538 / 699
番外編
チャイルド・プレイ 6
しおりを挟む
私の手を引いて歩きながら侍女さんはなおも話している。
「お嬢さまは集まった方々の中でも特にお小さい方ですから、他のお嬢さま方の陰に隠れてしまうかも知れませんが・・・。それでも、とっても愛らしいので目立たれる可能性もありますし、ぜひ皇太子殿下のお目に留まりますよう頑張って下さいね。」
・・・んん?ちょっと待って。女の子達が集められている上にレニ様の目に留まるように、ってそれはもしかして。
「さあ着きましたよ。良かった、まだ殿下は見えられていないようですね。」
考え込んでいた私にほっとしたような侍女さんの声が耳に飛び込んできてハッとする。
そのまま、
「さあどうぞ。レジナス様には私から話しておきますので、ティーパーティーが終わるまでにはこちらに来られるはずですよ。」
と生垣の間からそっと押し出された。
「あ、ちょっと待ってくだしゃい!」
回れ右をしたかったけどしょせん幼児だ。侍女さんの力に敵うはずもなく庭園の中へと転がり出る。
周りには私くらい小さい子から十二、三歳の子まで二十人はいるだろうか。
さわさわと小さく騒めきおしゃべりをしているその子達はみんなもれなく女の子で、煌びやかな宝石や鮮やかなリボンにフリフリのレースで飾られたドレスを着ていて、精一杯のおしゃれをしている。
おかげで私のゴスロリ姿もそれほど目立たない。
そうっとその子達の間を歩いて目立たない端の方へ移動する。
みんなおしゃべりに夢中で賑やかなおかげで私のあの靴の音も目立たない。
移動しながら聞き耳を立ててみれば、
「皇太子殿下は金色の若獅子のように凛々しいお方なんですって!」
とか
「お話出来るかしら?せめて一言・・・いえ、目が合うだけでも」
やら
「あら何を言ってるの!こんな機会は滅多にないのよ、というかわたくし達がここに集められた意味を分かっていて?負けませんわよ」
というセリフが聞こえてくる。
・・・ああもう、これは完全にアレだ。レニ様の婚約者とか将来のお妃様候補を選ぶ場だ。
だからみんなレニ様に近い歳の子達が集められているんだ。
女の子たちの間を縫うように横切りながら、ところどころにある円卓の上に盛られているお菓子もちょっと失敬して、移動した端っこで取ったお菓子を食べながらそんな彼女達を観察する。
うーん、みんな可愛い。見たところ集められているのは王都の貴族の子たちだろうか。
小さいながらもハキハキとした気の強そうな子から辺りをそっと伺っているおとなしそうな子まで、色んな子がいる。
レニ様はどんな子を選ぶのかな。私にとっては義理の甥っ子の、将来のお嫁さん候補達だ。
と、
「・・・ダーヴィゼルド公爵の・・・本命・・・」
「北の田舎者・・・」
そんな単語が聞こえてきた。
ダーヴィゼルド公爵って言うとヒルダ様のこと?とそちらを見れば、周囲よりも一段と華やかに着飾った女の子たちのグループがいた。
三、四人位のそのグループは庭園の前の方・・・多分これからレニ様が現れた時に一番近くで挨拶が交わせるだろうベストポジションに陣取っていて、周りの子たちも一歩引いて様子を見ている。
もしかするとここに集められた貴族の子ども達の中でも高位に属する家門の子たちかも知れない。
ダーヴィゼルドと聞こえたので一体何を話しているのかが気になって、お菓子を物色するフリをしながらさりげなくその子たちの近くに寄る。
するとさっきよりも会話の内容はよく聞こえてきた。そしてその中身にびっくりする。
ヒルダ様の娘の、あのフレイヤちゃんが今現在レニ様の婚約者候補の最有力⁉︎
あの二人のどこにそんな出会いのきっかけが?ていうか、もし二人が結婚となればフレイヤちゃんは私の義理の姪っ子になる。
おねえちゃま、とはにかんだように私に笑いかけてくれたあの可愛い笑顔を思い出す。元気かなあ。
そう言えばダーヴィゼルドで会ったフレイヤちゃんも今の私と同じ三歳だった。
だけど私よりもずっと滑舌がハッキリしていた。羨ましい。
そんな事を考えていたら
「ちょっと」
ふいに声を掛けられた。
「ふぁい⁉︎」
びっくりして思いがけず間抜けな返事を返せば、そんな私を邪魔そうな目で見下ろしている一人の子と目が合った。
ピンクブロンドの柔らかなウェーブがかった髪の毛をリボンで編み込み小花で飾った、青い瞳も綺麗なまるでお伽話の中のお姫様みたいに可愛い子だ。歳の頃もレニ様と同じくらいだろうか。
レニ様の隣にこの子が並んだらさぞや絵になるだろう、と見惚れるようにぽかんとして見つめ返していたら
「挨拶もしないで人のことを見てるなんて、不躾な子ね。」
と嫌そうに言われた。
「王都のサロンでは見たことのない子だわ。今回のためにわざわざ近郊の田舎領からでも出てきたのかしら?」
「いやだ、まさか。今日は王都に住む貴族の子どもしか招待されていないはずよ。」
「見て、あの首元のアクセサリー。青いのは宝石じゃないわ、魔石よ。もう一つ付けているのもそうね。しかも鈴の形!いやあね、宝石すら買えないなんてどこの子かしら。」
クスクスと笑いながら話す、ピンクブロンドの子の取り巻きらしい他の子たちの声が聞こえる。
すごい。こんな小さな三歳児にも容赦ない意地悪だ。しかも絶妙に私に聞こえるか聞こえないか程度で話すそのテクニック、なんていうかいじめっ子の素質があるし凄く女子っぽい。
リオン様のくれたネックレスやシグウェルさんが作ってくれた結界石をバカにされたのは癪に触ったけど、ここはグッと我慢しよう。
何しろ私は見た目は子どもでも中身は大人なんだから。
「・・・ごめんしゃい。」
とりあえず無難にやり過ごそうと頭を下げて一歩下がったら今度は
「やだ、赤ちゃんみたい!そんなんじゃ殿下と満足に会話も出来ないじゃない!」
「よくそれでここに来ようと思ったわね!」
「それに聞いた?靴から音がしたわ!変なの‼︎」
とまた笑われた。うわあ、集団イジメ!こんな幼児にも全力だ。少しでもレニ様のライバルを減らそうと必死なんだろうか。
ピンクブロンドの子はそんな取り巻きの子たちのする事を止めるでもなく放っておきながら、ふうん・・・と私をじろじろ見ると話しかけてきた。
「・・・確かに、ネックレスは魔石だけどかなり良いものよ。それにドレスにあしらわれているレースも手がこんでいるものだし、靴やボタンには宝石が使われているわ・・・。ただの田舎貴族じゃないかもね。」
その目はまだ私を小馬鹿にしたように見ているけど、判断は正確だ。何しろシェラさんが毎回どこからか調達してくるドレスは本当に上質なものばかりだからだ。
すると突然、
「だけどこんな音の鳴る靴、皇太子殿下の前で履くにはふさわしくないでしょう?うるさくて会話の邪魔でしかないわ。」
グリッ!と足を踏まれた。
「いたい‼︎」
子ども用に硬い革ではなく柔らかな絹で出来た私の靴は柔らかい分ダイレクトにその痛みを伝えてくる。
しかもピンクブロンドの子の履いている靴は低いながらもヒールがあるタイプのものだった。
「別の靴を履いて出直してきた方がいいんじゃない?」
くすっと笑われた。そしてその言葉に周りの取り巻きの子たちも声を上げて笑う。
ほ、本当に容赦ないなあ・・・!もし私が本当に三歳児だったら今ごろ大泣きしている。
涙目になりながら踏まれた足を見たら、可愛いピンク色の靴は薄汚れてしまい黒いリボンもよれていた。
音が鳴るのはイヤだったけど、せっかくシェラさんがドレスに合わせて選んでくれたのに。
よくお似合いですよと嬉しそうに丁寧に私に靴を履かせてくれたシェラさんを思い出す。
私自身の見た目をどうこう言われるのは何とも思わないけど。でも私に喜んでもらおうと、私のことを考えてプレゼントされた物を馬鹿にされたり汚されるのは許せない。
さっきリオン様やシグウェルさんのくれたネックレスを馬鹿にされたのも思い出して、さすがに腹が立った。
「何しゅるんですか!」
目の前のピンクブロンドの子を見上げてキッと睨んで怒る。
「あやまってくだしゃい‼︎」
「イヤよ、どうして?私は正しいことを教えてあげただけじゃない。」
可愛いのになんて子だ。ナイとは思うけどまさかレニ様、こんな子を選んだら悪いけど私は全力で反対するからね?
