どうせクソババアと言われるなら,徹底的にクソババアになってやる・・・

猫山

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35 見舞いに来てやったぞい。

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 ごめんよ。ちょいと通してくれんかのう・・

「きよこばあさんの後を行くと楽に通れていいのう。」

「お義母さん。恥ずかしいから、他人の顔をしなけりゃ駄目ですよ。」

「いや。元々他人だのう。」

 早く来いや。

「おお。行くともさ。」



・・・・・


・・・・

「やっぱりあの二人と一緒だと恥ずかしいわな・・ちょっと離れて行かなくちゃ・・・」

「「おお~~~~い、杉婆、早う来いや。まだそげな年でもあるまいに・・・」」

・・・・

「あの二人・・・ギリギリギリ・・・・」



・・・・・

「おめえ歯がぎりぎり言ってるぜ。入れ歯が落ちそうなんか?」

「あたしは入れ歯じゃありません!!!」

 そうかいそうかい・・・そりゃあ良かったのう。何を怒ってるんだい?良いばっかりじゃねえか。



・・・

「あなた方二人にまともな答えは期待していません。」

って?なんのこっちゃい?

 まあいいわ。さて。エレベーターで・・・

「なんかいだい?」


「7階ですよ。」


 ぽちっとな・・・

「あたしも押すよ・・・ぽちぽちぽちぽちぽちぽち・・」


「ああああ。全部押しちゃ駄目ですよ。7階ですってば。」

「だから7回おしたろうが。」

おいおい。松江婆。そりゃあ・・・



ぎりぎりぎり・・・・


 また杉婆が歯を鳴らしているぜ。

 良い歯だと見せびらかしたいいんかのう?

 かもしれんのう?



・・・・ぎりぎりぎり・・・

「ぴんぽ~~~ん2階でございます。」

「へえ。親切に教えてくれるんだな。」

「おれらここじゃ降りねえな。」

「ぴんぽ~~~ん3階でございます・・」

「また止まったな。」

「誰も乗ってこねえな。」


・・・・・


「やたら止まっているのう」

「ほんにのう?」


ぎりぎり・・・・


「ぴんぽ~~~ん7階でございます。」

「ふたりとも、ここで降りますよ。」

「おお。やっとか。」

「降りるべ。」

・・・・・

 ほい。病室はどこかいな?

「かんごふさあぁん、頼子の病室はどこだあ?」

「病院ではお静かに願います。それから、看護婦ではなく、看護師とお呼びください。」

 はあ?看護婦じゃ何でいけねえんだ?あんた女の人だろう?

「まさか・・・男だったのか?」

ひそひそ・・・ 

 胸があるみてえだぞ・・・

「おおお・・・これがうわさの・・・」

 なんだったっけのう・・・

 おかまじゃねくてえ・・・

「みすたあれでぃ?」

 なんだそれ?

「知らんわ。」



・・・・・きりきりきり・・

 何の音だぁ?

 げっ

・・・・・・


「こちらでございます」

 あ・あ・あ・あ・あ・あ・・・・





「「「やれやれ・・・もっと親切に案内しておくれよ。」」」



「おおや。3人でおそろいで」

「「「おお。頼子。元気そうだのう」」」

「はい。ちょいとした打ち身ですわ。」

「の割に入院かい?」

「ちょっと骨にね・・・」

 骨に打ち身かい?珍しいのう。



 わいわいがやがや・・・・



・・・・・



「すみません。ちょっと静かにしていただけませんか?ここは病院です。」

 おお。さっきのみすたあれでぃとかいう看護師さん。

「ち・が・う!!!」

「ちがうって。さっきの人じゃねえんだな。そっくりだのう。」

 双子じゃろうか?

「ギリギリギリ・・・・・」

・・・・・

「お義母さん。きよこばあさん、静かにしましょうよ。」

 ほうほう。りょう~~~~かい。

「すみませんねえ。年寄りは聞き分けがなくて。」

 おいおい。杉婆、おめえもとしよりだぁ。

「ぎろっ」

 ぎょっ



・・・・・・・・・



「面会時間が終わりました。失礼ですが、もうそろそろお帰りください。」

 え?もうかい?

 そうそう。お見舞いを忘れてたぜ。ほれ・・・

「「「こ・・・これは・・・」」」

 はろうぃんの仮装セットだぜ。これで楽しんでくれや。





・・・・・・・・・・・





 中身?ははははは・・・・ご想像に任せるぜぇ
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