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終章
92話 不撓不屈
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目が覚めると荒野が広がっていた。
何もない。どこまでも朽ちた大地が果てしなく続いている。
「あ、そっか。俺……追放されたんだ」
気の抜けた楽観的な声が口から出た。
ただ事実を確認してみただけのような口ぶりだ。
世界が反転したにもかかわらず他人事に感じられてならない。
「追放……ね」
追放されたことは正直どうでもよかった。
ここがどこだろうと別に構わない。
なんなら世界が破滅を迎えていることすらどうでもいい。
そんなことより、
「俺が……魔王の分身」
自分という入れ物が怖くなった。
その事実だけは受け入れたくなかった。
そんな現実を受け入れたくなくて、本題から目を逸らそうとしただけだ。
でもそんなことできない。
許されるはずがない。
「俺は魔王」
造られた存在で、サタナとは対照的な光だったとしても、魔王から生まれたことに変わりない。
吸血鬼に言われた時はそんなはずないと自分を誤魔化した。
しかしもう言い逃れできない。
考えれば考えるほど自分が憎くなる。
この焦燥が自分の存在を認めているようなものだった。
「メメ……」
すぐそばにはメメが倒れていた。
俺のせいで一緒に飛ばされてしまったのだろう。
思えばメメは俺と初めて会った時に突然泣き出した。
俺が魔王の分身だから、きっと体が拒否反応を示したのだろう。
「ごめん」
何がごめんだ。
俺には謝る資格すらない。
メメを苦しめたのは俺みたいなものだ。
自分の行いは正義だと信じ込んで、この子の力も利用しようとしてただけなのかもしれない。助けようと思ったのも、使えると思ったからなのかもしれない。
「ルーナ……」
その隣ではルーナも気を失っていた。
ルーナはこの小さな体で困難を乗り越えてきたんだ。
俺にありがとうと、何度も感謝を伝えてくれた。
でもその悲劇を与えたのは俺。
俺ではないが俺だ。
ルーナにもたくさん痛い思いをさせて泣かせてしまった。今更ごめんで済ませられない。
「あれ……フェンリィは?」
どこを見てもフェンリィがいない。
サタナの創り出した異空間には他の二人と同様に居たはずだ。
なのにフェンリィの姿だけがない。
名前を呼んでも元気な返事は聞こえてこなかった。
『やっと起きたね』
周囲を見渡していると脳に直接声が届いた。
自分の声を聞いているようだがそうじゃない。
自分の中に知らないものがあるような不快感に襲われる。
『フェンリィちゃんは預かったよ。キミが一番大切そうにしてたから』
声が出ない。頭が割れそうだ。
耳を塞いでもその音は容赦なく脳に響く。
『返して欲しい? どうしよっかなー。殺しちゃおっかなー』
ふざけんなよ。フェンリィが殺されるだって?
あんなに俺を好いてくれるのに俺があの子を不幸にさせてしまう。
俺が巻き込んで危険にさらした。ルーナとメメも俺のせいで……。
『分かってるじゃん。そうだよキミのせいだよ。ぜーんぶキミが悪いんだよ。キミのせいで今もフェンリィちゃん泣いてるよ。うるさいから喋る機能無くしちゃおっかなぁ』
頼むやめてくれ。俺と直接戦えよ。
その子は関係ないだろ。
触れたら殺す。ぶっ殺すぞ!
『あーあ、可愛そうに。キミが利用するからみーんな殺されちゃうの。殺されたくなかったら急いでおいで。待ってるよっ。あははははは──!』
そこで一方的に会話は閉ざされた。
気色悪い高笑いだけが脳にこびりついて離れない。
魔王は本当にただ俺を苦しめて遊んでいるのだろう。
苦痛を与えて、試練を与えて、自分の思い描いたストーリーを楽しんでいるだけだ。
「助けなきゃ」
助けなきゃ?