相手が幼児だろうと何だろうと、ありがとうとごめんなさいを素直に言えない子はダメだ。
「あやまるの‼︎」
ついさっきまで、大人なんだからと我慢したはずの怒りで体がかっと熱くなり、もう一度そう言った時だった。
私の言葉に合わせるように、私達のすぐ側にあった円卓の一つに小さな雷が一つドンと落ちてそれが割れた。
真っ二つに壊れたテーブルに置いてあり、そこから割れて飛び散ったティーポットの中身がピンクブロンドの子のドレスの一部と取り巻きの子たちのドレスにかかる。
きゃあ、と悲鳴が上がり騒然とする中で私は一人ポカンとした。
あ、あれ?これってグノーデルさんの雷じゃない?小さくなって怒りに自制が効かなくてこんなことに?
「何なのこれぇ‼︎」
「晴れてるのになんで雷が⁉︎」
「いやだ怖い~!」
ピンクブロンドの子の周りどころか庭園全体が騒然として何ごとかと侍女さんや騎士さんまでちらほらと集まり始めて来ている。
大変なことになった、と私は青くなりいたたまれなくなってしまった。
「お嬢さまは集まった方々の中でも特にお小さい方ですから、他のお嬢さま方の陰に隠れてしまうかも知れませんが・・・。それでも、とっても愛らしいので目立たれる可能性もありますし、ぜひ皇太子殿下のお目に留まりますよう頑張って下さいね。」
・・・んん?ちょっと待って。女の子達が集められている上にレニ様の目に留まるように、ってそれはもしかして。
「さあ着きましたよ。良かった、まだ殿下は見えられていないようですね。」
考え込んでいた私にほっとしたような侍女さんの声が耳に飛び込んできてハッとする。
そのまま、
「さあどうぞ。レジナス様には私から話しておきますので、ティーパーティーが終わるまでにはこちらに来られるはずですよ。」
と生垣の間からそっと押し出された。
「あ、ちょっと待ってくだしゃい!」
回れ右をしたかったけどしょせん幼児だ。侍女さんの力に敵うはずもなく庭園の中へと転がり出る。
周りには私くらい小さい子から十二、三歳の子まで二十人はいるだろうか。
さわさわと小さく騒めきおしゃべりをしているその子達はみんなもれなく女の子で、煌びやかな宝石や鮮やかなリボンにフリフリのレースで飾られたドレスを着ていて、精一杯のおしゃれをしている。
おかげで私のゴスロリ姿もそれほど目立たない。
そうっとその子達の間を歩いて目立たない端の方へ移動する。
みんなおしゃべりに夢中で賑やかなおかげで私のあの靴の音も目立たない。
移動しながら聞き耳を立ててみれば、
「皇太子殿下は金色の若獅子のように凛々しいお方なんですって!」
とか
「お話出来るかしら?せめて一言・・・いえ、目が合うだけでも」
やら
「あら何を言ってるの!こんな機会は滅多にないのよ、というかわたくし達がここに集められた意味を分かっていて?負けませんわよ」
というセリフが聞こえてくる。
・・・ああもう、これは完全にアレだ。レニ様の婚約者とか将来のお妃様候補を選ぶ場だ。
だからみんなレニ様に近い歳の子達が集められているんだ。
女の子たちの間を縫うように横切りながら、ところどころにある円卓の上に盛られているお菓子もちょっと失敬して、移動した端っこで取ったお菓子を食べながらそんな彼女達を観察する。
うーん、みんな可愛い。見たところ集められているのは王都の貴族の子たちだろうか。
小さいながらもハキハキとした気の強そうな子から辺りをそっと伺っているおとなしそうな子まで、色んな子がいる。
レニ様はどんな子を選ぶのかな。私にとっては義理の甥っ子の、将来のお嫁さん候補達だ。
と、
「・・・ダーヴィゼルド公爵の・・・本命・・・」
「北の田舎者・・・」
そんな単語が聞こえてきた。
ダーヴィゼルド公爵って言うとヒルダ様のこと?とそちらを見れば、周囲よりも一段と華やかに着飾った女の子たちのグループがいた。
三、四人位のそのグループは庭園の前の方・・・多分これからレニ様が現れた時に一番近くで挨拶が交わせるだろうベストポジションに陣取っていて、周りの子たちも一歩引いて様子を見ている。
