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彼女達が水着にきがえたら(回顧録 中学生)
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「……ダメだよ! 大和君は、誰にも渡さないんだから!!!」
由佳ちゃんの心の高ぶりを表すような、切実の声が辺りに響き渡る。美少女二人の言い争いに、駅の構内を歩く人の中には好奇な目を向けている者もいる。
由佳ちゃんの瞼の端から溢れ出た一筋の涙が、頬を伝わりしとりと落ちる。
「あれっ、変だな私! 何で涙が止まらないのかな……グスッ!」
必死で涙を堪えて、目元を擦っている由佳ちゃんに舞ちゃんが話しかける。
「やっぱり由佳さんも、大和君の事が好きなんですね! はぁー! 私の先行きは厳しいです」
「えっ! 大和君は舞ちゃんの事を好きなんじゃないの?」
「大和君も鈍いですけど、由佳さんはそれ以上です! 分からないんですか? 二人とも完全に意識し合っていますよ」
「で、でも!」
「デモもストもないです! さっきの大和君の不自然な態度を見れば気付きますよ。由佳さんを見るなり握っていた手を慌てて放したり、いきなり慎二君を連れ出したりして落ち着きが無かったです。あんなに動揺している大和君は見た事ないですよ」
「大和君は私が抱きつくと、いつも逃げようとするんだよ。だけど、舞ちゃんと手を繋ぎながら話をしていた時の大和君は、とても楽しそうだったよ」
「えーーーーっ! 普段から大和君に抱きついているんですか? ズルいですよ、由佳さん! 私だってした事ないのに……」
「私は大和君のお姉ちゃんだから、それくらいのスキンシップは普通だよ」
「由佳さんと大和君は本当の姉弟では無いんだから、普通のわけないですよ! 姉の立場では無くて、一人の女性として考えて下さい!」
「えっ!? お姉ちゃんでなくて、一人の女性として大和君に抱きつく……」
姉が弟を想うような慈愛ではなく、心の奥底に隠されていた渇愛の感情が堰を切ったように溢れ出てくる。切なさに胸を締め付けられ、由佳ちゃんの顔が真っ赤に染まり上気していく。
「何か、急に恥ずかしくなってきたよ。やっぱり私は大和君が好き、大好きだよ。でも、大和君は、舞ちゃんの事を……」
「あー、もう! 由佳さんは美人でスタイルも良いのに、何でそんなに弱気なんですか! 大和君は、私より由佳さんの方を強く意識していますよ! 口惜しいけど私の直感では、大和君の気持ちは由佳さんの事はラブで、私の事はライクだと思います」
「そ、そうなのかな~! 大和君が私の事を……えへへっ!」
両手を頬に当て、恥ずかしそうに顔を赤らめながら腰をクネクネさせ始めた由佳ちゃんであったが、我に返った後、恥ずかしさを隠すように舞ちゃんに話しかけるのであった。
「ふふっ! 舞ちゃんは本当に可愛いくて良い娘だよ。妹に欲しいくらいだよ」
「くすっ! 私と大和君が結婚すれば、妹みたいなものですよ」
「そ、それはダメだよ! 大和君だけは渡せないよ」
「私も大和君の事は譲れません! 今は負けてますけど、必ず由佳さんから大和君を奪ってみせます」
「それって、ライバル宣言なのかな~」
「そうです! 大和君は私にとって、誰にも代えがたい人です! 絶対に振り向かせてみせます」
「ふふっ! これからはライバル同士だね! 改めてよろしくね。それから、舞ちゃん! さっき言っていたデモもストもないです!――って、オヤジギャグ?」
「うわぁ~ん! 言わないで下さい。お父さんの口癖なんですよ。つい口走っただけです。恥ずかしいよ~」
憑き物が落ちたように、愛らしい笑顔を浮かべる由佳ちゃん。それを見た舞ちゃんも、クスッと微笑む。二人は手を取り私のところに駆けて来るのであった。
「「大和君!!」」
