381 / 699
第十七章 その鐘を鳴らすのはわたし
1
しおりを挟む
「ふーん、奥の院ってこうなってるのか。」
レニ様が周りをキョロキョロ見回している。
「私の過ごしやすいようにって陛下が考えてくれて
改装したんですよ。でも大きな造り自体は変わって
いないので、おおまかなところはレニ様も前に訪ねて
来たことがあればその時の通りじゃないですか?」
「アルマお祖母様のお見舞いに何度か来たことは
あるかも知れないけど、小さい頃の話で俺は全然
覚えてない。」
奥の院に来たレニ様を案内しながら並んで歩く私に
レニ様は首を振った。
先日コーンウェル領に行き勇者様の結界があるあの
場所を見てきた話をレニ様にも教えてあげようと
連絡をしたら「俺の方がお前のところに行くから!」
と言われて今に至る。
「叔父上も行ってもいいって言ってくれた!」
とほっぺを赤くして来たレニ様は
「母上が持って行けって言うから荷物になって大変
だったけど持ってきてやったんだからな、ちゃんと
全部食べろよ⁉︎」
と侍従さんや護衛の騎士さんにたくさんのお菓子を
持たせてやってきた。
ありがとうございますと頭を下げてふと見れば、
「レニ様・・・なんだか大きくなってないですか?」
前に会った時よりも背が伸びたような気がする。
前は私より少し背が低かったはずなのに今はもう
同じくらいだ。
「気付いたか?すぐにお前も追い越すからな、今に
見てろよ。そうしたらチビのお前が手の届かない
ところにだって簡単に手が届いて何でも出来るし、
晩餐会や式典でカッコ良くエスコートだってして
やってもいいぞ?」
ふふんと自慢げに胸を張って私を見てくる。
またチビって言ってるし。ていうか、このままだと
成長期に入ったレニ様にぐんぐん大きくなられたら
本当にチビになる。
あちこち行って色んな人達と触れ合って分かったけど
この世界の人達は私のいた世界よりも基本大きい上に
成長が早い。
その中でもレニ様はがっしりしている大声殿下の
遺伝なのか体質なのか、元から普通の子達よりも
大きい。
その上まだ成長期でもないだろうに背も伸びるのが
早いようだ。
「悔しいです・・・!」
くっ、と素直に負けを認めてレニ様を見れば
「なんだよ!そんな顔したって全然かわ、かわいく
なんかないんだからな⁉︎」
チビと言っても私が珍しく怒らなかったのに驚いた
のか、さっと顔を赤くして大声で言われた。
と、そこへ
「ああ、いた。ようこそレニ、よく来たね。」
リオン様がにこにこして現れた。
「叔父上!王宮に行かれたのでは?」
パッと顔を輝かせたレニ様が駆け寄る。
さっきまで私に見せていた勝ち誇ったように生意気な
態度はどこへやら、打って変わって尻尾をぶんぶん
振ったかわいい仔犬みたいな雰囲気だ。
そんなレニ様の頭を撫でながらリオン様は私の方を
ちらりと見た。
「ダーヴィゼルド領からユーリと僕達に贈り物が
届いてね。中には貴重な物も入っていたから記録を
残したら早くこちらに運んでしまおうと思って持って
来たんだよ。」
「リオン様自らですか?僕『達』って、誰のことを
指してるんです?」
ダーヴィゼルドからということはヒルダ様からの
贈り物だと思うけどなんだろう。
人を使わずにわざわざリオン様が自分で持ってくる
ほどの物なんて。
私だけでなくレニ様も不思議そうにリオン様を
見上げている。
リオン様の後ろに立つレジナスさんを見れば、
レジナスさんは何だか微妙な顔付きをしていた。
「珍しい物だから後学のためにレニも一緒に見て