もしかするとここに集められた貴族の子ども達の中でも高位に属する家門の子たちかも知れない。
ダーヴィゼルドと聞こえたので一体何を話しているのかが気になって、お菓子を物色するフリをしながらさりげなくその子たちの近くに寄る。
するとさっきよりも会話の内容はよく聞こえてきた。そしてその中身にびっくりする。
ヒルダ様の娘の、あのフレイヤちゃんが今現在レニ様の婚約者候補の最有力⁉︎
あの二人のどこにそんな出会いのきっかけが?ていうか、もし二人が結婚となればフレイヤちゃんは私の義理の姪っ子になる。
おねえちゃま、とはにかんだように私に笑いかけてくれたあの可愛い笑顔を思い出す。元気かなあ。
そう言えばダーヴィゼルドで会ったフレイヤちゃんも今の私と同じ三歳だった。
だけど私よりもずっと滑舌がハッキリしていた。羨ましい。
そんな事を考えていたら
「ちょっと」
ふいに声を掛けられた。
「ふぁい⁉︎」
びっくりして思いがけず間抜けな返事を返せば、そんな私を邪魔そうな目で見下ろしている一人の子と目が合った。
ピンクブロンドの柔らかなウェーブがかった髪の毛をリボンで編み込み小花で飾った、青い瞳も綺麗なまるでお伽話の中のお姫様みたいに可愛い子だ。歳の頃もレニ様と同じくらいだろうか。
レニ様の隣にこの子が並んだらさぞや絵になるだろう、と見惚れるようにぽかんとして見つめ返していたら
「挨拶もしないで人のことを見てるなんて、不躾な子ね。」
と嫌そうに言われた。
「王都のサロンでは見たことのない子だわ。今回のためにわざわざ近郊の田舎領からでも出てきたのかしら?」
「いやだ、まさか。今日は王都に住む貴族の子どもしか招待されていないはずよ。」
「見て、あの首元のアクセサリー。青いのは宝石じゃないわ、魔石よ。もう一つ付けているのもそうね。しかも鈴の形!いやあね、宝石すら買えないなんてどこの子かしら。」
クスクスと笑いながら話す、ピンクブロンドの子の取り巻きらしい他の子たちの声が聞こえる。
すごい。こんな小さな三歳児にも容赦ない意地悪だ。しかも絶妙に私に聞こえるか聞こえないか程度で話すそのテクニック、なんていうかいじめっ子の素質があるし凄く女子っぽい。
リオン様のくれたネックレスやシグウェルさんが作ってくれた結界石をバカにされたのは癪に触ったけど、ここはグッと我慢しよう。
何しろ私は見た目は子どもでも中身は大人なんだから。
「・・・ごめんしゃい。」
とりあえず無難にやり過ごそうと頭を下げて一歩下がったら今度は
「やだ、赤ちゃんみたい!そんなんじゃ殿下と満足に会話も出来ないじゃない!」
「よくそれでここに来ようと思ったわね!」
「それに聞いた?靴から音がしたわ!変なの‼︎」
とまた笑われた。うわあ、集団イジメ!こんな幼児にも全力だ。少しでもレニ様のライバルを減らそうと必死なんだろうか。
ピンクブロンドの子はそんな取り巻きの子たちのする事を止めるでもなく放っておきながら、ふうん・・・と私をじろじろ見ると話しかけてきた。
「・・・確かに、ネックレスは魔石だけどかなり良いものよ。それにドレスにあしらわれているレースも手がこんでいるものだし、靴やボタンには宝石が使われているわ・・・。ただの田舎貴族じゃないかもね。」
その目はまだ私を小馬鹿にしたように見ているけど、判断は正確だ。何しろシェラさんが毎回どこからか調達してくるドレスは本当に上質なものばかりだからだ。
すると突然、
「だけどこんな音の鳴る靴、皇太子殿下の前で履くにはふさわしくないでしょう?うるさくて会話の邪魔でしかないわ。」
グリッ!と足を踏まれた。
「いたい‼︎」
子ども用に硬い革ではなく柔らかな絹で出来た私の靴は柔らかい分ダイレクトにその痛みを伝えてくる。
しかもピンクブロンドの子の履いている靴は低いながらもヒールがあるタイプのものだった。
「別の靴を履いて出直してきた方がいいんじゃない?」
くすっと笑われた。そしてその言葉に周りの取り巻きの子たちも声を上げて笑う。
ほ、本当に容赦ないなあ・・・!もし私が本当に三歳児だったら今ごろ大泣きしている。
涙目になりながら踏まれた足を見たら、可愛いピンク色の靴は薄汚れてしまい黒いリボンもよれていた。
