲食店は、国営の牧場から仕入れています。地図をお渡しします」
渡された地図の場所へ行くと、そこには大きな牧場があった。
「さて、どんな魔道具を使っているのかなー」
不謹慎ながら、彼女は楽しそうにしていた。
「お邪魔します! 見学に来ました!」
「いきなり来られても困るよ。事前に予約してくれないと」
当然ながら、拒否された。しかし
「急ぎなんですよー」
オーメンは引かない。
「そう言われてもねー」
「プロインVの原因がここにあるとしたら?」
「そんなことはないし、仮にそうだとしても、部外者を入れるわけにはいかないよ」
「これを見ても?」
オーメンは探知機の片方を触れさせた。
「なるほど。確かに反応がある。それなら、こちらでその探知機を使えば良いだけの話だ」
「人の物盗るんですか?」
「借りるだけだ」
そんなやり取りをしている隙に、リコは脇から潜入していた。
お姉ちゃんが引き付けるって言ってたけど、こんな感じなんだ。
公開されてる施設案内図によると、地下は関係者以外の立ち入りを禁止してるんだよね。お姉ちゃんはそこが怪しいから、重点的に探して欲しいってことだったけど、どうしよう?
その時、農家の話し声が聞こえてきた。
「変な女が来てるらしいぞ。見に行こうぜ」
「ばか、仕事中だろ」
うーん。このままウロウロするのは危険かなー? 人目につかない場所ってないかな?
ふと上を見る。
「あ!通気口!」
でも届かないや。
周りを見渡すと柄の長い箒があった。
「あれを踏み台にしよう」
そして通気口へ登った。
道を通り、隙間から施設内の様子を窺いながら地下へと進む。
そろそろ地下につくその時だった。
「うわぁ」
作業員がリコを見つけ、驚嘆の声をあげた。
見つかった!
リコは急いで逃げる。
リコが見つかり僅か1分、入口の国営農家達にも、侵入者ありの報告がされた。
「聞こえただろ! 君たちの相手をしている場合では無いんだ! 分かったら引k……」
「雷撃」
オーメンは相手を気絶させた。
「速やかにリコちゃんと合流して逃げるよ!」
「あいよ」
その頃リコは通路を通って、地下に逃げ込んだ。
どうしよう。怖いよ。助けて!
そう思いながら地下をうろついていると、黒い光が漏れた部屋を見つけた。見つからねいように、慎重にのぞき込む。
その部屋では、魔道具から、牛や羊などの家畜が黒い光と共に召喚されていた。
魔方陣が描かれた羊皮紙。それが魔道具だった。
リコはオーメンから預かった、探知機の片方を取り出す。
あそこから出てくる動物たちから、プロインVと同じ反応があった。
あれが原因!
そんなことを思っていると、作業員がこちらを振り向いた。
「ひっ」
リコは声を上げる。
「君が侵入者か。まさか見られるとはね」
作業員がリコに手を伸ばす。
「いやあー」
「雷撃」
「うっ」
間一髪でオーメンが作業員を倒した。
「お姉ちゃん!」
二人は抱き合う。
「怖い思いをさせてごめん」
「ううん。助けてくれてありがとう」
「あれが魔道具?」
「うん」
「触ってみよう」
オーメンが魔道具に触れる。その時、職員がやってきた。
「いたぞ!」
「全く、もうちょっとゆっくりさせてよね」
オーメンは雷撃を放つ。
「お姉ちゃん、オーサーおじさんは?」
「彼は一階を見てるよ。合流してここから出よう」
「うん」
二人は即座に一階に上った。階段を上ると、そこにはオーサーが戦闘中だった。
「雷撃」
オーメンが敵を倒す。
「相変わらず強ーな、お前」
「どうも」
三人は施設から出て、宿で魔道具ついて話し合った。
「あれは異世界から生き物を召喚する魔道具だった」
「プロインVを持ってた理由は?」
オーサーが聞く。
「あの魔道具で召喚された生き物は、黒い魔力を帯びるみたい」
「黒い魔力を持ってても、アマナスとリコはプロインVなんて保有してないぞ」
「そこが肝でね、召喚されたものは通常よりも濃い魔力を持つようになるの」
「濃いとダメなの?」
リコが聞く。
「そもそも黒い魔力は病や呪いをかけることしか出来ない。それが濃いと、生きてるだけで病気や呪いを放つようになるの」
「嘘でしょ」
「今回の持ち主が召喚したらプロインVだったけど、他の持ち主が召喚したら他の効果を発揮していたと思う」
「持ち主と使用者は違うの?」
リコが質問する。
「持ち主は最初に手にした人のこと。持ち主が死ぬか他人に譲らないと、効果は持ち主のものに引っ張られる。例えばオーサーさんの魔道具だと、今の持ち主はオーサーさん。その状態で私が彼の魔道具を使うと、オーサーさんの発想力と同じものになるんだ」
「そうなんだ」
と話をしていると、空が黒くなっていった。三人が宿の外を見ると、空は黒い雲状の魔力に覆われていた。
その雲の上には、マルサと、拘束されたアマナスがいた。
「王都の皆さまこんにちはー。そして死ね」
雲から黒い雨が降ってきた。
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