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七つの大罪 傲慢編
後始末
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「ありがとうアマナスさん。私一人では、王を説得することは出来なかったかもしれません」
「いいんですよ。それより、魔道具ありがとうございます。オーメンさんも喜ぶと思います」
「それなら私も嬉しいです」
アントラと馬に乗って、アマナスは村へと戻る。オーメンや村人達が出迎えてくれる。
「それって魔道具だよね? 持ち帰ってくれたんだ。ありがとう」
オーメンは喜びを表にする。
「私たちには、もう必要ありませんので」
とアントラが。
「本当によかったです。人を欺くために使うなんて許せませんでしたから」
今回やたらと怒っていたのは、そういうことだったのかと、納得する。
「宴でもしようと思うが、皆はどうする?」
老人が切り出す。
「これから敗戦処理をしなければいけないので」
アントラは断る。
「俺らは参加してもいいよな?」
「夕食も兼ねて、そうしましょうか」
オーメンが参加を許可する。
夜になり宴が始まる。
宴の隅で食事をするオーメンに、アマナスが話かける。
「あの、魔道具について話があります」
「どうしたの? 改まって」
「集めた魔道具は、どうするつもりなんですか?」
「とくにどうこうするつもりは無いよ」
「なら、展覧会でも開くのはどうですか?」
「展覧会かー」
「折角集めるんです。集めた先にしか出来ないことをしましょうよ」
「そうだね。それも悪くない。その時は、アマナスに宣伝大使でも任せようかな?」
「是非!」
翌朝、四人は老人に別れの挨拶をする。
「お世話になりました」
「気にするな。息子が迷惑かけた詫びだ」
「いえ、そんな」
「炭鉱があるって話じゃったよな?」
「みたいですね」
「おぬしら、潜ってみたらどうだ? 魔道具だけじゃなくて、金も集めておるのじゃろ?」
「いいんですか?」
「まだ誰のものと決まったわけじゃない」
「なら、お言葉に甘えさせていただきます」
「うむ。達者でな」
「お爺さんもお元気で」
四人は村を出た。次の目的地は鉱山。そこは危険に満ちた場所。彼らはまだそれを知らない。
「いいんですよ。それより、魔道具ありがとうございます。オーメンさんも喜ぶと思います」
「それなら私も嬉しいです」
アントラと馬に乗って、アマナスは村へと戻る。オーメンや村人達が出迎えてくれる。
「それって魔道具だよね? 持ち帰ってくれたんだ。ありがとう」
オーメンは喜びを表にする。
「私たちには、もう必要ありませんので」
とアントラが。
「本当によかったです。人を欺くために使うなんて許せませんでしたから」
今回やたらと怒っていたのは、そういうことだったのかと、納得する。
「宴でもしようと思うが、皆はどうする?」
老人が切り出す。
「これから敗戦処理をしなければいけないので」
アントラは断る。
「俺らは参加してもいいよな?」
「夕食も兼ねて、そうしましょうか」
オーメンが参加を許可する。
夜になり宴が始まる。
宴の隅で食事をするオーメンに、アマナスが話かける。
「あの、魔道具について話があります」
「どうしたの? 改まって」
「集めた魔道具は、どうするつもりなんですか?」
「とくにどうこうするつもりは無いよ」
「なら、展覧会でも開くのはどうですか?」
「展覧会かー」
「折角集めるんです。集めた先にしか出来ないことをしましょうよ」
「そうだね。それも悪くない。その時は、アマナスに宣伝大使でも任せようかな?」
「是非!」
翌朝、四人は老人に別れの挨拶をする。
「お世話になりました」
「気にするな。息子が迷惑かけた詫びだ」
「いえ、そんな」
「炭鉱があるって話じゃったよな?」
「みたいですね」
「おぬしら、潜ってみたらどうだ? 魔道具だけじゃなくて、金も集めておるのじゃろ?」
「いいんですか?」
「まだ誰のものと決まったわけじゃない」
「なら、お言葉に甘えさせていただきます」
「うむ。達者でな」
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