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さすがにこれ以上はまずいと感じたのか、王妃は、すぐさま女官長に目配せし、先程持って来させた箱を差し出した。
「これは? 」
問いかけに答えるかの様に、女官長は箱を開け、中に入っていたのは、銀糸で幾重にも巻いた様な指輪だった。
「指輪でしょうか? 銀糸なのは珍しいとは思いますが、これを私に見せたくお呼びに? 」
まさか王妃様、王様から貰った指輪を自慢したかったんでしょうか?
リア充自慢されても、イラッとするんですが、決して私に恋人がいないからではありませんが、ええ!!
「それなら別の時にするわ、これはただの指輪ではなくてよ、簡単に言えば魔法の指輪かしらね。糸に呪文を編み込んであるのよ」
(その時は全力で断らないと。私の精神の為にも)
と強く誓うエマだった。
「呪文ですか? 守りや護衛を兼ねてでしょうか? 」
「なら良いのだけど、これは貴女達を彼女から守る為」
えっ、まさか!?
「そのまさかよ、彼女は魅力の魔法が使えてるのよ、無意識か意識してかはまだ解明出来てないのよ」
「心の声に答えないでください。 それにしても魅力が使えるのはまずいですね」
まずいですね、今回の招待客の中には見目のいい男性も多いですし、王子様達も、ゲームでは攻略キャラとしていましたし。
それに……「それに、明日には皇国の甥が到着するのよ」えっ!?
「えっ、なんでまたこんな時に?! 」
ああ……王宮に来る前の私に言いたい、イベントはゲームイベントは、画面の中だけで充分です!?
皇国は王妃様の祖国であり、王妃様のお兄様が皇王を務めている。自分の妹の国とはいえ、もし、皇国の皇子に何かあれば、戦争になりかねない。
「言いたいことはわかるわ。でも、もともと甥はこちらに来る予定だったのよ、この国に滞在してる大使に会うためと、うちの息子の短期留学の為の話し合いの代表として」
「それはわかりましたが、安全の為に滞在の日程を伸ばされるとかしても」
確か、皇国の皇子は隠しキャラでしたね、攻略が難しかったはず。
何度失敗した事か、思い出しても腹がたつ!!
王妃はエマの苦悩する表情に、ああ、あの隠しキャラ大変だったわねーと思い出しながら、うなづいていた。
そんなズレた事を考えてるとは思わない、女官長はそんな二人の姿を心配そうに見ていた。
「私達もそう提案したのよ、でもあちらでも異世界の方と会えるのは貴重な事だから体験させたいと、そう言われては断りづらいわ、そこで陛下と相談して魅力の力の事も話したんだけど、なおさら学びになると……」
それは断れないですね。確かに学びにはなりますが……さすが、王妃様のご親族
「そこで、特殊な糸に呪文を編み込む方法を教えて頂いたのよ。それで作ったのが、この封呪の輪。これを使えば魅力を防いでくれるわ。表向き様に安全の為の呪文も組み込んであるは、もちろん彼女にも、彼女の場合は魅力を抑え込む魔術と安全面を考えての呪文も編み込んであるの、早速つけてみて」
言われるがままに、指輪をはめると、呪文が浮かび上がり、呪文が消えると、糸が金属の様になっていた。
「えっ」
「大丈夫、これで完了、呪文を解かない限り外れないわ。彼女のも同じ様になっているわ。アリシア嬢には貴女から渡してちょうだい、それと指輪の真実は他言しないでちょうだい」
「わかりました、ありがとうごいます」
女官長から、小さな箱に移された指輪を渡され、エマはそのまま必要な事を確認し、退室しようとした時、ドアの向こうで騒ぐ声が聞こえてきた。
(なりません、王妃様は来客中でございます!)
(そんなのはわかっている、その来客に私も用事があるのだ!!)
(なりません、王妃様からは王子様を決して入れるなと!)
