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武神イカリータ

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「さて、改めて自己紹介だな俺の名前は武神イカリータお前に剣術の加護を授ける。しっかり特訓してやるので覚悟しろよ」

(もはや、悪い予感しかしませんが・・・)

「いいか、剣の道は厳しいが、俺の剣技を理解出来れば上達も早い。俺の動きを真似てついて来い。行くぞ、突いて突いて、押して押して、払って払って、最後に斬る。あっ、突いて突いて、押して押して、払って払って、最後に斬る」

 ツッコミどころ満載の地獄のような特訓が、何時間も続いた。特訓中に、じゃれてきたジュビに話しかける。

(ジュビ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ・・・ジュビ)

「寝るな~~~」

 イカリータに頭を竹刀でしばかれる。

「ルーベンスの絵画に、なぜゴリラが?」

「誰がゴリラだ~~~」

 不毛な戦いがその後も続いた・・・

「フーフー、祐太、剣術はもういいだろう。次は拳闘の特訓だ」

「イカリータ様、怒っちゃや~よ」

「俺とて神の端くれ、そんなに小さい器ではないぞ」

(絶対嘘だ。下唇がプルプル震えている)

「これは、お前のためを思っての事だ。行くぞ、えぐり込むようにして、打つべし!打つべし!打つべし!」

「ぎゃ~~~~~~~~~」

「まだまだ、フックだ、ボディだ、ボディだ、チンだ、これでノックアウトだ」

「ふんぎゃ~~~~~~~~~~~~~」

 武神イカリータの怒りが解け、開放されたのは2日後だった。

 
 その後も神々に、魔法、医学、薬学等、色々な加護を詰め込み教育されていく。

「我々は~詰め込み教育を~強制する~神々との闘争に勝利し~」

 やけくそになって、アジ演説をしていたら主神にため息をつかれた。

「お主、もう少し真面目に出来ないのかの、まあ良いお主にわしからの餞別じゃ、お主とジュビを現世界に12時間だけ戻す。そこでお主達が触れたものを全部与えよう」

「何でも良いのですか」

「うむ、わしが判断して問題なければ良いじゃろう。お主達が触れても、現世界から品物が消えるわけでもないので、遠慮する事はないぞ。但し、あまり変なものに触るでないぞ」

「ハハハ、ヤダナー、ソンナコトシマセンヨー」

 呆れ顔で主神が手をかざす。眩しい光と共に、私とジュビの霊体は現世界に戻って行った

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