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美少女と、おっさん
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気を取り直して辺りを見回す。テュール様からの贈り物だろうか、見慣れない袋が転がっていた。中身を確認すると、金貨2枚、銀貨10枚、銅貨30枚と、薬草、毒消し草が数枚。その他にも、異世界マップと手紙が入っていた。
手紙の送り主は、やはりテュール様だった。私とジュビが霊体で現世界に戻り、触って手に入れた物は、ほとんどテュール様により認可されたようだ。但し、私がデパートで触った美人のおねえさんと、ジュビが知らない間にじゃれていた葬儀中の坊さんは、却下されたそうだ。そして、獲得したアイテムはアイテムボックスの中に送った事や、私とジュビの姿は、現世界の時と同じにしたと記されていた。
次に、異世界マップを確認した。かなり精密に作られたマップだが、現在地が不明の為、手紙と一緒にアイテムボックスにしまった。
荒野に続く道を、ジュビと歩き出す。見上げると満天の星が煌き、私とジュビを照らしていた。
ジュビと歩き出し暫らくすると、ジュビが以心伝心のスキルを使用して、飯の催促を何回もしてくる。仕方が無いので、夕飯にする事にした。
「弁当一個、あったら、あったら、ジュビと僕とで半分こ♪」
歌いながら、弁当をアイテムボックスから出していたら、OGPが増加した。
《OGP+3》
OGPの増加で喜んでいる一瞬の隙を突いて、ジュビが全部弁当を食べてしまった。
「ジュ、ジュビ。ジュビと僕とで半分こでしょ~」
ジュビは、弾丸の様な速さで逃げ出した。
走れ ジュビ(トゥルル...) 走れ ジュビ(トゥルル...)背後で、そんなミュージックが流れたような気がした。
OGPの通知をOFFにして、ジュビの後を追う。ジュビは、少し先にあった廃村の前で大人しく待っていた。私の姿を見ると足に擦り寄って、ウルウルした瞳で見つめてくる。
パグの飼い主は、この瞳の攻撃に弱いのだ。結局、私も許してしまった。
ジュビと共に廃村に入る。今は誰もいない、かつての人の営みの跡がそこにはあった。ちょっとノスタルジックの感情に浸りながら、廃村の中を歩く。
夜も、だいぶ更けてきたので、傷みの少ない民家に入り眠ることにした。用心の為、民家の周りにアイテムボックスから取り出した、防犯アラームを設置し、日本刀と拳銃も取り出した。
慣れない環境で疲れていたのだろう。私とジュビは、泥のように眠りについた。
壁の隙間から、朝の光が差す。どうやら、夜が明けたようだ。
アイテムボックスから、弁当とペットボトルを取り出し、ジュビにもドッグフードと水を与える。ジュビは、目をむき出しながらすごい速さで食べていた。
朝食後、コピーのスキルを使用した。弁当、ペットボトル、ドッグフード、拳銃の弾をコピーし、締めて金貨1枚、銀貨7枚の費用が掛かった。
拳銃の弾をコピーした理由は、拳銃の特訓をする為だ。村の外れにある枯れ木を的にして、射撃を始たが命中補正のスキルの影響だろうか、それなりに命中する。50発ばかり撃った時に、スキルを得たようだ。ステータスを確認すると、【武芸】B の欄に新しく、鉄砲術の表示があった。
新しいスキルにより、拳銃の命中率、破壊力が増加したようだ。スキルの検証も終わり、廃村を後にする。
廃村を出て暫く歩くと、ジュビがまたもや以心伝心スキルを使用して『抱っこして~』と、訴えてくる。私もいい加減疲れてきたので、目立つのは得策ではないが、荒れ道に耐えられるSUVでも出そうかと考えていると、遠くで悲鳴が聞こえる。
(人の声?しかも女の子?初イベント、キタ――――(゜∀゜)――――!!!)
日本刀を腰に差し、拳銃もホルスターに収め腰のベルトに固定する。防刃ベストも装着し、ジュビと共に駆けつけると、どこぞの世紀末覇者の手下の様なおっさんが、少女にからんでいた。
(ククク、きっとあのモヒカンを『ア○スラッガー』とか言って飛ばしてくるに違いない)
一人ボケをしている間に、おっさんに気付かれたようだ。少女を無理やり引っ張って、こちらに迫ってくる。
こんなおっさんに、負けるとも思えないが、神眼スキルを発動した。
「神眼」
【名前】 ザコ
【レベル】8
【年齢】 43歳
【種族】 人間(男)
【職業】 盗賊
【装備】 斧(火属性) 肩盾
【称号】 量産型のおっさん
【武芸】 C 戦斧術
【魔術】 E ---
【魅力】 E 小悪党
【スキル】 体当たり
【パーティ】グズ(不在) ドジ(不在)
(良かった~、名前の通りザコだ)
私の余裕綽々の態度に、キレタおっさん。その一瞬の隙を突いて、少女が私の元に逃げて来る。
「お願いします。助けてください」
私の元に逃げてきた少女は、可憐な美少女だった。
手紙の送り主は、やはりテュール様だった。私とジュビが霊体で現世界に戻り、触って手に入れた物は、ほとんどテュール様により認可されたようだ。但し、私がデパートで触った美人のおねえさんと、ジュビが知らない間にじゃれていた葬儀中の坊さんは、却下されたそうだ。そして、獲得したアイテムはアイテムボックスの中に送った事や、私とジュビの姿は、現世界の時と同じにしたと記されていた。
次に、異世界マップを確認した。かなり精密に作られたマップだが、現在地が不明の為、手紙と一緒にアイテムボックスにしまった。
荒野に続く道を、ジュビと歩き出す。見上げると満天の星が煌き、私とジュビを照らしていた。
ジュビと歩き出し暫らくすると、ジュビが以心伝心のスキルを使用して、飯の催促を何回もしてくる。仕方が無いので、夕飯にする事にした。
「弁当一個、あったら、あったら、ジュビと僕とで半分こ♪」
歌いながら、弁当をアイテムボックスから出していたら、OGPが増加した。
《OGP+3》
OGPの増加で喜んでいる一瞬の隙を突いて、ジュビが全部弁当を食べてしまった。
「ジュ、ジュビ。ジュビと僕とで半分こでしょ~」
ジュビは、弾丸の様な速さで逃げ出した。
走れ ジュビ(トゥルル...) 走れ ジュビ(トゥルル...)背後で、そんなミュージックが流れたような気がした。
OGPの通知をOFFにして、ジュビの後を追う。ジュビは、少し先にあった廃村の前で大人しく待っていた。私の姿を見ると足に擦り寄って、ウルウルした瞳で見つめてくる。
パグの飼い主は、この瞳の攻撃に弱いのだ。結局、私も許してしまった。
ジュビと共に廃村に入る。今は誰もいない、かつての人の営みの跡がそこにはあった。ちょっとノスタルジックの感情に浸りながら、廃村の中を歩く。
夜も、だいぶ更けてきたので、傷みの少ない民家に入り眠ることにした。用心の為、民家の周りにアイテムボックスから取り出した、防犯アラームを設置し、日本刀と拳銃も取り出した。
慣れない環境で疲れていたのだろう。私とジュビは、泥のように眠りについた。
壁の隙間から、朝の光が差す。どうやら、夜が明けたようだ。
アイテムボックスから、弁当とペットボトルを取り出し、ジュビにもドッグフードと水を与える。ジュビは、目をむき出しながらすごい速さで食べていた。
朝食後、コピーのスキルを使用した。弁当、ペットボトル、ドッグフード、拳銃の弾をコピーし、締めて金貨1枚、銀貨7枚の費用が掛かった。
拳銃の弾をコピーした理由は、拳銃の特訓をする為だ。村の外れにある枯れ木を的にして、射撃を始たが命中補正のスキルの影響だろうか、それなりに命中する。50発ばかり撃った時に、スキルを得たようだ。ステータスを確認すると、【武芸】B の欄に新しく、鉄砲術の表示があった。
新しいスキルにより、拳銃の命中率、破壊力が増加したようだ。スキルの検証も終わり、廃村を後にする。
廃村を出て暫く歩くと、ジュビがまたもや以心伝心スキルを使用して『抱っこして~』と、訴えてくる。私もいい加減疲れてきたので、目立つのは得策ではないが、荒れ道に耐えられるSUVでも出そうかと考えていると、遠くで悲鳴が聞こえる。
(人の声?しかも女の子?初イベント、キタ――――(゜∀゜)――――!!!)
日本刀を腰に差し、拳銃もホルスターに収め腰のベルトに固定する。防刃ベストも装着し、ジュビと共に駆けつけると、どこぞの世紀末覇者の手下の様なおっさんが、少女にからんでいた。
(ククク、きっとあのモヒカンを『ア○スラッガー』とか言って飛ばしてくるに違いない)
一人ボケをしている間に、おっさんに気付かれたようだ。少女を無理やり引っ張って、こちらに迫ってくる。
こんなおっさんに、負けるとも思えないが、神眼スキルを発動した。
「神眼」
【名前】 ザコ
【レベル】8
【年齢】 43歳
【種族】 人間(男)
【職業】 盗賊
【装備】 斧(火属性) 肩盾
【称号】 量産型のおっさん
【武芸】 C 戦斧術
【魔術】 E ---
【魅力】 E 小悪党
【スキル】 体当たり
【パーティ】グズ(不在) ドジ(不在)
(良かった~、名前の通りザコだ)
私の余裕綽々の態度に、キレタおっさん。その一瞬の隙を突いて、少女が私の元に逃げて来る。
「お願いします。助けてください」
私の元に逃げてきた少女は、可憐な美少女だった。
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