(やっぱりかーーー!!)「エマーーー!」
その叫び声と一緒に外で騒いでいた第一王子が飛び込んできた。
「これは? 」
問いかけに答えるかの様に、女官長は箱を開け、中に入っていたのは、銀糸で幾重にも巻いた様な指輪だった。
「指輪でしょうか? 銀糸なのは珍しいとは思いますが、これを私に見せたくお呼びに? 」
まさか王妃様、王様から貰った指輪を自慢したかったんでしょうか?
リア充自慢されても、イラッとするんですが、決して私に恋人がいないからではありませんが、ええ!!
「それなら別の時にするわ、これはただの指輪ではなくてよ、簡単に言えば魔法の指輪かしらね。糸に呪文を編み込んであるのよ」
(その時は全力で断らないと。私の精神の為にも)
と強く誓うエマだった。
「呪文ですか? 守りや護衛を兼ねてでしょうか? 」
「なら良いのだけど、これは貴女達を彼女から守る為」
えっ、まさか!?
「そのまさかよ、彼女は魅力の魔法が使えてるのよ、無意識か意識してかはまだ解明出来てないのよ」
「心の声に答えないでください。 それにしても魅力が使えるのはまずいですね」
まずいですね、今回の招待客の中には見目のいい男性も多いですし、王子様達も、ゲームでは攻略キャラとしていましたし。
それに……「それに、明日には皇国の甥が到着するのよ」えっ!?
「えっ、なんでまたこんな時に?! 」
ああ……王宮に来る前の私に言いたい、イベントはゲームイベントは、画面の中だけで充分です!?
皇国は王妃様の祖国であり、王妃様のお兄様が皇王を務めている。自分の妹の国とはいえ、もし、皇国の皇子に何かあれば、戦争になりかねない。
「言いたいことはわかるわ。でも、もともと甥はこちらに来る予定だったのよ、この国に滞在してる大使に会うためと、うちの息子の短期留学の為の話し合いの代表として」
「それはわかりましたが、安全の為に滞在の日程を伸ばされるとかしても」
確か、皇国の皇子は隠しキャラでしたね、攻略が難しかったはず。
何度失敗した事か、思い出しても腹がたつ!!
王妃はエマの苦悩する表情に、ああ、あの隠しキャラ大変だったわねーと思い出しながら、うなづいていた。
そんなズレた事を考えてるとは思わない、女官長はそんな二人の姿を心配そうに見ていた。
「私達もそう提案したのよ、でもあちらでも異世界の方と会えるのは貴重な事だから体験させたいと、そう言われては断りづらいわ、そこで陛下と相談して魅力の力の事も話したんだけど、なおさら学びになると……」
それは断れないですね。確かに学びにはなりますが……さすが、王妃様のご親族
「そこで、特殊な糸に呪文を編み込む方法を教えて頂いたのよ。それで作ったのが、この封呪の輪。これを使えば魅力を防いでくれるわ。表向き様に安全の為の呪文も組み込んであるは、もちろん彼女にも、彼女の場合は魅力を抑え込む魔術と安全面を考えての呪文も編み込んであるの、早速つけてみて」
言われるがままに、指輪をはめると、呪文が浮かび上がり、呪文が消えると、糸が金属の様になっていた。
「えっ」
「大丈夫、これで完了、呪文を解かない限り外れないわ。彼女のも同じ様になっているわ。アリシア嬢には貴女から渡してちょうだい、それと指輪の真実は他言しないでちょうだい」
「わかりました、ありがとうごいます」
女官長から、小さな箱に移された指輪を渡され、エマはそのまま必要な事を確認し、退室しようとした時、ドアの向こうで騒ぐ声が聞こえてきた。
(なりません、王妃様は来客中でございます!)
(そんなのはわかっている、その来客に私も用事があるのだ!!)
(なりません、王妃様からは王子様を決して入れるなと!)
(やっぱりかーーー!!)「エマーーー!」
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