喧騒の中、吹き抜けるように澄んだ二人の声が響く。私の左腕に抱き付いてきた舞ちゃんから、花のように甘い香りが漂ってくる。身体を密着させているためワンピースの胸元から、ささやかな膨らみを包んだピンク色のブラがチラチラと視界に飛び込んでくる。頬が赤く染まり胸がドキリと脈打つ。慌てて目を逸らすと間を置かずに今度は右腕にムッチリした破壊力抜群の感触と、香水のように爽やかな匂いが鼻腔をくすぐるのであった。
「大和君のH! 今、何を見ていたのかな~」
抱き付いたまま、いたずらな瞳の由佳ちゃんが覗き込んでくる。平然を装っているが、恥ずかしいのだろう。うっすらと顔が火照り、トクトクと伝わってくる胸の鼓動も心なしか速いようだ。それでも、舞ちゃんに対抗するように身体をグイグイと密着させてくる。ムッチリと盛り上がった重たげな膨らみが、グニュリと形を歪めながら二の腕に押し付けられてくる。いつもと違う由佳ちゃんの何ともいえない色香を含んだ雰囲気と、大きさは違えど両腕に感じる柔らかな感触に、ドキドキが止まらないのであった。
「てめえに今日を生きる資格はねぇ!!」
あまりのイチャつきぶりに、嫉妬と憤怒を顕にした慎二が私に襲い掛かってくるが、女性陣に冷たい視線を浴びせられ、『みんなで俺を否定するのか!』と呟きながら、膝から崩れ落ちるのであった。
何はともあれ、どこぞのボクサーのように真っ白に燃え尽きた慎二を電車に乗せて、私達は目的のビーチを目指すのであった。
電車の中では死に掛かっていた慎二であったが、ビーチで水着姿の美女が遊んでいる姿を見た途端、テンションはMAXまで上昇するのであった。
「大和! あのお姉さん――凄いぞ!」
慎二が食い入るように見ている視線の先には、大学生と思われる美女三人が波打ち際でビーチボールを使って楽しんでいる。彼女達がビーチボールをパスする度に海水が跳ね上がり、ビキニのブラの下にある膨らみが押し合いへし合いながら、プルンプルンと揺れ動いている。由佳ちゃんと舞ちゃんは、海の家に隣接している更衣室で着替えている途中で、暴走する慎二を止める者がいなかったのであった。
「きゃあっ! 水着が……!」
ビーチボールで遊んでいた女の人の悲鳴が辺りに響き渡る。遊んでいる最中に結び目が緩んだのだろうか――ブラが捲れ、まろび出た白く豊かな膨らみが、海水で濡れてキラキラと輝き、小麦色の肌と相対するように扇情的なコントラストを描いていた。そして、僅かの時間だが――ぷっくりとした可愛らしい桜色の先端も私達の目の前で露になってしまった。彼女は慌てて胸元を押さえたが、最早手遅れのようだ。
「見えるぞ! 私にも乳が見える! それより、大和! カメラだ! カメラを出せ!!」
美女の生乳を見た慎二は大興奮である。周りの迷惑も考えず、とんでもない事を口走り始めた。
「天誅!」
慌てた私は、アホの慎二に渾身の鉄拳制裁をお見舞いするのだが、慎二らしからぬ華麗なバックステップでかわされてしまったのである。
「当たらなければ、どうという事はない!」
攻撃をかわして、得意満面の笑みを浮かべる慎二であったが、突如顔面をつかまれるのであった。
「慎二君! 何をしているのかな~」
ギリギリと音を立てて、由佳ちゃんのアイアンクローが慎二の顔を締め上げていく。
「うあっ――! ゆ、由佳様! これも中々の御褒美ですが、コブラツイストか卍固めの方が……いやいや、ベアハッグにして下さい! そうすれば由佳様の素晴らしい肢体を堪能……グシャ!」
鈍い音と共に、白目を剥いた慎二が砂の上に崩れ落ちるのであった。
「や、大和君! 私の水着どうかな~」
恥ずかしげに頬を染めた由佳ちゃんが、潤んだ瞳で見つめてくる。慎二の存在は、もはや忘却の彼方へと消え去ってしまったようだ。
