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第九章 剣と使徒
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「みんないい子達で良かったです!」
孤児院を後に、豊穣の加護を付ける場所への
移動する馬車の中で満足する。帰り際には
病気で寝込んでいる子達も治してこれたし。
「ユーリ様はああやって癒しの力を使うんですね。」
エル君が自分から話しかけて来た。珍しい。
孤児院では一人一人の部屋を訪れて病気を
治す時間はなかったので、思い切って孤児院の
建物全体に癒しの力を使った。あの力を使う時は
いつも目をつぶっているからどんな感じになったのか
他の人に聞くんだけど、今回は孤児院の建物全体が
金色の光に包まれたという。
イリューディアさんの力は当たり判定が強いから、
もしかするとあの建物の中にいた人は病気の
人だけじゃなく怪我をした人も治っているかも。
「大雑把な力の使い方で驚きましたか?」
笑ってそう言えば、
「たくさんの人達に喜んでもらえるからすごいと
思います。あの・・・」
これまた珍しく褒められたと思えば、何故か
エル君は下を向いてもじもじしている。
いつもは無表情なあの赤い瞳も、何かを言おうか
どうしようか迷っているみたいだ。
「なんですか?」
エル君が話し出すのをじっと待てば、俯いていた
顔を上げて思い切ったようにこちらを見つめられた。
「僕も、ユーリ様に怪我を治してもらいました。」
「え?」
「王都の夜、金色の光と白い花が降った時です。
僕は右手の小指を小さい頃に切り落とされて、
それ以来ずっとそこだけ不自由で。それがあの
金色の光と花に触れたら、まるで最初から
なんでもなかったかのように治ったんです。」
ほら、と小さな右手を差し出して見せてくれたけど
普通に綺麗な白い手だ。指もちゃんと5本ある。
思いがけないエル君の告白に驚いたけど、
そういえば王都であの夜私が使った力は身体欠損者も
治したってユリウスさんが言っていた。
「だからずっとお礼を言いたくて。やっと言えます。
ユーリ様、僕の指を治してくれてありがとう
ございます。本当に嬉しい。」
ぎこちなくエル君が微笑んだ。
いつも無表情なエル君が頑張って作った精一杯の
笑顔だと思うときゅんとする。かわいいなあ!
でも、良かったと思う反面小指を切り落とされたとは
穏やかじゃない。事情が気になるけど聞いても
いいんだろうか。そんな私の迷いを汲み取ったのか
エル君は自分からとんでもない事を教えてくれた。
「僕、変わった色をしていますよね?
だから生まれた時から神殿に捧げられる生贄に
決まってたんです。小指を切り落とすのは、
僕の生まれた地域の風習で神様に捧げる約束を
した子供って印なんです。僕の名前も神様の子供とか
神様に選ばれた子って意味です。」
エーギルシュネクトシュメイア。前ルーシャ語の
それを古臭い名前だと鼻で笑ったシグウェルさん。
言い様は面白がりながらもどこか冷たく突き放した
ような感じだったけど、頭のいいシグウェルさんは
前ルーシャ語の意味も知っていそうだし、
もしかすると生贄だという名付けの由来や風習も
分かっていて、エル君にそんな名前を付けた人を
軽蔑していたのかも。
そういえばエル君の出自についても何だか
話していたっけ。
「ち、ちなみにエル君の出身はシグウェルさんの
言っていたような・・・?」
あの時のシグウェルさんの言葉を答え合わせ
するようにエル君に聞けば、眉を顰めて嫌そうな
顔をされた。
「はい。西の辺鄙な山岳地帯に住んでいた、
イリューディア神様じゃない山の神様を信仰する
民族です。もう僕以外は皆とっくの昔にいなく
なっているのに、あの魔導士団長どうして
そんな事まで言い当てられるのか不思議です。」
山の神様の生贄を選ぶのは魔導士で、エル君の
小指を切り落としたのも神官代わりの魔導士らしい。
だから私が魔導士院に行くって言った時に
戸惑っていたんだ。あの時のエル君の不審な態度に
ようやく納得がいった。
「エル君以外に誰もいないって、家族は?」
「イリューディア神様を信仰するこの国に反発して
僕の民族の大人達は他国と通じて反乱を起こそうと
したんです。それを察知した陛下とイリヤ殿下の
軍隊に鎮圧されて処刑されました。
僕はその時にイリヤ殿下に拾ってもらい、
それからは今までずっと剣としての訓練を
修めていました。」
自分の親が処刑されたと淡々と語るエル君は
いつもの無表情だ。生贄にされそうになった位だし
親に対する情は薄いのだろうか。
「じゃあ陛下や殿下は親の仇・・・?」
そう聞けば違います、とかぶりを振った。
「むしろ親にも見捨てられて生贄にされそうに
なっていた僕を救ってくれた命の恩人です。
だからお役に立ちたくて殿下の剣になろうと
思いました。」
そう言って一度言葉を切るとまた私を真っ直ぐに
見つめて来た。
「今、僕は殿下の剣ではなくてイリヤ殿下から
ユーリ様に下賜された剣です。最初は殿下が
僕のことをいらなくなったから下賜したのだろうと
思いましたけど、ユーリ様が色々な力を皆のために
使っているのを見たら考えが変わりました。
たくさんの事を成し遂げるユーリ様だからこそ
守らなければいけない。殿下は僕を良い剣だと
見込んだ上でユーリさまの元へ使わしたんですね。」
え、あの大声殿下そこまで考えてたかな。
単純に私とエル君のサイズ感が似てるとか
そんなのだと思うけど。短剣って言ってたし。
でもエル君の殿下への話しっぷりを聞いていると
なんだかすごく大声殿下のことを慕っている。
リオン様といいエル君といい、なんであの
デリカシー皆無な大声殿下を慕っているのか
私には理解不能だ。
・・・でもまあ、エル君が納得して私のところに
いてくれるなら良かった。どうやら私のことも
嫌ってはいないみたいだし。
ようやく私にお礼が言えたとほっとしている
エル君を見ているとかわいくてたまらない。
本当に、弟がいたらこんな感じだったのだろうなあ。
「エル君、あんまり自分の事を剣ってモノみたいに
言わないで下さいね。エル君はちゃんとした
1人の人間なんですから。うーん、そうですねぇ、
見た目的にもエル君は殿下から使わされた使徒とか
守護天使かなあ。」
「天使」
「だって白くてとっても綺麗だし。初めて見た時から
天使みたいな子だ!って思ってたんですよ‼︎」
てんし、とまた呟いたエル君はぽかんとした。
「あとそんなに私を尊敬してくれてるなら、
やっぱり私のことはお姉ちゃんって呼んでも」
「いえ、それはないです。それに尊敬してるだなんて
僕言ってません。」
ちょっと打ち解けてくれたエル君にテンション高く
話しかけたら即座に冷たく否定された。
なんでこの子は私より歳下なのにこんなに
クールなの?
やっぱりユーリ様はすぐ調子に乗りますね・・・と
言ったエル君はまたいつもの無表情に戻って
しまった。あの不器用ながらもかわいい笑顔が
どこかにいってしまって悲しい。
そう思っていたらガタンと音がして馬車が止まった。
「農地についたみたいです。」
エル君が外を確かめて教えてくれた。
今回加護を付ける土地は農地と牧草地のどちらとも
同行してくれている領事官さんが選んでくれた。
領主代行のシオンさんは忙しくて土地の選定には
関わっていないそうだけど、さてどんな土地かな?
騎士さんの手を借りて外へ出ると、茶色くひび割れた
土地が目の前いっぱいに広がっている。
なるほど、ここがこれから農地として開拓していく
所なんだね。農地に必要な農業用水はひけるように
なっているのかな。見たところ水はどこにも
ないんだけど。
きょろきょろしていたら領事官さんにどうか
しましたかと聞かれてしまった。
水について尋ねれば、荒地に隣接している
森林にある泉と小川から引き込む予定だと言う。
それなら水については心配はいらないのかな。
本当はレジナスさんがいればもっといい考えも
出してくれたかもしれないけど、残念ながら
まだ到着していない。遅いなあ・・・。
とりあえず目の前の見える範囲全て・・・
遠く離れた所に柵が見えたのでそこまでが
農地にする予定なのだろうと見当をつけて
その柵の所まで豊穣の力が届くように、地面に
ぺたりと両手を添える。
これからここに植えられる農作物が豊かに
育ちますように。そう願って目を閉じて力を与える。
すごい、とか眩しい、とか言う声が聞こえてきたし
地面に当てた手の平も熱を持ったので、恐らく
うまくいったはず。目を開ければ、ひび割れていた
茶色い荒地はふかふかの土壌に変わっていた。
うん、耕しやすそうだ。これで良し。
「じゃあ次は牧場になる予定地へ案内して
もらってもいいですか?」
レジナスさんはまだ合流していないけど、
今のところは順調だった。
孤児院を後に、豊穣の加護を付ける場所への
移動する馬車の中で満足する。帰り際には
病気で寝込んでいる子達も治してこれたし。
「ユーリ様はああやって癒しの力を使うんですね。」
エル君が自分から話しかけて来た。珍しい。
孤児院では一人一人の部屋を訪れて病気を
治す時間はなかったので、思い切って孤児院の
建物全体に癒しの力を使った。あの力を使う時は
いつも目をつぶっているからどんな感じになったのか
他の人に聞くんだけど、今回は孤児院の建物全体が
金色の光に包まれたという。
イリューディアさんの力は当たり判定が強いから、
もしかするとあの建物の中にいた人は病気の
人だけじゃなく怪我をした人も治っているかも。
「大雑把な力の使い方で驚きましたか?」
笑ってそう言えば、
「たくさんの人達に喜んでもらえるからすごいと
思います。あの・・・」
これまた珍しく褒められたと思えば、何故か
エル君は下を向いてもじもじしている。
いつもは無表情なあの赤い瞳も、何かを言おうか
どうしようか迷っているみたいだ。
「なんですか?」
エル君が話し出すのをじっと待てば、俯いていた
顔を上げて思い切ったようにこちらを見つめられた。
「僕も、ユーリ様に怪我を治してもらいました。」
「え?」
「王都の夜、金色の光と白い花が降った時です。
僕は右手の小指を小さい頃に切り落とされて、
それ以来ずっとそこだけ不自由で。それがあの
金色の光と花に触れたら、まるで最初から
なんでもなかったかのように治ったんです。」
ほら、と小さな右手を差し出して見せてくれたけど
普通に綺麗な白い手だ。指もちゃんと5本ある。
思いがけないエル君の告白に驚いたけど、
そういえば王都であの夜私が使った力は身体欠損者も
治したってユリウスさんが言っていた。
「だからずっとお礼を言いたくて。やっと言えます。
ユーリ様、僕の指を治してくれてありがとう
ございます。本当に嬉しい。」
ぎこちなくエル君が微笑んだ。
いつも無表情なエル君が頑張って作った精一杯の
笑顔だと思うときゅんとする。かわいいなあ!
でも、良かったと思う反面小指を切り落とされたとは
穏やかじゃない。事情が気になるけど聞いても
いいんだろうか。そんな私の迷いを汲み取ったのか
エル君は自分からとんでもない事を教えてくれた。
「僕、変わった色をしていますよね?
だから生まれた時から神殿に捧げられる生贄に
決まってたんです。小指を切り落とすのは、
僕の生まれた地域の風習で神様に捧げる約束を
した子供って印なんです。僕の名前も神様の子供とか
神様に選ばれた子って意味です。」
エーギルシュネクトシュメイア。前ルーシャ語の
それを古臭い名前だと鼻で笑ったシグウェルさん。
言い様は面白がりながらもどこか冷たく突き放した
ような感じだったけど、頭のいいシグウェルさんは
前ルーシャ語の意味も知っていそうだし、
もしかすると生贄だという名付けの由来や風習も
分かっていて、エル君にそんな名前を付けた人を
軽蔑していたのかも。
そういえばエル君の出自についても何だか
話していたっけ。
「ち、ちなみにエル君の出身はシグウェルさんの
言っていたような・・・?」
あの時のシグウェルさんの言葉を答え合わせ
するようにエル君に聞けば、眉を顰めて嫌そうな
顔をされた。
「はい。西の辺鄙な山岳地帯に住んでいた、
イリューディア神様じゃない山の神様を信仰する
民族です。もう僕以外は皆とっくの昔にいなく
なっているのに、あの魔導士団長どうして
そんな事まで言い当てられるのか不思議です。」
山の神様の生贄を選ぶのは魔導士で、エル君の
小指を切り落としたのも神官代わりの魔導士らしい。
だから私が魔導士院に行くって言った時に
戸惑っていたんだ。あの時のエル君の不審な態度に
ようやく納得がいった。
「エル君以外に誰もいないって、家族は?」
「イリューディア神様を信仰するこの国に反発して
僕の民族の大人達は他国と通じて反乱を起こそうと
したんです。それを察知した陛下とイリヤ殿下の
軍隊に鎮圧されて処刑されました。
僕はその時にイリヤ殿下に拾ってもらい、
それからは今までずっと剣としての訓練を
修めていました。」
自分の親が処刑されたと淡々と語るエル君は
いつもの無表情だ。生贄にされそうになった位だし
親に対する情は薄いのだろうか。
「じゃあ陛下や殿下は親の仇・・・?」
そう聞けば違います、とかぶりを振った。
「むしろ親にも見捨てられて生贄にされそうに
なっていた僕を救ってくれた命の恩人です。
だからお役に立ちたくて殿下の剣になろうと
思いました。」
そう言って一度言葉を切るとまた私を真っ直ぐに
見つめて来た。
「今、僕は殿下の剣ではなくてイリヤ殿下から
ユーリ様に下賜された剣です。最初は殿下が
僕のことをいらなくなったから下賜したのだろうと
思いましたけど、ユーリ様が色々な力を皆のために
使っているのを見たら考えが変わりました。
たくさんの事を成し遂げるユーリ様だからこそ
守らなければいけない。殿下は僕を良い剣だと
見込んだ上でユーリさまの元へ使わしたんですね。」
え、あの大声殿下そこまで考えてたかな。
単純に私とエル君のサイズ感が似てるとか
そんなのだと思うけど。短剣って言ってたし。
でもエル君の殿下への話しっぷりを聞いていると
なんだかすごく大声殿下のことを慕っている。
リオン様といいエル君といい、なんであの
デリカシー皆無な大声殿下を慕っているのか
私には理解不能だ。
・・・でもまあ、エル君が納得して私のところに
いてくれるなら良かった。どうやら私のことも
嫌ってはいないみたいだし。
ようやく私にお礼が言えたとほっとしている
エル君を見ているとかわいくてたまらない。
本当に、弟がいたらこんな感じだったのだろうなあ。
「エル君、あんまり自分の事を剣ってモノみたいに
言わないで下さいね。エル君はちゃんとした
1人の人間なんですから。うーん、そうですねぇ、
見た目的にもエル君は殿下から使わされた使徒とか
守護天使かなあ。」
「天使」
「だって白くてとっても綺麗だし。初めて見た時から
天使みたいな子だ!って思ってたんですよ‼︎」
てんし、とまた呟いたエル君はぽかんとした。
「あとそんなに私を尊敬してくれてるなら、
やっぱり私のことはお姉ちゃんって呼んでも」
「いえ、それはないです。それに尊敬してるだなんて
僕言ってません。」
ちょっと打ち解けてくれたエル君にテンション高く
話しかけたら即座に冷たく否定された。
なんでこの子は私より歳下なのにこんなに
クールなの?
やっぱりユーリ様はすぐ調子に乗りますね・・・と
言ったエル君はまたいつもの無表情に戻って
しまった。あの不器用ながらもかわいい笑顔が
どこかにいってしまって悲しい。
そう思っていたらガタンと音がして馬車が止まった。
「農地についたみたいです。」
エル君が外を確かめて教えてくれた。
今回加護を付ける土地は農地と牧草地のどちらとも
同行してくれている領事官さんが選んでくれた。
領主代行のシオンさんは忙しくて土地の選定には
関わっていないそうだけど、さてどんな土地かな?
騎士さんの手を借りて外へ出ると、茶色くひび割れた
土地が目の前いっぱいに広がっている。
なるほど、ここがこれから農地として開拓していく
所なんだね。農地に必要な農業用水はひけるように
なっているのかな。見たところ水はどこにも
ないんだけど。
きょろきょろしていたら領事官さんにどうか
しましたかと聞かれてしまった。
水について尋ねれば、荒地に隣接している
森林にある泉と小川から引き込む予定だと言う。
それなら水については心配はいらないのかな。
本当はレジナスさんがいればもっといい考えも
出してくれたかもしれないけど、残念ながら
まだ到着していない。遅いなあ・・・。
とりあえず目の前の見える範囲全て・・・
遠く離れた所に柵が見えたのでそこまでが
農地にする予定なのだろうと見当をつけて
その柵の所まで豊穣の力が届くように、地面に
ぺたりと両手を添える。
これからここに植えられる農作物が豊かに
育ちますように。そう願って目を閉じて力を与える。
すごい、とか眩しい、とか言う声が聞こえてきたし
地面に当てた手の平も熱を持ったので、恐らく
うまくいったはず。目を開ければ、ひび割れていた
茶色い荒地はふかふかの土壌に変わっていた。
うん、耕しやすそうだ。これで良し。
「じゃあ次は牧場になる予定地へ案内して
もらってもいいですか?」
レジナスさんはまだ合流していないけど、
今のところは順調だった。
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