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幼馴染からの卒業 其の二(回顧録 中学生)
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何度もキスを重ねながら、彼女の背中に優しく手を回す。
「あっ……」
由佳ちゃんの口から、吐息が漏れる。潤んだ瞳の由佳ちゃんは、不安と期待が入り混じったような何とも言えない表情をしていた。熱い胸の高鳴りを感じながらブラのホックを外していく。
「ダメ……ダメだよ、大和君! やっぱり恥ずかしいよ……ゃあん!」
大人っぽい透け感のあるブラをたくし上げ抜き取っていく。白い膨らみの頂上に、薄桜色の突起が垣間見えたのだが――可愛らしい悲鳴と共に由佳ちゃんは、胸元を両腕で隠してしまった。
「由佳ちゃん、すごく綺麗だ……もっと、よく見せて!」
一層、顔を赤らめた由佳ちゃんの腕を取り、ゆっくりと左右に開いていく。か弱い抵抗をしていた由佳ちゃんだが、徐々に力が弱まり――プルンと弾む白い双丘が露になった。
「大和君のH……そんなに、ジッと見ないでよ……ばかぁ」
消え入りそうな由佳ちゃんの声を無視して、たわわに実る果実に手を添える。色白の乳肌は驚くほど滑らかで、しっとりと汗ばんでいた。質量感のある美巨乳は、柔らかなのに弾力があり、沈み込ませた指をクニュクニュと押し返してくる。そして、横になっても形の崩れない――豊麗な膨らみの頂上には色素の薄い桜色の先端がツンと尖がり、恥ずかしそうに自己主張をしていた。
優しく手の平で包むように、由佳ちゃんの瑞々しい膨らみをもみ上げていく。手に収まらない大きな乳房が、私の手の中で淫らに形を変えながら、揺れたわんでいる。心地よい柔らかさに増々興奮した私は、愛撫を強めながら硬く尖った先端を口に含むのであった。
「あっ、はうぅんっ!」
由佳ちゃんの唇から、甘く切ない溜息が漏れる。雪のように白い肌も上気して、徐々に熱を帯びていく。唾液でヌメリを帯びた乳首を唇で挟んで、舌先でころころと優しく転がす。由佳ちゃんは、甘美な刺激から逃れるように肢体をくねらせ、イヤイヤとかぶりを振り始めた。少女とは思えないほどの色香と媚態を目の当たりにして、私は熱い感情に支配されていく。私の手は徐々に這い降りて、絹のように滑々な肌を撫で回した後、ムッチリとした太腿の間に伸びていった。
「んんっ! そんなとこ……恥ずかしいよ…」
太腿に手を滑り込ませねっとりと弄ると、由佳ちゃんの肢体がビクンと震える。透け感のレースが施された、大人っぽいショーツの生地は徐々に湿り気を帯び始めた。濡れそぼった秘所を指で撫で上げる度に、熱い蜜が泉のようにコンコンと湧きあがり、ショーツの濡れ染みを広げていく。濡れた薄い布地が、ふんわりと盛り上がった膨らみに貼り付き、淫靡な谷間がくっきりと見え始めた。縦筋に沿って指を上下に這わせながら、時折立てた爪で軽く擦り、緩急をつけた刺激を加えていく。ぷっくりと隆起し始めた蕾は執拗な愛撫ですっかりと色づき、布越しに指の腹で優しく転がすと、シーツを握り締めた由佳ちゃんの口から愉悦の声が漏れ始めた。
「あっ、ああんっ……ダメ、いやっ、はああんっ!」
若い肢体を震わせながら、由佳ちゃんが一際大きくのけ反る。秘裂からは止めどなく愛液が溢れ出て、半開きの口からは喘ぐような荒い息が漏れている。
「由佳ちゃん、イッたんだ……」
「つっ……、大和君のばかっ、いじわるっ!」
