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31.彼女たちが水着に着替えたら!
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「さて、そろそろこの屋敷の中の探索をしてみますか。商館として使用するのだから、色々と手を加える必要がありそうだからね」
元世界の近所にあった豪邸を無限収納ボックスから取り出したのはいいが、家の造りや間取りも一切不明なのである。近所とはいえ、社畜の一般庶民であった私が上級国民との接点などある訳がないのだ。故に金賀氏の屋敷には一歩たりとも足を踏み入れた事などない。興味と期待に胸を躍らせながら、豪邸の見分を始めたが、そこには想像を絶する光景が広がっていた。
入口には外国映画でお馴染みの、モダンなデザインであるロートアイアンの門扉が取り入れられていた。そして通路に沿って、美しく彩どられたシンボルツリーが立ち並んでいる。恐る恐ると門を抜けて、天然石で造られた石畳の上を歩いてみた。中庭にはオベリスク仕立ての赤いバラが咲き誇っており、西洋風の東屋であるガゼボも置かれている。辿り着いた豪邸の玄関前は、モザイクタイルが敷き詰められた円形の噴水が設置されており、噴水塔の上部には天使の彫刻がオブジェとして設置されていた。そして高く吹き上がった水飛沫が、太陽の光に照らされてキラキラと輝いており、優雅な雰囲気を引き立てていた。
内装もゴージャスそのものである。玄関ポーチを抜けて豪華な扉を開けると、床が御影石のエントランスホールが広がっており、天井にはクリスタルのシャンデリアが吊り下げられている。リビングダイニングは二層吹き抜けのゆったりとした間取りであり、多人数でもパーティーを楽しめる広々とした空間があった。陽の光がふんだんに差し込むガラス張りのサンルームもあり、地下にはワインセラーまである。キングベッドが置かれたベッドルームも二つもあり、マスターベッドルームには専用のバスルームまで設置されていた。きっと何人もの女性を侍らせて、うっふん♡あっはん♡ ――な事をしていたに違いない。実にうらやまけしからん!
その他にもゲストルームやスポーツジム、シアタールーム、ジャグジーバスのあるバスルームも複数あった。しかし極めつけは、敷地内でリゾート気分が味わえる、豪華なプールの存在である。広いテラスからプールに続く大理石の通路があり、プールの周りにはビーチパラソルが付いたテーブルやラウンジチェアが置かれている。正に格差社会ここに極まれりである。
「うぎゃあぁぁぁ、薄給の社畜には想像を絶する世界だぁぁぁぁ! あのドラ息子は、親の七光りでこんな贅沢な生活を送っていたのかぁぁ! くうっ~、何て理不尽なんだぁぁぁ! だがしかし、この豪邸は今や私の物なのだ! うわっはは、セレブ生活を思う存分満喫してやるぞ! 張遼ちゃんにリルル、そしてニャムたちと一緒に、今からこのプールで遊びまくってやるぞぉぉぉ」
「にゃにゃ、今日のオジ様は感情の起伏が激しいにゃ! 一体どうしたのかにゃ?」
「ご主人様にも、きっとつらい過去があったんだにゃん。恩返しでみんなで慰めるにゃん」
獣人たちに憐みの視線を向けられたが、そんなの関係ねぇ~――である。私は己の欲望を満たす為に、ブラックマーケットのスキルで次々とセクシーな水着を購入していった。
「う~ん、張遼ちゃんの水着姿は最高だねぇ~! セクシーで色っぽいし、恥じらっている仕草も可愛すぎるよ」
「ううっ、褒められるのは嬉しいのですが、主が選んだ水着は露出が多くないですか? これでは恥ずかしいです」
張遼ちゃんが着ているのは白いビキニで、サイドの紐を結んであるタイサイドビキニと言われる魅惑的な水着である。張遼ちゃんがモジモジと身を捩らせる度に、たわわな膨らみがプルンプルンと揺れ動き、布面積が少ないビキニトップが今にも外れそうである。そしてボトムもローライズで露出が多く、ムチムチで艶やかな太腿を見たい放題である。う~む、絶景かな絶景かな。
「むぅ~、ご主人様ぁ~、張遼ちゃんばかり見てないで、私の水着の感想も言ってくださいよぉ~」
張遼ちゃんの白く眩しいビキニに感嘆していると、水着に着替えたリルルが間に割り入って来た。そして彼女も大胆でセクシーな水着であった。背中や肩を大胆に晒したストラップレスのビキニトップで、ボトムも後ろが Tバックのソングビキニと言われる水着である。リルルの魅惑的な曲線美とプリップリのヒップを殊更に引き立てており、実にエロエロであった。
「う~む、リルルはグラビアアイドルも裸足で逃げ出すほどのナイスバディだな。こんな魅惑的な美女は、そうそうお目に掛かれないだろうなぁ~」
「うふっ、ご主人様に気に入ってもらえたようで嬉しいですぅ~♡ でもご主人様ぁ~、せっかくですから早く泳ぎませんかぁ~? 勿論、ご主人様の大好きなポロリも期待しててくださいねぇ~♡ 」
くぅ~、リルルの奴め、相変わらずとんでもない誘惑をしてくれるな。男なら絶対に期待してしまうだろ! ヤバい、リルルのポロリを想像していたら、私の火星17型が元気になってしまった。なんてこったい!
「にゃにゃ、オジ様、私たちの水着姿はどうかにゃ?」
一難去ってまた一難である。今度は水着に着替えたニャムたちが迫って来る。リルルに化粧やコーディネートを施された獣人たちは女っぷりが上がり、張遼ちゃんやリルルには及ばないが、かなりの美人である。その上、かなりセクシーな水着を身に着けているのだ。当然、仰角の上がった火星17型が治まる事はなく、私は前屈みの不自然な体勢で対応するのであった。
「おぉ、ニャムもニャリスもシャンも迷彩柄のビキニだねぇ。とてもよく似合っているよ。あれっ?! ルナだけ違う水着だね」
「そう、みんな巨乳やナイスバディの人達ばかり……。正攻法では勝てないので奇襲でいく。ロリ路線なら私の独擅場……、だから白のスクール水着にした。フフフ、貧乳はステータスだ! 希少価値だ!」
うんっ、ルナに変な事を吹き込んだのはリルルだな。後でオッパイ揉み揉みの刑にしてやろう。
何はともあれ水着に着替えた私たちは、青空の下でプールを満喫するのであった。
「いや~ん、ニャムちゃん――水を掛けないでにゃん」
「にゃはは、涼しいし楽しいにゃ!」
ニャムは手の平でプールの水をすくい、容赦なくニャリスに掛け続けている。シャンは巻き込まれないように、端っこで静かに泳いでおり、ルナは浮き輪で水に浮かんだまま微睡んでいるようである。そして私と張遼ちゃんとリルルは、プールの中でビーチボールで遊んでいた。
「はい、張遼ちゃんパス」
「うむっ、リルル殿いったぞ」
「はいっ、ご主人様にパスですぅ~」