音が鳴るのはイヤだったけど、せっかくシェラさんがドレスに合わせて選んでくれたのに。
よくお似合いですよと嬉しそうに丁寧に私に靴を履かせてくれたシェラさんを思い出す。
私自身の見た目をどうこう言われるのは何とも思わないけど。でも私に喜んでもらおうと、私のことを考えてプレゼントされた物を馬鹿にされたり汚されるのは許せない。
さっきリオン様やシグウェルさんのくれたネックレスを馬鹿にされたのも思い出して、さすがに腹が立った。
「何しゅるんですか!」
目の前のピンクブロンドの子を見上げてキッと睨んで怒る。
「あやまってくだしゃい‼︎」
「イヤよ、どうして?私は正しいことを教えてあげただけじゃない。」
可愛いのになんて子だ。ナイとは思うけどまさかレニ様、こんな子を選んだら悪いけど私は全力で反対するからね?
相手が幼児だろうと何だろうと、ありがとうとごめんなさいを素直に言えない子はダメだ。
「あやまるの‼︎」
ついさっきまで、大人なんだからと我慢したはずの怒りで体がかっと熱くなり、もう一度そう言った時だった。
私の言葉に合わせるように、私達のすぐ側にあった円卓の一つに小さな雷が一つドンと落ちてそれが割れた。
真っ二つに壊れたテーブルに置いてあり、そこから割れて飛び散ったティーポットの中身がピンクブロンドの子のドレスの一部と取り巻きの子たちのドレスにかかる。
きゃあ、と悲鳴が上がり騒然とする中で私は一人ポカンとした。
あ、あれ?これってグノーデルさんの雷じゃない?小さくなって怒りに自制が効かなくてこんなことに?
「何なのこれぇ‼︎」
「晴れてるのになんで雷が⁉︎」
「いやだ怖い~!」
ピンクブロンドの子の周りどころか庭園全体が騒然として何ごとかと侍女さんや騎士さんまでちらほらと集まり始めて来ている。
大変なことになった、と私は青くなりいたたまれなくなってしまった。
26
お気に入りに追加
1,889
あなたにおすすめの小説
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
皆で異世界転移したら、私だけがハブかれてイケメンに囲まれた
愛丸 リナ
恋愛
少女は綺麗過ぎた。
整った顔、透き通るような金髪ロングと薄茶と灰色のオッドアイ……彼女はハーフだった。
最初は「可愛い」「綺麗」って言われてたよ?
でも、それは大きくなるにつれ、言われなくなってきて……いじめの対象になっちゃった。
クラス一斉に異世界へ転移した時、彼女だけは「醜女(しこめ)だから」と国外追放を言い渡されて……
たった一人で途方に暮れていた時、“彼ら”は現れた
それが後々あんな事になるなんて、その時の彼女は何も知らない
______________________________
ATTENTION
自己満小説満載
一話ずつ、出来上がり次第投稿
急亀更新急チーター更新だったり、不定期更新だったりする
文章が変な時があります
恋愛に発展するのはいつになるのかは、まだ未定
以上の事が大丈夫な方のみ、ゆっくりしていってください
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
王妃から夜伽を命じられたメイドのささやかな復讐
当麻月菜
恋愛
没落した貴族令嬢という過去を隠して、ロッタは王宮でメイドとして日々業務に勤しむ毎日。
でもある日、子宝に恵まれない王妃のマルガリータから国王との夜伽を命じられてしまう。
その理由は、ロッタとマルガリータの髪と目の色が同じという至極単純なもの。
ただし、夜伽を務めてもらうが側室として召し上げることは無い。所謂、使い捨ての世継ぎ製造機になれと言われたのだ。
馬鹿馬鹿しい話であるが、これは王命─── 断れば即、極刑。逃げても、極刑。
途方に暮れたロッタだけれど、そこに友人のアサギが現れて、この危機を切り抜けるとんでもない策を教えてくれるのだが……。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる