スノードロップ

さくら

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06 こんなもんなの……?

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 片付けが一段落した時海斗から電話がかかってきた。
 どうしたんだろう

 海斗「もしもし、今大丈夫?」
 凛「大丈夫だよ、どうしたの。」
 海斗「じゃあさ、食d(((「凛!一緒に食堂行こ~!」

 思わずスマホを耳から離す。……涼は相変わらず元気だな、
 海斗「涼、うるさいよ。あと話を遮らないでね?」
 涼「ごめんて!とりあえず、凛は来る?」
 凛「2人は仲良しだね。食堂か、行こうかな」

 お腹は空いてないし食べたいとは思わないけど、軽く食べておかないとだから行こうかな。しかも食堂がどんなところなのか気になるから近いうちに見に行こうかと思ってたからちょうどいい。

 海斗「わかった。僕たちの部屋まで来れる?」
 凛「うん。今からそっち向かうね。」
 涼「待ってるよ~!」

 電話を切り部屋を出る。
 海斗達の部屋に行くためエレベーターを待っていると、後ろから声を掛けられた

 ?「……み……だれ?」

 ……なんて?しかも誰だっけ。

 あ、思い出した。あの人だ、生徒会書記の結城 朔ゆいしろ さくだ。喋るのが苦手なのかな。ま、僕には関係ないか。でもとりあえず不審者扱いされてるのは嫌だから自己紹介しないとね。

 凛「はじめまして。僕は1のSの霜月 凛です。」
 朔「008……室……人?」

 ……?いや少ししか聞き取れない。多分「008号室の人?」って言いたいんだろうけど、声が聞こえない。話しずらいな。

 凛「はい。ご迷惑をかけないようかにしますね。」
 朔「……ん」

 しばらく無言が続く。お互い喋る事がないからね。そろそろ気まずくなってきた頃にエレベーターが来た。
 僕はエレベーターに乗り込み海斗達の階を押す。その後書記も乗ってきて1階を押したあとまた黙る。


 ……



 ……



 ……




 エレベーターが海斗達の部屋の階で止まる。僕が書記に軽く会釈してエレベーターを出ると、書記は僕に手を振っていた。
 これは返した方がいいのかと迷っているとドアが閉まりエレベーターは下の階へと行った。
 いいや。まずは海斗達の所に行こう。また会ったら軽く挨拶でもすればいい。



 涼「あ!凛来た~!」
 ぼーっとしながら歩いていると前から涼の大きい声が聞こえてきた。

 海斗「さっきぶりだね。じゃあ食堂行こっっか」
 凛「うん。」
 涼「ここの食堂めっちゃ広いし豪華なんだよ~!」
 凛「そうなんだね」
 流石金持ち。僕もだけどそこまでお金かけなくてもいい気がするな、














 あの後3人で他愛のない話をしていたらいつの間にか食堂のドアの前に着いていた。

 凛「やっぱりお金かけすぎじゃない?」
 海斗「最初はびっくりするけどそのうち慣れてくるよ。」
 涼「そうそう!俺達もいつの間にか慣れてたの~!」
 凛「そうなんだね。」

 海斗「……ドア開けるよ。覚悟はいい?」
 涼「うぅ…。」
 凛「え、覚悟ってなn(((
 僕がそう言い終える前に海斗はドアを勢い良く開けた

「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」」」」
「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉっ」」」」

 ?!?、!
 凛「……っ。、んぇ??あ、????」
 叫び声が頭に響いてズキズキする。しかも痛みと今の状況のせいで脳の処理が追いついていない。

 涼「凛!どうした?大丈夫?」
 2人が心配そうにこっちを見ている。
 海斗「やっぱり耳栓必要だったね……。ちょっと凛にはキツかったよね。ごめん、」
 凛「大丈夫、今の状況に脳が追いついてくれなかっただけ。」
 海斗「そう?なんかあったら言ってね。」
 凛「うん。ありがとう、2人とも」

 やっぱり2人は優しいな。僕なんかより可愛い子もかっこいい子もたくさんいるのに、僕と居てくれる。
 嬉しいけど、僕が2人を縛ってしまうんじゃないかと苦しくなる。

 でも今は、このままがいいな。


 涼「凛?あそこ席空いてるから行こ~?」
 凛「ぁ、うん。行こう」
 海斗「……」

 僕は涼に着いていく。


 海斗は何も言わなかった。


  





 海斗、ごめんね?僕は何か気付かれても言うつもりはないから。











 僕の内側こころは、まだ秘密見つけないで















 僕はマスクの下で、生気のない笑顔を浮かべる。




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