張遼ちゃんやリルルがビーチボールを打ち上げる度に、形の良い美巨乳プルンプルンと弾んでいる。実に眼福である。ポロリを期待しながら皆と戯れていると、遠くから馬蹄の音が微かに聞こえてくる。そしてガラガラと馬車の音も聞こえ始めた。
「ご主人様ぁ~、誰か来たみたいですよぉ~」
「恐らくは辺境伯様だと思うけど、タイミングが悪いよな。こんな姿で出迎える訳にはいかないから、早く着替えないと……」
「クスクス、ご主人様、大丈夫ですよぉ~。辺境伯様もご主人様に負けないぐらいのエッチだからぁ~、水着姿を見れば逆に喜ぶと思いますよぉ~。うふふっ、私が出迎えに行ってきますねぇ~♪」
「あぁっ、ちょっと待ってよ、リルル!」
リルルは私の制止も聞かずに、セクシーな水着のままで辺境伯様の出迎えに行ってしまった。
「辺境伯様、この様な姿で出迎える無礼をお許しください」
「いやいやトミタカ殿、アンチモンで評定があったので、帰りに寄っただけの事だ。そんなに畏まらなくてもよい。……ところで、いつの間にこの様な建物を建設したのかな? それにそこの水溜まりと、リルルの色っぽい格好は関係あるのかな?」
親しい辺境伯様とはいえ、張遼ちゃんの水着姿を見られるのは嫌なので、ブラックマーケットで羽織るタイプのラッシュガードとロングパレオを慌てて購入した。それを張遼ちゃんに着させたのだが、そんな事をしている間に、辺境伯様御一行がプールサイドまで来てしまったのである。
「建物に関しては機密なので、ご容赦の程よろしくお願い致します。それとこの水溜まりはプールというもので、泳ぐための物です。涼んだりリフレッシュにも使えますし、泳法や潜水の訓練にも使用できます。もっとも私たちは、遊んでいただけですが……」
「う~む、プールか……これは素晴らしい! エロい格好の美女と、キャッキャウフフしながら泳いだり戯れる施設か! しかしトミタカ殿も人が悪いな。このようなパラダイスがあるならば、私も誘うのが筋だと思うのだが……。まあいい、早速だが私も泳ぐぞ。トミタカ殿、水着とやらを用意してくれ」
辺境伯様はリルルの水着姿や、パレオのスリットから覗く張遼ちゃんの美脚を見ながら水着の催促を始めた。鼻の下はでれーんと伸びており、女性陣を見つめる視線も実にエロい。一体どんなエロ妄想をしているのやら……。
「あらあらうふふ、トミタカ殿は、また面白い事を始めたようですね。私も泳がせてもらおうかしら」
「アネット様もおいでになっていたのですね。お迎えもせずに申し訳ございませんでした」
辺境伯様に遅れて、今度は辺境伯様の妻であるアネット様が姿を現した。その後ろには、張遼ちゃんラブのレイラと騎士団が控えており、レイラは相変わらず親の仇を見るような形相で私を睨みつけている。
「いいのですよ、いきなり訪ねた私たちが悪いのですから。それよりも、うふふっ、トミタカ殿には私に似合う水着を選んでもらおうかしら♪」
「ま、待ちなさい、アネット! 貴族の妻ともあろうものが、人前で肌を晒すとは感心できないな! それにリルルのような恰好は君にはもう無理だ。少しは年を考え……うぐっ」
「うふふふっ、貴方ぁ~、よく聞こえませんでしたが、何かおっしゃいましたぁ~?」
凄まじい殺気が辺りに立ち込め、護衛の騎士たちも一斉にたじろぎ始めた。そして失言をしてしまった辺境伯様は、顔面蒼白である。アネット様は普段は温厚な方であるが、年齢についてはやはりタブーのようである。くわばらくわばら!