自分で言って疑問を持った。
俺は何を言っているんだ。
俺のせいでフェンリィは捕まったんだぞ。
何が助けなきゃだよ。
ふざけんな。どの面下げて会いに行くつもりだ。
「……ぃって。でも、助けなきゃ」
一発自分をぶん殴って、弱音を吐く自分を黙らせる。
確かに俺と出会ったことでフェンリィは殺されるかもしれない。
なら俺の手で助けなきゃダメだろ。せめて責任はとれ。
「……ん、ぅぅううん」
ちょうど二人が目を覚ました。
でも俺はどんな顔で二人を見ればいいか分からず気づいてないフリをした。本当にずるい奴だ。
「ここ……どこよ。いてて」
「んぅ、飛ばされちゃったみたいだね」
「そっか。でもよかった、リクトがいる」
「うん。リっくん、どうしよっか?」
二人は何も知らないような顔で普通に話しかけてくれた。
その純粋さが更に罪悪感を生む。自分への怒りが掻き立てられた。
「あ……えっと、ルーナ、メメ」
目を逸らしたまま名前を呼ぶ。
俺の正体を打ち明けなければならない。
二人にはもう戦いから退いて欲しいし、これ以上巻き込んじゃダメだ。
「どうしたのリクト」
「リっくん変だよ?」
「いや……あのさ」
俺は二人をずっと騙していた。
無自覚とはいえ、自分が許せない。
なのに、
「早く行こ。リィちゃん待ってるよ」
「そうね。今頃わんわん泣いてるでしょ」
二人は当たり前のようにさらりと言って準備を始めた。
狼狽えるどころかフェンリィのために立ち上がった。
「行くって……何が起きてるのか分かるのか?」
二人とも人形みたいに固まっていたはずだ。
今から俺が真実を打ち明けて非難を受けるはずだった。
「知ってるわよ。全部聞こえてたから」
「うん。だから急ご」
それがどうしたと言わんばかりの顔だ。
意識だけははっきりしていたという事か。
「いや、待ってくれ。全部って、俺のことも……? なら言いたいことあるだろ」
二人はもういつでも行ける雰囲気だった。
俺なんかよりよっぽど前を向いているし変わらず俺に信頼を向けてくれている。
だが分からない。
なぜ俺を怖がらないんだ。
なぜ恨んでくれないんだ。
「俺……魔王なんだぞ?」
「だから何? そんなの今更でしょ」
「そうだよ。どうでもいいよ」
「いやでも……俺のせいで二人とも……」
一生消えないような傷を植え付けた。
なのにどうして……。
語尾を濁して地面を見つめる俺に、二人は言った。
「リクトのせいよ。今更気づいたの?」
「うん。リっくんのせいだね」
俺のせい……。
実際口にされると想像以上のダメージだった。
でもこれでいい。それが俺の贖罪だ。
気が済むまで殴って、全部終わったら殺してくれてもいい。
俺にはその覚悟があったのに、
「メメたちが笑ってるのはリっくんのせいだよ」
「私たちが今生きてるのはリクトのせいでしょ」
二人はこんな俺に笑顔を見せてくれた。
慰めなんかではない本物の言葉をかけてくれた。
俺には勿体ないくらいの優しさを与えてくれた。
「リっくんが言ったんだよ。メメもみんなを支えろって。今はメメたちに寄りかかっていいと思うよ」
「メメ……」
「恨んだりなんてするわけないじゃん。他の誰に何言われたって私たちがいるから大丈夫。もう力抜いていいんだよ」
「ルーナ……」
下を向く俺の頭を二人が撫でた。
俺はバカだ。こんな簡単なことが分からなかったなんて。本当に俺は無能だな。
「メメ、ルーナ」
かっこ悪いし情けない。
でもそれでいいじゃないか。
俺は自分が無能であることが恥だとは思わない。
何もせずに嘆いている方がよっぽど恥だ。
「ありがとう」
二人に出会えてよかった。
こんな俺をまだ信頼してくれる。
その期待には応えたい。
今は自分がどうとかそういうのは全部後回しだ。
たった一つの願いのために命を燃やす。
「頼む。手伝ってくれ」
「「もちろん!」」
二人は力強く返事した。