由佳ちゃんの水着は青い迷彩柄で、ボーイッシュぽいのにセクシーなビキニであった。胸元はブーツのように交互に編み上げられたレースアップのデザインであるが、張りのある豊かな膨らみの圧力でピンと張り詰め、強調された深い胸の谷間が妙に艶かしい。また、ショーツの両サイドにはリボン紐が付いているストリングタイプで、スラリと伸びた美脚を一段と際立たせていた。
「や、やだ! そんなにジロジロ見たら恥ずかしいよ。大和君!」
耳まで顔を紅潮させた由佳ちゃんは、胸元を隠しながらモジモジしているが、私は魅惑的な水着姿に見惚れてしまって、完全に言葉を失っていたのであった。
「似合っているよ、由佳ちゃん! すごく魅力的だよ!」
「そ、そうなんだ……えへっ!」
はにかむ由佳ちゃんが、熱い視線を向けたまま身体を寄せてくる。顔は心なしか上気していて、唇から漏れた吐息は妙に艶かしく、甘えるような声で囁いてくる。
「大和君! これから二人で……『由佳さんズルイです! 大和君を独り占めしないで下さい!』」
いきなり腕を引っ張られ、由佳ちゃんから引き離される。振り向くと少し拗ねた舞ちゃんが、唇を尖らしているのであった。
「大和君! まだ、私の水着の感想を聞いてないです……」
頬を赤らめながら、舞ちゃんがラッシュパーカーのチャックに手をかける。パーカーが開けて露になった水着は意外と大胆で、赤いチェック柄のフェミニンさが漂うフレアビキニであった。胸元をふんわりとしたフリル状の布で覆ったデザインがとても可愛く、チラリと見えるおへそと、同柄のフレアスカートから伸びる滑らかな脚がやけに眩しく見えるのであった。
「舞ちゃん! か、可愛いよ!」
清楚のイメージの強い舞ちゃんの、意外とも言えるセクシーな水着に気持ちが高ぶり、ドキドキが止まらないのであった。
「舞ちゃん! ちょっと、いいかな~」
由佳ちゃんが舞ちゃんを連れ出して、人気の無い所で話し合いをしている。時折、感情的な声が聞こえてきたが、その後ジャンケンが始まり、ニコニコ顔の由佳ちゃんと意気消沈した舞ちゃんが、こちらに向かってくるのであった。
由佳ちゃんの心の高ぶりを表すような、切実の声が辺りに響き渡る。美少女二人の言い争いに、駅の構内を歩く人の中には好奇な目を向けている者もいる。
由佳ちゃんの瞼の端から溢れ出た一筋の涙が、頬を伝わりしとりと落ちる。
「あれっ、変だな私! 何で涙が止まらないのかな……グスッ!」
必死で涙を堪えて、目元を擦っている由佳ちゃんに舞ちゃんが話しかける。
「やっぱり由佳さんも、大和君の事が好きなんですね! はぁー! 私の先行きは厳しいです」
「えっ! 大和君は舞ちゃんの事を好きなんじゃないの?」
「大和君も鈍いですけど、由佳さんはそれ以上です! 分からないんですか? 二人とも完全に意識し合っていますよ」
「で、でも!」
「デモもストもないです! さっきの大和君の不自然な態度を見れば気付きますよ。由佳さんを見るなり握っていた手を慌てて放したり、いきなり慎二君を連れ出したりして落ち着きが無かったです。あんなに動揺している大和君は見た事ないですよ」
「大和君は私が抱きつくと、いつも逃げようとするんだよ。だけど、舞ちゃんと手を繋ぎながら話をしていた時の大和君は、とても楽しそうだったよ」
「えーーーーっ! 普段から大和君に抱きついているんですか? ズルいですよ、由佳さん! 私だってした事ないのに……」
「私は大和君のお姉ちゃんだから、それくらいのスキンシップは普通だよ」
「由佳さんと大和君は本当の姉弟では無いんだから、普通のわけないですよ! 姉の立場では無くて、一人の女性として考えて下さい!」
「えっ!? お姉ちゃんでなくて、一人の女性として大和君に抱きつく……」
姉が弟を想うような慈愛ではなく、心の奥底に隠されていた渇愛の感情が堰を切ったように溢れ出てくる。切なさに胸を締め付けられ、由佳ちゃんの顔が真っ赤に染まり上気していく。