「ゴホンゴホン、私は何も言ってないぞ……」
「そうですか、それなら貴方はリルルさんと先に泳いでてくださいな。私はトミタカ殿に水着を選んでもらってから行きますので♪」
「い、いや、さすがにそれはマズいのではないか? いくらトミタカ殿とは昵懇の仲とはいえ、常識としてだな……」
「あらあらうふふ、女をとっかえひっかえしている貴方に、常識について手ほどきされるとは思いませんでしたわ♪ さあ、トミタカ殿、早く水着を見せてくださいな」
辛辣な言葉が突き刺さり、辺境伯様はショックの余り硬直している。そんな辺境伯様を尻目に、アネット様は私の手を取り屋敷の中に向かうのであった。うんっ、男物の水着はリルルに渡したので、辺境伯様の事はリルルに任せておこう。
「うふふっ、トミタカ殿、やっと二人っきりになれましたね♪」
ゲストルームに引き込まれた私は、妖艶な笑みを浮かべるアネット様にグイグイと迫られている。張遼ちゃんとアネット様の護衛のレイラは外で待機していて、部屋の中には二人っきりである。いつにも増して魅惑的なアネット様に、私はタジタジであった。
「ア、アネット様、水着を出しますので、しばらくお待ちください」
「うふふっ、水着も興味ありますが、その前にトミタカ殿にお聞きしたいことがありますの」
「な、何でしょうか?」
「そんなに緊張しないでくださいな、チョウリョウ殿とリルルさんの事ですわ」
「二人が何か失礼な事をしましたか?」
「うふっ、そうではありませんわ。チョウリョウ殿とリルルさんが、短期間で更に美しくなった理由を聞きたいだけですわ」
げっ、アネット様は気付いていたのか! しかしあのスキル『房中術』について知られる訳にはいかないし、どうすればいいんだ。
「そ、それは、私が用意した最高級品の化粧品を使用したり、二人とも美容には気を使っていたので、その効果が表れたのではないかと……」
「それも要因の一つだと思いますけど、私が聞きたいのはそんな外面的な事ではないですのよ。二人のあの美しさは、絶対に別の何かがありますわ。うふふっ、私とトミタカ殿の仲ではないですか、隠し事なんて酷いですわ」
アネット様の圧に押され、グイグイと壁際に追い込まれていく。そして壁ドンをされる。美しい人妻に壁ドンをされるとは、どういうシチュエーションなのであろう。
「分かりました、分かりました! 話しますから他言無用でお願いします。……実は、かくかくしかじかで……」
「あらあらうふふ、そんな不思議なスキルがあるのですね。実に興味深いですわ♪」
「アネット様には縁のない事ですし、荒唐無稽の話なので、信じるか信じないかはアネット様次第でございます」
「あらあら、どうして私には縁のない話なのかしら?」
「アネット様は人妻ではないですか、不義はいけません。それに世話になっている辺境伯様に申し訳が立ちません」
「うふっ、それならば、ユーグが承諾すればよいという事ですわね?」
「辺境伯様が承諾するとは思えませんが……」
「では、承諾が取れたなら、お相手願いますね♡ 」
「……は、はい……」
アネット様の圧に押され、思わず生返事をしてしまった。しかしこの時の私は、美しさや若さを追い求めるアネット様の執念を甘く見すぎていた。そしてこの出来事が、とんでもない騒動を巻き起こすのであった。
元世界の近所にあった豪邸を無限収納ボックスから取り出したのはいいが、家の造りや間取りも一切不明なのである。近所とはいえ、社畜の一般庶民であった私が上級国民との接点などある訳がないのだ。故に金賀氏の屋敷には一歩たりとも足を踏み入れた事などない。興味と期待に胸を躍らせながら、豪邸の見分を始めたが、そこには想像を絶する光景が広がっていた。
入口には外国映画でお馴染みの、モダンなデザインであるロートアイアンの門扉が取り入れられていた。そして通路に沿って、美しく彩どられたシンボルツリーが立ち並んでいる。恐る恐ると門を抜けて、天然石で造られた石畳の上を歩いてみた。中庭にはオベリスク仕立ての赤いバラが咲き誇っており、西洋風の東屋であるガゼボも置かれている。辿り着いた豪邸の玄関前は、モザイクタイルが敷き詰められた円形の噴水が設置されており、噴水塔の上部には天使の彫刻がオブジェとして設置されていた。そして高く吹き上がった水飛沫が、太陽の光に照らされてキラキラと輝いており、優雅な雰囲気を引き立てていた。
内装もゴージャスそのものである。玄関ポーチを抜けて豪華な扉を開けると、床が御影石のエントランスホールが広がっており、天井にはクリスタルのシャンデリアが吊り下げられている。リビングダイニングは二層吹き抜けのゆったりとした間取りであり、多人数でもパーティーを楽しめる広々とした空間があった。陽の光がふんだんに差し込むガラス張りのサンルームもあり、地下にはワインセラーまである。キングベッドが置かれたベッドルームも二つもあり、マスターベッドルームには専用のバスルームまで設置されていた。きっと何人もの女性を侍らせて、うっふん♡あっはん♡ ――な事をしていたに違いない。実にうらやまけしからん!
その他にもゲストルームやスポーツジム、シアタールーム、ジャグジーバスのあるバスルームも複数あった。しかし極めつけは、敷地内でリゾート気分が味わえる、豪華なプールの存在である。広いテラスからプールに続く大理石の通路があり、プールの周りにはビーチパラソルが付いたテーブルやラウンジチェアが置かれている。正に格差社会ここに極まれりである。
「うぎゃあぁぁぁ、薄給の社畜には想像を絶する世界だぁぁぁぁ! あのドラ息子は、親の七光りでこんな贅沢な生活を送っていたのかぁぁ! くうっ~、何て理不尽なんだぁぁぁ! だがしかし、この豪邸は今や私の物なのだ! うわっはは、セレブ生活を思う存分満喫してやるぞ! 張遼ちゃんにリルル、そしてニャムたちと一緒に、今からこのプールで遊びまくってやるぞぉぉぉ」
「にゃにゃ、今日のオジ様は感情の起伏が激しいにゃ! 一体どうしたのかにゃ?」
「ご主人様にも、きっとつらい過去があったんだにゃん。恩返しでみんなで慰めるにゃん」
獣人たちに憐みの視線を向けられたが、そんなの関係ねぇ~――である。私は己の欲望を満たす為に、ブラックマーケットのスキルで次々とセクシーな水着を購入していった。
「う~ん、張遼ちゃんの水着姿は最高だねぇ~! セクシーで色っぽいし、恥じらっている仕草も可愛すぎるよ」
「ううっ、褒められるのは嬉しいのですが、主が選んだ水着は露出が多くないですか? これでは恥ずかしいです」
張遼ちゃんが着ているのは白いビキニで、サイドの紐を結んであるタイサイドビキニと言われる魅惑的な水着である。張遼ちゃんがモジモジと身を捩らせる度に、たわわな膨らみがプルンプルンと揺れ動き、布面積が少ないビキニトップが今にも外れそうである。そしてボトムもローライズで露出が多く、ムチムチで艶やかな太腿を見たい放題である。う~む、絶景かな絶景かな。
「むぅ~、ご主人様ぁ~、張遼ちゃんばかり見てないで、私の水着の感想も言ってくださいよぉ~」
張遼ちゃんの白く眩しいビキニに感嘆していると、水着に着替えたリルルが間に割り入って来た。そして彼女も大胆でセクシーな水着であった。背中や肩を大胆に晒したストラップレスのビキニトップで、ボトムも後ろが Tバックのソングビキニと言われる水着である。リルルの魅惑的な曲線美とプリップリのヒップを殊更に引き立てており、実にエロエロであった。
「う~む、リルルはグラビアアイドルも裸足で逃げ出すほどのナイスバディだな。こんな魅惑的な美女は、そうそうお目に掛かれないだろうなぁ~」
「うふっ、ご主人様に気に入ってもらえたようで嬉しいですぅ~♡ でもご主人様ぁ~、せっかくですから早く泳ぎませんかぁ~? 勿論、ご主人様の大好きなポロリも期待しててくださいねぇ~♡ 」
くぅ~、リルルの奴め、相変わらずとんでもない誘惑をしてくれるな。男なら絶対に期待してしまうだろ! ヤバい、リルルのポロリを想像していたら、私の火星17型が元気になってしまった。なんてこったい!