恥ずかしさのあまり由佳ちゃんは顔を逸らして、太腿をキュッと閉じようとする。しかし、絶頂の余韻が冷めやらぬ身体は敏感のようだ。なじる口調の由佳ちゃんの唇をキスで塞ぎ、潤んだ秘所に再び手を滑り込ませて指でなぞる。それだけで、由佳ちゃんは甘い喘ぎ声を上げ身悶える。更なる愉悦を求めるように、脚は力なく開き――熱く蕩けた淫靡な縦割れは、ヒクヒクとわななきながら若い牡を誘惑するのであった。
「……いいよ、大和君……来て……」
濡れた瞳の由佳ちゃんが、上目遣いで見つめてくる。初めて見る女の顔に、ますます劣情を搔き立てられる。興奮を抑えながら、由佳ちゃんのショーツに指を差し込み、ゆっくりと足から引き抜いていった。
「あっ……」
恥ずかし気に呟く声が、耳に響く。一糸まとわぬ姿になった由佳ちゃんは、美しくも煽情的であった。滑らかで張りのある太腿の中心は濡れそぼり、少女の淫香がむわっと漂ってきた。初めての体験を控えて、心の昂りは激しくなっていく。それでも、由佳ちゃんを気遣うように、丁寧な愛撫を重ねながら脚を割り開き、硬く熱くなったペニスを割れ目にあてがい差し入れていくのであった。
「ああっ……ンっ! はあぁぁぁっ!」
由佳ちゃんの瞳に涙が浮かび、身体は弓なりに反り返る。ヌルついた秘洞はギュウギュウと引き締まり、剛直を包み込んだ無数の襞が蠢きながら纏わりついてくる。純潔の証がシーツに落ちて紅い花を咲かせるが、苦痛より快楽の方が勝っているようだ。破瓜の痛みに順応した膣内は止めどなく愛液を湧きあがらせ、男根を奥へ奥へと招き入れるように脈動を繰り返している。
「はあっ、はあっ、由佳ちゃん!」
「あっ、あんっ……そ、そこ、気持ちいい……ンっ! あっ、ああぁん!」
由佳ちゃんの括れた腰を掴むと、彼女に負担を掛けないように、ゆっくりと浅く腰を動かしていく。彼女の口から切なげな喘ぎ声が漏れて、しなやかな肢体にはうっすらと汗が浮かび上がる。抽挿で膣壁を擦るたびに、クチュクチュと湿った淫靡な音と荒い息遣いが部屋に響く。お互いの想いと身体は熱く溶け合い、私と由佳ちゃんは絶頂へと突き進んでいく。
「うっ! 由佳ちゃん、イクよ……」
「はっ……んっ、いいよ、大和君。お姉ちゃんの中に、来て……」
腰の振り幅が大きくなり、熱く滾った剛直を膣奥まで刺し貫く。由佳ちゃんの嬌声と共に膣壁がキュウキュウと締め付けてくる。刹那、熱い精の迸りが駆け上がり、由佳ちゃんの子宮口を叩くように大量の白濁液を解き放ってしまった。それは、精だけでなく魂まで吸い出されたような、生涯味わった事の無い至高の悦楽であった。
絶頂の余韻に浸りながら、由佳ちゃんをキュッと抱き締める。頭を撫でながら幾度となく唇を重ねると、由佳ちゃんが恥ずかし気に身をよじらせる。由佳ちゃんの表情は、喜しいけど拗ねてるような感じで可愛らしかった。
「ううっ、お姉ちゃんの魅力で、大和君がメロメロになるはずだったのに――逆に、お姉ちゃんがメロメロになるなんて……」
「くすっ、由佳ちゃん可愛い! 僕も由佳ちゃんにメロメロだよ」
「あ~っ、大和君! お姉ちゃんを子供扱いして――年下なのに生意気だぞ! それに……」
「それに?」
「や、大和君、本当に初めてだったの? お姉ちゃん、気持ちよくて何回もイッちゃうし、恥ずかしい声もあんなに……」
ジト目で、私を見つめる由佳ちゃんの視線が痛い。由佳ちゃんが、初めての相手だと説明しても中々信用して貰えない。この時の私は、過去に色々な能力をくれたあの女神が、新たなとんでも能力を授けていたのに気付いていなかったのであった。
「お姉ちゃんに、もう一度告白してくれたら許すから…」
子供のように顔を真っ赤に染め上げ、俯きながら由佳ちゃんが呟く。無い事に嫉妬している由佳ちゃんが、いじらしくも可愛くもあり、彼女を抱きしめたまま再び愛の告白をするのであった。
「あ~~っ!!! 大和君の、合格祝いの料理を作っている途中だよ!」
身体の火照りを冷ますように、まったりと優しく抱き合っていたら、由佳ちゃんの声が響く。
「大和君が、Hなのが悪いんだぞ! 足りない食材を、買いに行く途中だったのに……」
由佳ちゃんは、慌ててベッドから起き上がると、あたふたと衣服を正し始めた。
「大和君! お姉ちゃんの手料理を御馳走するから、夕方六時には来てね」
「嬉しいよ、由佳ちゃん! 必ず行くからね!」
「そ、それから……うちの両親、今日帰ってくるの遅いから……」
「由佳ちゃん! それって……」
「お姉ちゃんを、本気にさせた大和君が悪いんだぞ! 今度は、お姉ちゃんが大和君に仕返しするんだからね」
頬を赤らめ、恥ずかしさを誤魔化すようにビシッと指をさして、由佳ちゃんは逃げ出してしまった。由佳ちゃんが居なくなり、部屋の中がシーンと静まり返る。ベッドに横になって、愛しい由佳ちゃんの事を考えていると、ほど良い疲れが全身に回ってくる。私は温かい気持ちに包まれたまま、いつの間にか眠りに落ちていった。
夢。
夢を見た。
無邪気に微笑む由佳ちゃんがいる。
由佳ちゃんの姿が次第にぼやけていく。
由佳ちゃんに手を伸ばす。
虚空にいるようだ。
伸ばしても伸ばしても手が届かない。
夢か現か分からない。
由佳ちゃんの姿が消え、霞がかかったように真っ白になっていく。
目が覚めた私は何故か泣いていた。
窓を開けて外を見る。
由佳ちゃんの家は、真っ暗で静まり返っていた。
どんよりと立ち込めた黒い雲が、空を蔽い始めていた。
今にも空が泣き出しそうだ。
漠然とした不安が心に暗い影を落とす。
傘を手に取り、暗くなった外に飛び出す。
愛しい人への想いが胸に迫る。
不安を払拭するように、脇目も振らず走り出す。
由佳ちゃんを、迎えに行くために……。
「あっ……」
由佳ちゃんの口から、吐息が漏れる。潤んだ瞳の由佳ちゃんは、不安と期待が入り混じったような何とも言えない表情をしていた。熱い胸の高鳴りを感じながらブラのホックを外していく。
「ダメ……ダメだよ、大和君! やっぱり恥ずかしいよ……ゃあん!」
大人っぽい透け感のあるブラをたくし上げ抜き取っていく。白い膨らみの頂上に、薄桜色の突起が垣間見えたのだが――可愛らしい悲鳴と共に由佳ちゃんは、胸元を両腕で隠してしまった。
「由佳ちゃん、すごく綺麗だ……もっと、よく見せて!」
一層、顔を赤らめた由佳ちゃんの腕を取り、ゆっくりと左右に開いていく。か弱い抵抗をしていた由佳ちゃんだが、徐々に力が弱まり――プルンと弾む白い双丘が露になった。
「大和君のH……そんなに、ジッと見ないでよ……ばかぁ」
消え入りそうな由佳ちゃんの声を無視して、たわわに実る果実に手を添える。色白の乳肌は驚くほど滑らかで、しっとりと汗ばんでいた。質量感のある美巨乳は、柔らかなのに弾力があり、沈み込ませた指をクニュクニュと押し返してくる。そして、横になっても形の崩れない――豊麗な膨らみの頂上には色素の薄い桜色の先端がツンと尖がり、恥ずかしそうに自己主張をしていた。
優しく手の平で包むように、由佳ちゃんの瑞々しい膨らみをもみ上げていく。手に収まらない大きな乳房が、私の手の中で淫らに形を変えながら、揺れたわんでいる。心地よい柔らかさに増々興奮した私は、愛撫を強めながら硬く尖った先端を口に含むのであった。
「あっ、はうぅんっ!」
由佳ちゃんの唇から、甘く切ない溜息が漏れる。雪のように白い肌も上気して、徐々に熱を帯びていく。唾液でヌメリを帯びた乳首を唇で挟んで、舌先でころころと優しく転がす。由佳ちゃんは、甘美な刺激から逃れるように肢体をくねらせ、イヤイヤとかぶりを振り始めた。少女とは思えないほどの色香と媚態を目の当たりにして、私は熱い感情に支配されていく。私の手は徐々に這い降りて、絹のように滑々な肌を撫で回した後、ムッチリとした太腿の間に伸びていった。
「んんっ! そんなとこ……恥ずかしいよ…」
太腿に手を滑り込ませねっとりと弄ると、由佳ちゃんの肢体がビクンと震える。透け感のレースが施された、大人っぽいショーツの生地は徐々に湿り気を帯び始めた。濡れそぼった秘所を指で撫で上げる度に、熱い蜜が泉のようにコンコンと湧きあがり、ショーツの濡れ染みを広げていく。濡れた薄い布地が、ふんわりと盛り上がった膨らみに貼り付き、淫靡な谷間がくっきりと見え始めた。縦筋に沿って指を上下に這わせながら、時折立てた爪で軽く擦り、緩急をつけた刺激を加えていく。ぷっくりと隆起し始めた蕾は執拗な愛撫ですっかりと色づき、布越しに指の腹で優しく転がすと、シーツを握り締めた由佳ちゃんの口から愉悦の声が漏れ始めた。
「あっ、ああんっ……ダメ、いやっ、はああんっ!」
若い肢体を震わせながら、由佳ちゃんが一際大きくのけ反る。秘裂からは止めどなく愛液が溢れ出て、半開きの口からは喘ぐような荒い息が漏れている。
「由佳ちゃん、イッたんだ……」
「つっ……、大和君のばかっ、いじわるっ!」
恥ずかしさのあまり由佳ちゃんは顔を逸らして、太腿をキュッと閉じようとする。しかし、絶頂の余韻が冷めやらぬ身体は敏感のようだ。なじる口調の由佳ちゃんの唇をキスで塞ぎ、潤んだ秘所に再び手を滑り込ませて指でなぞる。それだけで、由佳ちゃんは甘い喘ぎ声を上げ身悶える。更なる愉悦を求めるように、脚は力なく開き――熱く蕩けた淫靡な縦割れは、ヒクヒクとわななきながら若い牡を誘惑するのであった。
「……いいよ、大和君……来て……」
濡れた瞳の由佳ちゃんが、上目遣いで見つめてくる。初めて見る女の顔に、ますます劣情を搔き立てられる。興奮を抑えながら、由佳ちゃんのショーツに指を差し込み、ゆっくりと足から引き抜いていった。
「あっ……」
恥ずかし気に呟く声が、耳に響く。一糸まとわぬ姿になった由佳ちゃんは、美しくも煽情的であった。滑らかで張りのある太腿の中心は濡れそぼり、少女の淫香がむわっと漂ってきた。初めての体験を控えて、心の昂りは激しくなっていく。それでも、由佳ちゃんを気遣うように、丁寧な愛撫を重ねながら脚を割り開き、硬く熱くなったペニスを割れ目にあてがい差し入れていくのであった。
「ああっ……ンっ! はあぁぁぁっ!」
由佳ちゃんの瞳に涙が浮かび、身体は弓なりに反り返る。ヌルついた秘洞はギュウギュウと引き締まり、剛直を包み込んだ無数の襞が蠢きながら纏わりついてくる。純潔の証がシーツに落ちて紅い花を咲かせるが、苦痛より快楽の方が勝っているようだ。破瓜の痛みに順応した膣内は止めどなく愛液を湧きあがらせ、男根を奥へ奥へと招き入れるように脈動を繰り返している。
「はあっ、はあっ、由佳ちゃん!」
「あっ、あんっ……そ、そこ、気持ちいい……ンっ! あっ、ああぁん!」
由佳ちゃんの括れた腰を掴むと、彼女に負担を掛けないように、ゆっくりと浅く腰を動かしていく。彼女の口から切なげな喘ぎ声が漏れて、しなやかな肢体にはうっすらと汗が浮かび上がる。抽挿で膣壁を擦るたびに、クチュクチュと湿った淫靡な音と荒い息遣いが部屋に響く。お互いの想いと身体は熱く溶け合い、私と由佳ちゃんは絶頂へと突き進んでいく。
「うっ! 由佳ちゃん、イクよ……」
