精神科病棟への強制入院

リストカット

2023年2月1日……。

私は自宅がある豊明市から、信頼している内藤心療内科がある岡崎市まで、電車に乗り込みいつものように通院していた。

岡崎市にある東岡崎駅からは、歩いて20分くらいの所に内藤心療内科がある

しかしながら……。

この時、私は錯乱状態であった。

なぜなら私は超絶的に自分に自信があり、人など下劣な生き物とは違う……いわゆる『躁』状態が高まっていたからだ。

私の主治医は内藤心療内科の雇われ精神科医の大塚先生であった。

丁寧な診察と優しげな笑顔な大塚先生は患者から人気がある先生であった。

私は先月、大塚先生から他の医師に変更して欲しいと言われていた。理由としては、私の話しが長いからだった。

私は、短くても30分、長ければ大塚先生が痺れを切らして怒るまで大塚先生の前で、何十分でも話し続けた。

何せ人気のある大塚先生だ。

きっと内藤医院長の言いつけだったのだろうとも思う。

私は大塚先生の診察の予約が取れないようにされていた。

今日は『田中』というメタボな自分の身体の自己管理もできていないような精神科医の診察を受けなければならない。

私は北風から身を守る為に羽織っていたコートのポケットに忍ばせた、カッターナイフを右手で強く握りしめ、そっと、ポケットから抜き出すと、、、、、

いきなりチリチリとカッターナイフの刃を出して、無数にある左腕のリストカットの傷跡の上に、それを突き立てた。

ドクドク……と私の血が滴り落ちる。

電車に乗っている人は斑だったからか、騒ぎにはならなかった。

私は傷口を自分のハンカチで抑えながら下車して改札口を通り、東岡崎駅から出ると高笑いをしながら内藤心療内科に足を進めた。

―――さてはて、どんなショーにしてやろう？―――

私はそう思いながら残忍な映像を脳みそにインプットさせならがらあゆみを進めた。