721 / 725
番外編
かわいい子には旅をさせよう 20
しおりを挟む
勇者様の残した手紙にあった別紙というのはそれまでの手紙とは明らかに筆跡が違うものだった。
というか、手紙に
『魔法を活用した危険な源泉の管理や諸々は詳しくはキリウさんが書いてくれているからそれをよく読んで欲しい』
ってあったので別紙を書いたのはきっとキリウ・ユールヴァルトさんなんだろう。
ざっと見た感じ、魔石のイラストや何かの魔法陣みたいなもの、数式っぽいものなどがたくさん書いてあった。
なのでまだ
「過重労働・・・特別手当申請・・・」
とぶつぶつ呟いていたユリウスさんにそれを見せる。
「え?何すかユーリ様。俺もこれ、読んだ方がいいんすか?」
なんて不思議そうに数枚の紙の束を受け取ったユリウスさんだったけど、手紙の別紙を読み進めるほどに真剣な表情になった。
「どうですかユリウスさん、書いてある内容分かります?私には全然なんですけど・・・」
「いやあ・・・マジでキリウ・ユールヴァルトはすごいっす。さっき手紙の封を解いて降り注いで来た魔石、アレをいくつか加工すれば魔法の増幅器代わりに利用出来るみたいっす。」
なるほど、これをこうすれば少人数の魔導士や少ない魔力消費で・・・とさっきとは違う方向性であごに手を当てぶつぶつ呟いている。
と、ふいに手紙から顔を上げて
「ユーリ様、この魔石にノイエ領の魔石鉱山の時みたいに祝福をしてもらえますか?そうすればその後に加工した魔石にはキリウ・ユールヴァルトの理論よりも、もっと強い魔力を入れられると思うっす。」
とお願いされた。そりゃあもちろん、私に出来ることがあるなら喜んで。
「まさか魔物退治や浄化をするんじゃなくて温泉を整備することになるなんて思わなかったですね!」
騎士さん達が危険な目に遭う任務にならなそうで良かったと安心すれば、
「めっちゃニコニコじゃないっすかユーリ様・・・。まさか温泉に入るまで王都には帰らないつもりっすか?」
とユリウスさんに呆れられてしまったけど。
「えっ?ダメですか?その手紙の通りにすればいいんですよね?」
「いや、まあ・・・。この方法を使えば本格的な魔導士が俺一人でも、魔石を使えばあとは連れて来てる騎士連中の魔力でもどうにかなりそうではあるんすけど・・・」
「わー!やったぁ、楽しみです!頑張りましょうねユリウスさん‼︎」
「頑張るのはほぼ俺だけじゃないすか?」
ぱんと手を打って励ませばユリウスさんにはますます生温かい目で見られてしまった。
「ユリウスさんや騎士さん達が疲れたら私が癒しますよ!それにほら、魔石に最初に力を与えるのも私だし!」
「疲れたら癒してもらってまた働くって、温泉がある程度の形になるまで無限労働の匂いしかしないんすけど?ところでその勇者様からの手紙、まだ続きがあるんすか?」
ユリウスさんに手渡したキリウ・ユールヴァルトさんの書き残した別紙とは別に、まだ私の手元には数枚の手紙が未読で残されている。
「あ、こっちはなんか魔物料理のレシピ?みたいな・・・」
「へ?」
まだ何か重要なことでも書いてあるのかと思っていたらしいユリウスさんや神官さん達の目が点になった。
まあね、ついさっきまでは街の人達やその暮らしを慮った真剣な内容の手紙だったから呆気に取られるのも分かる。
だって読んでみても
『ところで、魔法理論の絡む難しい話のあれこれは専門のキリウさんに任せてオレはオレの得意なことを書き残させてもらおうと思う!』
って文面でそれまでとは打って変わった明るい、わりと軽い感じで勇者様の手紙の後半は料理レシピになっていた。
なんだか教授に提出する論文に行き詰まった大学生がレポートの途中でいきなり「おいしいカレーの作り方」を書き始めたみたいな感じだ。
「ええと、山中の柔らかい泥土に雷魔法を流すとオピルスが感電して出てくるからそれを・・・って、オピルスって何ですか?」
意味の分からない単語が出て来たのでユリウスさんに聞けば、ユリウスさんがうわぁと嫌そうな顔をして神官さん達も
「まさかあれを食べるんですか?」
とギョッとした。するとシェラさんが面白そうに私に教えてくれる。
「オピルスは泥の地中深くに潜って生息する、繁殖力の強い小型から中型の魔物です。見た目は太った短いヘビのようで、ぬるぬるしていて嫌な匂いがします。放っておいても人間に特に害はないのですが、攻撃されるとそのぬるぬるした体表から目に染みる刺激臭を発します。」
「ええ・・・」
何それ、ヌメヌメのツチノコとスカンクを足して2で割ったみたいな感じ?