「はっ……んっ、いいよ、大和君。お姉ちゃんの中に、来て……」
腰の振り幅が大きくなり、熱く滾った剛直を膣奥まで刺し貫く。由佳ちゃんの嬌声と共に膣壁がキュウキュウと締め付けてくる。刹那、熱い精の迸りが駆け上がり、由佳ちゃんの子宮口を叩くように大量の白濁液を解き放ってしまった。それは、精だけでなく魂まで吸い出されたような、生涯味わった事の無い至高の悦楽であった。
絶頂の余韻に浸りながら、由佳ちゃんをキュッと抱き締める。頭を撫でながら幾度となく唇を重ねると、由佳ちゃんが恥ずかし気に身をよじらせる。由佳ちゃんの表情は、喜しいけど拗ねてるような感じで可愛らしかった。
「ううっ、お姉ちゃんの魅力で、大和君がメロメロになるはずだったのに――逆に、お姉ちゃんがメロメロになるなんて……」
「くすっ、由佳ちゃん可愛い! 僕も由佳ちゃんにメロメロだよ」
「あ~っ、大和君! お姉ちゃんを子供扱いして――年下なのに生意気だぞ! それに……」
「それに?」
「や、大和君、本当に初めてだったの? お姉ちゃん、気持ちよくて何回もイッちゃうし、恥ずかしい声もあんなに……」
ジト目で、私を見つめる由佳ちゃんの視線が痛い。由佳ちゃんが、初めての相手だと説明しても中々信用して貰えない。この時の私は、過去に色々な能力をくれたあの女神が、新たなとんでも能力を授けていたのに気付いていなかったのであった。
「お姉ちゃんに、もう一度告白してくれたら許すから…」
子供のように顔を真っ赤に染め上げ、俯きながら由佳ちゃんが呟く。無い事に嫉妬している由佳ちゃんが、いじらしくも可愛くもあり、彼女を抱きしめたまま再び愛の告白をするのであった。
「あ~~っ!!! 大和君の、合格祝いの料理を作っている途中だよ!」
身体の火照りを冷ますように、まったりと優しく抱き合っていたら、由佳ちゃんの声が響く。
「大和君が、Hなのが悪いんだぞ! 足りない食材を、買いに行く途中だったのに……」
由佳ちゃんは、慌ててベッドから起き上がると、あたふたと衣服を正し始めた。
「大和君! お姉ちゃんの手料理を御馳走するから、夕方六時には来てね」
「嬉しいよ、由佳ちゃん! 必ず行くからね!」
「そ、それから……うちの両親、今日帰ってくるの遅いから……」
「由佳ちゃん! それって……」
「お姉ちゃんを、本気にさせた大和君が悪いんだぞ! 今度は、お姉ちゃんが大和君に仕返しするんだからね」
頬を赤らめ、恥ずかしさを誤魔化すようにビシッと指をさして、由佳ちゃんは逃げ出してしまった。由佳ちゃんが居なくなり、部屋の中がシーンと静まり返る。ベッドに横になって、愛しい由佳ちゃんの事を考えていると、ほど良い疲れが全身に回ってくる。私は温かい気持ちに包まれたまま、いつの間にか眠りに落ちていった。
夢。
夢を見た。
無邪気に微笑む由佳ちゃんがいる。
由佳ちゃんの姿が次第にぼやけていく。
由佳ちゃんに手を伸ばす。
虚空にいるようだ。
伸ばしても伸ばしても手が届かない。
夢か現か分からない。
由佳ちゃんの姿が消え、霞がかかったように真っ白になっていく。
目が覚めた私は何故か泣いていた。
窓を開けて外を見る。
由佳ちゃんの家は、真っ暗で静まり返っていた。
どんよりと立ち込めた黒い雲が、空を蔽い始めていた。
今にも空が泣き出しそうだ。
漠然とした不安が心に暗い影を落とす。
傘を手に取り、暗くなった外に飛び出す。
愛しい人への想いが胸に迫る。
不安を払拭するように、脇目も振らず走り出す。
由佳ちゃんを、迎えに行くために……。
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