いくといいよ。」
そう言って私とレニ様をリオン様は奥の院の部屋の
一室へと連れて行く。
まだ離れたところから見えているだけなのに、大きく
開かれた両開きの扉のその部屋には、静かな
奥の院にしては珍しく人の出入りが多く賑やかだ。
ちょうど贈り物の搬入が終わったところらしい。
そこへリオン様の侍従が声を掛けてその来訪を
告げれば、皆は静かに下がりその場には私達だけに
なった。
「ユーリ、見てごらん。」
促されて部屋の中へ入れば澄んだ水色に美しく輝く
大きな魔石を中心に、ずらりと綺麗に並べられた
白く鋭い穂先の槍や盾、弓矢、剣などの武具がある。
奥の院の護衛騎士さんのための贈り物かな?かと
思えばその近くには白に黒い斑点のダルメシアン
みたいな柄の立派な毛皮のマントや複雑な編み込みの
銀色に輝く髪飾り、宝石などの装飾品もある。
武器から魔石、身の回りの装飾品に至るまでとにかく
部屋いっぱいに贈り物が溢れかえっていた。
「こんなにたくさん・・・?目録の記録や確認だけ
でも大変そうですね?」
目を丸くしていると、
「ここに入り切れなかった物としてはユーリの加護
が付いた土地で育った乳牛や羊、ヤギ、馬などが
それぞれ数十頭ずついるよ。それらはすでに王室
所有の牧場に送られてるから。ユーリが考えている
トランタニア領の牧場地の環境が整い次第、それらは
向こうに移送予定だよ。」
「あんなに遠いダーヴィゼルドから牛や馬を連れて
来たんですか⁉︎」
それはまた、随分な労力だっただろう。それにしても
一体なぜヒルダ様はこんなにたくさんの品物を突然
贈って来てくれたんだろう。
「え?私、特に倒れたり具合が悪くなったりして
ないですよね?それとも私が病気だとか何かそう
言った間違った話でもダーヴィゼルドに伝わって
ますか?」
レニ様は立派な飾りの入った鞘の大きな剣を手に
取り、すごい!カッコいい‼︎とはしゃいでいて
「抜いてみてもいいか⁉︎」とレジナスさんに聞いて
いた。
「この弓の弦も細いのにすごく丈夫な上に柔らかくて
引きやすいですよ!それにきらきら光っていて綺麗
です、すごいですね叔父上‼︎」
その他の武器もあれこれ触ってリオン様を見上げる。
「それは竜のヒゲから出来ている弓弦だからね、
滅多にない上に値段も付けられないほど貴重だから
今まで触れる機会もなかっただろう?いい機会だから
きちんと触って他の弓矢との違いを確かめてみると
いいよ。」
「竜のヒゲですか⁉︎」
レニ様の目がリオン様の顔と自分が手にしている
弓矢との間を行ったり来たりしている。
「そう。ここにある贈り物の大半はヒルダ殿が先日
山へ竜退治に出掛けた成果から作り出されたもの
だよ。もう少し大きくなって剣と魔法を上手に使い
こなせるようになったらレニも一度ダーヴィゼルドへ
行ってヒルダ殿の手ほどきを受けてみるといい。
良い経験になるからね。」
そこでリオン様は贈り物の中心にある水色の魔石の
すぐ側に置いてあった輝くほど真っ白なグラスを
私に見せてくれた。
形はワイングラスみたいだけど真っ白なので中は
見えない。
その全体にこまかな花や葉っぱ、小鳥の模様が
繊細に掘られている。それが5つ。5個でワンセット
の物なのかな?
「白くて綺麗なグラスですね。触ってみてもいい
ですか?」
そっと指を伸ばした私にリオン様はどうぞと笑い
かけてグラスを手渡してくれた。
なんだか高級そうなそれをそっと持ち上げてみると
見た目の重厚さに反してとても軽い。
それになんだかひんやりと冷たいような?
「リオン様、このグラスなんだかひんやりしますけど
冷やしてたんですか?」
「ああ、いや。ヒルダ殿が狩ったのは氷瀑竜でね。
それはその骨から作られたグラスなんだよ。」
「えっ」
「氷瀑竜は骨まで凍るほど冷たいからね、その骨
から作られた食器は乗せた料理や飲み物をずっと
冷えたまま保ってくれるとても珍しい物なんだよ。」
そう言って自分もまた別のグラスを一つ手に取って
話を続けた。
「ただ、あの竜は倒すのが難しいようにその骨も
とても頑丈で硬いから、こんなに繊細な飾り模様を
刻めるのは相当腕の良い職人だね。その隣にある
水色の魔石も竜の心臓から取れた物だし、こっちの
装飾品は鱗を加工した物だよ。槍や盾もその骨や
鱗を利用してあるし、竜はたった一頭を狩るだけ
でもこれだけたくさん使い道があるんだ。」
すごいでしょう?と言うリオン様の説明に私や
レニ様はその度にそれらを手に取ったり眺めたり
した。
「そんな貴重な竜をどうしてヒルダ様は突然贈って
くれたんですか?」
何気なく言ったらそこで初めてリオン様は私から
目を逸らして言い淀んだ。
「リオン様?」
「・・・ユーリの成婚祝いだって。」
「え?」
一瞬意味が分からなくてぽかんとした。
レニ様が周りをキョロキョロ見回している。
「私の過ごしやすいようにって陛下が考えてくれて
改装したんですよ。でも大きな造り自体は変わって
いないので、おおまかなところはレニ様も前に訪ねて
来たことがあればその時の通りじゃないですか?」
「アルマお祖母様のお見舞いに何度か来たことは
あるかも知れないけど、小さい頃の話で俺は全然
覚えてない。」
奥の院に来たレニ様を案内しながら並んで歩く私に
レニ様は首を振った。
先日コーンウェル領に行き勇者様の結界があるあの
場所を見てきた話をレニ様にも教えてあげようと
連絡をしたら「俺の方がお前のところに行くから!」
と言われて今に至る。
「叔父上も行ってもいいって言ってくれた!」
とほっぺを赤くして来たレニ様は
「母上が持って行けって言うから荷物になって大変
だったけど持ってきてやったんだからな、ちゃんと
全部食べろよ⁉︎」
と侍従さんや護衛の騎士さんにたくさんのお菓子を
持たせてやってきた。
ありがとうございますと頭を下げてふと見れば、
「レニ様・・・なんだか大きくなってないですか?」
前に会った時よりも背が伸びたような気がする。
前は私より少し背が低かったはずなのに今はもう
同じくらいだ。
「気付いたか?すぐにお前も追い越すからな、今に
見てろよ。そうしたらチビのお前が手の届かない
ところにだって簡単に手が届いて何でも出来るし、
晩餐会や式典でカッコ良くエスコートだってして
やってもいいぞ?」
ふふんと自慢げに胸を張って私を見てくる。
またチビって言ってるし。ていうか、このままだと
成長期に入ったレニ様にぐんぐん大きくなられたら
本当にチビになる。
あちこち行って色んな人達と触れ合って分かったけど
この世界の人達は私のいた世界よりも基本大きい上に
成長が早い。
その中でもレニ様はがっしりしている大声殿下の
遺伝なのか体質なのか、元から普通の子達よりも
大きい。
その上まだ成長期でもないだろうに背も伸びるのが
早いようだ。
「悔しいです・・・!」
くっ、と素直に負けを認めてレニ様を見れば
「なんだよ!そんな顔したって全然かわ、かわいく
なんかないんだからな⁉︎」
チビと言っても私が珍しく怒らなかったのに驚いた
のか、さっと顔を赤くして大声で言われた。
と、そこへ
「ああ、いた。ようこそレニ、よく来たね。」
リオン様がにこにこして現れた。
「叔父上!王宮に行かれたのでは?」
パッと顔を輝かせたレニ様が駆け寄る。
さっきまで私に見せていた勝ち誇ったように生意気な
態度はどこへやら、打って変わって尻尾をぶんぶん
振ったかわいい仔犬みたいな雰囲気だ。
そんなレニ様の頭を撫でながらリオン様は私の方を