でも足りない。一つ声が足りない。
その声を聞きたい。
笑ってる顔がみたい。
だから、今はその欲望だけに従って俺は動く。
溢れそうな想いをギリギリ抑え込んで俺はもう一度だけ立ち上がることにした。
「行くぞ」
フェンリィを奪還する。
そして、この世から魔王を追放するために。
何もない。どこまでも朽ちた大地が果てしなく続いている。
「あ、そっか。俺……追放されたんだ」
気の抜けた楽観的な声が口から出た。
ただ事実を確認してみただけのような口ぶりだ。
世界が反転したにもかかわらず他人事に感じられてならない。
「追放……ね」
追放されたことは正直どうでもよかった。
ここがどこだろうと別に構わない。
なんなら世界が破滅を迎えていることすらどうでもいい。
そんなことより、
「俺が……魔王の分身」
自分という入れ物が怖くなった。
その事実だけは受け入れたくなかった。
そんな現実を受け入れたくなくて、本題から目を逸らそうとしただけだ。
でもそんなことできない。
許されるはずがない。
「俺は魔王」
造られた存在で、サタナとは対照的な光だったとしても、魔王から生まれたことに変わりない。
吸血鬼に言われた時はそんなはずないと自分を誤魔化した。
しかしもう言い逃れできない。
考えれば考えるほど自分が憎くなる。
この焦燥が自分の存在を認めているようなものだった。
「メメ……」
すぐそばにはメメが倒れていた。
俺のせいで一緒に飛ばされてしまったのだろう。
思えばメメは俺と初めて会った時に突然泣き出した。
俺が魔王の分身だから、きっと体が拒否反応を示したのだろう。
「ごめん」
何がごめんだ。
俺には謝る資格すらない。
メメを苦しめたのは俺みたいなものだ。
自分の行いは正義だと信じ込んで、この子の力も利用しようとしてただけなのかもしれない。助けようと思ったのも、使えると思ったからなのかもしれない。
「ルーナ……」
その隣ではルーナも気を失っていた。
ルーナはこの小さな体で困難を乗り越えてきたんだ。
俺にありがとうと、何度も感謝を伝えてくれた。
でもその悲劇を与えたのは俺。
俺ではないが俺だ。
ルーナにもたくさん痛い思いをさせて泣かせてしまった。今更ごめんで済ませられない。
「あれ……フェンリィは?」
どこを見てもフェンリィがいない。
サタナの創り出した異空間には他の二人と同様に居たはずだ。
なのにフェンリィの姿だけがない。
名前を呼んでも元気な返事は聞こえてこなかった。
『やっと起きたね』
周囲を見渡していると脳に直接声が届いた。
自分の声を聞いているようだがそうじゃない。
自分の中に知らないものがあるような不快感に襲われる。
『フェンリィちゃんは預かったよ。キミが一番大切そうにしてたから』
声が出ない。頭が割れそうだ。
耳を塞いでもその音は容赦なく脳に響く。
『返して欲しい? どうしよっかなー。殺しちゃおっかなー』
ふざけんなよ。フェンリィが殺されるだって?
あんなに俺を好いてくれるのに俺があの子を不幸にさせてしまう。
俺が巻き込んで危険にさらした。ルーナとメメも俺のせいで……。
『分かってるじゃん。そうだよキミのせいだよ。ぜーんぶキミが悪いんだよ。キミのせいで今もフェンリィちゃん泣いてるよ。うるさいから喋る機能無くしちゃおっかなぁ』
頼むやめてくれ。俺と直接戦えよ。
その子は関係ないだろ。
触れたら殺す。ぶっ殺すぞ!
『あーあ、可愛そうに。キミが利用するからみーんな殺されちゃうの。殺されたくなかったら急いでおいで。待ってるよっ。あははははは──!』
そこで一方的に会話は閉ざされた。
気色悪い高笑いだけが脳にこびりついて離れない。
魔王は本当にただ俺を苦しめて遊んでいるのだろう。
苦痛を与えて、試練を与えて、自分の思い描いたストーリーを楽しんでいるだけだ。
「助けなきゃ」
助けなきゃ?
