どうせクソババアと言われるなら,徹底的にクソババアになってやる・・・

猫山

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43 だってしんちゃんともっと遊びたいんじゃもん

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 わしゃぁ源さんだ。なぜだか最近は源爺さんと呼ばれとる。こんなにぴちぴちした青年を捕まえて爺さんたぁけしからん!!

「みぃ?おい。みぃ?」
 大事な妻を呼ぶが、最近返事をしてくれん。誰だか分からんが、頼子という怖いおばさんがわしになにやら言ってくるだけだ。頼子は怖い。目をつり上げて、
「お爺さん!!なにしてるんですか!!」
っていっつも怒るんじゃ。なんもしとらんがな。わし、お爺さんじゃねえし・・・多分・・


 仕方ねえからいつもでかける・・・

 何だか電柱の影が好きでのう・・・たまに犬がシュッと欠けてくるのが玉に瑕だがな・・・

 おう!!今日もかけられちまった・・・また頼子に怒られる・・・


 だが・・今日は、しんちゃんと話が出来るはずだ。青い箱の中から持ってきたこのけーたいでんわって奴。

 ううむ・・・電話もちいさくなったもんだのう・・持ち運びが出来るようになるとは知らんかったぜ。
 これで・・・えっと・・・あれ?しんたの電話番号はなんだったかのう・・・・
 ま・・いっか。


「おおい。しんたぁ?」

『おおい。げんちゃん?』

「おお。繋がったな。」

『かけてきてくれて嬉しいぜ。』

「遊びにいきてえんだが。」

『ここはおめえがまだ来るとこじゃねえから、俺がそっちに行くわ。』

「おおおおおお。きてくれるのけえ?こっちには頼子っちゅう鬼がおるんじゃ。」

『鬼?鬼はここにもうじゃうじゃいるんだが、そっちに一匹逃げだしたかのう?よしよし。俺がやっつけちゃる。』

「さすがしんちゃんだ。」

『もうじき討ち入りの季節だのう。』

「討ち入り?」

『昔良く一緒にやっとったろう?』

「ああ。松の廊下ごっこか。」

『それそれ。それに習って討ち入りをしようぜ。頼子を捕まえてじご・・・ごほんごほん・・・吉良の代わりに懲らしめたろう。』

「ありがてえ。」








るんるん・・・シンチャンは頼りになるのう・・・松の廊下か・・・おおそうだ。確かこの前頼子が袴みてえなもんをもってたな・・・あれをつかって・・・・




ずるっずるっ・・・

お。あそこにいるのはきよこ婆・・・


「電柱でござる。通信障害で生涯になりそうでござる。」



「意味が分からんわ。」



「さっき、しんちゃんから久しぶりに電話が来たのじゃ。」





・・・・





「ええええ(゜Д゜)」

何でこの婆目をぎょろぎょろさせて変な顔してるんじゃ?そうじゃ。もう一つとっときのを教えとこ・・


・・・



「たまに白い犬からもかかってくるのじゃ。何か知らんがわんわんちゅうてな。」

おれのでんわはすごいのさっ





「誰の電話に掛かってくるんだい?」



「たろうの携帯じゃ。」


・・・あれ?たろうって誰だったっけ?・・・ま・・いっか・・・うううん・・・



「たろうのはおもちゃ箱にいつもはいっとってなあ。拾い出してつこうてると、おこるんじゃ。」





何でわしが使うと怒るんじゃろうなあ・・・ん?たろうって誰じゃ?



「あれを使うとしんちゃんとこに繋がるんじゃ。討ち入りの相談もちゃんとしたぞ。」



きよこ婆。何か年取ってねえか?変だな・・・まあいいや。



「決行は15日じゃああ!!!頼子めええええ!!!」


 わしは走る・・・でもって転んだ・・・くそ・・・ずるずるは良くねえな・・・あ。穴が開いた・・・・動きやすくなったな・・・




「お爺さん!!」



 げえええええにげるんじゃあああああ・・・しんちゃああああああん!!!


 しんちゃんと遊びたいんじゃあああああああ!!!!!!じゃまするなああああああ・・・・



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