ちらりと見た。
「ダーヴィゼルド領からユーリと僕達に贈り物が
届いてね。中には貴重な物も入っていたから記録を
残したら早くこちらに運んでしまおうと思って持って
来たんだよ。」
「リオン様自らですか?僕『達』って、誰のことを
指してるんです?」
ダーヴィゼルドからということはヒルダ様からの
贈り物だと思うけどなんだろう。
人を使わずにわざわざリオン様が自分で持ってくる
ほどの物なんて。
私だけでなくレニ様も不思議そうにリオン様を
見上げている。
リオン様の後ろに立つレジナスさんを見れば、
レジナスさんは何だか微妙な顔付きをしていた。
「珍しい物だから後学のためにレニも一緒に見て
いくといいよ。」
そう言って私とレニ様をリオン様は奥の院の部屋の
一室へと連れて行く。
まだ離れたところから見えているだけなのに、大きく
開かれた両開きの扉のその部屋には、静かな
奥の院にしては珍しく人の出入りが多く賑やかだ。
ちょうど贈り物の搬入が終わったところらしい。
そこへリオン様の侍従が声を掛けてその来訪を
告げれば、皆は静かに下がりその場には私達だけに
なった。
「ユーリ、見てごらん。」
促されて部屋の中へ入れば澄んだ水色に美しく輝く
大きな魔石を中心に、ずらりと綺麗に並べられた
白く鋭い穂先の槍や盾、弓矢、剣などの武具がある。
奥の院の護衛騎士さんのための贈り物かな?かと
思えばその近くには白に黒い斑点のダルメシアン
みたいな柄の立派な毛皮のマントや複雑な編み込みの
銀色に輝く髪飾り、宝石などの装飾品もある。
武器から魔石、身の回りの装飾品に至るまでとにかく
部屋いっぱいに贈り物が溢れかえっていた。
「こんなにたくさん・・・?目録の記録や確認だけ
でも大変そうですね?」
目を丸くしていると、
「ここに入り切れなかった物としてはユーリの加護
が付いた土地で育った乳牛や羊、ヤギ、馬などが
それぞれ数十頭ずついるよ。それらはすでに王室
所有の牧場に送られてるから。ユーリが考えている
トランタニア領の牧場地の環境が整い次第、それらは
向こうに移送予定だよ。」
「あんなに遠いダーヴィゼルドから牛や馬を連れて
来たんですか⁉︎」
それはまた、随分な労力だっただろう。それにしても
一体なぜヒルダ様はこんなにたくさんの品物を突然
贈って来てくれたんだろう。
「え?私、特に倒れたり具合が悪くなったりして
ないですよね?それとも私が病気だとか何かそう
言った間違った話でもダーヴィゼルドに伝わって
ますか?」
レニ様は立派な飾りの入った鞘の大きな剣を手に
取り、すごい!カッコいい‼︎とはしゃいでいて
「抜いてみてもいいか⁉︎」とレジナスさんに聞いて
いた。
「この弓の弦も細いのにすごく丈夫な上に柔らかくて
引きやすいですよ!それにきらきら光っていて綺麗
です、すごいですね叔父上‼︎」
その他の武器もあれこれ触ってリオン様を見上げる。
「それは竜のヒゲから出来ている弓弦だからね、
滅多にない上に値段も付けられないほど貴重だから
今まで触れる機会もなかっただろう?いい機会だから
きちんと触って他の弓矢との違いを確かめてみると
いいよ。」
「竜のヒゲですか⁉︎」
レニ様の目がリオン様の顔と自分が手にしている
弓矢との間を行ったり来たりしている。
「そう。ここにある贈り物の大半はヒルダ殿が先日
山へ竜退治に出掛けた成果から作り出されたもの
だよ。もう少し大きくなって剣と魔法を上手に使い
こなせるようになったらレニも一度ダーヴィゼルドへ
行ってヒルダ殿の手ほどきを受けてみるといい。
良い経験になるからね。」
そこでリオン様は贈り物の中心にある水色の魔石の
すぐ側に置いてあった輝くほど真っ白なグラスを
私に見せてくれた。
形はワイングラスみたいだけど真っ白なので中は
見えない。
その全体にこまかな花や葉っぱ、小鳥の模様が
繊細に掘られている。それが5つ。5個でワンセット
の物なのかな?