勇者様、いくら食糧不足解消のためと言ってもまさかそんなのを食べろとか・・・。
「本当に食べられるんですか、それ。」
思わずそう言えば、
「騎士の野営訓練の一環で、食糧を持参せず野山に入り、そこにあるものを何でも食べてしのぐというものがあります。その時にオレも昔オピルスは口にしたことがありますが、とても食べられたものではなかったですね。あの時は確か焼きましたが、弾力が強く噛みにくい上に泥臭くて・・・。レジナスも、いつも以上に恐ろしい顔つきで黙って食べていたのでアレは相当不味いと思っていたのでしょう」
その時のレジナスさんを思い出したのか、シェラさんは愉快そうに目を細めて微笑んだ。
「勇者様ってすごいですね・・・。他にもっと食べられそうなマシなのはなかったのかなあ。」
なぜにわざわざそんな見た目も悪くて美味しくなさそうな魔物を選ぶのか。もしかして勇者様ってセンスがない?
まじまじと手紙を見つめていれば、興味を持ったらしいシェラさんにちょっと見せてもらってもいいですか?と聞かれたのでそれを渡す。
するとさっきキリウ・ユールヴァルトさんの書き残していたものを読んでいたユリウスさんのように真剣にそれに目を通したシェラさんが
「なるほど・・・」
と呟いた。あれ?納得したんだ。
「どうですか?」
「面白いですね。炭を入れた水と一緒に、一度煮込めばあのぬめりと泥臭さが消えて調理しやすくなると書いてあります。食べれば体もよく温まり、腹持ちも良いそうですが・・・まさに食糧事情に乏しいこの地域向けですね。」
地盤が弱いこの地域は恐らくオピルスが好んで生息する泥土の土地も多いでしょう、とシェラさんは私に向き直った。
「ユリウスが温泉の地盤を整えている間、試しにオレはオピルスを捕まえて来ましょう。勇者様の書き残したこの調理法が有用であれば町の者達にとっても良いことですしね。」
ですから申し訳ありませんがその間はしばしユーリ様のお側から離れるご許可を、と丁寧に頭を下げられた。
「町の人達のためになるならぜひお願いしたいです!そしたら私はその間、町のみんなを癒やすのを頑張りますから。」
ユリウスさんは温泉の源泉を整備してシェラさんには食用になる魔物を捕まえてもらい、私は町の人達に癒やしを。
それぞれが出来ることを分担して、各々がベストを尽くせそうなのが嬉しい。
「力を使ったらきっとお腹がすくので、勇者様の残したレシピの魔物料理を食べるのも楽しみです!」
わざわざ手紙に書き残すくらいなんだから、グロテスクな魔物でもおいしいと信じよう。
おいしいご飯を食べるためにも頑張るぞー、と拳を握って一人誓えばユリウスさんはそんな私を見て
「いやユーリ様・・・。そもそも見た目が良くても悪くても魔物を食べるのに変わりはないっすからね?他にも普通においしいものはあるし、何なら野営した時に騎士達が狩ってきた獲物もまだあるのに、なんでそう積極的に魔物を食べたがるんすか?魔物っすよ、抵抗ないんすか?」
勇者様もだけど召喚者ってなんでそう魔物を食べるのが好きなんすかね?と理解出来ない、という目で見られてしまった。
というか、手紙に
『魔法を活用した危険な源泉の管理や諸々は詳しくはキリウさんが書いてくれているからそれをよく読んで欲しい』
ってあったので別紙を書いたのはきっとキリウ・ユールヴァルトさんなんだろう。
ざっと見た感じ、魔石のイラストや何かの魔法陣みたいなもの、数式っぽいものなどがたくさん書いてあった。
なのでまだ
「過重労働・・・特別手当申請・・・」
とぶつぶつ呟いていたユリウスさんにそれを見せる。
「え?何すかユーリ様。俺もこれ、読んだ方がいいんすか?」
なんて不思議そうに数枚の紙の束を受け取ったユリウスさんだったけど、手紙の別紙を読み進めるほどに真剣な表情になった。
「どうですかユリウスさん、書いてある内容分かります?私には全然なんですけど・・・」
「いやあ・・・マジでキリウ・ユールヴァルトはすごいっす。さっき手紙の封を解いて降り注いで来た魔石、アレをいくつか加工すれば魔法の増幅器代わりに利用出来るみたいっす。」
なるほど、これをこうすれば少人数の魔導士や少ない魔力消費で・・・とさっきとは違う方向性であごに手を当てぶつぶつ呟いている。
と、ふいに手紙から顔を上げて
「ユーリ様、この魔石にノイエ領の魔石鉱山の時みたいに祝福をしてもらえますか?そうすればその後に加工した魔石にはキリウ・ユールヴァルトの理論よりも、もっと強い魔力を入れられると思うっす。」
とお願いされた。そりゃあもちろん、私に出来ることがあるなら喜んで。
「まさか魔物退治や浄化をするんじゃなくて温泉を整備することになるなんて思わなかったですね!」
騎士さん達が危険な目に遭う任務にならなそうで良かったと安心すれば、
「めっちゃニコニコじゃないっすかユーリ様・・・。まさか温泉に入るまで王都には帰らないつもりっすか?」
とユリウスさんに呆れられてしまったけど。
「えっ?ダメですか?その手紙の通りにすればいいんですよね?」
「いや、まあ・・・。この方法を使えば本格的な魔導士が俺一人でも、魔石を使えばあとは連れて来てる騎士連中の魔力でもどうにかなりそうではあるんすけど・・・」
「わー!やったぁ、楽しみです!頑張りましょうねユリウスさん‼︎」
「頑張るのはほぼ俺だけじゃないすか?」
ぱんと手を打って励ませばユリウスさんにはますます生温かい目で見られてしまった。
「ユリウスさんや騎士さん達が疲れたら私が癒しますよ!それにほら、魔石に最初に力を与えるのも私だし!」
「疲れたら癒してもらってまた働くって、温泉がある程度の形になるまで無限労働の匂いしかしないんすけど?ところでその勇者様からの手紙、まだ続きがあるんすか?」
ユリウスさんに手渡したキリウ・ユールヴァルトさんの書き残した別紙とは別に、まだ私の手元には数枚の手紙が未読で残されている。
「あ、こっちはなんか魔物料理のレシピ?みたいな・・・」
「へ?」
まだ何か重要なことでも書いてあるのかと思っていたらしいユリウスさんや神官さん達の目が点になった。
まあね、ついさっきまでは街の人達やその暮らしを慮った真剣な内容の手紙だったから呆気に取られるのも分かる。
だって読んでみても
『ところで、魔法理論の絡む難しい話のあれこれは専門のキリウさんに任せてオレはオレの得意なことを書き残させてもらおうと思う!』
って文面でそれまでとは打って変わった明るい、わりと軽い感じで勇者様の手紙の後半は料理レシピになっていた。
なんだか教授に提出する論文に行き詰まった大学生がレポートの途中でいきなり「おいしいカレーの作り方」を書き始めたみたいな感じだ。
「ええと、山中の柔らかい泥土に雷魔法を流すとオピルスが感電して出てくるからそれを・・・って、オピルスって何ですか?」
意味の分からない単語が出て来たのでユリウスさんに聞けば、ユリウスさんがうわぁと嫌そうな顔をして神官さん達も
「まさかあれを食べるんですか?」
とギョッとした。するとシェラさんが面白そうに私に教えてくれる。
「オピルスは泥の地中深くに潜って生息する、繁殖力の強い小型から中型の魔物です。見た目は太った短いヘビのようで、ぬるぬるしていて嫌な匂いがします。放っておいても人間に特に害はないのですが、攻撃されるとそのぬるぬるした体表から目に染みる刺激臭を発します。」
「ええ・・・」
何それ、ヌメヌメのツチノコとスカンクを足して2で割ったみたいな感じ?
勇者様、いくら食糧不足解消のためと言ってもまさかそんなのを食べろとか・・・。
「本当に食べられるんですか、それ。」
思わずそう言えば、
「騎士の野営訓練の一環で、食糧を持参せず野山に入り、そこにあるものを何でも食べてしのぐというものがあります。その時にオレも昔オピルスは口にしたことがありますが、とても食べられたものではなかったですね。あの時は確か焼きましたが、弾力が強く噛みにくい上に泥臭くて・・・。レジナスも、いつも以上に恐ろしい顔つきで黙って食べていたのでアレは相当不味いと思っていたのでしょう」
その時のレジナスさんを思い出したのか、シェラさんは愉快そうに目を細めて微笑んだ。
「勇者様ってすごいですね・・・。他にもっと食べられそうなマシなのはなかったのかなあ。」
なぜにわざわざそんな見た目も悪くて美味しくなさそうな魔物を選ぶのか。もしかして勇者様ってセンスがない?
まじまじと手紙を見つめていれば、興味を持ったらしいシェラさんにちょっと見せてもらってもいいですか?と聞かれたのでそれを渡す。
するとさっきキリウ・ユールヴァルトさんの書き残していたものを読んでいたユリウスさんのように真剣にそれに目を通したシェラさんが
「なるほど・・・」
と呟いた。あれ?納得したんだ。
「どうですか?」
「面白いですね。炭を入れた水と一緒に、一度煮込めばあのぬめりと泥臭さが消えて調理しやすくなると書いてあります。食べれば体もよく温まり、腹持ちも良いそうですが・・・まさに食糧事情に乏しいこの地域向けですね。」
地盤が弱いこの地域は恐らくオピルスが好んで生息する泥土の土地も多いでしょう、とシェラさんは私に向き直った。
「ユリウスが温泉の地盤を整えている間、試しにオレはオピルスを捕まえて来ましょう。勇者様の書き残したこの調理法が有用であれば町の者達にとっても良いことですしね。」
ですから申し訳ありませんがその間はしばしユーリ様のお側から離れるご許可を、と丁寧に頭を下げられた。
「町の人達のためになるならぜひお願いしたいです!そしたら私はその間、町のみんなを癒やすのを頑張りますから。」
ユリウスさんは温泉の源泉を整備してシェラさんには食用になる魔物を捕まえてもらい、私は町の人達に癒やしを。
それぞれが出来ることを分担して、各々がベストを尽くせそうなのが嬉しい。
「力を使ったらきっとお腹がすくので、勇者様の残したレシピの魔物料理を食べるのも楽しみです!」
わざわざ手紙に書き残すくらいなんだから、グロテスクな魔物でもおいしいと信じよう。
おいしいご飯を食べるためにも頑張るぞー、と拳を握って一人誓えばユリウスさんはそんな私を見て
「いやユーリ様・・・。そもそも見た目が良くても悪くても魔物を食べるのに変わりはないっすからね?他にも普通においしいものはあるし、何なら野営した時に騎士達が狩ってきた獲物もまだあるのに、なんでそう積極的に魔物を食べたがるんすか?魔物っすよ、抵抗ないんすか?」
勇者様もだけど召喚者ってなんでそう魔物を食べるのが好きなんすかね?と理解出来ない、という目で見られてしまった。
90
お気に入りに追加
2,022
あなたにおすすめの小説

転生先は男女比50:1の世界!?
