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2章
22話 距離
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俺たちはギルドを出た。
お腹も空いてきた頃だし気分転換にご飯を食べることにした。飲食店が並ぶこのフードストリートには有名店も多い。どの店もほぼ満席で外まで長蛇の列ができているところもある。
今はどんな店があるのか見て回っている最中だ。
フェンリィとの距離は若干空いている。いつもならベッタリくっついてくるのに、今は半歩ほど距離があるのだ。会話もほとんどない。
「フェンリィ……」
続ける言葉が見つからなかった。
どう接すればいいのかわからないのだ。
俺はモンスターではなく人をボコボコにした。
善人悪人は関係ない。そこにあるのは人を殴ったという事実のみ。
加減はしていたつもりだったが、あの姿を見て怖がらせてしまったかもしれない。俺への信頼も失ったのではないだろうか。そんな考えがさっきからある。
俺の方を見てくれないし名前を呼んでも返事をしてくれない。
顔も真っ赤にしていて怒っているように見える。
「ごめんフェンリィ。もうこんな事しないから」
俺は謝った。しかしフェンリィは無視を決め込む。
こっちを見てすらくれないのだ。
ならばと思い、両肩をガッと掴んで視界に入れた。
すると、
「ひゃっ!」
短い悲鳴を上げて目を伏せた。
拒絶?
俺のことなんて見たくもないほど嫌いになったのだろうか。
人の気持ちってのはコロッと反転するものだな。
……と思ったが違った。
「私の方こそ、ごめんなさい」
ゆっくり目を開けると顔を真っ赤にして呟いた。
比喩でも何でもなく真っ赤っかだ。
「さっきから冷たい態度とってしまいました。でもそれは違うんです。決して嫌いになったわけではありません。むしろ逆で……」
俺とはまだ目を合わせてくれず、斜め下を向く。
「いや謝るのは俺だ。さすがにやり過ぎたと思う。怖い思いさせてごめん」
「違うんです! それは私がお願いしたことですからリクト様は悪くありません!」
声を張り上げて必死に否定してくれた。
ここでようやく目が合う。
「ひゃっ」
またしても下を向くフェンリィ。
バタバタ暴れて逃げようとしたから取り押さえる。
「正直に言ってくれ。なんでそんなに避けるんだ?」
「えっとですね、それは……」
口ごもるフェンリィ。
もしかしたら俺に気を遣ってくれたのかもしれない。
本当は今も怖いのではないのだろうか。今の状況は傍から見れば恐喝しているように見えなくもないし、叫んで助けを呼ばれるかもしれない。
だが、
「それは、嬉しかったからです!」
叫んだ。
大きなくりくりした目で俺の目を見つめてくる。
「少し怖いと思ったのは本当です。昔のことも思い出して泣いてしまいました。ですが、それより何倍も何倍も私のために怒ってくれたことが嬉しかったんです!」
あの時見た複雑な表情はそういうことだったのか。
俺はてっきり恐怖心しかないと思っていた。
「え、じゃあなんでそんなに避けるんだよ」
「恥ずかしいからです! 顔も見れないし近づけないぐらい恥ずかしいんです! そんなこともわからないんですか! リクト様は鈍感さんですね!」
いきなり罵られた。
俺はわけがわからずポカンとする。
「いや、だって恥ずかしいって、今まであんなベタベタしててお前の恥じらいメーターどうなってんだよ」
「乙女の心は繊細なんです! めんどくさい我儘も聞いてあげてください!」
俺は勢いに圧倒されてそういうものかと納得する。
「いいですか! 逆はあるかもですが私がリクト様を嫌いになることなんて絶対ありません!」
そう言って俺の胸に飛び込んできた。
いい匂いはするし温もりもある。
「あ、ドクドク鳴ってますよ。もしかして照れてます?」
「そんなわけない。離れろ」
さっきからなんだか心臓がうるさい。
フェンリィを見てると気が和むし愛らしいと思う。
いつまでもこうしていたいと思ってしまう。
「ツンデレさんですか?」
「ちげーよ。何とも思ってねえ」
しかし、同時に心の奥底で嫌悪感も生じる。
呪いの兆候かもしれない。
気を付けていたはずだ。それなのに抗えない。
これ以上は踏み込まないように抑えなければ。
「ほんとですかねー? 私のこと好きになっちゃいました? ん? どうなんですかぁ?」
小悪魔っぽく笑ってからかってきた。
なんかすっげえムカつく顔だな。
なんだか俺の威厳も失われつつある。
「うるさいな。それより早くご飯にするぞ」
「もーしょうがないですね。私に任せてください、いい店知ってます!」
……ま、いっか。この子が笑ってるならそれでいい。
俺は一歩距離を取って、フェンリィについていった。
◇◆◇◆◇◆
「ここです!」
フェンリィに連れられてやってきたのは長蛇のできるスイーツ店。などではなく、全く目立たない隅の方にあり営業してるのかもわからないほど古い店だ。
「本当にここなの?」
フェンリィならもっと可愛くておしゃれな料理を食べたがるかと思ったが意外だな。
「そうですよ。昔からよく来てたんです」
カランカラン。
「こんにちは! いつもの二つで!」
入店してすぐに元気よく注文を頼んだ。
いつものと言えるほど常連らしい。
「誰だいあんたは」
「ガーン」
「冗談だよ。久しぶりだね、ちょっと待ってな」
おばちゃんの店主に適当に座っててくれと言われた。
店内には俺たち以外客はいない。カウンター席しかなく席は四席のみ。めちゃくちゃ狭いが、それがこの店の良さなのだろう。
「いつも辛いことがあった日はここに来てたんです。お客さん来ないけど安い割に味はまあまあいけますよ」
「まあまあで悪かったね。今から値上げしようと思ってるんだけどいくらにしようか」
「冗談ですよもう店長ったらっ。ここのご飯が一番美味しいです!」
フェンリィがここまで笑顔を見せるということはいい人なんだろう。
この町にも頼れる人がいたみたいで少し安心した。
カランカラン。
「いらっしゃーい。適当に座ってて」
意外と繁盛してるのだろうか。
どんな奴が来るんだと思って振り返ると驚いた。
「あ、君は確か……」
そこには赤い髪を左右にくくった小さな女の子がいた。
先程までギルドにいて飛び出していった女の子だ。
痣だらけの女の子は何も言わずに俺と一個席を空けて座った。
「あら、ルーちゃんじゃない。また喧嘩でもしたの?」
おばちゃんが聞くとコクリと頷いた。
この子に何があったのか気になるところだ。
料理ができるまで話してみるか。
「ねえ君、あそこで何があったの? よかったら話してくれないかな?」
心を開いてくれるよう出来るだけ優しく話しかける。
小さい子には基本の接し方だ。
「なにアンタ。気安く話しかけないでくれるかしら」
全力で拒絶された。
こんな喋り方だったか?
多分まだ距離があるんだな。
よし、ゆっくりいこう。
「ケガしてるな。俺ポーション持ってるから治してやるよ」
ポーションを持ち、ボロボロの体に手を伸ばす。
「触んな気持ち悪い!」
俺の手をバッと払ってポーションが床に落ちた。
幸い割れてはいない。
「わ、悪かったよ急に。でもそんなに怒ることないだろ? 俺は助けになりたいんだよ」
「うっさい死ね! 話しかけんな!」
ふぅー。落ち着け俺。この子は小さい子供だ。
きっと反抗期なんだろう。俺はもう大人。冷静に対応しよう。
距離を詰めるには好きなものの話題が良いな。この子が好きなものは何だろうか。んー。
ギギギギギ。
俺が頭を悩ませていると隣の椅子が音を立てた。
フェンリィだ。
そうか、女の子同士気が合うかもしれない。ここは任せてみよう。
「フェンリィ任せるよ。俺には懐いてくれないみたいだか──ら」
バシャッ!
「べっ! ごほっごほっ、ちょっと何すんのよ!」
フェンリィは床に落ちたポーションを拾うと蓋を外して少女の頭からぶっかけた。
それにより少女の傷は癒えたがいきなりぶっかけるもんだから驚いた。
飲んでも効果はあるのにわざわざぶっかけたのだ。
「ルーナ、リクト様に謝ってください。そんなだから追放されるんですよ」
「はっ! フェンリィ、アンタの方こそ追放されて死んだんじゃなかったの? 亡霊にでもなっちゃったのかしら」
「相変わらずうるさいお口ですね!」
「なに、アタシとやろうっての? いいわ。まだちょっと食べる気分じゃなかったから相手してあげる!」
「泣いてもしりませんよ。謝ったら許してあげます」
「こっちのセリフよ。替えのパンツは持ってきたの?」
こんなに喧嘩腰のフェンリィは見たことない。
何か因縁でもあるのだろうか。
もしかして兄弟? でも全然似てないな。
「なんだどうした、お前ら知り合いだったのか? 落ち着いて話し合おうぜ」
「リクト様は黙っててください!」
「そうだテメェは引っ込んでろ!」
どうやら俺が入る余地はないらしい。
こうして醜い女の争いが火蓋を切った。
お腹も空いてきた頃だし気分転換にご飯を食べることにした。飲食店が並ぶこのフードストリートには有名店も多い。どの店もほぼ満席で外まで長蛇の列ができているところもある。
今はどんな店があるのか見て回っている最中だ。
フェンリィとの距離は若干空いている。いつもならベッタリくっついてくるのに、今は半歩ほど距離があるのだ。会話もほとんどない。
「フェンリィ……」
続ける言葉が見つからなかった。
どう接すればいいのかわからないのだ。
俺はモンスターではなく人をボコボコにした。
善人悪人は関係ない。そこにあるのは人を殴ったという事実のみ。
加減はしていたつもりだったが、あの姿を見て怖がらせてしまったかもしれない。俺への信頼も失ったのではないだろうか。そんな考えがさっきからある。
俺の方を見てくれないし名前を呼んでも返事をしてくれない。
顔も真っ赤にしていて怒っているように見える。
「ごめんフェンリィ。もうこんな事しないから」
俺は謝った。しかしフェンリィは無視を決め込む。
こっちを見てすらくれないのだ。
ならばと思い、両肩をガッと掴んで視界に入れた。
すると、
「ひゃっ!」
短い悲鳴を上げて目を伏せた。
拒絶?
俺のことなんて見たくもないほど嫌いになったのだろうか。
人の気持ちってのはコロッと反転するものだな。
……と思ったが違った。
「私の方こそ、ごめんなさい」
ゆっくり目を開けると顔を真っ赤にして呟いた。
比喩でも何でもなく真っ赤っかだ。
「さっきから冷たい態度とってしまいました。でもそれは違うんです。決して嫌いになったわけではありません。むしろ逆で……」
俺とはまだ目を合わせてくれず、斜め下を向く。
「いや謝るのは俺だ。さすがにやり過ぎたと思う。怖い思いさせてごめん」
「違うんです! それは私がお願いしたことですからリクト様は悪くありません!」
声を張り上げて必死に否定してくれた。
ここでようやく目が合う。
「ひゃっ」
またしても下を向くフェンリィ。
バタバタ暴れて逃げようとしたから取り押さえる。
「正直に言ってくれ。なんでそんなに避けるんだ?」
「えっとですね、それは……」
口ごもるフェンリィ。
もしかしたら俺に気を遣ってくれたのかもしれない。
本当は今も怖いのではないのだろうか。今の状況は傍から見れば恐喝しているように見えなくもないし、叫んで助けを呼ばれるかもしれない。
だが、
「それは、嬉しかったからです!」
叫んだ。
大きなくりくりした目で俺の目を見つめてくる。
「少し怖いと思ったのは本当です。昔のことも思い出して泣いてしまいました。ですが、それより何倍も何倍も私のために怒ってくれたことが嬉しかったんです!」
あの時見た複雑な表情はそういうことだったのか。
俺はてっきり恐怖心しかないと思っていた。
「え、じゃあなんでそんなに避けるんだよ」
「恥ずかしいからです! 顔も見れないし近づけないぐらい恥ずかしいんです! そんなこともわからないんですか! リクト様は鈍感さんですね!」
いきなり罵られた。
俺はわけがわからずポカンとする。
「いや、だって恥ずかしいって、今まであんなベタベタしててお前の恥じらいメーターどうなってんだよ」
「乙女の心は繊細なんです! めんどくさい我儘も聞いてあげてください!」
俺は勢いに圧倒されてそういうものかと納得する。
「いいですか! 逆はあるかもですが私がリクト様を嫌いになることなんて絶対ありません!」
そう言って俺の胸に飛び込んできた。
いい匂いはするし温もりもある。
「あ、ドクドク鳴ってますよ。もしかして照れてます?」
「そんなわけない。離れろ」
さっきからなんだか心臓がうるさい。
フェンリィを見てると気が和むし愛らしいと思う。
いつまでもこうしていたいと思ってしまう。
「ツンデレさんですか?」
「ちげーよ。何とも思ってねえ」
しかし、同時に心の奥底で嫌悪感も生じる。
呪いの兆候かもしれない。
気を付けていたはずだ。それなのに抗えない。
これ以上は踏み込まないように抑えなければ。
「ほんとですかねー? 私のこと好きになっちゃいました? ん? どうなんですかぁ?」
小悪魔っぽく笑ってからかってきた。
なんかすっげえムカつく顔だな。
なんだか俺の威厳も失われつつある。
「うるさいな。それより早くご飯にするぞ」
「もーしょうがないですね。私に任せてください、いい店知ってます!」
……ま、いっか。この子が笑ってるならそれでいい。
俺は一歩距離を取って、フェンリィについていった。
◇◆◇◆◇◆
「ここです!」
フェンリィに連れられてやってきたのは長蛇のできるスイーツ店。などではなく、全く目立たない隅の方にあり営業してるのかもわからないほど古い店だ。
「本当にここなの?」
フェンリィならもっと可愛くておしゃれな料理を食べたがるかと思ったが意外だな。
「そうですよ。昔からよく来てたんです」
カランカラン。
「こんにちは! いつもの二つで!」
入店してすぐに元気よく注文を頼んだ。
いつものと言えるほど常連らしい。
「誰だいあんたは」
「ガーン」
「冗談だよ。久しぶりだね、ちょっと待ってな」
おばちゃんの店主に適当に座っててくれと言われた。
店内には俺たち以外客はいない。カウンター席しかなく席は四席のみ。めちゃくちゃ狭いが、それがこの店の良さなのだろう。
「いつも辛いことがあった日はここに来てたんです。お客さん来ないけど安い割に味はまあまあいけますよ」
「まあまあで悪かったね。今から値上げしようと思ってるんだけどいくらにしようか」
「冗談ですよもう店長ったらっ。ここのご飯が一番美味しいです!」
フェンリィがここまで笑顔を見せるということはいい人なんだろう。
この町にも頼れる人がいたみたいで少し安心した。
カランカラン。
「いらっしゃーい。適当に座ってて」
意外と繁盛してるのだろうか。
どんな奴が来るんだと思って振り返ると驚いた。
「あ、君は確か……」
そこには赤い髪を左右にくくった小さな女の子がいた。
先程までギルドにいて飛び出していった女の子だ。
痣だらけの女の子は何も言わずに俺と一個席を空けて座った。
「あら、ルーちゃんじゃない。また喧嘩でもしたの?」
おばちゃんが聞くとコクリと頷いた。
この子に何があったのか気になるところだ。
料理ができるまで話してみるか。
「ねえ君、あそこで何があったの? よかったら話してくれないかな?」
心を開いてくれるよう出来るだけ優しく話しかける。
小さい子には基本の接し方だ。
「なにアンタ。気安く話しかけないでくれるかしら」
全力で拒絶された。
こんな喋り方だったか?
多分まだ距離があるんだな。
よし、ゆっくりいこう。
「ケガしてるな。俺ポーション持ってるから治してやるよ」
ポーションを持ち、ボロボロの体に手を伸ばす。
「触んな気持ち悪い!」
俺の手をバッと払ってポーションが床に落ちた。
幸い割れてはいない。
「わ、悪かったよ急に。でもそんなに怒ることないだろ? 俺は助けになりたいんだよ」
「うっさい死ね! 話しかけんな!」
ふぅー。落ち着け俺。この子は小さい子供だ。
きっと反抗期なんだろう。俺はもう大人。冷静に対応しよう。
距離を詰めるには好きなものの話題が良いな。この子が好きなものは何だろうか。んー。
ギギギギギ。
俺が頭を悩ませていると隣の椅子が音を立てた。
フェンリィだ。
そうか、女の子同士気が合うかもしれない。ここは任せてみよう。
「フェンリィ任せるよ。俺には懐いてくれないみたいだか──ら」
バシャッ!
「べっ! ごほっごほっ、ちょっと何すんのよ!」
フェンリィは床に落ちたポーションを拾うと蓋を外して少女の頭からぶっかけた。
それにより少女の傷は癒えたがいきなりぶっかけるもんだから驚いた。
飲んでも効果はあるのにわざわざぶっかけたのだ。
「ルーナ、リクト様に謝ってください。そんなだから追放されるんですよ」
「はっ! フェンリィ、アンタの方こそ追放されて死んだんじゃなかったの? 亡霊にでもなっちゃったのかしら」
「相変わらずうるさいお口ですね!」
「なに、アタシとやろうっての? いいわ。まだちょっと食べる気分じゃなかったから相手してあげる!」
「泣いてもしりませんよ。謝ったら許してあげます」
「こっちのセリフよ。替えのパンツは持ってきたの?」
こんなに喧嘩腰のフェンリィは見たことない。
何か因縁でもあるのだろうか。
もしかして兄弟? でも全然似てないな。
「なんだどうした、お前ら知り合いだったのか? 落ち着いて話し合おうぜ」
「リクト様は黙っててください!」
「そうだテメェは引っ込んでろ!」
どうやら俺が入る余地はないらしい。
こうして醜い女の争いが火蓋を切った。
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