「白くて綺麗なグラスですね。触ってみてもいい
ですか?」
そっと指を伸ばした私にリオン様はどうぞと笑い
かけてグラスを手渡してくれた。
なんだか高級そうなそれをそっと持ち上げてみると
見た目の重厚さに反してとても軽い。
それになんだかひんやりと冷たいような?
「リオン様、このグラスなんだかひんやりしますけど
冷やしてたんですか?」
「ああ、いや。ヒルダ殿が狩ったのは氷瀑竜でね。
それはその骨から作られたグラスなんだよ。」
「えっ」
「氷瀑竜は骨まで凍るほど冷たいからね、その骨
から作られた食器は乗せた料理や飲み物をずっと
冷えたまま保ってくれるとても珍しい物なんだよ。」
そう言って自分もまた別のグラスを一つ手に取って
話を続けた。
「ただ、あの竜は倒すのが難しいようにその骨も
とても頑丈で硬いから、こんなに繊細な飾り模様を
刻めるのは相当腕の良い職人だね。その隣にある
水色の魔石も竜の心臓から取れた物だし、こっちの
装飾品は鱗を加工した物だよ。槍や盾もその骨や
鱗を利用してあるし、竜はたった一頭を狩るだけ
でもこれだけたくさん使い道があるんだ。」
すごいでしょう?と言うリオン様の説明に私や
レニ様はその度にそれらを手に取ったり眺めたり
した。
「そんな貴重な竜をどうしてヒルダ様は突然贈って
くれたんですか?」
何気なく言ったらそこで初めてリオン様は私から
目を逸らして言い淀んだ。
「リオン様?」
「・・・ユーリの成婚祝いだって。」
「え?」
一瞬意味が分からなくてぽかんとした。
26
お気に入りに追加
1,890
あなたにおすすめの小説
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
皆で異世界転移したら、私だけがハブかれてイケメンに囲まれた
愛丸 リナ
恋愛
少女は綺麗過ぎた。
整った顔、透き通るような金髪ロングと薄茶と灰色のオッドアイ……彼女はハーフだった。
最初は「可愛い」「綺麗」って言われてたよ?
でも、それは大きくなるにつれ、言われなくなってきて……いじめの対象になっちゃった。
クラス一斉に異世界へ転移した時、彼女だけは「醜女(しこめ)だから」と国外追放を言い渡されて……
たった一人で途方に暮れていた時、“彼ら”は現れた
それが後々あんな事になるなんて、その時の彼女は何も知らない
______________________________
ATTENTION
自己満小説満載
一話ずつ、出来上がり次第投稿
急亀更新急チーター更新だったり、不定期更新だったりする
文章が変な時があります
恋愛に発展するのはいつになるのかは、まだ未定
以上の事が大丈夫な方のみ、ゆっくりしていってください
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
王妃から夜伽を命じられたメイドのささやかな復讐
当麻月菜
恋愛
没落した貴族令嬢という過去を隠して、ロッタは王宮でメイドとして日々業務に勤しむ毎日。
でもある日、子宝に恵まれない王妃のマルガリータから国王との夜伽を命じられてしまう。
その理由は、ロッタとマルガリータの髪と目の色が同じという至極単純なもの。
ただし、夜伽を務めてもらうが側室として召し上げることは無い。所謂、使い捨ての世継ぎ製造機になれと言われたのだ。
馬鹿馬鹿しい話であるが、これは王命─── 断れば即、極刑。逃げても、極刑。
途方に暮れたロッタだけれど、そこに友人のアサギが現れて、この危機を切り抜けるとんでもない策を教えてくれるのだが……。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる