スノードロップ

さくら

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02 教室にて

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凛「かいとっ、ちょっと…まってっ。あるくのっはやい……っ」

僕は肩で息をしながら海斗に話しかけた。

海斗「あ、ごめん。無意識だった。めっちゃ息上がってるけど大丈夫?」

凛「んっ……うん……っへいき」

また僕は肩で息をしながら途切れ途切れで答えた。すると海斗は心配そうな目をしてこちらを見ている。

凛「しばらくすれば……っなおるから」

海斗「そう……。あっ、席隣だね。これからもよろしくね!」

あ、当たりの席。1番後ろの窓側だ。

凛「う……っん。よろしく……ね。」

僕達がそんな会話をしていると、


?「海斗~!今年も同じクラスじゃん!」

と、誰か知らないけど多分海斗の知り合いらしき人が海斗に話しかけた。

海斗「あ、涼じゃん。気付かなかった。」

涼?「ひどぉ!小学校から同じクラスじゃん?!」

小学校から……てことは海斗は内部生なのかな。
と、やっと呼吸が落ち着いたので1人で考えていると、


涼?「てかこの人誰?」

ごもっともです。

凛「はじめまして。僕は外部生の霜月 凛です。気軽に凛と呼んでください。ところで貴方の名前は……」

涼「凛か!よろしく!!俺は綾瀬 涼!俺の事は涼って呼んで!それからタメでお願い!」

元気な人だなぁ。と、他人事のように思っていると

海斗「こいつとは小学校からの友達。声はでかいけど良い奴だから仲良くしてやって。」


凛「うん。いい人そうなのは雰囲気から分かるね。というより、涼は僕の前の席なんだね。」

涼「そうなんだよ!これから世話になるぜ!」

海斗「こいつ忘れ物とか凄いから……」

凛「そ、そうなんだ。」

海斗「他にはなんか~~~で……」

仲良さそうだな。



あれ、僕邪魔しちゃってる?
元は海斗と涼が仲良くしてたのに僕が来ちゃったからふたりを









ケガシチャウ






涼「~~~でね!……って凛、聞いてる?」


凛「あ、ごめん。ちょっとぼーっとしてた。」





そうだ。せめて、せめて取り繕わないと。

笑って。愛して、愛されていたい。



嫌われたくない。死ねるなら


はやくしにたい









『ワガママだね』









また、さっきと同じ声が聞こえた。

でもまた聞こえないフリをする。



じゃないと








僕は(俺は)生きていけない気がするから。




海斗「……凛?大丈夫?」

凛「あっ。ごめんね。なんか疲れてるのかも」

涼「あー!入学式ってきんちょーするもんね!」


僕は軽く
凛「そうかもね」

と返した。そしてまた海斗と涼と3人で話し始めるのだった。






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