「にゃにゃ、オジ様、私たちの水着姿はどうかにゃ?」
一難去ってまた一難である。今度は水着に着替えたニャムたちが迫って来る。リルルに化粧やコーディネートを施された獣人たちは女っぷりが上がり、張遼ちゃんやリルルには及ばないが、かなりの美人である。その上、かなりセクシーな水着を身に着けているのだ。当然、仰角の上がった火星17型が治まる事はなく、私は前屈みの不自然な体勢で対応するのであった。
「おぉ、ニャムもニャリスもシャンも迷彩柄のビキニだねぇ。とてもよく似合っているよ。あれっ?! ルナだけ違う水着だね」
「そう、みんな巨乳やナイスバディの人達ばかり……。正攻法では勝てないので奇襲でいく。ロリ路線なら私の独擅場……、だから白のスクール水着にした。フフフ、貧乳はステータスだ! 希少価値だ!」
うんっ、ルナに変な事を吹き込んだのはリルルだな。後でオッパイ揉み揉みの刑にしてやろう。
何はともあれ水着に着替えた私たちは、青空の下でプールを満喫するのであった。
「いや~ん、ニャムちゃん――水を掛けないでにゃん」
「にゃはは、涼しいし楽しいにゃ!」
ニャムは手の平でプールの水をすくい、容赦なくニャリスに掛け続けている。シャンは巻き込まれないように、端っこで静かに泳いでおり、ルナは浮き輪で水に浮かんだまま微睡んでいるようである。そして私と張遼ちゃんとリルルは、プールの中でビーチボールで遊んでいた。
「はい、張遼ちゃんパス」
「うむっ、リルル殿いったぞ」
「はいっ、ご主人様にパスですぅ~」
張遼ちゃんやリルルがビーチボールを打ち上げる度に、形の良い美巨乳プルンプルンと弾んでいる。実に眼福である。ポロリを期待しながら皆と戯れていると、遠くから馬蹄の音が微かに聞こえてくる。そしてガラガラと馬車の音も聞こえ始めた。
「ご主人様ぁ~、誰か来たみたいですよぉ~」
「恐らくは辺境伯様だと思うけど、タイミングが悪いよな。こんな姿で出迎える訳にはいかないから、早く着替えないと……」
「クスクス、ご主人様、大丈夫ですよぉ~。辺境伯様もご主人様に負けないぐらいのエッチだからぁ~、水着姿を見れば逆に喜ぶと思いますよぉ~。うふふっ、私が出迎えに行ってきますねぇ~♪」
「あぁっ、ちょっと待ってよ、リルル!」
リルルは私の制止も聞かずに、セクシーな水着のままで辺境伯様の出迎えに行ってしまった。
「辺境伯様、この様な姿で出迎える無礼をお許しください」
「いやいやトミタカ殿、アンチモンで評定があったので、帰りに寄っただけの事だ。そんなに畏まらなくてもよい。……ところで、いつの間にこの様な建物を建設したのかな? それにそこの水溜まりと、リルルの色っぽい格好は関係あるのかな?」
親しい辺境伯様とはいえ、張遼ちゃんの水着姿を見られるのは嫌なので、ブラックマーケットで羽織るタイプのラッシュガードとロングパレオを慌てて購入した。それを張遼ちゃんに着させたのだが、そんな事をしている間に、辺境伯様御一行がプールサイドまで来てしまったのである。
「建物に関しては機密なので、ご容赦の程よろしくお願い致します。それとこの水溜まりはプールというもので、泳ぐための物です。涼んだりリフレッシュにも使えますし、泳法や潜水の訓練にも使用できます。もっとも私たちは、遊んでいただけですが……」
「う~む、プールか……これは素晴らしい! エロい格好の美女と、キャッキャウフフしながら泳いだり戯れる施設か! しかしトミタカ殿も人が悪いな。このようなパラダイスがあるならば、私も誘うのが筋だと思うのだが……。まあいい、早速だが私も泳ぐぞ。トミタカ殿、水着とやらを用意してくれ」
辺境伯様はリルルの水着姿や、パレオのスリットから覗く張遼ちゃんの美脚を見ながら水着の催促を始めた。鼻の下はでれーんと伸びており、女性陣を見つめる視線も実にエロい。一体どんなエロ妄想をしているのやら……。
「あらあらうふふ、トミタカ殿は、また面白い事を始めたようですね。私も泳がせてもらおうかしら」
「アネット様もおいでになっていたのですね。お迎えもせずに申し訳ございませんでした」
辺境伯様に遅れて、今度は辺境伯様の妻であるアネット様が姿を現した。その後ろには、張遼ちゃんラブのレイラと騎士団が控えており、レイラは相変わらず親の仇を見るような形相で私を睨みつけている。
「いいのですよ、いきなり訪ねた私たちが悪いのですから。それよりも、うふふっ、トミタカ殿には私に似合う水着を選んでもらおうかしら♪」
「ま、待ちなさい、アネット! 貴族の妻ともあろうものが、人前で肌を晒すとは感心できないな! それにリルルのような恰好は君にはもう無理だ。少しは年を考え……うぐっ」
「うふふふっ、貴方ぁ~、よく聞こえませんでしたが、何かおっしゃいましたぁ~?」
凄まじい殺気が辺りに立ち込め、護衛の騎士たちも一斉にたじろぎ始めた。そして失言をしてしまった辺境伯様は、顔面蒼白である。アネット様は普段は温厚な方であるが、年齢についてはやはりタブーのようである。くわばらくわばら!
「ゴホンゴホン、私は何も言ってないぞ……」
「そうですか、それなら貴方はリルルさんと先に泳いでてくださいな。私はトミタカ殿に水着を選んでもらってから行きますので♪」
「い、いや、さすがにそれはマズいのではないか? いくらトミタカ殿とは昵懇の仲とはいえ、常識としてだな……」
「あらあらうふふ、女をとっかえひっかえしている貴方に、常識について手ほどきされるとは思いませんでしたわ♪ さあ、トミタカ殿、早く水着を見せてくださいな」
辛辣な言葉が突き刺さり、辺境伯様はショックの余り硬直している。そんな辺境伯様を尻目に、アネット様は私の手を取り屋敷の中に向かうのであった。うんっ、男物の水着はリルルに渡したので、辺境伯様の事はリルルに任せておこう。
「うふふっ、トミタカ殿、やっと二人っきりになれましたね♪」
ゲストルームに引き込まれた私は、妖艶な笑みを浮かべるアネット様にグイグイと迫られている。張遼ちゃんとアネット様の護衛のレイラは外で待機していて、部屋の中には二人っきりである。いつにも増して魅惑的なアネット様に、私はタジタジであった。
「ア、アネット様、水着を出しますので、しばらくお待ちください」
「うふふっ、水着も興味ありますが、その前にトミタカ殿にお聞きしたいことがありますの」
「な、何でしょうか?」
「そんなに緊張しないでくださいな、チョウリョウ殿とリルルさんの事ですわ」
「二人が何か失礼な事をしましたか?」
「うふっ、そうではありませんわ。チョウリョウ殿とリルルさんが、短期間で更に美しくなった理由を聞きたいだけですわ」
げっ、アネット様は気付いていたのか! しかしあのスキル『房中術』について知られる訳にはいかないし、どうすればいいんだ。
「そ、それは、私が用意した最高級品の化粧品を使用したり、二人とも美容には気を使っていたので、その効果が表れたのではないかと……」
「それも要因の一つだと思いますけど、私が聞きたいのはそんな外面的な事ではないですのよ。二人のあの美しさは、絶対に別の何かがありますわ。うふふっ、私とトミタカ殿の仲ではないですか、隠し事なんて酷いですわ」
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「分かりました、分かりました! 話しますから他言無用でお願いします。……実は、かくかくしかじかで……」
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「アネット様には縁のない事ですし、荒唐無稽の話なので、信じるか信じないかはアネット様次第でございます」
「あらあら、どうして私には縁のない話なのかしら?」
「アネット様は人妻ではないですか、不義はいけません。それに世話になっている辺境伯様に申し訳が立ちません」
「うふっ、それならば、ユーグが承諾すればよいという事ですわね?」
「辺境伯様が承諾するとは思えませんが……」
「では、承諾が取れたなら、お相手願いますね♡ 」
「……は、はい……」
アネット様の圧に押され、思わず生返事をしてしまった。しかしこの時の私は、美しさや若さを追い求めるアネット様の執念を甘く見すぎていた。そしてこの出来事が、とんでもない騒動を巻き起こすのであった。
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弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
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でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
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