4036(シクミロ)
恋愛
男女比50:1の世界に転生した少女。
「まさか、男女比がおかしな世界とは・・・」
デブで自己中心的な女性が多い世界で、ひとり異質な少女は・・
どうなる!?学園生活!!

騎士団寮のシングルマザー
古森きり
恋愛
夫と離婚し、実家へ帰る駅への道。
突然突っ込んできた車に死を覚悟した歩美。
しかし、目を覚ますとそこは森の中。
異世界に聖女として召喚された幼い娘、真美の為に、歩美の奮闘が今、始まる!
……と、意気込んだものの全く家事が出来ない歩美の明日はどっちだ!?
※ノベルアップ+様(読み直し改稿ナッシング先行公開)にも掲載しましたが、カクヨムさん(は改稿・完結済みです)、小説家になろうさん、アルファポリスさんは改稿したものを掲載しています。
※割と鬱展開多いのでご注意ください。作者はあんまり鬱展開だと思ってませんけども。

なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。

40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで
和泉杏咲
恋愛
1度諦めたはずのもの。もしそれを手にしたら、失う時の方が怖いのです。
神様……私は彼を望んでも良いのですか?
もうすぐ40歳。
身長155cm、体重は88キロ。
数字だけで見れば末広がりで縁起が良い数字。
仕事はそれなりレベル。
友人もそれなりにいます。
美味しいものはそれなりに毎日食べます。
つまり私は、それなりに、幸せを感じられる生活を過ごしていました。
これまでは。
だから、これ以上の幸せは望んではダメだと思っていました。
もう、王子様は来ないだろうと諦めていました。
恋愛に結婚、出産。
それは私にとってはテレビや、映画のようなフィクションのお話だと思っていました。
だけど、運命は私に「彼」をくれました。
「俺は、そのままのお前が好きだ」
神様。 私は本当に、彼の手を取っても良いのでしょうか?
もし一度手に取ってしまったら、私はもう二度と戻れなくなってしまうのではないでしょうか?
彼を知らない頃の私に。
それが、とても……とても怖いのです。

女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。

異世界に行った、そのあとで。
神宮寺 あおい@受賞&書籍化
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

辺境伯へ嫁ぎます。
アズやっこ
恋愛
私の父、国王陛下から、辺境伯へ嫁げと言われました。
隣国の王子の次は辺境伯ですか… 分かりました。
私は第二王女。所詮国の為の駒でしかないのです。 例え父であっても国王陛下には逆らえません。
辺境伯様… 若くして家督を継がれ、辺境の地を護っています。
本来ならば第一王女のお姉様が嫁ぐはずでした。
辺境伯様も10歳も年下の私を妻として娶らなければいけないなんて可哀想です。
辺境伯様、大丈夫です。私はご迷惑はおかけしません。
それでも、もし、私でも良いのなら…こんな小娘でも良いのなら…貴方を愛しても良いですか?貴方も私を愛してくれますか?
そんな望みを抱いてしまいます。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定はゆるいです。
(言葉使いなど、優しい目で読んで頂けると幸いです)
❈ 誤字脱字等教えて頂けると幸いです。
(出来れば望ましいと思う字、文章を教えて頂けると嬉しいです)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる