異世界で娼館と商館経営⁉　～チートを駆使したオッサンの剛腕繁盛記～

悪代官と越後屋

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4.ギブミーレア物！

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「ちょっと、お嬢さん！　勝手にスキルやアイテムをゲットしたことになっちゃったけど、キャンセルできないの？」
「出来ませんよ！　女神にセクハラをする貴方が悪いんです、死ぬまで反省して下さい！」
「セクハラは反省するけど、お嬢さんの行動にも問題があると思うんですけど……」
「知りません！　さっさとステータスを確認して出て行ってください！」

　プリプリと怒る女神に理不尽さを感じながらも、ステータスの確認をするのであった。

【名前】　　金森富貴
【レベル】　10　　　　　　　　
【年齢】　　37歳　　　　　　　　　　　　　　　
【種族】　　人間（男）
【職業】　　プータロー
【称号】　　鬼畜　セクハラオヤジ　

【スキル】　
無限収納ボックス　異世界言語　鑑定　ラッキースケベ(new)　スクラッチくじ(new)　房中術(new)　色使い(new)　精力絶倫(new)　チャーム(亜人限定)(new)　　　　

【所持金】　ゲルピン　オケラ　無一文　スッカラカン

【アイテム】
自宅×1　ヘブンイレブン(コンビニ)×1　五階建ての団地(昼下がりの情事がありそうな、昭和の匂いが漂うおんぼろ団地)×1　豪邸×1　普通の住宅×5　物置小屋×3　映画館(廃館)×1　エクソカリバー(new)　エロスカウター(new)　ブツゴロウさん(new)　三国志無双大戦略の武将カード×1(new)　スーパー眼鏡(new)

「げっ！　ツッコミどころと悪意が満載だけど、当たり玉のアイテムもゲットした事になってるよ！　ちょっと待って――エクソカリバーなんていらないし、スキルはエロ系ばかりだよ。こんなので異世界に行ったら、たちまちヒャッハーな連中に襲われてあの世行きだよ。

　とんでもない状態で放り出されそうな私は、必死に頭を下げた。女神にバラ色の人生を踏みにじられ、本来ならマウントを取れる立場であったはずだ。しかし度重なるセクハラで、完全に怒らせてしまったようだ。アホ女神に頭を下げるのは業腹だが、命に係わる重大事である。私は女神の怒りを宥めるべく、社畜仕込みの米つきバッタお辞儀を繰り返すのであった。

「申し訳ございません、申し訳ございませんでした女神様！　貴女が魅力的すぎて、ついつい手を出してしまいました。このような事は二度といたしません。どうかお情けを！」
「本当に反省していますか？　今度セクハラをしたら許しませんよ」
「勿論でございます女神様！　男なんていつまで経ってもガキみたいなものです。素敵な女性の気を引きたくて、ちょっかいをかけてしまうバカな生き物なんです」
「私が魅力的で素敵な女性ですか――えへへ、それじゃあ仕方ないですね♪　男の人は美人に弱いですからね～、私の美貌が原因で、暴走してしまったんですね。ふふっ、今回だけは許してあげますね♪」
「ははー、ありがたき幸せでございます」

　ふ～っ、ちょろインで助かったぜ。身体をクネクネさせている女神を見ながら、ホッと胸を撫で下ろすのであった。

「ところで女神様――もう一度、ガチャのやり直しをお願い致します。この状態では異世界で生き残れそうにありませんので……」
「申し訳ないのですが、規則なのでやり直しは出来ません。ですが、ゲットしたスキルとアイテムにレア物がありますよ。それがあれば充分に生き残れますよ」
「えっ、このスキルとアイテムにレア物があるんですか？　……う～ん、色使いのスキルと三国志無双大戦略の武将カードが気になりますけど、これがレアなんですかね？」
「正解です♪　色使いは制限がありますが創造魔法です。そして三国志無双大戦略の武将カードはゲームのカードを魔改造したもので、三国志の武将の1人を実現させて使う事が出来ますよ」
「Wow！　創造魔法なんてチートじゃないですか！　それに三国志の武将ですか！？　関羽とか趙雲だったら無敵じゃないですか！」
「クスクス！　いくら終了したゲームでも、私は劉備のファンなので蜀の武将のカードは渡しませんよ。でも有名な武将を何人か景品にしたので確かめて下さいね」
「分かりました……開封してみます」

　恐る恐るカードが入った袋を開封する。すると虹の様に重なり合う七色の光が辺りを照らす。そして躍動美溢れる女性のシルエットが浮かび上がった。

「大当たりです。魏の名将――泣く子も黙る張遼ですね。しかも女性バージョンです♪　……でも魏の武将なら、もう１枚用意した徐庶じょしょの方がネタ的には面白かったのですが……」
「？？？　徐庶も多少マイナーとはいえ名将だと思いますけど？」
「クスクス！　徐庶と一緒に異世界を冒険するんですよ。これが本当の……」
「「徐庶の奇妙な冒険！！！」」
「アハハ！　さすが女神様、分かっていらっしゃる。波紋やスタンドを使う徐庶なんていたら最高ですね！」
「いえいえ、貴方こそただ者ではありませんね♪」

　三国志ファンなら誰もが思いつくギャグをハモり、私たちは腹を抱えて大笑いするのであった。

　

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