自分で言って疑問を持った。
俺は何を言っているんだ。
俺のせいでフェンリィは捕まったんだぞ。
何が助けなきゃだよ。
ふざけんな。どの面下げて会いに行くつもりだ。
「……ぃって。でも、助けなきゃ」
一発自分をぶん殴って、弱音を吐く自分を黙らせる。
確かに俺と出会ったことでフェンリィは殺されるかもしれない。
なら俺の手で助けなきゃダメだろ。せめて責任はとれ。
「……ん、ぅぅううん」
ちょうど二人が目を覚ました。
でも俺はどんな顔で二人を見ればいいか分からず気づいてないフリをした。本当にずるい奴だ。
「ここ……どこよ。いてて」
「んぅ、飛ばされちゃったみたいだね」
「そっか。でもよかった、リクトがいる」
「うん。リっくん、どうしよっか?」
二人は何も知らないような顔で普通に話しかけてくれた。
その純粋さが更に罪悪感を生む。自分への怒りが掻き立てられた。
「あ……えっと、ルーナ、メメ」
目を逸らしたまま名前を呼ぶ。
俺の正体を打ち明けなければならない。
二人にはもう戦いから退いて欲しいし、これ以上巻き込んじゃダメだ。
「どうしたのリクト」
「リっくん変だよ?」
「いや……あのさ」
俺は二人をずっと騙していた。
無自覚とはいえ、自分が許せない。
なのに、
「早く行こ。リィちゃん待ってるよ」
「そうね。今頃わんわん泣いてるでしょ」
二人は当たり前のようにさらりと言って準備を始めた。
狼狽えるどころかフェンリィのために立ち上がった。
「行くって……何が起きてるのか分かるのか?」
二人とも人形みたいに固まっていたはずだ。
今から俺が真実を打ち明けて非難を受けるはずだった。
「知ってるわよ。全部聞こえてたから」
「うん。だから急ご」
それがどうしたと言わんばかりの顔だ。
意識だけははっきりしていたという事か。
「いや、待ってくれ。全部って、俺のことも……? なら言いたいことあるだろ」
二人はもういつでも行ける雰囲気だった。
俺なんかよりよっぽど前を向いているし変わらず俺に信頼を向けてくれている。
だが分からない。
なぜ俺を怖がらないんだ。
なぜ恨んでくれないんだ。
「俺……魔王なんだぞ?」
「だから何? そんなの今更でしょ」
「そうだよ。どうでもいいよ」
「いやでも……俺のせいで二人とも……」
一生消えないような傷を植え付けた。
なのにどうして……。
語尾を濁して地面を見つめる俺に、二人は言った。
「リクトのせいよ。今更気づいたの?」
「うん。リっくんのせいだね」
俺のせい……。
実際口にされると想像以上のダメージだった。
でもこれでいい。それが俺の贖罪だ。
気が済むまで殴って、全部終わったら殺してくれてもいい。
俺にはその覚悟があったのに、
「メメたちが笑ってるのはリっくんのせいだよ」
「私たちが今生きてるのはリクトのせいでしょ」
二人はこんな俺に笑顔を見せてくれた。
慰めなんかではない本物の言葉をかけてくれた。
俺には勿体ないくらいの優しさを与えてくれた。
「リっくんが言ったんだよ。メメもみんなを支えろって。今はメメたちに寄りかかっていいと思うよ」
「メメ……」
「恨んだりなんてするわけないじゃん。他の誰に何言われたって私たちがいるから大丈夫。もう力抜いていいんだよ」
「ルーナ……」
下を向く俺の頭を二人が撫でた。
俺はバカだ。こんな簡単なことが分からなかったなんて。本当に俺は無能だな。
「メメ、ルーナ」
かっこ悪いし情けない。
でもそれでいいじゃないか。
俺は自分が無能であることが恥だとは思わない。
何もせずに嘆いている方がよっぽど恥だ。
「ありがとう」
二人に出会えてよかった。
こんな俺をまだ信頼してくれる。
その期待には応えたい。
今は自分がどうとかそういうのは全部後回しだ。
たった一つの願いのために命を燃やす。
「頼む。手伝ってくれ」
「「もちろん!」」
二人は力強く返事した。
でも足りない。一つ声が足りない。
その声を聞きたい。
笑ってる顔がみたい。
だから、今はその欲望だけに従って俺は動く。
溢れそうな想いをギリギリ抑え込んで俺はもう一度だけ立ち上がることにした。
「行くぞ」
フェンリィを奪還する。
そして、この世から魔王を追放するために。
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