「何か、急に恥ずかしくなってきたよ。やっぱり私は大和君が好き、大好きだよ。でも、大和君は、舞ちゃんの事を……」
「あー、もう! 由佳さんは美人でスタイルも良いのに、何でそんなに弱気なんですか! 大和君は、私より由佳さんの方を強く意識していますよ! 口惜しいけど私の直感では、大和君の気持ちは由佳さんの事はラブで、私の事はライクだと思います」
「そ、そうなのかな~! 大和君が私の事を……えへへっ!」
両手を頬に当て、恥ずかしそうに顔を赤らめながら腰をクネクネさせ始めた由佳ちゃんであったが、我に返った後、恥ずかしさを隠すように舞ちゃんに話しかけるのであった。
「ふふっ! 舞ちゃんは本当に可愛いくて良い娘だよ。妹に欲しいくらいだよ」
「くすっ! 私と大和君が結婚すれば、妹みたいなものですよ」
「そ、それはダメだよ! 大和君だけは渡せないよ」
「私も大和君の事は譲れません! 今は負けてますけど、必ず由佳さんから大和君を奪ってみせます」
「それって、ライバル宣言なのかな~」
「そうです! 大和君は私にとって、誰にも代えがたい人です! 絶対に振り向かせてみせます」
「ふふっ! これからはライバル同士だね! 改めてよろしくね。それから、舞ちゃん! さっき言っていたデモもストもないです!――って、オヤジギャグ?」
「うわぁ~ん! 言わないで下さい。お父さんの口癖なんですよ。つい口走っただけです。恥ずかしいよ~」
憑き物が落ちたように、愛らしい笑顔を浮かべる由佳ちゃん。それを見た舞ちゃんも、クスッと微笑む。二人は手を取り私のところに駆けて来るのであった。
「「大和君!!」」
喧騒の中、吹き抜けるように澄んだ二人の声が響く。私の左腕に抱き付いてきた舞ちゃんから、花のように甘い香りが漂ってくる。身体を密着させているためワンピースの胸元から、ささやかな膨らみを包んだピンク色のブラがチラチラと視界に飛び込んでくる。頬が赤く染まり胸がドキリと脈打つ。慌てて目を逸らすと間を置かずに今度は右腕にムッチリした破壊力抜群の感触と、香水のように爽やかな匂いが鼻腔をくすぐるのであった。
「大和君のH! 今、何を見ていたのかな~」
抱き付いたまま、いたずらな瞳の由佳ちゃんが覗き込んでくる。平然を装っているが、恥ずかしいのだろう。うっすらと顔が火照り、トクトクと伝わってくる胸の鼓動も心なしか速いようだ。それでも、舞ちゃんに対抗するように身体をグイグイと密着させてくる。ムッチリと盛り上がった重たげな膨らみが、グニュリと形を歪めながら二の腕に押し付けられてくる。いつもと違う由佳ちゃんの何ともいえない色香を含んだ雰囲気と、大きさは違えど両腕に感じる柔らかな感触に、ドキドキが止まらないのであった。
「てめえに今日を生きる資格はねぇ!!」
あまりのイチャつきぶりに、嫉妬と憤怒を顕にした慎二が私に襲い掛かってくるが、女性陣に冷たい視線を浴びせられ、『みんなで俺を否定するのか!』と呟きながら、膝から崩れ落ちるのであった。
何はともあれ、どこぞのボクサーのように真っ白に燃え尽きた慎二を電車に乗せて、私達は目的のビーチを目指すのであった。
電車の中では死に掛かっていた慎二であったが、ビーチで水着姿の美女が遊んでいる姿を見た途端、テンションはMAXまで上昇するのであった。
「大和! あのお姉さん――凄いぞ!」
慎二が食い入るように見ている視線の先には、大学生と思われる美女三人が波打ち際でビーチボールを使って楽しんでいる。彼女達がビーチボールをパスする度に海水が跳ね上がり、ビキニのブラの下にある膨らみが押し合いへし合いながら、プルンプルンと揺れ動いている。由佳ちゃんと舞ちゃんは、海の家に隣接している更衣室で着替えている途中で、暴走する慎二を止める者がいなかったのであった。
「きゃあっ! 水着が……!」
