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3章

70話 想像の先へ

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 私、フェンリィとルーナは魔王軍幹部と交戦中です。
 少々想定外な展開ですが早く倒してリクト様に合流しましょう。
 私は白髪の不気味な少女。ルーナは威勢のいい黒髪少女と対峙します。先の攻防の間に一般の方々は避難できたみたいなので、周囲を巻き込む心配はありません。

「申し訳ないですが永眠してもらいますね」

 私はミーちゃんを散弾銃に変形させて両手に一丁ずつ持ちました。
 まずは様子見も兼ねて手数勝負です。


蜂蜂弾ビービーダン


 体に無数の穴をあける攻撃。
 ハチの巣にできるはずなのですが……

「そんなの効かない。攻撃のつもり?」

 弾は一発も命中しませんでした。
 いえ、少し表現が違いますね。当たる寸前に白髪の少女を避けるように軌道が変わったのです。物理法則を無視するように。

「仕返し。≪凍っちゃえ≫」

 唱えると、氷柱つららの雨が降ってきました。
 私は動体視力とミーちゃんを駆使して華麗に回避。

「ふぅ……、危ないですね」
「避けるなネズミ。≪転んじゃえ≫」
「わぁ!?」

 着地と同時にバランスを崩してしまいました。
 急に地面が沼のように沈んだのです。

「これで逃げれない。≪囲んじゃえ≫」

 白髪少女は畳みかけてきます。今度は周囲の地面が盛り上がって私を閉じ込めようとしてきました。生きているみたいに自由自在に操ってきます。

 粘土の檻みたいですね。ならそれくらい、


全弾発射フルオート


 全方位射撃。撃ち砕いて窒息死は免れました。
 私はすぐに次の弾を装填して備えます。あまり息つく暇がありません。

「なんで足掻くの? みっともないよ」
「死にたくないからです。あなたも死ぬのは怖いでしょ?」
「別に。ちっとも怖くない」

 嘘。
 視線の動きと声音が若干ですがおかしかったです。
 もう少し揺さぶって動揺させましょうか。

「目的は何ですか? なんでこんなことするんです?」
「殺すのが好きだから。楽しいしいっぱい殺せば四天王になれる。良い事しかない」

 幹部同士で空いた席を奪い合ってるってことですか。変人さんの集まりですね。

「もしかしてこの辺にいる死体はあなたが全部操っているんですか?」
「さあね。そこまで教えるわけないじゃん」
「へー、違うんですか。じゃあ、もしかしてあなたも死体だったりします?」
「うるさいなぁ。ネズミはチューチュー泣いてればいい」

 圧縮したエネルギーの球を飛ばしてきました。
 ひょいっと躱します。

「っと、練度が落ちてますよ? 図星ですね」

 私もこの程度の尋問ならできます。リクト様みたいに強制的に吐かせることはできませんけどね。やっぱりリクト様は素敵ですっ。私も命令された……何でもないです。今は集中ですよ、フェンリィ。

「どうやって死んだんですか?」
「黙って」
「痛かったですか? 怖かったですよね?」
「うるさいって言ってるじゃん」
「狂暴化って知ってます?」
「ねえ聞こえないの?」
「あと吸血鬼についても」
「チッ。イライラさせんなよ!!!!!」

 やばいです。少し怒らせ過ぎました。
 動揺通り越してプンプンオコオコです。


「≪潰れちゃえ!≫≪貫いちゃえ!≫≪引き裂いちゃえ!≫」


 絶叫した少女の周りに無数の武器が具現化。
 錬金術でしょうか。でもそれだと私の攻撃が当たらなかった説明にはなりませんね。魔法の威力を上昇させる能力でもありません。

 なら創造する力でしょうか。炎や氷を出したり地面の形状を変形させたり。自分の周囲だけ磁場を発生させたり……? んー、少ししっくりきませんね。今は後回しです。

 生み出されたのは大小さまざまな剣と槍。
 その数ざっと50。矛先が私に向くと四方八方から猛スピードで飛んできました。銃の弾では防ぎきれません。絶体絶命です。

 私は銃を下ろして抵抗するのを辞めました。
 ぼんやりと自分を襲う凶器を眺めます。

「残念ながら、私とあなたは相性悪いですね。今は諦めましょう……」


紅円べにまる


 耳に残る金属音。
 同時に聞き慣れた声。

「ったく世話が焼けるわね。なに手こずってんのよ」

 ルーナが全て跳ね返してくれました。どうやら数は多くても威力はそこまでなかったみたいです。あと少し遅れてたら串団子になってましたね。また助けられてしまいました。

「ごめんなさいルーナ。そっちはどうですか?」
「三回倒したけどまだ生き返るわ」
「了解です。じゃあチェンジで」
「何分稼げばいいの?」
「五……三分以内には。ルーナの攻撃でもダメージ入らないかもしれません。倒せないからって冷静さを欠いてはダメですよ?」
「わかってるわよ。言っとくけどアタシそんな子どもじゃないからね?」
「ふふ、知ってますよ。ルーナは可愛いですね」
「む、まあいいわ。もう助けてる暇ないからね」
「はい。私もちゃんとお役に立ちます」

 ルーナと軽くやり取りしてスイッチします。
 私は黒髪の子の相手をしましょう。


「キャハ、お前クレアを怒らせたな。あの赤髪のガキ死ぬぜ?」
「大丈夫ですよ。自分の心配をしてはどうですか?」
「そうだな。アタシも死にたかねえからなぁ!」

 ダン! 大地を蹴ると一瞬で私との距離を詰め、両手に持ったハンマーで殴りかかってきました。ですがこの子は動きが単調で読みやすいです。雰囲気やステータスの数値程強くないんですよね。

 近接攻撃しかしてこないので落ち着いて回避。
 返しに一発──


零音ゼロイン


 強力な消音機サイレンサーにより無音で殺す技。
 撃たれるまで気づかない暗殺向きの奇襲。
 黒髪の子は確かに死んで消えました。ですが、

「いてぇじゃねえか。でももう見切った」

 なぜか生き返るんですよね。
 この子の能力は不死身? でも不死身なら消えるのはおかしいです。残機がいくつかある? HPが白髪の子とリンクしてるとか? それともやり直し系?

「まあいいです。実験しましょう」

 二発。緩急をつけて撃ちます。

「ハッ、当たんねえよ! お前近づかれるの嫌なんだろ? 当たんなきゃお前は無能だ!」
「正解です。でも今のはわざとですよ。単細胞さん」
「ア──?」


乾炎ドライファイア


 私は事前にいくつか特殊弾を合成して持ち歩いています。
 これはそのうちの二つ。簡易爆弾のようなものです。弾同士が命中した勢いで小爆発が起こり、中に仕込んだ火薬とガソリンが混ざります。結果、どうなるかわかりますね?

「ぐあああああ!」

 こんがり焼いてみました。ドラゴン娘の丸焼きです。
 でもやっぱり生き返ります。真っ黒だったのにきれいな肌に戻ってます。

「そ、そんなんじゃ……死なないぜ?」
「しつこいですよ。私もいたぶるのは気分がよくないです。降参するならもう痛いことしませんけど?」

 少し大人しくなりましたね。
 そろそろ終わりが近いのでしょうか。

「……す。……ろす」

 様子がおかしいです。静かなのに五月蠅い。

「……殺す。ころすコロス殺す! KOROSUUUUUU!」
「な、なんですか!?」

 グアアアアアアア! と咆哮。
 ハンマーを投げてきました。

「そんなの当たらな──」
「デコイだよ。お前もやってることだろ?」
「く……ッ! 意外と冷静ですね」

 危なかったです。普通に殴ってきました。
 ドラゴンらしい鋭い爪。私の肩を掠めて少し血が出ました。触れてみると指が真っ赤です。鮮血です。痛いです。

「全員死ね! 頼むから死んでくれ!」
「何言ってるんですか。そっちが早く倒れてください!」

 一段と速い攻撃。尻尾も織り交ぜてきます。
 私もルーナみたいに真っ向から受けられればいいのですが、そんな力はありません。なら先に──


零音ゼロイン


「痒いなぁ。なんかしたか?」

 急所は外しましたが致命傷のはず。
 アドレナリンが出ているのか怯む様子はありません。

「どうしたどうした! 殺してみろよ!」

 何度殺しても生き返ります。
 私の体力が持つ限り、避け続けることは可能でしょう。
 でもいつまで続くかわかりませんし、このままでは埒が明きません。

「……はぁ、無理ですね。あなたを倒すのはもうやめます」
「ハッ、呆気ねえな。じゃあ死んでくれ!」
「嫌です」

 敵はもう目と鼻の先。
 興奮を剝き出しに、血走った目で命を奪いに来ます。
 私は目を瞑り、引き金を引きました。
 至近距離で、


閃光弾フラッシュホール


 目眩まし。姑息なんて言葉は戦場にありません。
 敵は両目を押さえて叫んでいます。
 倒せないなら動きを封じればいいだけです。

「少しチクッとしますが一瞬ですからね」

 これでとどめ。
 私はスコープを覗き、視界にとらえた少女にエイムを合わせ、


麻薬針ドラッグショット


 的確に撃ち抜きました。
 全身を巡り、即効性の毒が回ります。

「ぐ……が、ガァ。何しやがった!」
「死なないから平気ですよ。ちょっとピリピリして動けなくなるだけです」
「クソが! このメスガキが!」
「むぅ、悪いこと言うのはこのお口ですか?」

 念のため銃口を向けます。
 メスガキは酷いですよね?

「チッ。何が聞きてえんだよ。さっさと言えや」
「あら、以外に協力的ですね。妹さんとは大違いです」
「ちげぇアタシが妹だ。抵抗するより利口な判断だろ。アタシじゃどう足掻いたってお前らに勝てねえ。もう、こんなの懲り懲りだ」

 急に弱気になりました。
 まあ事情は何となく察してますが。

「あなたはソレアちゃんでしたっけ? お姉さんが怖いんですか?」
「ア?」
「だってあなた弱いですもん。その力も偽物でしょう?」
「……!?」

 私の言葉にソレアちゃんは目を見開いて、諦めたようにため息を吐きました。

「ハァ、どんな観察眼してんだ。それともただ妄想が得意なだけか?」
「やだもう、妄想なんかしませんよぉ」

 ちょっとだけです。本当です。

「……お前よくウザいって言われるだろ」
「え!? そう見えますか? ちょっとだけ重たいとは思いますけど……あ、体重の話じゃないですよ? 確かに胸はちょっぴり重たいですが……って今はそんなの関係ないですよ!」
「何言ってんだ。お前だいぶヤバい女だな」
「あなたは失礼な人です」

 あまりアホなこと言ってる時間は無いですね。
 敵さんと談笑してる場合でもありません。

「狂暴化ってやつだ。アタシの場合は意思が残る程度に弄られてる」

 リクト様が言ってたやつですか。

「それをあなたのお姉さんが?」
「いや、違う。全部吸血鬼の能力だ。狂暴化も……死体を召喚するのも……。昔アタシとどっちかだけ生かすって言われて、迷わず姉さんはアタシを売りやがった」

 ソレアちゃんは声も肩もガタガタ震わせています。

「まあその後に姉さんも殺されたみたいだけどな。ざまあねぇ。とにかくアタシは姉さんが怖いんだ。言うこと聞かないと姉さんに怒られる。姉さんからは逃げられないし逆らえない。その後ろには吸血鬼もいる。ホントは戦いたくないのに……殺さないと殺される」

 勝気な性格は己を鼓舞するためだったんですね。お姉さんを呼び捨てしていたのは演技を強要されたのでしょうか。実際、私は白髪の子を気弱な子だと思いましたから。

「それ、私に話してよかったんです?」
「どうせお終いだからな。失敗したらお仕置きされる。お前らだって、どんな地獄を見せられるか分かんねえぞ。だからせめて教えといてやる。精々足掻け。いいか、姉さんの能力は──」

 ぐしゃり。
 ソレアちゃんは言いかけたところでペシャンコになって存在そのものが消えました。悲鳴すら上げず、もう二度と私の目の前には現れませんでした。

(本当に使えないグズ。もういらないや)

 遠くから、小さく呟く声が聞こえました。
 それは独り言のような大きさ。つまり心の底からの本音。
 その主の方を向いて、頼れる仲間に声をかけます。

「ルーナ」
「あ、フェンリ──っと。そっちは片付いたの?」

 ルーナは少し息が上がってました。
 頑張ってくれたんですね。お利口さんです。あとでいい子いい子してあげましょう。

「はい。ソレアちゃんは無能力者でしたよ」
「は? そんなわけないでしょ」
「本当ですよ。私が嘘吐いたことあります?」
「んー……あるんじゃない? 正直者なイメージはないけど」
「え、酷いです。なんだかみんな私に当たりきつくないですか!?」
「それはアンタが悪いでしょ」

 そうなんですか。

「まあいいです。気をつけてください」
「ん?」
「ちょっと荒れると思うので……」

 話が見えてこないのか、なぜか可哀そうな人を見る目になったルーナ。私はその可愛い頭をポンと撫でて前に出ます。

「クレアちゃん」
「なにネズミ。また来たの?」

 どうしてネズミなんでしょうか。
 私そろそろ泣いちゃいそうです。

「もう遊びに付き合うのも飽きたので終わらせますね」
「遊び? 遊んであげてるのはワタシ。手も足も出ないでしょ」
「いえ、そういうハッタリはいいです。時間が無駄なので」
「フーン?」
「夢の時間は終わりだって言ってるんですよ。私の目は誤魔化せません。あなたの能力は≪想像≫したものを実体化させるものですね」

 そうです。
 炎も氷も、地面の変化も攻撃が当たらないのも。そしてソレアちゃんが消えてまた現れたのも。全部全部クレアちゃんが想像することで可能にしたことです。おそらく最初にソレアちゃんが出現したのは吸血鬼の能力で、その後に殺しても生き返ったのはクレアちゃんが生み出したソレアちゃんでしょう。

 ……ややこしいですね。
 とにかく、それがクレアちゃんの能力──≪想像メディターテ≫。

「フフ……フフフ。キャハハハハハ! 正解! ネズミのくせによくわかったね! 結局信じれるのは自分だけ! そうだよね! あの方を喜ばせてあげないとワタシも消されちゃう!」

 狂ったように叫び、クレアちゃんは注射器を自分の首筋に刺しました。
 さっきソレアちゃんが言っていた狂暴化の薬。

「ハァ……イヒヒッ。もうめんどくさいや。全部目障り。いらない。こんな世界、≪壊れちゃえ!≫」

 ズシン、と地鳴り。
 続けて暴風。豪雨。落雷。竜巻。
 世界が終焉へと向かうように、ここら一帯に大災害が引き起こされました。

「ど、どどどどうすんのよフェンリィ! 絶対怒らせ過ぎよ! アンタはあんなのに勝てる想像できてんの!?」
「大丈夫ですルーナ。失敗はできないので一回で決めますよ」

 私の予報は今日結構外れてますが、この場で唯一、絶対に外れないと信じているものがあります。ルーナの目を見て、それは確信に変わりました。
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