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初めてあったあの日
しおりを挟む確実にお嬢様を嵌めるための策略ですね。
まあ、相手もここまで私達が王妃様と繋がってるとは想像出来ないでしょうが。
「エマの好きになさい、貴方の事だから良い案を思いついているのでしょ」
「ありがとうございます、では少し席を外させて頂きます」
そう言うと、エマは手紙を持って部屋を後にした。
アリシアside
そんな中、私は初めてエマに出会った日を思い出した。
あの日、お父さまとお母さまに呼ばれて行った先に、エマは居た。
どこでそんなのを用意したのか、分厚い瓶底メガネに頭を後ろで1つに結ってメイド服を来ている、なんの事ない普通のメイド、どちらかと言えば地味過ぎるメイド
おかしな部分はあるけれど、アリシアは気にするのを止めた。
彼女も直ぐに辞めて行くと思ったから
事実今までのメイドは直ぐに辞めていった。
きっと、私の側が嫌になったから……
でも、新しいメイドのエマはそんなアリシアの考えを捨てさせた。
そう、どんな時でも側に居てくれた。
私が麗しい方々の逢瀬を見に行く時も
来なくて良いと何度言っても着いてき
た。
何度も撒いてから抜け出したのに、すぐに追いつかれ、いつの間にか縄で私を捕まえる。
そんな日々が楽しくて、エマがいてくれるのが嬉しかった。
だからこそ、あの時の私に言いたい、もっともっと、逃げる技を磨いて欲しいと!!
アリシアの日記より
コメント
そんな技は磨かないでください。
エマ
「エ、エマ、な、何では人の日記を読むの?!それもコメントまで」
「何をおっしゃいますか、私に見せて来たではありませんか」
「それは、宿題と間違えただけてすわ!」
「わかりませんよ、私は」
いつもの様に言い合う2人を周りの使用人達が笑いながら見ていた。
(余談ですが、お嬢様の以前のメイド達が辞めたのは、旦那様に色目を使ってる事が多かったからです、さすがにお嬢様には言えません。まあ、あの趣味に多少引いていたのも事実ですが)
そんな事を思い出していた時、エマとは入れ違いでドアがノックされた。
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