ビーチボールで遊んでいた女の人の悲鳴が辺りに響き渡る。遊んでいる最中に結び目が緩んだのだろうか――ブラが捲れ、まろび出た白く豊かな膨らみが、海水で濡れてキラキラと輝き、小麦色の肌と相対するように扇情的なコントラストを描いていた。そして、僅かの時間だが――ぷっくりとした可愛らしい桜色の先端も私達の目の前で露になってしまった。彼女は慌てて胸元を押さえたが、最早手遅れのようだ。
「見えるぞ! 私にも乳が見える! それより、大和! カメラだ! カメラを出せ!!」
美女の生乳を見た慎二は大興奮である。周りの迷惑も考えず、とんでもない事を口走り始めた。
「天誅!」
慌てた私は、アホの慎二に渾身の鉄拳制裁をお見舞いするのだが、慎二らしからぬ華麗なバックステップでかわされてしまったのである。
「当たらなければ、どうという事はない!」
攻撃をかわして、得意満面の笑みを浮かべる慎二であったが、突如顔面をつかまれるのであった。
「慎二君! 何をしているのかな~」
ギリギリと音を立てて、由佳ちゃんのアイアンクローが慎二の顔を締め上げていく。
「うあっ――! ゆ、由佳様! これも中々の御褒美ですが、コブラツイストか卍固めの方が……いやいや、ベアハッグにして下さい! そうすれば由佳様の素晴らしい肢体を堪能……グシャ!」
鈍い音と共に、白目を剥いた慎二が砂の上に崩れ落ちるのであった。
「や、大和君! 私の水着どうかな~」
恥ずかしげに頬を染めた由佳ちゃんが、潤んだ瞳で見つめてくる。慎二の存在は、もはや忘却の彼方へと消え去ってしまったようだ。
由佳ちゃんの水着は青い迷彩柄で、ボーイッシュぽいのにセクシーなビキニであった。胸元はブーツのように交互に編み上げられたレースアップのデザインであるが、張りのある豊かな膨らみの圧力でピンと張り詰め、強調された深い胸の谷間が妙に艶かしい。また、ショーツの両サイドにはリボン紐が付いているストリングタイプで、スラリと伸びた美脚を一段と際立たせていた。
「や、やだ! そんなにジロジロ見たら恥ずかしいよ。大和君!」
耳まで顔を紅潮させた由佳ちゃんは、胸元を隠しながらモジモジしているが、私は魅惑的な水着姿に見惚れてしまって、完全に言葉を失っていたのであった。
「似合っているよ、由佳ちゃん! すごく魅力的だよ!」
「そ、そうなんだ……えへっ!」
はにかむ由佳ちゃんが、熱い視線を向けたまま身体を寄せてくる。顔は心なしか上気していて、唇から漏れた吐息は妙に艶かしく、甘えるような声で囁いてくる。
「大和君! これから二人で……『由佳さんズルイです! 大和君を独り占めしないで下さい!』」
いきなり腕を引っ張られ、由佳ちゃんから引き離される。振り向くと少し拗ねた舞ちゃんが、唇を尖らしているのであった。
「大和君! まだ、私の水着の感想を聞いてないです……」
頬を赤らめながら、舞ちゃんがラッシュパーカーのチャックに手をかける。パーカーが開けて露になった水着は意外と大胆で、赤いチェック柄のフェミニンさが漂うフレアビキニであった。胸元をふんわりとしたフリル状の布で覆ったデザインがとても可愛く、チラリと見えるおへそと、同柄のフレアスカートから伸びる滑らかな脚がやけに眩しく見えるのであった。
「舞ちゃん! か、可愛いよ!」
清楚のイメージの強い舞ちゃんの、意外とも言えるセクシーな水着に気持ちが高ぶり、ドキドキが止まらないのであった。
「舞ちゃん! ちょっと、いいかな~」
由佳ちゃんが舞ちゃんを連れ出して、人気の無い所で話し合いをしている。時折、感情的な声が聞こえてきたが、その後ジャンケンが始まり、ニコニコ顔の由佳ちゃんと意気消沈した舞ちゃんが、こちらに向かってくるのであった。
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